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メルリス魔法学校
56 シスコンと被害者
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魔法学校に来てからある程度の時間がたったが、いまだ魔法という概念にも似た存在を学校で学ぶという事態にある程度慣れたてきた。
この学校の昼食はバイキングだったり、好きなものを注文したりとわりと幅が広い。
だがメニューの中には和食なんて存在するわけもなく、私は大人しくオムライスを頼むことにした。
「一年、ここで生活してある程度は慣れたつもりだけど……和食が恋しいなあ」
「……そうだな」
一年たっても未だに和食がないのが慣れない。
味噌汁が飲みたい。
白米が食べたい。
刺身が食べたい。
「ワショクってなんでしょうかあ?」
「郷土料理じゃないの?」
「私もお魚恋しいですわ」
「ムニエルとかあんだろ」
「生がいいですわ」
「よ、よく生で食べるね。メメちゃん」
「海じゃあ火なんて使えないものね」
メメがパスタを口のなかにいれようとしたところで、パスタがスルッと逃げていった。
「あ!コラッ!メメ、お前またこぼしてるじゃねえか!」
「……私、もういやになってきましたわ。手掴みじゃダメかしら?」
その場の全員から「ダメ」とそう突っ込みを入れられてメメはしょぼんとしていた。
「パスタは比較的食べやすいというから選んだのに……」
「スプーン使え、スプーン」
「スプーンは子供が使うのでしょう?嫌ですわ」
「もう、嫌じゃないわよ。こぼしたらダメなんだから使いなさい」
「むう……」
「むうじゃないよ。ほら、スプーンあるから使いなよ」
「……わかりましたわ」
やり取りが完全に親子のそれである。
「オムライスも好きだけど卵焼き食べた……うわっ」
半熟の卵とチキンライスをすくって食べようとしたところ、会いたくもなかった相手の顔が視界に入った。
「……うげぇ」
「永華ちゃん苦虫かに潰したみたいな顔になってるけどどうしたの?」
「苦虫?……あっ」
カルタはローレスの言葉になにかを思い出したのか、永華の視線の先を探る。
そこにいたのはいつぞや、ヘラクレスに近づこうとしたときに永華を轢いていった、どこかの貴族のご令嬢だった。
「あぁ……あれも通ってたのか」
「え?どれ?」
「ギラギラしてる令嬢」
「ギラギラ?あ、あの子?」
「なに、あの蛇みたいな女」
蛇みたいな、いいえて妙だな。
貴族なのをいいことに、自分に非があることで脅して黙らせて無かったことにする。蛇よりもひどい人間だ。
「あ、アタシあの人知ってるわ。兄の追っかけよ」
「へぇ、その追っかけがお前らになにしたんだよ?」
「……僕らが用事があって騎士に会おうと試行錯誤してたときに色々あってな。戌井が三日ほどベッドの住人になってた」
「いや、なにがあったの。それ」
「轢かれた」
「えぇ……」
一緒に食事していたメンバーはドン引いていた。
「はぁ、関わりたくないけど……。同じ学年かな?」
「あの制服なら僕らの一個上だろう。関わろうとしなければ関わらん」
「そう、ならいいや。でも、思ってたより世間って狭いんだね。騎士の妹が私の同室だし」
「ま、同じ国のなかでの話だもんな」
あ、話はわかるが昨日の入学式から思っていたことだが、ここは貴族や、それに準ずる富裕層が多い。
制服からして、まず違う。
メメもそうだが、いわゆる改造制服とでもいおうか。フリフリ、キラキラ、ゴテゴテしたものを着た令嬢や令息が多い。
ミューは軍人の娘と言うこともあるのは、動きやすいショートパンツスタイルだ。
原型が残ってればいじっていいと校則にはあったものの皆よくやるものだ……。
それを考慮してレーピオの制服を見る。こちらも他と比べるとそこまでだが、大きな宝石がついたブローチを見あるあたり貴族といかずとも富裕層なのだろう。
なんで私達といるんだろう。別にいいけど。
それから蛇令嬢の話題から話は逸れて楽しく会話しつつ食事をしていると__篠野部はさ程喋ってないけど__ふいに食堂に大きな音が響いた。
