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7話 エンカウントは拡声器と共に
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ルンルン気分で登校していましたら、なんということでしょう。1人ベンチで俯いているモカ嬢を見つけてしまいました。
レンガ造りの小道とロココ調の白いベンチ。ベンチを挟むように造られた花壇にはデルフィニウムに似た花が植えてあります。流石ヒロイン、ただ座ってるだけで絵になりますわね。曇っている顔が更にエモさを醸し出してますわ~~!
「ごきげんよう、モカ様」
「……カルファ様!おはようございます!」
声をかけるとハッとしたように立ち上がったモカ嬢。ぎこちなく一礼した彼女は、少しホッとしたような顔を見せました。
「こんなところで1人でどういたしましたの?」
侍女も付けずにという意味で問うと、しどろもどろになるモカ嬢。
「えっと、その……」
「お嬢様、モカ様は昨日聖女判定されて初めて侍女というものがつきましてございます」
「それってつまり学園が侍女を用意したってこと?」
エリーナは深く頷きました。
あーーーーなるほど。つまりアレね。学園が用意した侍女と何かあったのね?
「話しづらいなら、無理に言わなくて結構よ~」
「じ、実はその……」
「あら?カルファ様にモカ様?」
とっても良いタイミングで呼び止められてしまいましたわ!振り返るとキフィ嬢がにこにこと、少し早歩きでこちらへ向かってきております。
「2人ともごきげんよう!一緒に来たの??」
「いえ、そこのベンチで偶然お会いしましたの」
モカ嬢にはあとでね、と目配せしながらキフィ嬢の問いに答えます。3人揃って教室への道すがら、とりとめもない話をしておりました。教室に着く頃には、モカ嬢の顔色も戻ってきて、私一安心でございます。
あっそうそう、この間にお茶会の約束もしましたの!今朝のことはそこでゆっくりお聴きしてみましょう。
教室に着くと生徒は半分ほど席に着いております。先日の雰囲気からか、皆さまだいたい昨日と同じような席に座られてます。そうね、それが一番平和だものね。
ベルビット様はグラニュー様…でしたっけ?と何やらお話しています。ご令嬢がたがまだ少ないからか、いつのまにか殿下も一緒になって談笑しておりました。
「殿下、今日はあの場所に座るのかしらね?」
「どうでしょう?そうしてくださると色々と平和ですわよね?」
私たちの会話を聞いて首をブンブンと縦に振るモカ嬢。それ以上はヘトバンの域ですわよ!
「昨日は生きた心地がしませんでした」
でしょうねぇ~~、と顔を合わせる我々。
そんなお話をしていましたら、徐々に教室内に生徒が増えてきましたわね。
殿下達はまだお話しております。
「この様子だと、今日は安心出来そうね」
キフィ嬢がそう言った、そのときでした。
スパーーーーーン!
勢いよく教室の扉が開きましたの!
「よう王子殿下!!俺が来たぜ!!」
あれはターキッシュ・オウフロア様では?いやまだ休み時間じゃないでございましょう???
それにしてもオウフロア様、声が少々、いや、かなり大きいですわ。そのよく通る声は教室中に響き渡り、案の定注目を集めておりますの。ところで、原作に声が大きい描写なんてありましたっけ?
