【完結】眠れぬ異界の少年、祓魔師の愛に微睡む

丑三とき

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続編その②〜魔力練習編〜

20.※好きなように3※

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大きな手で腰を掴まれ持ち上げられる。くいっと少し浮かせれば、行き止まりだったはずの場所がフレイヤそんの陰茎を飲み込むようにうねりだし、さらに奥へ奥へと巨大な熱が深く侵入してくる。

「あああっ、あっ、っ!!」

律動が、僕の内臓全てを震わせる。
目の前の瞳は鋭さを保ったまま、けれどふやけそうなほどに濡れていて、僕の中の庇護欲をくすぐる。

「あっ、ハァ、あぁぁぁっ!おく、すごい……っ」

フレイヤさんが、僕のことを求めている。

「っはぁ、ハル、オミ……愛しているよ、んっ、ぁぁっ」

「ぁぁっ、ぼくも、だいすき、あぁぁっ、、あいしてる」

まさしく「貫かれている」という表現が厭らしいほど適切なこの感覚は、彼に自分の体の支配権を渡しているようでいたく興奮する。

けれど口付けはどこまでも優しく、唇の皺、味蕾のひとつひとつ、歯列の凹凸をたのしむようにじっくりと柔らかい舌が這った。

激しさも優しさも全て与えられて、体はついに限界を迎えた。

「ああっ、いく、んっ、んんんむっ」

たぶん、無意識のうちに既に何度か達しているんだろう、おへそに留まった液体がツ、と横腹を這えば、フレイヤさんの陰茎はさらに奥の深い部分を突きあげて、重なり合った二つの体を終わりへと導く。

「あぁぁっ、ハァッ、や、ああぁっ…!!」

体にかかる体重が、少しずつ少しずつ重くなっていく。荒い息が僕の耳にかかって、その愛おしさに思わず頭を抱きしめた。

「ふれ、や…さんも、いっぱいいけたね……」

絹糸みたいに柔らかい髪の毛を手で梳くと、彼はさらに深く顔を埋めて、僕の首にまとわりつくようにした。

ぎゅん、と心臓から音が鳴った。

「全く、君はそうやって私の良心をいつも壊してくる。とはいえ……自制が効かなかったのは他でもない私のせいだ。大切な時期に、こんな風に抱いてしまってすまない」

「もう、なんであやまるの……? ぼくとてもよかったのに。それにね、今日のフレイヤさんすごくすごくかわいかった」

「……私がかい?」

鳩が豆鉄砲を食ったような顔を向けてくるフレイヤさん。

「ああ、その顔もかわいい……」

両手で彼の顔を挟んで、親指でなめらかな頬をすりすりと触る。

「なんかね、フレイヤさんをあいしてるって気持ちが大きくなるほど、フレイヤさんを可愛いって思う気持ちが大きくなるみたい。どうしよう、この気持ち。どうしてくれるの」

フレイヤさんは猫のように僕の手に頬を擦り付ける。

「それは私も同じだよ。君が可愛くてたまらない。だからこそ大切にしたいという気持ちと、だからこそ酷くしてしまいたいという気持ちがないまぜになっている。君の方こそ、いったいどうしてくれるんだい?」

「ふふっ。フレイヤさんもいっしょ?うれしいなー」

「笑い事ではないんだよ? 本当に私の理性が効かなくなってしまったら、君はきっとこの部屋から一生出られない。私に閉じ込められて、私だけとしか口を聞けず、私だけとしか触れ合えない」

「それでもいいよ。フレイヤさんは僕をきずつけることは、絶対にしないって知ってるもん」

ぽんぽん、と白銀を撫でれば、触れるだけの温かいキスが落ちてきた。

「でもね……しってる? そう思ってるのは、フレイヤさんだけじゃないよ。僕だって、フレイヤさんを抱きしめて、きつくきつくギュ~~ってして、このまま壊してしまいたいと思うことがあるの。……僕の力ではフレイヤさんはきっとびくともしないけど、それでもそう思ってしまうの」

この暴力的な気持ちが、果たして愛する人に対して向けていい種類のものかどうかをはかれずにいたけど……

「フレイヤさんも同じ気持ちなら、僕、こんなにうれしいことはないよ」

愛しい人の目に自分がうつっているという事だけで体が疼いて堪らなくなるのだから、相手が自分と同じ気持ちであることを再確認し続けているこの状況の中で、愛情が時として凶暴な形を持ってしまうのは、仕方のないことなのだろう。

その凶暴な気持ちも、互いにぶつけ合えば不思議なことに深い慈愛に変わってしまうということも、今まで全然知らなかった。

これは僕と彼が番になったからなのかな。それとも、愛情というもの自体、それほど複雑なものなのかな。

なんとか答えを出したいのに、難しいことを考えれば考えるほど、瞼が重くなってくる。

「ふふっ、眠そうだねハルオミ」

この可愛くて可愛くてたまらない笑顔を、いつまでも近くで見つめていたいな。
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