63 / 70
SS-13.楽しいデートへの闖入者
しおりを挟む
お茶を飲みながらも二人の会話は自然と盛り上がる。
お互いがお互いを心の底から愛している。
そして尊敬し合っている。
見つめ合う二人。
そんな様子に店内にいる他の客からため息が漏れてしまう。
「ねえ、あの二人……とっても素敵……それに比べ…はあ」
「お、おい、酷くねえ?ため息とか。まあ、確かにあの二人、メチャクチャお似合いではあるけどさ」
思わず不貞腐れる男性。
そんな様子に向かいに座る女性はにっこりとほほ笑む。
「なあに?嫉妬しちゃった?ふふっ、可愛い♡」
「お、おい、からかうなよ……お前だって……すげー可愛いし……」
「え?……も、もう……す、少し熱くない?この店」
どうやら俊則と絵美里のオーラが周りに感染したようだ。
何故かカップルたちは急に顔を赤らめ始めてしまう。
そんなことに気づかない二人。
楽しげにおしゃべりに興じていた。
「ねえ絵美里、何か欲しい物とかある?良かったらプレゼントしたいんだ。今日の記念に」
「えっ?本当ですか?……嬉しい……じゃ、じゃあ…」
※※※※※
お茶を飲み終わり二人また仲良く手をつなぎ街の散策を始める。
特に予定を決めず、気になったお店に入る。
ただ二人でいるこの時間。
俊則も絵美里も本当に嬉しくて。
気付けばお昼を大分過ぎていた。
「絵美里、大丈夫?…疲れたでしょ?ごめんね、嬉しくて…たくさん歩いちゃったね」
「ううん。私こそ。…お腹空いたね」
「うん。あっ!あそこいいかも。絵美里、入ってみようか」
「はい」
午後1時過ぎ。
ピークを過ぎたお店は程よく空いていた。
「いらっしゃいませ」
店員さんの態度もとてもいい感じで二人は期待感が膨らんでいく。
「ふう。いいお店みたいだね」
「うん。あっこれ可愛い。センスもいいですね」
二人にとってきっと場所は関係なかった。
ただ一緒に居る。
それだけで二人は幸福感に包まれていた。
「お待ちどう様です」
程なく運ばれてきた料理。
何故かイタリアンをほうふつとさせるそれに思わず二人はニヤリと顔を緩める。
「スパゲッティ、ですよね?」
「うん。……こっちはビーフシチューだね」
まったく違う名前のその料理は味もほとんどそのままだった。
「こういうことがあると異世界に来たって実感しちゃうよね」
「ふふっ。本当にそう。……先輩?」
「うん?」
「ありがとう」
顔を染め真直ぐ俊則を見つめる絵美里。
その顔があまりに美しくて……俺は思わず返事を忘れてしまう。
「……先輩?」
「っ!?あ、ご、ごめん。……絵美里があんまりにも可愛くて……返事できなかった」
「っ!?も、もう。……嬉しい」
ああ、本当に可愛い。
もし今二人きりなら、俺は彼女を抱きしめていたと思う。
それほど彼女は可愛かったんだ。
二人の形成するラブラブ空間。
まるでピンクのオーラで包まれているような場所。
突然闖入者によりそれは破られた。
「ミリー?ああ、ミリー、やっと見つけた……お前、誰だ?どうしてミリーと一緒に居る?!」
突然二人の前で仁王立ちする男性。
絵美里の顔色が一気に悪くなる。
「…ロローニ、様……」
それはシナリオで出てきた男、ミリーと肉体関係を持ったことのある、騎士団長次男ロローニだった。
ロローニは突然絵美里の手を取り立ち上がる。
絵美里は痛そうに顔をしかめた。
「さあ、ミリー。こんな男放って置いて私と行こう。……ふう、君は美しいな……また可愛がってあげるよ?」
そう言って絵美里の肩を抱く。
俊則はすぐさま男の手を取った。
「失礼ですよ?それにミリー嬢は今僕とのデート中だ。あなたは関係ない。手を放してください」
ロローニを軽く押しのけ絵美里をかばう俊則。
その様子にロローニは激昂する。
「貴様っ!!無礼者がっ!!私は騎士団長の息子、ロローニだ。ミリー嬢は俺の女だ」
「違います。僕の大切な女性だ」
睨み合う二人。
店員はじめお客がざわめきだす。
「ここじゃ迷惑がかかる。ロローニさん?外に出ませんか」
「ふん。この臆病者が。そんなこと言って逃げるのか?」