「ターク、どうしたんだい?」
殿下そう言いながらオウフロア様の元へ向かいます。ベルビット様とグラニュー様(?)も立ち上がろうとしましたが、殿下が手で制しましたわ。
「ヴィーが女に囲まれてるって言うから見に来た!!あと大聖女も!!」
「なるほどねぇ~でも今はまだご令嬢少ないよ?」
「あれより増えんのか?魔法科は女子がいっぱいでいいな!!」
その言葉を聞いたベルビット様達の顔と言ったら……!苦虫を潰したような顔と絶望を露わにした顔。お二人ともきっと代われるなら代わってくれ、と願っている事でしょう。
その後も殿下とオウフロア様は和気藹々とお話を楽しまれております。オウフロア様の声はずっと大きいまま。だというのに殿下の表情は穏やかな笑顔そのもの。
「王族の方は鼓膜も強いんでしょうか……」
そんな事は無いかと思いますわモカ嬢。きっと何かの対策をしているのでしょう。そう、例えば防音魔法とか。キフィ嬢はツボに入ったらしく、くつくつと笑い声を上げております。
「あーー!!」
カツカツと真っ直ぐにこちらへ向かってきたオウフロア様。
あ、あー……もしやこれはイベント?イベントが始まるの?念の為に防音魔法かけておこうかしら。でも恐らく皆様顔を歪めることになるでしょうし。いや、でも鼓膜は大事だわ。防音魔法かけて演技しましょう。
「キミあれだろ?殿下の前でコケた子だろ?大丈夫だったか?」
あぁ、始まってしまいましたわ……そして声のボリュームもきっと大きいんでしょう。皆さん顔を歪めております。爽やかな笑顔ですのに……ここは貴族ばかりのクラス。表情筋を鍛えられていらっしゃる方も多い筈ですのに、なんて事でしょう。
話しかけられたモカ様は思わず耳を塞いじゃってるじゃありませんか。私も扇子で顔を覆っておきましょう。
この時点で原作とは相当乖離している筈なのですが、神的にコレはありなの?
「うっ……も、申し訳ありません……」
震える声で謝るモカ様にオウフロア様は首を傾げます。いやキョトン顔は大変可愛らしいですが。見兼ねたのか殿下は一つ溜息を吐くとモカ嬢の後ろの席に着き、口を開きました。
「ターク、少しでいいから声のボリュームを抑えてくれないかい?」
「えっ?あぁそうか!申し訳ない。俺の声はでかいんだっけ?」
モカ嬢は消え入りそうな声で謝り、キフィ嬢はブンブンと頷きます。私は悲しげに目を逸らしておきましょうか。周りの方々も気まずそうに目を逸らしたり首を縦に振ったり、各々肯定の意を露わにしていました。
「そうだよ。僕やヴィーは魔法の調節でどうにかできるけど、皆はそうじゃないだろう?」
「いやぁ悪い悪い。騎士科の皆声でかいから癖になっちまってよぉ」
普通のボリューム出せるんかい!!!!!まぁ、普通とは言っても少し声は大きめですけど。でも最初よりマシだわ絶対。そっと防音魔法を解除し、皆と同じように安心した表情を浮かべます。
「鼓膜に大ダメージ受けてるモカ嬢の代わりに答えると、怪我は特にないよ?」
「モカって名前なのか!家名は……あぁ、平民だったのか。いや、俺が聞きたかったのは初日から殿下に目ぇ付けられて、友達できたか?って事だったんだけどよー」
「それも問題無さそうだね!」
それ、本人を前にして言う会話でしょうか?ジト目で睨む私。気配から察するにどうやらキフィ嬢も同じことしてますわね。「おー怖い」とでも言いたげなオウフロア様とにこにこしている殿下。居た堪れないのか、モカ嬢が縮こまってしまっていますわ。
「いやー、大丈夫そうなら良いんだけどよぉ。殿下あんなんだろ?なんか無茶振りされたら言ってくれな?」
「……お、お心遣い誠に感謝致します」
「ターク、君は僕の事なんだと思ってるんだい?」
「え?我儘で無茶振り大好きな王子様だけど?」
彼、思った事そのまま口から出るタイプなのね……いや、まぁ知ってはいたけども。今ぼそっと「勇者だ……」って聞こえましたけど同感ですわ。
「タークのそういうところは嫌いじゃないよ」
「おう!」
「歓談中悪いが、そろそろ授業の時間だ」
いつの間にか教壇に立っていたコレット先生がそう告げますと、オウフロア様は慌てて騎士科へと走って行きましたわ。コレ、イベント成立したのかしら?自己紹介とかはしてなかったけれど。
「タークが馬鹿でよかったねぇ。面白いから君が大聖女ってことはもう少し黙っておくね」
こっそりとそう告げた殿下に青褪めるモカ嬢。私とキフィ嬢は顔を見合わせると溜息をついたのでした。
レンガ造りの小道とロココ調の白いベンチ。ベンチを挟むように造られた花壇にはデルフィニウムに似た花が植えてあります。流石ヒロイン、ただ座ってるだけで絵になりますわね。曇っている顔が更にエモさを醸し出してますわ~~!
