【完結】眠れぬ異界の少年、祓魔師の愛に微睡む

丑三とき

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続編その①〜初めての発情期編〜

27.胸キュン

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「なんだか起こすの勿体無いね」

「こんなに可愛らしいお顔を見る事も、普段はなかなかできないですしね」

「こいつの寝顔見ながら俺らだけで食おうぜ」

僕たちは今、三人してウラーさんを取り囲み穏やかな寝顔をまじまじ拝見している。いつも整髪料で整えられている髪の毛はサラッと眉毛にかかっていて、まつ毛はどこぞの少女のように長い。

「寝かせてあげたいけど食べさせてあげたい。んー、悩ましい」

「んじゃ、とりあえず一回起こしてみて起きなかったらそのままにしとこうぜ」

「そうですね、硬いテーブルに伏せて寝たままなのも体に良くないですし、一度起こしてみましょうか」

パネースさんはそう言ってウラーさんの前にしゃがみ、目線を合わせた。そしてウラーさんの頬をつん、とつつきながら「朝ですよ~」と言う。

何その起こし方。べらぼうに可愛いのですが。

頬つんされたウラーさんは、目にぎゅっと力を入れて「んん~~……」と言葉にならない声を控えめに上げた。

「ウラー、起きねえとハルオミの"おはぎ"食べらんねえぞー」

「んむ、た、べ……る……」

「「「!!!」」」

僕ら三人の胸には、同時にズキュンと何かが音を立てて突き刺さってきた。

「ウラーさんって、もしかして寝起きが一番可愛いかったりする?」

「彼が寝ているところは何度か見かけた事がありますが、起きたてホヤホヤの状態は無いですね」

つんつん、と頬をつつき続けながらパネースさんが言うと、ウラーさんはそれが煩わしかったのか、むぐむぐと口をすこし動かして頬の刺激をいなそうとしている。

「食べてる、夢の中でハルオミのおはぎ食べてる」

「っ……イザベラ、可愛いこと言わないでよ……!  もうそうにしか見えなくなったじゃん!」

「こいつ、ずっと寝起きだったら面白いのに(つんつん)」

「……やめ、ろ……」

「夢の中でも口は悪いんだ……」

「ほーら、早く起きねえとおはぎ全部食っちまうぞ~」

「んん~、や……だ……」

「「「…………」」」

僕たちは思った。
それ以上可愛くしようものなら、僕たちがウラーさんを食べちゃうぞ、と。

「……クールベさん、いつもこんなウラーさん見てるのかな」

「なんだか母性をくすぐられますね」

「意地悪したくなるよな」

各々ウラーさんへの感想を言い合いながらキュンキュンしていると、ゆっくりと目が開き始めた。

「お、起きた」

「ウラーさんおはぎ食べる?  それともやっぱりベッドで寝る?」

「……………ん……」

のっそりのっそりと上体を起こす彼を見守りながら返答を待つ。……が、トロンとした目でぼーっと遠くを見つめるだけで、黙り込んでしまった。

普段キリッと引き締まっているお顔がこんなにポヤポヤに……赤ちゃんみたい。僕とイザベラとパネースさんは気が付かぬうちに表情が緩み、まるで親のような気持ちでウラーさんの意識がしっかりするのを待った。

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