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〔5章〕結婚へ。後編
過去への嫉妬
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入籍した夜、新居に戻り私は手作りのチョコを渡した。
彼の腕には叶わないが…手作りが欲しいと請求されて、頑張って作ったブラウニー。
形はいびつだけど美味しいって食べてくれ、私は彼がプー・メッシュで買ってきてくれた限定チョコケーキを堪能した。至福のひととき~。
そのあとはラブラブな時間を夜明けまで過ごした。
◆ ◇ ◆ ◇
valentineから数日後。
プー・メッシュ〇〇支店でトラブルがおきた。
それはお店を閉めた夜の事。
圭樹が店からでて家路につこうと外に出たとき…例の運送屋と出くわした。
「お疲れ様でーす。」
三宅玲が圭樹に声をかけた。
てには納品の荷物をもっていて、店に届けるところだった。
「お疲れ様、失礼します。」
圭樹はあからさまに眉間に皺を寄せて睨むように挨拶をした。
「あ、ちょっと待って。」
玲は荷物を、持参の台車にのせて、ポケットから写真を取りだした。
「僕にはもう必要ないので深雪に返してくれますか?」
渡された、その写真には23歳位の時の玲と深雪が深いキスをしている写真。攻めてるのは玲み見えるが、深雪はそれを頬を紅くし受け入れていた。
「タイマーセットして撮ったやつです。今はあんたとよろしくしてるんでしょ?」
圭樹は自分の知らない時をこの非常識な男と過ごしていたことに酷く嫉妬した。
圭樹が写真を受け取り動揺し固まっている前を玲は台車を引いて通りすぎ、店のインターホンを押していた。
「じゃあ、俺はしごとあるんで失礼します。」
そういって店長が扉を開け、その中へと姿を消した。
店長のステーが扉外をちらりとみて圭樹と目が合い、ステーは心配そうに扉を閉めた。
圭樹は震えるてに写真を握りしめ、スーツのポケットに無造作にしまい、深雪の待つマンションへと向かった。
*
玄関前まで来ると煮物の匂いが漂ってくる。
深雪ちゃんの過去を妄想してしまい、情けないほど嫉妬している自分がいて…扉の取っ手を持つのもためらってしまう。
*
私は夕飯の準備もしてベランダから外を見下ろせば彼がなんだか項垂れてマンションに入って行く姿が見えて、玄関へ向かう。玄関横の窓に見える人影は動かない。
ためらいはあったけど圭樹さんと同じフォルム。間違いないと確信して扉を開けたら鈍い音。
ドフッ!
扉の向こうで頭を抱えて悶える圭樹さんがいた。
「あれ?ごめんなさい当たった?何で入らないの?」
圭樹さんは強面な顔を崩して何でもないと言ってどんよりしたまま家の中へと入った。
何でもないわけがない。
私は吐かせてやると意気込んだ。
だって心配だから…。
彼の腕には叶わないが…手作りが欲しいと請求されて、頑張って作ったブラウニー。
形はいびつだけど美味しいって食べてくれ、私は彼がプー・メッシュで買ってきてくれた限定チョコケーキを堪能した。至福のひととき~。
そのあとはラブラブな時間を夜明けまで過ごした。
◆ ◇ ◆ ◇
valentineから数日後。
プー・メッシュ〇〇支店でトラブルがおきた。
それはお店を閉めた夜の事。
圭樹が店からでて家路につこうと外に出たとき…例の運送屋と出くわした。
「お疲れ様でーす。」
三宅玲が圭樹に声をかけた。
てには納品の荷物をもっていて、店に届けるところだった。
「お疲れ様、失礼します。」
圭樹はあからさまに眉間に皺を寄せて睨むように挨拶をした。
「あ、ちょっと待って。」
玲は荷物を、持参の台車にのせて、ポケットから写真を取りだした。
「僕にはもう必要ないので深雪に返してくれますか?」
渡された、その写真には23歳位の時の玲と深雪が深いキスをしている写真。攻めてるのは玲み見えるが、深雪はそれを頬を紅くし受け入れていた。
「タイマーセットして撮ったやつです。今はあんたとよろしくしてるんでしょ?」
圭樹は自分の知らない時をこの非常識な男と過ごしていたことに酷く嫉妬した。
圭樹が写真を受け取り動揺し固まっている前を玲は台車を引いて通りすぎ、店のインターホンを押していた。
「じゃあ、俺はしごとあるんで失礼します。」
そういって店長が扉を開け、その中へと姿を消した。
店長のステーが扉外をちらりとみて圭樹と目が合い、ステーは心配そうに扉を閉めた。
圭樹は震えるてに写真を握りしめ、スーツのポケットに無造作にしまい、深雪の待つマンションへと向かった。
*
玄関前まで来ると煮物の匂いが漂ってくる。
深雪ちゃんの過去を妄想してしまい、情けないほど嫉妬している自分がいて…扉の取っ手を持つのもためらってしまう。
*
私は夕飯の準備もしてベランダから外を見下ろせば彼がなんだか項垂れてマンションに入って行く姿が見えて、玄関へ向かう。玄関横の窓に見える人影は動かない。
ためらいはあったけど圭樹さんと同じフォルム。間違いないと確信して扉を開けたら鈍い音。
ドフッ!
扉の向こうで頭を抱えて悶える圭樹さんがいた。
「あれ?ごめんなさい当たった?何で入らないの?」
圭樹さんは強面な顔を崩して何でもないと言ってどんよりしたまま家の中へと入った。
何でもないわけがない。
私は吐かせてやると意気込んだ。
だって心配だから…。
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