「ごきげんよう、モカ様」
「……カルファ様!おはようございます!」
声をかけるとハッとしたように立ち上がったモカ嬢。ぎこちなく一礼した彼女は、少しホッとしたような顔を見せました。
「こんなところで1人でどういたしましたの?」
侍女も付けずにという意味で問うと、しどろもどろになるモカ嬢。
「えっと、その……」
「お嬢様、モカ様は昨日聖女判定されて初めて侍女というものがつきましてございます」
「それってつまり学園が侍女を用意したってこと?」
エリーナは深く頷きました。
あーーーーなるほど。つまりアレね。学園が用意した侍女と何かあったのね?
「話しづらいなら、無理に言わなくて結構よ~」
「じ、実はその……」
「あら?カルファ様にモカ様?」
とっても良いタイミングで呼び止められてしまいましたわ!振り返るとキフィ嬢がにこにこと、少し早歩きでこちらへ向かってきております。
「2人ともごきげんよう!一緒に来たの??」
「いえ、そこのベンチで偶然お会いしましたの」
モカ嬢にはあとでね、と目配せしながらキフィ嬢の問いに答えます。3人揃って教室への道すがら、とりとめもない話をしておりました。教室に着く頃には、モカ嬢の顔色も戻ってきて、私一安心でございます。
あっそうそう、この間にお茶会の約束もしましたの!今朝のことはそこでゆっくりお聴きしてみましょう。
教室に着くと生徒は半分ほど席に着いております。先日の雰囲気からか、皆さまだいたい昨日と同じような席に座られてます。そうね、それが一番平和だものね。
ベルビット様はグラニュー様…でしたっけ?と何やらお話しています。ご令嬢がたがまだ少ないからか、いつのまにか殿下も一緒になって談笑しておりました。
「殿下、今日はあの場所に座るのかしらね?」
「どうでしょう?そうしてくださると色々と平和ですわよね?」
私たちの会話を聞いて首をブンブンと縦に振るモカ嬢。それ以上はヘトバンの域ですわよ!
「昨日は生きた心地がしませんでした」
でしょうねぇ~~、と顔を合わせる我々。
そんなお話をしていましたら、徐々に教室内に生徒が増えてきましたわね。
殿下達はまだお話しております。
「この様子だと、今日は安心出来そうね」
キフィ嬢がそう言った、そのときでした。
スパーーーーーン!
勢いよく教室の扉が開きましたの!
「よう王子殿下!!俺が来たぜ!!」
あれはターキッシュ・オウフロア様では?いやまだ休み時間じゃないでございましょう???
それにしてもオウフロア様、声が少々、いや、かなり大きいですわ。そのよく通る声は教室中に響き渡り、案の定注目を集めておりますの。ところで、原作に声が大きい描写なんてありましたっけ?