どうやら柄の悪い生徒が細身の生徒にわざとぶつかったように見える。
「な、何?」
「……はぁ、誰かが暴れてるみたいだ」
「まじ?」
まったく血気盛んなものだ。
少し身を乗り出して、何がどうなっているのか確認してみる。
どうやら素行不良の生徒が一般の生徒に絡んでいるらしい。
そういえば、一年生の方は試験で弾丸のような早さで鉄球を飛ばしていた子じゃないかな。
「おいおい、制服が汚れちまったじゃねえか。どうしてくれるんだ?」
「……」
「おい!黙ってないでなにかいったらどうだ?」
「先輩がわざとぶつかってきたのでしょう?」
制服を見るに絡んでいるのは二年生で、絡まれてるのは今年入った一年生だろう。双方制服を見るに貴族のように思うが……。
これ、貴族って相当めんどくさいことになってるんじゃ……。
「はぁ?俺がぶつかったって証拠どこにあんだよ?」
「証人なら回りにいっぱいいるでしょう?」
「あぁん?お前らなにか見たか?」
そこら辺にいる不良みたいな言動で周囲を威嚇する。
周囲の生徒は貴族ということもあいまってか萎縮して首を横に降っている。
「チッ、雑魚共め……」
絡まれてる方も絡まれてる方で柄悪いな……。
「はっ、誰もいないみたいだな?早く謝れよ」
「いやです」
「あぁ!?一言謝ればすむのによお!」
これじゃあ美味しい昼食も不味くなってしまう。
貴族同士の争いだからか、回りの者は誰も止めようとしない。
「……まったく、うるさいな」
うるさいのはあまり好きではない篠野部が苦言を呈した。
「あれはあ……フィーリー家とナリューラ家ですねえ。貴族同士がああも派手に争うとは珍しいですねえ」
「貴族のわりにチンピラみたいな絡みかたね……」
そのうち教師が来るだろうから放置でいいだろうか。下手に権力を持った子供を刺激するべきではないと思うんだ、私。
「はぁ、いったいどうして自分に絡むんですか?」
あ、真正面からいった。
「……お前は!妹との縁談を断ったからだよ!」
……。
__コロン__
どこかで軽い音がなった。
静かに、でも確かにざわついていた食堂が、今度こそ静まり返った。
“妹との縁談を断ったから”?
この争いがどこに落ち着くのかと耳を大きくしていた者達はひどく混乱してい。
「え?」
あ、ほらもう絡まれた本人も混乱してるじゃん。
「だ!か!ら!お前が俺のかわいい妹との縁談を断ったのが理由だっつてんの!」
あー……。
「つまり、シスコン?」
「だ、ろうな」
そん、そんな理由?いや、貴族の縁談だし一般人の私には計り知れない策略とか思惑があるんだろう。
「恥ずかしがり屋の妹が、勇気を出してお母様とお父様に頼んだ縁談だったんだぞ。お前に一目惚れしたってな!」
……策略も思惑も無かった。ただただ純粋な少女の願いだった。
「しかも、かわいい俺の妹の初恋を奪いやがって……」
「……いや、知りませんよ。自分、年上がいいので」
なんで自分の好みをいった?
「……私、あんまりひどいことになったら割り込もうとか思っていたのだけれど。これは放置でいいかしら」
「いいんじゃないですか?」
さっきまでの殺伐とした雰囲気はどこへやら、萎縮していた生徒もあきれた様子で食事に戻っていた。
「はあん!?妹だって立派なお姉さんだろうがよ!ちゃんと弟の世話手伝ってくれてるんだぞ!」
「いや、そんなの知らない……」
「お前の好みこそ知らねえわ!」
ギャんギャんとうるさいシスコンと被害者のやり取りを遠目で眺めながら食事を平らげる。
慣れない食器類を使っていたからか一番食べるのは遅かったメメが食器を片付けても終わっていなかった。
人がほとんどいなくなって閑散としていることを考えると、とても長い時間言い合っているようだ。
「あれ、まだ終わってねえんだな……」
「むしろよくあんだけ言い合えるな……」
じっと言い合ってる二人を観察してみる。
「……なんか、変じゃない?」
「え?」
さっきまでは、どちらかというと放置しても大丈夫なタイプのトラブルだったが、今はどうにも雰囲気が違う。
これは、介入すべきだろうか?