そしてにやりと顔を歪めるロローニ。
突然とんでもない事を口走り始める。
「この女ミリーはな、激しくするのが好きなんだ。今だってきっと興奮している。……怯えたような表情もそそるな。さあミリー、気持ちよくしてやる。俺と来い!!」
そして強引に絵美里の手を掴む。
「い、いやっ、痛い、放してっ!」
「くっ、このっ、おとなしく言う事…ぐああっ?!!」
俊則から凄まじい魔力が立ち昇る。
ロローニの手を掴み、まさに握りつぶす寸前だ。
「ぐがあっ、くうっは、放せっ、き、貴様……ひぎいいっ?!」
「……絵美里、大丈夫?」
「……う、うん」
「ごめんね、いやな気持にさせて……ロローニ」
「ぐうあっ?!…な、なんだよっ?!」
「表へ出ろ」
俊則は手を掴んだまま転移する。
気が付けば周りに何もない草原に3人は立っていた。
「もう一度言います。ミリー嬢は僕の恋人です。過去の事は知りません。でも今はもう彼女は僕の大切な人です。……お引き取りを」
「だ、黙れっ!!ミリーは俺のものだ。渡さない、その女は最高の体なんだ。俺の物なんだよっ!!……さあミリー、思い出すんだ、散々よがっただろ?俺の事、忘れられないだろ?おまえの胸…」
「だまれっ!!!」
怒りの波動。
絵美里はビクリと肩を震わしてしまう。
こんなに怒った先輩。
見たことがない。
俊則はロローニに近づき、胸ぐらをつかみ上げる。
「貴様……どうしてそんな事が言える。…最低だな、お前」
「ぐうっ、な、何を……ひいっ?!!」
俊則の全力の怒りの魔力がロローニを包み込む。
むわっと嫌なアンモニア臭が立ち込める。
「分かったな。二度と僕たちの前に現れるな」
壊れたおもちゃのように頷くロローニ。
完全に心が折れていた。
手を離され蹲る。
俊則は一瞥すらせずに絵美里をそっと抱きしめた。
「ごめんね。怖がらせちゃったかな」
「……うん。ちょっと怖かった……でも」
「うん?」
「守ってくれて……嬉しかった」
そして転移していく二人。
残されたロローニはその瞳に暗いものをたぎらせていた。
お互いがお互いを心の底から愛している。
そして尊敬し合っている。
見つめ合う二人。
そんな様子に店内にいる他の客からため息が漏れてしまう。
「ねえ、あの二人……とっても素敵……それに比べ…はあ」
「お、おい、酷くねえ?ため息とか。まあ、確かにあの二人、メチャクチャお似合いではあるけどさ」
思わず不貞腐れる男性。
そんな様子に向かいに座る女性はにっこりとほほ笑む。
「なあに?嫉妬しちゃった?ふふっ、可愛い♡」
「お、おい、からかうなよ……お前だって……すげー可愛いし……」
「え?……も、もう……す、少し熱くない?この店」
どうやら俊則と絵美里のオーラが周りに感染したようだ。
何故かカップルたちは急に顔を赤らめ始めてしまう。
そんなことに気づかない二人。
楽しげにおしゃべりに興じていた。
「ねえ絵美里、何か欲しい物とかある?良かったらプレゼントしたいんだ。今日の記念に」
「えっ?本当ですか?……嬉しい……じゃ、じゃあ…」
※※※※※
お茶を飲み終わり二人また仲良く手をつなぎ街の散策を始める。
特に予定を決めず、気になったお店に入る。
ただ二人でいるこの時間。
俊則も絵美里も本当に嬉しくて。
気付けばお昼を大分過ぎていた。
「絵美里、大丈夫?…疲れたでしょ?ごめんね、嬉しくて…たくさん歩いちゃったね」
「ううん。私こそ。…お腹空いたね」
「うん。あっ!あそこいいかも。絵美里、入ってみようか」
「はい」
午後1時過ぎ。
ピークを過ぎたお店は程よく空いていた。
「いらっしゃいませ」
店員さんの態度もとてもいい感じで二人は期待感が膨らんでいく。
「ふう。いいお店みたいだね」
「うん。あっこれ可愛い。センスもいいですね」
二人にとってきっと場所は関係なかった。
ただ一緒に居る。
それだけで二人は幸福感に包まれていた。
「お待ちどう様です」
程なく運ばれてきた料理。
何故かイタリアンをほうふつとさせるそれに思わず二人はニヤリと顔を緩める。
