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第二話「行くべき時代に!」
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ガルパの戦闘が始まってまもなく三十分が経過しようとする。
ガルパ「よし!最後の一体!」
ドカン!
この音は勝利のファンファーレのように感じられる。
目の前にある無数の準ピラミッド戦艦は全て殲滅することに成功した。
私の勝利である!!!
あとは彼女「三笠」のもとへ向かうそれが私の仕事だ。
彼女の元に戻るまではおよそ三分ほどかかった。
帰って来る時に私はどんな言葉を彼らに掛ければよいのか少々悩んだ。
すると彼らから言葉を振りかけてきた。
三笠「ガルパさん、、お、おかえりなさい。」
そうかけてきた言葉はどこか恥ずかしくとても無邪気なように感じられる。
私はほっとした。
私は真剣な表情で状況を説明する。
ガルパ「ただいま帰還しました。全て敵艦は撃破しました、そちらの方はどうですか?」
不思議な精霊はこうつぶやいた。
精霊「彼女は過去力の一部をタイムマシンに変換出来る事が可能になった。」
いつでもタイムリープが可能である。
なんと!古墳戦艦は時空を操れるのか?
良かった、私が必死に戦っている間に彼女も同じように自分自身と戦っていた。
私は人生を悟った。
やっと解放される…。
自身がガルパ=マルトイでなくなれる!
ガルパ「私の役目はこれで終わりです」
ガルパ「八幡塚三笠さん」
ガルパ「どうかこの世界を救ってください!」
そして私は罪を償う必要がある。
一度は彼女に刃を向けた、そんな私には彼女と行動を共にする資格はない。
三笠「フフッ!」
しかし、彼女は突然何かおかしいように笑い出した。
笑いが収まったところで彼女はつぶやいた。
何を言っているの?あなたも共に行くのよ。
そんな私にはそんな資格はありません。
そうだ私にはその資格はない。
だけどあなたは事を改められたじゃない?
誰にだって過ちはあるわ、だけどそれは未来の自身の推進力に変わるの、だから私達は過去にあった出来事を忘れてはいけない私と行動を共にしましょう!ガルパさん!
その囁きはこの船の空間を超越する。
ほら!そんな顔しないの!今は何も考えずにずるくなりましょう!
ええ、わかりました
八幡塚三笠さん!よろしくお願いします!
こちらこそ!
そう言い彼女は微笑む。三笠の微笑みを受け入れ、ガルパは深く頷いた。二人の間にあった過去の確執は、未来への希望へと塗り替えられた。
ガルパ「では、行きましょう、三笠さん。この世界の未来を救うために」
三笠「ええ!」
精霊が二人の前に姿を現す。その半透明な体からは神秘的な光が放たれている。
精霊「いつでもタイムリープが可能である、と伝えたな。変換された過去力は安定している。後は行先を決めるだけだ」
三笠は操舵席へと移動し、コンソールパネルに手をかざした。パネルには無数の座標と、複雑な時間軸を示すグラフが表示されている。
三笠「私たちが向かうべき場所は一つ。全ての元凶が生まれた時空点よ」
ガルパ「それは……いつの時代だ?」
三笠「今からおよそ2100年前。この世界がまだ「縄文時代」と呼ばれていた頃。そこから、この世界の歴史は歪み始めた」
彼女は特定の座標と日時を入力し始める。タイムマシンと化した古墳戦艦が、微かな振動を始める。船内の計器類がカタカタと音を立て、窓の外の空間が歪み始めた。
ガルパ「二千百年前か……。未知の時代だが、油断は禁物だ」
もっと昔から私は生きていたが。
精霊「過去への干渉は、現在の世界に大きな影響を及ぼす可能性がある。目的を達成するまでは、細心の注意を払うように」
空間の歪みは急速に強まり、目の前の景色が渦を巻くように混ざり合う。色彩が失われ、無数の光の線となって二人を包み込んだ。強烈な浮遊感と圧迫感が同時に襲いかかる。
三笠はガルパの手を強く握りしめた。
三笠「大丈夫、私が舵を取るわ!」
ガルパはその温もりを感じながら、改めて彼女と共に戦う決意を固める。もう一人ではない。
光が最大になった瞬間、船体は激しい衝撃と共に、時空の狭間へと飲み込まれていった。
彼らが次に目を開いた時、そこは青々とした空が広がる見慣れない景色の中だった。戦艦は密林の中に静かに着陸しており、外からは鳥のさえずりが聞こえてくる。
ガルパ「……着いたのか?」
三笠「ええ、無事に転移できたみたいね。精霊、現在の時代を確認できる?」
精霊「西暦100年頃。日本の縄文時代末期に到達した。座標も正確だ」
二人は戦艦のハッチを開け、外の世界へと足を踏み出す。ひんやりとした森の空気が肌を撫でた。
彼らの新たな戦いが、今、二千百年の時を超えて始まろうとしていた。
行きましょう!縄文時代へ!