この学校の昼食はバイキングだったり、好きなものを注文したりとわりと幅が広い。
だがメニューの中には和食なんて存在するわけもなく、私は大人しくオムライスを頼むことにした。
「一年、ここで生活してある程度は慣れたつもりだけど……和食が恋しいなあ」
「……そうだな」
一年たっても未だに和食がないのが慣れない。
味噌汁が飲みたい。
白米が食べたい。
刺身が食べたい。
「ワショクってなんでしょうかあ?」
「郷土料理じゃないの?」
「私もお魚恋しいですわ」
「ムニエルとかあんだろ」
「生がいいですわ」
「よ、よく生で食べるね。メメちゃん」
「海じゃあ火なんて使えないものね」
メメがパスタを口のなかにいれようとしたところで、パスタがスルッと逃げていった。
「あ!コラッ!メメ、お前またこぼしてるじゃねえか!」
「……私、もういやになってきましたわ。手掴みじゃダメかしら?」
その場の全員から「ダメ」とそう突っ込みを入れられてメメはしょぼんとしていた。
「パスタは比較的食べやすいというから選んだのに……」
「スプーン使え、スプーン」
「スプーンは子供が使うのでしょう?嫌ですわ」
「もう、嫌じゃないわよ。こぼしたらダメなんだから使いなさい」
「むう……」
「むうじゃないよ。ほら、スプーンあるから使いなよ」
「……わかりましたわ」
やり取りが完全に親子のそれである。
「オムライスも好きだけど卵焼き食べた……うわっ」
半熟の卵とチキンライスをすくって食べようとしたところ、会いたくもなかった相手の顔が視界に入った。
「……うげぇ」
「永華ちゃん苦虫かに潰したみたいな顔になってるけどどうしたの?」
「苦虫?……あっ」
カルタはローレスの言葉になにかを思い出したのか、永華の視線の先を探る。
そこにいたのはいつぞや、ヘラクレスに近づこうとしたときに永華を轢いていった、どこかの貴族のご令嬢だった。
「あぁ……あれも通ってたのか」
「え?どれ?」
「ギラギラしてる令嬢」
「ギラギラ?あ、あの子?」
「なに、あの蛇みたいな女」
蛇みたいな、いいえて妙だな。
貴族なのをいいことに、自分に非があることで脅して黙らせて無かったことにする。蛇よりもひどい人間だ。
「あ、アタシあの人知ってるわ。兄の追っかけよ」
「へぇ、その追っかけがお前らになにしたんだよ?」
「……僕らが用事があって騎士に会おうと試行錯誤してたときに色々あってな。戌井が三日ほどベッドの住人になってた」
「いや、なにがあったの。それ」
「轢かれた」
「えぇ……」
一緒に食事していたメンバーはドン引いていた。
「はぁ、関わりたくないけど……。同じ学年かな?」
「あの制服なら僕らの一個上だろう。関わろうとしなければ関わらん」
「そう、ならいいや。でも、思ってたより世間って狭いんだね。騎士の妹が私の同室だし」
「ま、同じ国のなかでの話だもんな」
あ、話はわかるが昨日の入学式から思っていたことだが、ここは貴族や、それに準ずる富裕層が多い。
制服からして、まず違う。
メメもそうだが、いわゆる改造制服とでもいおうか。フリフリ、キラキラ、ゴテゴテしたものを着た令嬢や令息が多い。
ミューは軍人の娘と言うこともあるのは、動きやすいショートパンツスタイルだ。
原型が残ってればいじっていいと校則にはあったものの皆よくやるものだ……。
それを考慮してレーピオの制服を見る。こちらも他と比べるとそこまでだが、大きな宝石がついたブローチを見あるあたり貴族といかずとも富裕層なのだろう。
なんで私達といるんだろう。別にいいけど。
それから蛇令嬢の話題から話は逸れて楽しく会話しつつ食事をしていると__篠野部はさ程喋ってないけど__ふいに食堂に大きな音が響いた。
どうやら柄の悪い生徒が細身の生徒にわざとぶつかったように見える。
「な、何?」
「……はぁ、誰かが暴れてるみたいだ」
「まじ?」
