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◆②リカの暴走·終◇
しおりを挟むリカは興奮状態となり、強い相手を仕留めたいと夢中だった。
「リカ!サポートする!気をつけて。」
「うん。」
リカは無我夢中になりながらも無駄の無い動きで剣を振る、想像以上に手強いリカの攻撃に、ヒバスは苛立ち、応援に来た少女になってしまったハビス=ミルクがリカに付いていることに更に苛立ちが増すとリカの足元の土を操った。
「ヒバス!」
ミルクは地面に向け鎌鼬を繰り出した。リカの足を捉えようとした土は粉々になり吹き飛んだ。
「ちっ」
ヒバスは舌打ちしたように声を発し、向かって来るリカに後退り、手に持つステッキをリカに向けるとステッキは剣へと変化。リカとヒバスの剣の打ち合いが始まった。しかしリカはまだ経験が浅く、疲労から呼吸を乱した。
「リカ、選手交代!」
「はあ、はあ、もう少し…」
「だめ。リカが怪我しちゃうもの。」
ミルクはヒバスと同じように土を操り、泥人形を出現させリカの前に壁を作り、泥人形がヒバスを襲う隙にリカの手を取り、騎士団達の元へと預けると、再びヒバスの側へと駆けていった。
「ミルク~!!」
再びミルクを追って駆け出そうとするリカを、騎士たちは抑えた。そして…リカは倒れるようにその場に座り込んだのだった。
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