ガルパ「ええ!」
精霊「ああ!」
彼女らはゆっくりと大きな扉を開く。
そのような空間に私は立っているとはっきりと認識できる。
ふと、ガルパは声をかける、
三笠さん、改めてありがとうございます。
ガルパ「私は貴方様の広い器に感服いたしました」
ガルパ「どうか私に貴方様への忠誠を誓わせて下さい。」
彼女の目は真剣だ。
ここは彼女の意見を聞き入れるべきだわ。
三笠「よろしくお願いします、ガルパさん!」
彼女の表情は安堵したようだ。
次は精霊との会話だ。
私は目線を精霊へと向ける。
精霊さんありがとうございます、
ところでどうやって私の体内に入り込んだのですか。
そなたに教えても理解できないかもしれないが
これは直感力である。
自分の目の前に立ちはだかる出来事に対して
自分の行くすえを指す
羅針盤のような役割を担っている。
済まない、説明が簡潔すぎるな、
いいえ、私にもそのようなものがある気がするのです。
そうなのか、、だろうな
精霊は一瞬戸惑った顔で真剣な顔に変える。
私がそなたを選んだのはこの力に従ったからである。
だからきっと、そなたは成功するだろう。
大抵の人がそれを口にしたら誰もがその言葉に疑いを掛けるだろう。
その言葉は一つの世界を生み出すように、
ただ鮮明に、そして明確に宣言されたような
そんな風格を感じる、
あっそうだ、あなたの名前は?
そう尋ねると、精霊は一瞬考えて口を開ける
私には名前というものは存在しない、
そなたを勝利に導くための存在、
ただそれだけのものなのだ。
、、その言葉を耳にいれると、少し寂しい気持ちになる、全く精霊というものには名前というものは存在しないのか、それともただ本当に名前を与えられていないだけなのか、
それは彼しか知らないことである。
どうして?名前がないの?
そのようなもの、必要ない。
名前という概念にこうあっけなく答えるとは
彼は変わっている、
だけどなんだか(精霊さん!)
と読んでも他の精霊が出てきそうで怖い。
金剛、名前がないのならあなたのこと、金剛って呼んでも良い?
金剛それは黄金よりも硬い宝石いわば金の鋼つまりダイヤモンド、
それは導くべきものを照らし、誰もがその宝石を巡って集まってくる、そう、私のように。
そう言うと、精霊は一瞬また考えて口を開いた。
気に入った!これからは私の事を(金剛)、そう呼んでくれ。
ええ、金剛さん、よろしく!
精霊および金剛は頷いた。
ああ、よろしく頼むぞ!
そして私たちは行くべき時代に到達した。
ここがどこなのか、
今はさっぱり分からない。
やはり現代と状況は全く違うものだ。
ここがどこなのかを知らなければ歴史力を活かすことは不可能である。
ここは金剛さんに尋ねてみるのが手っ取り早いだろう。
「金剛さん!ここはどこなの?」
「ここは縄文時代の岩宿遺跡近郊だ」
ほう、ここがあの岩宿遺跡なのか、
間違えないその証拠までもここにある。
辺り一面には草原だけではなく竪穴式の藁で作られた家がそびえている。
「ここには砲撃訓練場がある」
「ええっ!こんなところに?」
ガルパは信じられずにその場に立ちすくむ。
「これを、」
そう言われて手渡されたものは摩訶不思議な勾玉だった。
「これは、何に使うのですか」
「これは砲撃装置、いわゆる砲撃を行うための道具だ!」
正直驚きを隠せないこんな宝石を加工したものが本当に砲撃を行うための要なのだろうか
その勾玉を擦って様子をたしかめたところ、
まばゆい光沢を放ち、大きな勾玉型の魔法陣が展開される。
「うわッ!」
「さすが選ばれし者!そなたは今直感に身を任せたのだ!」
腕と勾玉が融合したかのように私の手は勾玉と調和する。不思議な感覚だ!
「よしその状態であの岩山に意識を集中させよ!」
「はい!」
私はあの岩山に意識を集中させる
なんとなくやり方を知っている、
この調子で行こう!
「古墳弾!」
「バコン!」
「ドカーン!ドドド!」
岩山の周辺に衝撃波が舞う、
どうやら命中したようだ。
初発弾を命中させたことが何よりの喜びである。
「よくやった三笠!」
金剛は初めて喜んでいる!
「その調子でその砲撃の練習を行えばいづれかのピラミッド戦艦にも余裕で迎撃することがでかるだろう!」
「よかったですね!三笠さん!」
ガルパもとても喜んでいるようだ!
「ああ!」
互いに喜びあい称え合い本当に幸せな気持ちで今日という日は暮れた。
「金剛さんこれからどうやって夜を越す?」
「この古墳戦艦八幡塚はそなたの物である!好きに使うといい!」
確かにここにはいきるために必要な物資が全て揃っている。
「またはこの周辺は岩宿なので宿を取ることもできるかもしれない、それもいいかもな」
確かにどうしようか、ガルパはどうだい?
「私は私のガルパ号があるのでそこで休息をとらせていだだきます!」
彼女も立派なピラミッド戦艦の艦長だ、それもいいな。
「それでは失礼いたします、また」
手を振りながら彼女は直近の艦の入り口に入っていく。
彼女を作った青銅銀ギザは果たしてどんな人物なのであろうか。
「悪い人なのかなあ、青銅銀ギザは」
「この世界を災害に導く危険人物だ、彼女が私たちに協力したことも黙っていないであろう」
金剛は険しい顔を浮かべる。
「彼女も手を打っているであろう、油断はできない」
「そうだね」
いったん周辺の村落に話を掛けてみようか、
いや明日でもよいだろう
「今日はガルパと同じく自身の艦で休みます」
「うむ」
「艦内を案内していただけますか?」
「勿論だ!」
しばらく歩いた、この艦は想像以上に広かったようだ。
「ここは艦長宿舎だ!」
「えっここが?」
広い部屋さすが艦長室、精度が違う。
電気をつけると、変わった物がたくさん置いてある、これは随時他のところに置いておこう。
「ありがとうございます金剛さん」
この精霊に自室はあるのだろうか、
「勿論だ、あとは任せたぞ!」
そう言い行く当ても分からずに金剛はその場をあとにし去っていった。
「金剛さんはどこが自室なの?」
「ない」
「そっか、」
あまりにも潔い返事が自動的に肯定に変わってしまっていた。
ピラミッド戦艦「ガルパの艦長室」
彼女はしっかりと自室で休んでいるのだができているだろうか。
私は馴染み深い寝室でゆっくりと目を閉じる。
「これからどんなことが起きていくのだろうな、。」
少し不安に思いながら
今までの出来事を少しずつ、
また少しづつ、
思い出していく中。
ふとある記憶が私の脳内をよぎる。
プレアデス星 第三の都市アレー近郊
私の前には今青銅銀ギザがいる、そして今日はその私の竣工式のようだ。
「見よプレアデスの民たちよこの者こそ私に次ぐこの星を守る英雄の一味だ!」
私は名誉なことをしている、だから私は歓迎されている、だって本当にそうだったから。
「ガルパ=マルトイ様!」
辺りには私を讃える民衆が歓声上げている。
「どうかこの星を永遠に守り続けてくださいませ!」
なぜこの星守ることが大切なのになぜギザ様は他の星に侵略を続けているのだろうか。
それが私には全くわからない、そして彼女が本当に英雄なのか、悪女なのか、それは絶対に分からないものだった。
なぜなら彼女の性格は会うたびに毎回変わり続けているからだ。
「ガルパよ、出撃の用意だ!」
どうやら今日は初めての出撃らしい、
とは言ってもさすがギザ様、これまで多くの訓練を積んでいつでも戦える状態である。
目の前にはただ美しい「地球」という青く美しい宝石のような星があった。
「ギザ様、これは、。」
「いつかこの星をこの手で支配する」
「なぜですか」
「それは言えない」
逆らえない、だって家臣だもん。
「承りました」
「礼を言う」
彼女は薄黒く微笑む。
今日のギザ様はとても機嫌がいい、おかげで多少の口ごたえも多く見てもらえたおかげで命は取られずに難なく事を終えることができた。
「ガルパ、まずは基礎砲撃だ」
「はい」
「手本を見せる」
ズバァァァァ!
さすがのギザ様、凄まじい気迫!
「ガサラマハラ!」(ピラミッド砲弾!)