「ターク、どうしたんだい?」
殿下そう言いながらオウフロア様の元へ向かいます。ベルビット様とグラニュー様(?)も立ち上がろうとしましたが、殿下が手で制しましたわ。
「ヴィーが女に囲まれてるって言うから見に来た!!あと大聖女も!!」
「なるほどねぇ~でも今はまだご令嬢少ないよ?」
「あれより増えんのか?魔法科は女子がいっぱいでいいな!!」
その言葉を聞いたベルビット様達の顔と言ったら……!苦虫を潰したような顔と絶望を露わにした顔。お二人ともきっと代われるなら代わってくれ、と願っている事でしょう。
その後も殿下とオウフロア様は和気藹々とお話を楽しまれております。オウフロア様の声はずっと大きいまま。だというのに殿下の表情は穏やかな笑顔そのもの。
「王族の方は鼓膜も強いんでしょうか……」
そんな事は無いかと思いますわモカ嬢。きっと何かの対策をしているのでしょう。そう、例えば防音魔法とか。キフィ嬢はツボに入ったらしく、くつくつと笑い声を上げております。
「あーー!!」
カツカツと真っ直ぐにこちらへ向かってきたオウフロア様。
あ、あー……もしやこれはイベント?イベントが始まるの?念の為に防音魔法かけておこうかしら。でも恐らく皆様顔を歪めることになるでしょうし。いや、でも鼓膜は大事だわ。防音魔法かけて演技しましょう。
「キミあれだろ?殿下の前でコケた子だろ?大丈夫だったか?」
あぁ、始まってしまいましたわ……そして声のボリュームもきっと大きいんでしょう。皆さん顔を歪めております。爽やかな笑顔ですのに……ここは貴族ばかりのクラス。表情筋を鍛えられていらっしゃる方も多い筈ですのに、なんて事でしょう。
話しかけられたモカ様は思わず耳を塞いじゃってるじゃありませんか。私も扇子で顔を覆っておきましょう。
この時点で原作とは相当乖離している筈なのですが、神的にコレはありなの?
「うっ……も、申し訳ありません……」
震える声で謝るモカ様にオウフロア様は首を傾げます。いやキョトン顔は大変可愛らしいですが。見兼ねたのか殿下は一つ溜息を吐くとモカ嬢の後ろの席に着き、口を開きました。
「ターク、少しでいいから声のボリュームを抑えてくれないかい?」
「えっ?あぁそうか!申し訳ない。俺の声はでかいんだっけ?」
モカ嬢は消え入りそうな声で謝り、キフィ嬢はブンブンと頷きます。私は悲しげに目を逸らしておきましょうか。周りの方々も気まずそうに目を逸らしたり首を縦に振ったり、各々肯定の意を露わにしていました。
「そうだよ。僕やヴィーは魔法の調節でどうにかできるけど、皆はそうじゃないだろう?」
「いやぁ悪い悪い。騎士科の皆声でかいから癖になっちまってよぉ」
普通のボリューム出せるんかい!!!!!まぁ、普通とは言っても少し声は大きめですけど。でも最初よりマシだわ絶対。そっと防音魔法を解除し、皆と同じように安心した表情を浮かべます。
「鼓膜に大ダメージ受けてるモカ嬢の代わりに答えると、怪我は特にないよ?」
「モカって名前なのか!家名は……あぁ、平民だったのか。いや、俺が聞きたかったのは初日から殿下に目ぇ付けられて、友達できたか?って事だったんだけどよー」
「それも問題無さそうだね!」
それ、本人を前にして言う会話でしょうか?ジト目で睨む私。気配から察するにどうやらキフィ嬢も同じことしてますわね。「おー怖い」とでも言いたげなオウフロア様とにこにこしている殿下。居た堪れないのか、モカ嬢が縮こまってしまっていますわ。
「いやー、大丈夫そうなら良いんだけどよぉ。殿下あんなんだろ?なんか無茶振りされたら言ってくれな?」
「……お、お心遣い誠に感謝致します」
「ターク、君は僕の事なんだと思ってるんだい?」
「え?我儘で無茶振り大好きな王子様だけど?」
彼、思った事そのまま口から出るタイプなのね……いや、まぁ知ってはいたけども。今ぼそっと「勇者だ……」って聞こえましたけど同感ですわ。
「タークのそういうところは嫌いじゃないよ」
「おう!」
「歓談中悪いが、そろそろ授業の時間だ」
いつの間にか教壇に立っていたコレット先生がそう告げますと、オウフロア様は慌てて騎士科へと走って行きましたわ。コレ、イベント成立したのかしら?自己紹介とかはしてなかったけれど。
「タークが馬鹿でよかったねぇ。面白いから君が大聖女ってことはもう少し黙っておくね」
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