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第254話 私の――わしの――俺の――
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激動する決戦の数々。
美緒の介入。
そしてアマテラスとスサノオの奇跡――
ゼギアノード、ノルノール。
さらにはレイザルドをどうにか吸収し。
今美緒はすでにレベル、700に届いていた。
「…みんな…少しいいかな」
ガザルト王宮、謁見の間へと続く長い回廊。
警戒体制を構築し、魔力をたぎらせている美緒のギルド精鋭たち。
対ミュナルダーデのマキュベリアとアザーストにスフィナ、そしてナナ。
美緒と同行しているレルダン、ルルーナにスフォード。
対グラコシニアを想定しているロッドランドにファルカン。
美緒の様子に何故か覚悟を決めた瞳を向けるレギエルデとリンネ。
大きく頷くヤマイサーク、そしてガーダーレグト。
愛おしく、何よりも大切な仲間たち。
美緒は皆の瞳を見つめ、同時に凄まじい結界陣を構築した。
「「「っ!?」」」
「…驚かせてごめんなさい…今の現状『同期』します」
彼らが突入して実はまだ数分と言う短い時間。
しかし世界は、今の現状は。
まさに激変。
すでに数度。
美緒は彼等から離れ、幾つもの使命を果たしていた。
今回の戦いの肝、悪魔の吸収。
すでにその3柱を吸収した美緒の精神、その情景。
全員に流れ行く。
「っ!?…うぐっ」
「くうっ?!」
「…美緒…さん…」
この世の終焉――
もしあるとすれば。
理解を超える、次元が交錯、色や音すらもその摂理を失う。
そこにひときわすさまじい魔力を纏いほほ笑む――美緒と同じ姿の女性。
美緒の中の3人目。
ついに皆の認識に――その鮮烈な姿が刻み込まれる。
『…ふうん。…あなた達が美緒の…ふふ…壊しちゃおうかな♡』
「「「「っ!?」」」」
全員の背が、かつてない悪寒にぞわりと撫でられる。
『死』
いや――存在そのものの欠損。
摂理に否定された絶望感――その真理に――
「私は認めない」
刹那――
世界の色が再構築、皆の心の底から凄まじい安心感が沸き上がる。
きっと数瞬。
瞬きする時間すら、悠久に感じる刹那の時。
皆の魂は気づいてしまう。
これは戦闘ですらない。
摂理と神のルールとのせめぎ合い。
そしてそのカギ。
美緒。
同期と言うチートスキル。
さらに進化し、魂の奥底までをも包み込む美緒の慈愛を纏う超絶魔力。
時が動き出す――
※※※※※
「…ふう。…私の目的を言うね」
「……」
「……目的?」
まるで世界から切り取られたような、そんな状況。
目に映る景色は変わらない。
回廊の一角。
だけど。
「…でも…ごめんなさい……グスッ…こわい…怖い…うああ、うあああああっっっ」
突然泣き崩れる美緒。
まるで小さな無力な少女。
その様子に皆は硬直、言葉すら紡げない。
「…美緒っ!」
弾かれるように美緒を抱きしめるリンネ。
そして続くマキュベリアとナナ。
「…あなたは壊させない…守る…全てを対価としても…」
リンネの心の叫び――
「お前は…わらわが守る…今度こそ」
マキュベリアの決意――
「ばか。美緒は、あなたは…一人じゃない!」
ナナの――魂の容認――
そして。
全員の美緒を想う気持ち――
七色の魔力が爆発的に生成され――
光が全てを包み込む。
伝説――
神話――
神の設計図――
それは絶望であり希望。
だけど。
「愛する美緒を守る――その想い」
世界の構築。
誰にも分らない規模で――
すでに改変が始まっていたんだ。
※※※※※
上空――新造飛空艇デッキ。
「…陛下」
「うむ…あとは…美緒を、彼らのギルドの力…信じるのみだ」
「…はっ」
ガザルト王国の王ザイルルドとの会談を終えたドイラナード陛下とハインバッハは二人、その視線を先ほどの戦場へと向けため息を吐く。
音もなく空を行く新造飛空艇。
風を切り裂く音――それが静寂を加速させる。
ほんの数分。
だがすでに飛空艇は、凄まじい距離を稼いでいた。
そして。
「…良かったのですか?…あの男をあそこに残したままで…」
「仕方なかろう…あとは美緒に…ゲームマスターに委ねるしかあるまい」
全世界に向けたガザルト王国、国王であるザイルルドの宣言。
『無条件降伏』
悪魔ミュナルダーデの『現状確定』
それを根底から覆す真実の叫び。
世界の激震。
それは新たな火種となり、世界中を駆け巡る。
「…我らは我らの責を果たす――そうであろう?」
「…はっ」
音を置き去りにし、進む飛空艇。
これから始まる星を包み込む政治劇。
それはまさに。
世界一の力を保有する神聖ルギアナード帝国。
彼らの双肩に重くのしかかっていく。
「守るぞ…民を…希望を」
※※※※※
「…なあ」
ガザルト王国謁見の間。
稼働する多くの通信魔道具の中央。
玉座に座るザイルルドに、コメイは静かに語りかける。
「…オフレコでなくていいのか?」
「かまへん。…誰も理解できんこっちゃ」
残ったザイルルド。
彼は贖罪でも、自らの生をあきらめたわけではない。
けじめ。
そしてこの世界の“異物”としての最後の意地。
それのみが、彼をここに残らせていた。
「…この世界のプログラム…構築したのは大地なんか?」
「…ああ。基本はな…俺は手を加えただけだ…優斗の指示でな」
違う世界での話。
きっとこの世界の住人、理解できるものはいないだろう。
「ほうか。…で?……『干渉するパス』…あんさん、知ってはるんやろ?」
高速で指先を動かし、経験のない魔力を纏うコメイ。
そして薄っすらと沸き上がる、魔術陣とは違う青白く輝く幾何学模様の術式。
その様子にザイルルドは目を細め――にやりと口角をあげた。
「なるほど…俺一人では届かぬわけだ」
悪魔に対し――
余りにも無力だったザイルルド。
しかし。
「いいだろう…俺の命…そして術式――お前に託す」
「…ああ」
軋みを立て変貌を始める謁見の間。
コメイの願い
ザイルルドの意地
重なり合わないはずの二つの不協和音。
新たな扉、それが軋みを上げ始めた。
美緒の介入。
そしてアマテラスとスサノオの奇跡――
ゼギアノード、ノルノール。
さらにはレイザルドをどうにか吸収し。
今美緒はすでにレベル、700に届いていた。
「…みんな…少しいいかな」
ガザルト王宮、謁見の間へと続く長い回廊。
警戒体制を構築し、魔力をたぎらせている美緒のギルド精鋭たち。
対ミュナルダーデのマキュベリアとアザーストにスフィナ、そしてナナ。
美緒と同行しているレルダン、ルルーナにスフォード。
対グラコシニアを想定しているロッドランドにファルカン。
美緒の様子に何故か覚悟を決めた瞳を向けるレギエルデとリンネ。
大きく頷くヤマイサーク、そしてガーダーレグト。
愛おしく、何よりも大切な仲間たち。
美緒は皆の瞳を見つめ、同時に凄まじい結界陣を構築した。
「「「っ!?」」」
「…驚かせてごめんなさい…今の現状『同期』します」
彼らが突入して実はまだ数分と言う短い時間。
しかし世界は、今の現状は。
まさに激変。
すでに数度。
美緒は彼等から離れ、幾つもの使命を果たしていた。
今回の戦いの肝、悪魔の吸収。
すでにその3柱を吸収した美緒の精神、その情景。
全員に流れ行く。
「っ!?…うぐっ」
「くうっ?!」
「…美緒…さん…」
この世の終焉――
もしあるとすれば。
理解を超える、次元が交錯、色や音すらもその摂理を失う。
そこにひときわすさまじい魔力を纏いほほ笑む――美緒と同じ姿の女性。
美緒の中の3人目。
ついに皆の認識に――その鮮烈な姿が刻み込まれる。
『…ふうん。…あなた達が美緒の…ふふ…壊しちゃおうかな♡』
「「「「っ!?」」」」
全員の背が、かつてない悪寒にぞわりと撫でられる。
『死』
いや――存在そのものの欠損。
摂理に否定された絶望感――その真理に――
「私は認めない」
刹那――
世界の色が再構築、皆の心の底から凄まじい安心感が沸き上がる。
きっと数瞬。
瞬きする時間すら、悠久に感じる刹那の時。
皆の魂は気づいてしまう。
これは戦闘ですらない。
摂理と神のルールとのせめぎ合い。
そしてそのカギ。
美緒。
同期と言うチートスキル。
さらに進化し、魂の奥底までをも包み込む美緒の慈愛を纏う超絶魔力。
時が動き出す――
※※※※※
「…ふう。…私の目的を言うね」
「……」
「……目的?」
まるで世界から切り取られたような、そんな状況。
目に映る景色は変わらない。
回廊の一角。
だけど。
「…でも…ごめんなさい……グスッ…こわい…怖い…うああ、うあああああっっっ」
突然泣き崩れる美緒。
まるで小さな無力な少女。
その様子に皆は硬直、言葉すら紡げない。
「…美緒っ!」
弾かれるように美緒を抱きしめるリンネ。
そして続くマキュベリアとナナ。
「…あなたは壊させない…守る…全てを対価としても…」
リンネの心の叫び――
「お前は…わらわが守る…今度こそ」
マキュベリアの決意――
「ばか。美緒は、あなたは…一人じゃない!」
ナナの――魂の容認――
そして。
全員の美緒を想う気持ち――
七色の魔力が爆発的に生成され――
光が全てを包み込む。
伝説――
神話――
神の設計図――
それは絶望であり希望。
だけど。
「愛する美緒を守る――その想い」
世界の構築。
誰にも分らない規模で――
すでに改変が始まっていたんだ。
※※※※※
上空――新造飛空艇デッキ。
「…陛下」
「うむ…あとは…美緒を、彼らのギルドの力…信じるのみだ」
「…はっ」
ガザルト王国の王ザイルルドとの会談を終えたドイラナード陛下とハインバッハは二人、その視線を先ほどの戦場へと向けため息を吐く。
音もなく空を行く新造飛空艇。
風を切り裂く音――それが静寂を加速させる。
ほんの数分。
だがすでに飛空艇は、凄まじい距離を稼いでいた。
そして。
「…良かったのですか?…あの男をあそこに残したままで…」
「仕方なかろう…あとは美緒に…ゲームマスターに委ねるしかあるまい」
全世界に向けたガザルト王国、国王であるザイルルドの宣言。
『無条件降伏』
悪魔ミュナルダーデの『現状確定』
それを根底から覆す真実の叫び。
世界の激震。
それは新たな火種となり、世界中を駆け巡る。
「…我らは我らの責を果たす――そうであろう?」
「…はっ」
音を置き去りにし、進む飛空艇。
これから始まる星を包み込む政治劇。
それはまさに。
世界一の力を保有する神聖ルギアナード帝国。
彼らの双肩に重くのしかかっていく。
「守るぞ…民を…希望を」
※※※※※
「…なあ」
ガザルト王国謁見の間。
稼働する多くの通信魔道具の中央。
玉座に座るザイルルドに、コメイは静かに語りかける。
「…オフレコでなくていいのか?」
「かまへん。…誰も理解できんこっちゃ」
残ったザイルルド。
彼は贖罪でも、自らの生をあきらめたわけではない。
けじめ。
そしてこの世界の“異物”としての最後の意地。
それのみが、彼をここに残らせていた。
「…この世界のプログラム…構築したのは大地なんか?」
「…ああ。基本はな…俺は手を加えただけだ…優斗の指示でな」
違う世界での話。
きっとこの世界の住人、理解できるものはいないだろう。
「ほうか。…で?……『干渉するパス』…あんさん、知ってはるんやろ?」
高速で指先を動かし、経験のない魔力を纏うコメイ。
そして薄っすらと沸き上がる、魔術陣とは違う青白く輝く幾何学模様の術式。
その様子にザイルルドは目を細め――にやりと口角をあげた。
「なるほど…俺一人では届かぬわけだ」
悪魔に対し――
余りにも無力だったザイルルド。
しかし。
「いいだろう…俺の命…そして術式――お前に託す」
「…ああ」
軋みを立て変貌を始める謁見の間。
コメイの願い
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