「スパゲッティ、ですよね?」
「うん。……こっちはビーフシチューだね」
まったく違う名前のその料理は味もほとんどそのままだった。
「こういうことがあると異世界に来たって実感しちゃうよね」
「ふふっ。本当にそう。……先輩?」
「うん?」
「ありがとう」
顔を染め真直ぐ俊則を見つめる絵美里。
その顔があまりに美しくて……俺は思わず返事を忘れてしまう。
「……先輩?」
「っ!?あ、ご、ごめん。……絵美里があんまりにも可愛くて……返事できなかった」
「っ!?も、もう。……嬉しい」
ああ、本当に可愛い。
もし今二人きりなら、俺は彼女を抱きしめていたと思う。
それほど彼女は可愛かったんだ。
二人の形成するラブラブ空間。
まるでピンクのオーラで包まれているような場所。
突然闖入者によりそれは破られた。
「ミリー?ああ、ミリー、やっと見つけた……お前、誰だ?どうしてミリーと一緒に居る?!」
突然二人の前で仁王立ちする男性。
絵美里の顔色が一気に悪くなる。
「…ロローニ、様……」
それはシナリオで出てきた男、ミリーと肉体関係を持ったことのある、騎士団長次男ロローニだった。
ロローニは突然絵美里の手を取り立ち上がる。
絵美里は痛そうに顔をしかめた。
「さあ、ミリー。こんな男放って置いて私と行こう。……ふう、君は美しいな……また可愛がってあげるよ?」
そう言って絵美里の肩を抱く。
俊則はすぐさま男の手を取った。
「失礼ですよ?それにミリー嬢は今僕とのデート中だ。あなたは関係ない。手を放してください」
ロローニを軽く押しのけ絵美里をかばう俊則。
その様子にロローニは激昂する。
「貴様っ!!無礼者がっ!!私は騎士団長の息子、ロローニだ。ミリー嬢は俺の女だ」
「違います。僕の大切な女性だ」
睨み合う二人。
店員はじめお客がざわめきだす。
「ここじゃ迷惑がかかる。ロローニさん?外に出ませんか」
「ふん。この臆病者が。そんなこと言って逃げるのか?」
そしてにやりと顔を歪めるロローニ。
突然とんでもない事を口走り始める。
「この女ミリーはな、激しくするのが好きなんだ。今だってきっと興奮している。……怯えたような表情もそそるな。さあミリー、気持ちよくしてやる。俺と来い!!」
そして強引に絵美里の手を掴む。
「い、いやっ、痛い、放してっ!」
「くっ、このっ、おとなしく言う事…ぐああっ?!!」
俊則から凄まじい魔力が立ち昇る。
ロローニの手を掴み、まさに握りつぶす寸前だ。
「ぐがあっ、くうっは、放せっ、き、貴様……ひぎいいっ?!」
「……絵美里、大丈夫?」
「……う、うん」
「ごめんね、いやな気持にさせて……ロローニ」
「ぐうあっ?!…な、なんだよっ?!」
「表へ出ろ」
俊則は手を掴んだまま転移する。
気が付けば周りに何もない草原に3人は立っていた。
「もう一度言います。ミリー嬢は僕の恋人です。過去の事は知りません。でも今はもう彼女は僕の大切な人です。……お引き取りを」
「だ、黙れっ!!ミリーは俺のものだ。渡さない、その女は最高の体なんだ。俺の物なんだよっ!!……さあミリー、思い出すんだ、散々よがっただろ?俺の事、忘れられないだろ?おまえの胸…」
「だまれっ!!!」
怒りの波動。
絵美里はビクリと肩を震わしてしまう。
こんなに怒った先輩。
見たことがない。
俊則はロローニに近づき、胸ぐらをつかみ上げる。
「貴様……どうしてそんな事が言える。…最低だな、お前」
「ぐうっ、な、何を……ひいっ?!!」
俊則の全力の怒りの魔力がロローニを包み込む。
むわっと嫌なアンモニア臭が立ち込める。
「分かったな。二度と僕たちの前に現れるな」
壊れたおもちゃのように頷くロローニ。
完全に心が折れていた。
手を離され蹲る。
俊則は一瞥すらせずに絵美里をそっと抱きしめた。
「ごめんね。怖がらせちゃったかな」
「……うん。ちょっと怖かった……でも」
「うん?」
「守ってくれて……嬉しかった」
そして転移していく二人。
残されたロローニはその瞳に暗いものをたぎらせていた。
1
あなたにおすすめの小説
