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第2章・贄の花嫁【中】
もっふ・攻防?
しおりを挟む渦中のマハス国はと言うと…バイラー国の支配下にはいったリュクス国に対して小さな攻撃を続けた。魔族の混血の彼らは褐色の肌に黒い髪の者や、白い肌に黒髪の者角があったりコウモリと同じ翼を生やしていたり…それ以外は人間同様の姿をしており、攻撃も人間同様に剣を振りリュクス国の国境を度々襲った。
ただこっそり侵入した者もいた。
見た目は魔族の要素を持たないマハス国の民の一部は噂を流す役目を持ち、襲撃により警備が薄くなった箇所から侵入し…何週間後の再びの襲撃にまた、脱出する。
なぜこそこそしているのか…真実はまだ伏せておくが…理由の1つにバイラー国に負けたくない強がりなマハスは自国の噂を目一杯膨らまして広げたかった。と言うわけであった。マハスの作戦はうまく行き…バイラー国の部隊は動きだし、マハス国の襲撃がそれを見越したように再び起きた。
‡
マナたちの部隊は移動のため人間に姿を変え馬にまたがり目的地へ向けて走り出した。マナは同じ馬の背に前側にライカをのせている。ライカが一緒に居るのは、力を発動した際に倒れることを避けるためと…手放したくないほど大事にしているためだった。
「バイラー国の第1騎士第2部隊、援軍に参った!」
リュクスの国境の兵たちは人間の姿で馬にのり現れたバイラー国の騎士団を前に驚いたあと…騎士団の服に付いたバイラー国の国旗にある白熊模様のエンブレムを見、マナの前にちょこんと座るライカを目にして気がついた。
「ああ、よいところに来てくださいました。監視塔から、マハスからの軍がこちらに向かっているようです。」
国境を護る部隊の隊長は馬上を見上げるようにマナに告げれば、マナは号令をかけた。
「第1騎士団第2部隊!全員配置につけ!」
「「はい!!」」
馬にのったままのものたちと、馬からおり、獣化したものと別れて敵の接近に警戒体制に入った。マナはライカを残して馬から降り、獣化し敵の襲撃に備えた。ライカは馬上から敵の動きに合わせて突入するタイミングをうかがうことに。国境の門が開け放たれて、マハスの兵たちとの攻防が始まった。その中枢に守られるように竜の背中で待機する少女がおり、ライカとあまり変わらない年格好、魔族の血が濃いのか額の両側から小さな黒い角を生やし、長い黒髪を靡かせた、白い素肌に黒い水着のような姿で腕を組んでなにかを探した。
※彼女もまた動物好きで…主に獰猛な巨体の獣をモフモフするのが趣味。モフモフターゲットは…ピピッ!標準を絞ればその先に白熊の獣人マナがいた。
「む!モフモフ発見!」
少女は竜を飛ばしそこへ向かった。
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