まったく血気盛んなものだ。
少し身を乗り出して、何がどうなっているのか確認してみる。
どうやら素行不良の生徒が一般の生徒に絡んでいるらしい。
そういえば、一年生の方は試験で弾丸のような早さで鉄球を飛ばしていた子じゃないかな。
「おいおい、制服が汚れちまったじゃねえか。どうしてくれるんだ?」
「……」
「おい!黙ってないでなにかいったらどうだ?」
「先輩がわざとぶつかってきたのでしょう?」
制服を見るに絡んでいるのは二年生で、絡まれてるのは今年入った一年生だろう。双方制服を見るに貴族のように思うが……。
これ、貴族って相当めんどくさいことになってるんじゃ……。
「はぁ?俺がぶつかったって証拠どこにあんだよ?」
「証人なら回りにいっぱいいるでしょう?」
「あぁん?お前らなにか見たか?」
そこら辺にいる不良みたいな言動で周囲を威嚇する。
周囲の生徒は貴族ということもあいまってか萎縮して首を横に降っている。
「チッ、雑魚共め……」
絡まれてる方も絡まれてる方で柄悪いな……。
「はっ、誰もいないみたいだな?早く謝れよ」
「いやです」
「あぁ!?一言謝ればすむのによお!」
これじゃあ美味しい昼食も不味くなってしまう。
貴族同士の争いだからか、回りの者は誰も止めようとしない。
「……まったく、うるさいな」
うるさいのはあまり好きではない篠野部が苦言を呈した。
「あれはあ……フィーリー家とナリューラ家ですねえ。貴族同士がああも派手に争うとは珍しいですねえ」
「貴族のわりにチンピラみたいな絡みかたね……」
そのうち教師が来るだろうから放置でいいだろうか。下手に権力を持った子供を刺激するべきではないと思うんだ、私。
「はぁ、いったいどうして自分に絡むんですか?」
あ、真正面からいった。
「……お前は!妹との縁談を断ったからだよ!」
……。
__コロン__
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静かに、でも確かにざわついていた食堂が、今度こそ静まり返った。
“妹との縁談を断ったから”?
この争いがどこに落ち着くのかと耳を大きくしていた者達はひどく混乱してい。
「え?」
あ、ほらもう絡まれた本人も混乱してるじゃん。
「だ!か!ら!お前が俺のかわいい妹との縁談を断ったのが理由だっつてんの!」
あー……。
「つまり、シスコン?」
「だ、ろうな」
そん、そんな理由?いや、貴族の縁談だし一般人の私には計り知れない策略とか思惑があるんだろう。
「恥ずかしがり屋の妹が、勇気を出してお母様とお父様に頼んだ縁談だったんだぞ。お前に一目惚れしたってな!」
……策略も思惑も無かった。ただただ純粋な少女の願いだった。
「しかも、かわいい俺の妹の初恋を奪いやがって……」
「……いや、知りませんよ。自分、年上がいいので」
なんで自分の好みをいった?
「……私、あんまりひどいことになったら割り込もうとか思っていたのだけれど。これは放置でいいかしら」
「いいんじゃないですか?」
さっきまでの殺伐とした雰囲気はどこへやら、萎縮していた生徒もあきれた様子で食事に戻っていた。
「はあん!?妹だって立派なお姉さんだろうがよ!ちゃんと弟の世話手伝ってくれてるんだぞ!」
「いや、そんなの知らない……」
「お前の好みこそ知らねえわ!」
ギャんギャんとうるさいシスコンと被害者のやり取りを遠目で眺めながら食事を平らげる。
慣れない食器類を使っていたからか一番食べるのは遅かったメメが食器を片付けても終わっていなかった。
人がほとんどいなくなって閑散としていることを考えると、とても長い時間言い合っているようだ。
「あれ、まだ終わってねえんだな……」
「むしろよくあんだけ言い合えるな……」
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