【完結】記憶喪失の令嬢は無自覚のうちに周囲をタラシ込む。
ゆらゆらぎ
恋愛
王国の筆頭公爵家であるヴェルガム家の長女であるティアルーナは食事に混ぜられていた遅延性の毒に苦しめられ、生死を彷徨い…そして目覚めた時には何もかもをキレイさっぱり忘れていた。
毒によって記憶を失った令嬢が使用人や両親、婚約者や兄を無自覚のうちにタラシ込むお話です。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
追放された悪役令嬢はシングルマザー
ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。
断罪回避に奮闘するも失敗。
国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。
この子は私の子よ!守ってみせるわ。
1人、子を育てる決心をする。
そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。
さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥
ーーーー
完結確約 9話完結です。
短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。
見た目は子供、頭脳は大人。 公爵令嬢セリカ
しおしお
恋愛
四歳で婚約破棄された“天才幼女”――
今や、彼女を妻にしたいと王子が三人。
そして隣国の国王まで参戦!?
史上最大の婿取り争奪戦が始まる。
リュミエール王国の公爵令嬢セリカ・ディオールは、幼い頃に王家から婚約破棄された。
理由はただひとつ。
> 「幼すぎて才能がない」
――だが、それは歴史に残る大失策となる。
成長したセリカは、領地を空前の繁栄へ導いた“天才”として王国中から称賛される存在に。
灌漑改革、交易路の再建、魔物被害の根絶……
彼女の功績は、王族すら遠く及ばないほど。
その名声を聞きつけ、王家はざわついた。
「セリカに婿を取らせる」
父であるディオール公爵がそう発表した瞬間――
なんと、三人の王子が同時に立候補。
・冷静沈着な第一王子アコード
・誠実温和な第二王子セドリック
・策略家で負けず嫌いの第三王子シビック
王宮は“セリカ争奪戦”の様相を呈し、
王子たちは互いの足を引っ張り合う始末。
しかし、混乱は国内だけでは終わらなかった。
セリカの名声は国境を越え、
ついには隣国の――
国王まで本人と結婚したいと求婚してくる。
「天才で可愛くて領地ごと嫁げる?
そんな逸材、逃す手はない!」
国家の威信を賭けた婿争奪戦は、ついに“国VS国”の大騒動へ。
当の本人であるセリカはというと――
「わたし、お嫁に行くより……お昼寝のほうが好きなんですの」
王家が焦り、隣国がざわめき、世界が動く。
しかしセリカだけはマイペースにスイーツを作り、お昼寝し、領地を救い続ける。
これは――
婚約破棄された天才令嬢が、
王国どころか国家間の争奪戦を巻き起こしながら
自由奔放に世界を変えてしまう物語。
【完結】転生したら悪役継母でした
入魚ひえん@発売中◆巻き戻り冤罪令嬢◆
恋愛
聖女を優先する夫に避けられていたアルージュ。
その夜、夫が初めて寝室にやってきて命じたのは「聖女の隠し子を匿え」という理不尽なものだった。
しかも隠し子は、夫と同じ髪の色。
絶望するアルージュはよろめいて鏡にぶつかり、前世に読んだウェブ小説の悪妻に転生していることを思い出す。
記憶を取り戻すと、七年間も苦しんだ夫への愛は綺麗さっぱり消えた。
夫に奪われていたもの、不正の事実を着々と精算していく。
◆愛されない悪妻が前世を思い出して転身したら、可愛い継子や最強の旦那様ができて、転生前の知識でスイーツやグルメ、家電を再現していく、異世界転生ファンタジー!◆
*旧題:転生したら悪妻でした
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる