大魔法使いノアと99の呪い~16歳までに解かないと自分が呪われる契約を結んでしまった~

くろす・ねひる

文字の大きさ
47 / 53

47.作りたい

しおりを挟む
 俺が魔法を誘導して、エミリア嬢の手で冠の部品が完成した。それなのにエミリア嬢は、いまだに「できません」って言い張る。
 そりゃ、「なんでだよ」って叫んでしまうだろ。アルバートやルイーズ嬢だって、感情を表さないことに長けてるだけで、全員がおなじ気持ちなはずだ。
 エミリア嬢は、なぜか口惜しそうに俺をにらんできた。

「だって、これは、ノアさまの魔法のおかげじゃないですか。わたしだけじゃできません。あんな魔法、使えません!」
「使える。きさまの自信のなさと未熟さを、魔法のせいにするな!」

 眉根をよせたエミリア嬢が、俺に左手を突き出した。

「大気魔法よ、きたれ。魔力量の限界は三〇〇エムとなる。まわりの空気……を集めて……圧っせよ? たしか……二〇〇気圧にせよ。魔力の主が発動を命じる」

 さっき俺が唱えた呪文を、たどたどしく再現する。
 周囲の空気がエミリア嬢の手元に集まる気配はあった。でも、圧がかかってくるとその状態を保てず、変にぐるぐる対流して霧散した。
 魔法が失敗すると、こんなふうになってしまう。魔力操作や魔法の練度、過程や結果のイメージなんかが足りないとこうなりやすい。
 眼鏡の奥の目が、それみたことかと恨みがましさを帯びる。
 俺は、フンと鼻を鳴らした。

「すばらしく肥大したうぬぼれだな、スズメ」
「だから呼び方を統一してくださいって……。うぬぼれって、わたしがですか」
「たいした魔法を使ってこなかったきさまが、いくら天才の手ほどきがあったにせよ、一度で修得できるとでも思ったのか」
「それは……そうですが……でも……」
「素人が難しい彫金に手を出して、一回の失敗で『自分には才能がないから、こんなことできるはずがない』と投げ出すのを、きさまはよしとするんだな?」
「う……。いいえ……」

 机におかれてた試作品をつまみ上げて、エミリア嬢の目の前で振ってみせた。

「俺は当代随一の大魔法使いだが、これを作ることはできん。いや、複製品なら可能かもしれないが、ゼロから生み出すことはできない。きさま以外に、これを作れるバカはいない」

 火魔法や大気魔法をあやつれればこんなきれいなかたちが作れるなら、俺はいまごろすごい芸術家になってるよ。だけどこのかたちを思いついて、このかたちに作り上げられるのは、エミリア嬢だけなんだ。
 エミリア嬢に試作品を返すと、彼女は迷うように金属でできた波を握りしめた。

「……ノアさま。わたしがあの魔法を使えるようになるって、ほんとう……ですか」
「箒だからな、当然だが無条件ではない。訓練すればだ。あとは、必須ではないが費用がいるか」
「なるほど、ノアさまへの勉強代ですね」
「きさまから金をとるほど、おちぶれてはいない! 魔法紋を仕様変更するための費用だ! 変更というより受注生産だな」
「魔法紋の受注生産……?」

 今日、エミリア嬢が試した魔法は、この冠のためだけじゃなくきっと今後彼女が宝飾品を制作するときにも使うことになるだろう。それなら「誰にでもそれなりに合う魔法紋」じゃなくて、「エミリア嬢の創作に特化した魔法紋」に換えたほうが絶対に効率がいい。

「きさまの魔力と調整して設計すれば、必要な技術をもっと楽に引き出すことができる。いわゆる専用魔法紋だ」
「専用魔法紋って、たしかすごくお金がかかるんですよね」

 そのとおり。発注主の要望をきいたうえで実現可能な機能を検討して、その人の魔力量や質、魔法の適正、体質なんかに合わせて細かく一から設計するから、手間や技術がものすごくかかる。だから気軽に発注できるような値段じゃない。
 そう教えたら、エミリア嬢は「お金……無理……」とつぶやいた。

「ううう、じゃあ、わたしがいまの魔法紋のまま、さっきノアさまがみせてくれた魔法を使えるようになるには、どれくらい時間がかかるんでしょう」
「きさま次第だ。だが、箒だからな。きさま一人で魔法を発動させられるようになるには、毎日訓練をして早くて二か月というところか。もちろん発動というだけで、使いこなせる段階は別だ。それがどの程度の期間になるか? 低能の成長速度など、俺が知ったことか。まあ、半年はみておけ」

 半年っていわれて、エミリア嬢の肩がおちる。彼女は、わずかな希望にすがるように訊いてきた。

「わ、わたし専用の魔法紋があったら、どうです……?」
「最低限の魔法が使えるようになるまでの時間が半分になる。だが、常識を知らないバカにいっておく。専用魔法紋は、めざす魔法がある程度使えるようになってから発注するものだ。あれは魔法をより使いやすくするだけで、まったく素養のない魔法が使えるようになるといった怠惰なものではない。きさま自身が魔法を使いこなせていなければ、話にならん」
「専用魔法紋についての知識が常識なんて、それが非常識……」
「なにか言ったか?」
「いいえっ」

 本当は、すごく特殊な場合に、使えない魔法を発動できるようにするための専用魔法紋を刻むことはある。でも、だいたいはよくない事情があってのことだ。昔の戦争中に、兵士の限界を超えた威力の魔法を放つための専用魔法紋の研究が進められてたとかね。そんなの使ったら、すぐに兵士は壊れてしまう。
 だからこの方向は、エミリア嬢が求めるものじゃない。

「じゃあ、ウーンデキム祭は無理ですね……」
「エミリア、最低限の魔法が使えるまで二か月なら、成人の儀にギリギリ間に合うわ。一の月には新年の祝いで催しが多いから、いいものがあるか探してみましょう」

 えっ、なんで。どうしてこの流れで、間に合わないことが確定するんだよ。

「なにを寝ぼけたことをいっている。あの冠はウーンデキム祭に出すぞ」
「でもノアさまは、わたしが魔法を使えるようになるのに二か月はかかるって……」
「凡人のきさま一人ならな。天与の才がある俺が、さっきのようにきさまの魔力に同調すれば話はまったくちがう。いますぐにでも、制作を始められるだろうが」

 エミリア嬢が、かっくーんと口をあけた。顎がおちたんじゃないかって本気で心配した。足元がよろめいて、そのせいで眼鏡がズレて鼻に引っかかる。
 視線を感じて部屋を見渡すと、エミリア嬢ほどじゃないけど残りの三人も似たりよったりの表情だった。

「わたくしの耳がおかしくなったのかしら。まるでノアさまが、エミリアに協力すると言ったように聞こえましたわ。申し訳ございません、焦るあまり幻聴を耳にしてしまったようです」
「いや、わたしにもそう聞こえたよ。でも、世の中すべてを見下しているノアくんが、まさかそんなことを言い出すわけがない、よね?」
「ノアが自分から申し出なければ、私から頼むつもりだったが……」

 俺に対するみんなの評価がひどい。俺がエミリア嬢になにをしたっていうんだ。これまで俺は彼女に対して、罵って泣かせたり、怒鳴って泣かせたり、高慢に振る舞って泣かせたり、とにかく怯えさせたり……したな。
 うん、正当な評価だった。

「ノアさまが、わたしの制作に、力を貸してくれる……んですか?」
「作るのはきさまだ。俺はただ魔力を少し操作するだけだ」
「部分ごとに、何度も試作をするつもりなんです。時間がかかるんですが」
「だから、なんだ」
「ええと、その……」

 ズレた眼鏡のまま、エミリア嬢が不思議そうに俺を見る。

「どうしてノアさまは、わたしに協力してくれるんです?」

 どうしてといわれても、乗りかかった舟というか、放っておけないというか。エミリア嬢の魔力を操作して魔法を使わせるのは、俺にとって大変なことじゃないし。時間はとられるらしいけど、それもウーンデキム祭までならたいした期間じゃないし。
 こういうのって理由にならないのかな。
 理由、理由かぁ。エミリア嬢に手を貸す理由をあらためて訊かれたら、答えるのが難しいな。

「理由なぞあるか。ただの気まぐれだ」

 思いつかないから、そう口にしてみた。

「じゃあ、気まぐれに途中で手を引かれることも……」
「疑り深いバカだな! 俺が、そんな無責任なことをするというのか!」

 たしかに、気まぐれにやめられたら困るよね。だけど、俺がそんなことしないって言って信じてくれるだろうか。俺がエミリア嬢にひどい態度をとってきたのは、さっき思い知ったばっかりだ。
 むむむ、協力するのを受け入れてもらうことがこんなに難しいとは。さすがだな、俺の傲慢さ。

「エミリア嬢、あまり難しく考えなくていいのではないかな」

 アルバートが、俺の隣に立った。

「目のまえに困っている者がいれば、手を差しのべる。自分にできることがあるなら、力を貸す。ノアは、損得にかかわらずそういうことをする人間だよ」
「気まぐれだといってるだろう! 勝手に人の気持ちを代弁したつもりになるな、不愉快だ」
「そうか、悪かった」

 そんなお人よしじゃないって怒鳴っても、アルバートは笑って俺をいなすだけだ。呪われた俺だけじゃなくて元の俺だって、自分がそんなにいい人間かといわれたら、「いや、そこまでじゃないデス」って答えるぞ。だから気まぐれとか、なんとなくっていうのが、俺としてはしっくりくるんだよ。
 エミリア嬢は、自分が魔法を使えるようになるのかとか、俺が最後まで手伝ってくれるのかとか、いろいろ不安なんだろうなあ。それを少しでも軽減させるために、いま俺ができることは、魔法くらいだろうか。

「箒、左手を伸ばせ」
「こう、ですか?」
「復唱しろ。火魔法、一一〇〇度、両手。発動」
「え、ええっ、えっ」
「復唱だ!」
「はいっ、ひゅ火魔法、しぇんひゃく度、両手。発動!」

 「発動」のところで、彼女の魔力を少しだけ押した。魔法紋から魔力が放出されて魔法になるとき、ゆらぎそうになったから、ささっと整えた。
 エミリア嬢が自分の両手をみつめる。机の上の融け残った銅にさわって確かめる。

「で、できた!」

 うむ、本当は一三〇〇度くらいあるんだけど、いまは指摘すまい。
 両手を熱くするのは火魔法が使える人間なら誰でもできることで、違いは温度の指定だ。ねらった熱さにするのは意外に難しいんだけど、エミリア嬢は一度俺と魔法を使ったから、「さっきくらいの温度」っていう感覚があったんだろう。だから再現できた。これが魔力同調で魔法を体感する利点だよな。

「できました、ノアさま!」
「で?」

 腕組みをして、じろっとエミリア嬢を見る。

「ひとりで発動できたんじゃないですけど。でも。でも……」

 魔法を消したエミリア嬢が、しゃんと背を伸ばして俺に向きなおった。めずらしく正面から、こっちの目を見てくる。

「ノアさま。わたしは……、冠を作りたい、です。自分の手で、最高のかたちで、この世に生み出してあげたい」

 エミリア嬢が、初めて自分の口から、自分の望みを言った。

「もし、ノアさまがいれば、作れるなら……。作りたい、です。お願いします、どうかわたしに力を貸してください!」

 がばっと頭を下げる。距離が近すぎて、俺がとっさに下がらなかったら頭が胸にぶつかってた。危なかった。
 その横で、オードリー嬢がおなじ姿勢をとる。

「ノアさま、お願いします。どうかエミリアが冠を作ることにお力をお貸しください」

 えっ、さっき俺、やるっていったよね! 女の子二人に懇願させるつもりなんてないし、手伝うっていったのをナシにするつもりもないから!

「簡単に頭を下げるな! 卑屈な態度をみるのは気分が悪い。これ以上俺がうんざりするまえに、さっさと作ってしまえ。わかったか、スズメ箒!!」
「ふぁい! もう、どう呼ばれてもいいです!」

 こうしてエミリア嬢は俺の協力の元、冠を作ることを決意したのだった。
 あとは実際に作るだけだって肩の力を抜いたら、オードリー嬢が冠の部品を手にとった。

「エミリア、この冠はすばらしいものになるわ」
「あ、ありがとうございます。ちゃんと完成させるように、がんばります」
「うふ。これでロバートの鼻を明かせるわね。ああ、大丈夫、あなたは最高の作品を作ればいいだけよ。あとは、わたくしがします。ふ、ふふふふ……」

 オードリー嬢が黒い笑いをもらす。少し怖いデス。

「わたしさ、毎年老公の集いに行ってるんだ」

 ルイーズ嬢はにこやかなんだけど、目にした人間をみんな虜にしそうな笑顔なんだけど、なぜだろういまはそのにこやかさに背筋が凍る。

「今年はエミリアちゃんの冠が出品されるなら、ぜひ鑑賞したいね。あと、わたしの知人は、芸術に関してかなりの辛口でね。彼が冠をどう評するのか、いまから楽しみだ。それに、あの金杯も出品されるんだよね。そちらへの評価も、実に興味深い」

 そうだ目だ。目がぜんぜん笑ってないんだよ、ルイーズ嬢。

「私も、体が空いていれば顔を出している。今年は参加するよう、予定を合わせよう。ところでシャインフォード公爵は、とにかく話が長くてね。芸術のうんちくには、いやというほどつきあわされてきた。そろそろ、借りを返してもらっていいだろう」

 アルバートー! 王子がなにをするっていうんだー!
 エミリア嬢を囲んで、三人がフフフと暗黒の笑みをうかべる。みんな、ロバートのやりかたに腹を立ててたんだな。俺だってそうだけど、他の人たちみたいな伝手も縁もないし、なによりこう、三人をみてると企みごとへの才能がない気がひしひしとする。
 俺は、エミリア嬢を精一杯助けます……。
 いっしょにがんばろうねって気持ちをこめて、エミリア嬢に微笑みかけた。
 だけど悲しいかな、グラン・グランの呪いを受けた俺の笑みは、きっとこの場の誰より黒々としていたんだろう。さーっと顔色を失くしたエミリア嬢が、ペコペコ頭を下げて謝りだした。なんで謝るんだって訊いたら、もっと謝罪されてしまった。
 真に腹黒いのは、ほかのみんななのに。理不尽だ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最愛の番に殺された獣王妃

望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。 彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。 手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。 聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。 哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて―― 突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……? 「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」 謎の人物の言葉に、私が選択したのは――

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

【完結】アラフォー聖女、辺境で愛されます。~用済みと追放されましたが私はここで充実しています~

猫燕
恋愛
聖女エレナは、20年間教会で酷使された末、若い新聖女に取って代わられ冷淡に追放される。「私の人生、何だったの?」と疲れ果てた彼女が流れ着いたのは、魔物の呪いに苦しむ辺境の村。咄嗟に使った治癒魔法で村人を救うと、村の若者たちに「聖女様!」とチヤホヤされる。エレナの力はまだ輝いていた――。追放されたアラフォー聖女が、新たな居場所で自信と愛を取り戻す、癒やしと逆転の物語。

【完結】遺棄令嬢いけしゃあしゃあと幸せになる☆婚約破棄されたけど私は悪くないので侯爵さまに嫁ぎます!

天田れおぽん
ファンタジー
婚約破棄されましたが私は悪くないので反省しません。いけしゃあしゃあと侯爵家に嫁いで幸せになっちゃいます。  魔法省に勤めるトレーシー・ダウジャン伯爵令嬢は、婿養子の父と義母、義妹と暮らしていたが婚約者を義妹に取られた上に家から追い出されてしまう。  でも優秀な彼女は王城に住み、個性的な人たちに囲まれて楽しく仕事に取り組む。  一方、ダウジャン伯爵家にはトレーシーの親戚が乗り込み、父たち家族は追い出されてしまう。  トレーシーは先輩であるアルバス・メイデン侯爵令息と王族から依頼された仕事をしながら仲を深める。  互いの気持ちに気付いた二人は、幸せを手に入れていく。 。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.  他サイトにも連載中 2023/09/06 少し修正したバージョンと入れ替えながら更新を再開します。  よろしくお願いいたします。m(_ _)m

婚約者を奪った妹と縁を切ったので、家から離れ“辺境領”を継ぎました。 すると勇者一行までついてきたので、領地が最強になったようです

藤原遊
ファンタジー
婚約発表の場で、妹に婚約者を奪われた。 家族にも教会にも見放され、聖女である私・エリシアは “不要” と切り捨てられる。 その“褒賞”として押しつけられたのは―― 魔物と瘴気に覆われた、滅びかけの辺境領だった。 けれど私は、絶望しなかった。 むしろ、生まれて初めて「自由」になれたのだ。 そして、予想外の出来事が起きる。 ――かつて共に魔王を倒した“勇者一行”が、次々と押しかけてきた。 「君をひとりで行かせるわけがない」 そう言って微笑む勇者レオン。 村を守るため剣を抜く騎士。 魔導具を抱えて駆けつける天才魔法使い。 物陰から見守る斥候は、相変わらず不器用で優しい。 彼らと力を合わせ、私は土地を浄化し、村を癒し、辺境の地に息を吹き返す。 気づけば、魔物巣窟は制圧され、泉は澄み渡り、鉱山もダンジョンも豊かに開き―― いつの間にか領地は、“どの国よりも最強の地”になっていた。 もう、誰にも振り回されない。 ここが私の新しい居場所。 そして、隣には――かつての仲間たちがいる。 捨てられた聖女が、仲間と共に辺境を立て直す。 これは、そんな私の第二の人生の物語。

処理中です...