辺りに強い衝撃波が走る。
私はそれを察して防御体制をとる。
「うわッ!」
防御をも突き破る、それがギザ様だ!
どうやらその星に砲弾は着弾したらしい。
だが私の目には隕石による地殻津波が映っている。
「見せしめにはちょうどいい、これはその星の人の誕生にも多くの影響を出すだろう」
その日地球は赤く染まった。
これではあの星の大部分の生態系は絶滅してしまっただろう。
「ガルパ」
「ハイ!」
「お前の仕事はあの星の状況の偵察だ」
正直、見ているだけでも辛いのに。
ギザ様は険しい表情で私を見つめる。
「いいな」
「勿論です!」
私は急いで足を進めた
その星の大気圏に突入したときあたりは隕石(ガサラマハラ)の影響で暗黒に染まっておる。
ハッ!
目の前に隕石の破片が私の目の前に立ちはだかる。
ヒューン!
「ガサラダマハ!」(ピラミッド壁!)
ガツン!
私の防御は一瞬にして隕石の破片を破壊して拡散させた。
「よしうまくいった!」
初戦の初めての防御に驚きを隠せない私がいる。
そう思ったのもつかの間、
無数の隕石の破片が私に立ちはだかる。
ヒューン!×35
「連続した攻撃には存続させた防御を」
私はガルパ様の過去力を離さない。
「ガサラプロト!」(ピラミッド装甲!)
すると私の周りに無数の結界が展開し、隕石をこれでもかと思うほどに拡散させている。
2つ目の防御体制も成功したところでまもなく地上が見えてきた。
アシスト!
「ハイ」
「着陸態勢用意!」
「了解、これよりガルパ号着陸態勢に移行します!」
船の方が安全に着陸することが重要である。
自身の美しい白き戦艦は天使の輪を纏い、
光を放つ。
ドスーン!
よし、自身の艦の方はしっかりと着陸に成功したようだ。
「着陸に成功しました」
「ご苦労!」
無線は切れる。
次は私の番だ、
着陸態勢用意!
天使の輪を纏い翼が展開した。
「この翼を展開するのにお前は三分も持たないだろう」
そうギザ様はおっしゃっていた。
ズサッ!
見事私も着陸に成功する。
???「ガルパさん、私は貴方を止めに参りました」
誰だ?こんなところになぜ人が?
???「???キャノン!」
相手の気迫が大きすぎて何が起きたのか全く分からなかった。
「グッ!」
ズサズサ!
何だ?新手か?
彼女の瞳は黄金色に輝いている。
「私は信じています!あなたを!」
「???の?き!」
早すぎて何も聞こえない!
「ガサラプロト!」
全体攻撃から自身の身を守る。
「どうかお元気で!」
ドカーン!
失神した後目を覚ますと
そこにはまばゆい光の柱ができており、
それは地下深くへと沈み込み、やがて見えなくなっていく。
シャー!
そして隕石の残骸に飲み込まれる。
私は人生を悟り、静かに目を閉じる。
それからは全く記憶がない、
目が覚めた頃、私は病室にいた。
「ここは?」
目の前にはギザさまが座っている。
「気がついたか、」
「、、、。」
「探したぞ、その損傷で何をしていた?」
「私にもわかりません、」
「摩訶不思議だ、この時代にお前に立てつける者は居ないというのに。」
「この失態、責任を取ります」
「その必要がない」
「えっ?」
「タイムマシンの完成を急がねば」
「タイムマシン?」
「先ほどの襲撃は恐らく、未来人がこの時代に転移してきたものと推測する」
「そんなことがあり得るのですか?」
「まあいいお前には関係のないことだ」
「引き続き任務を遂行するように」
「了解しました」
そう言った後ギザ様は立ち去る。
あの襲撃は何だったのかそれは今でも分からない、いや分からなくなったのかもしれない。
あの出来事からしばらく訓練を重ね、
再び偵察任務を遂行する。
あの人が何をしているかも含めて。
スタッ!
これで地球への二度目の着陸に成功した。
辺りには黄金時代を誇っていた恐竜の残骨が散らばっている。
その後様々な情報をギザ様に伝達しては、
帰還する。
そんな日が繰り返される中、
あの出来事以降、彼女らに遭遇することは二度となかった。
私はあの屈辱を絶対に忘れはしない。
そうしていく中、私の意識は遠のいていった。
縄文時代 古墳戦艦八幡塚三笠艦内
夜明け
八幡塚三笠「おはよう!金剛!」
「おはよう、今朝はよく寝ていたな。」
今日の任務は縄文時代の集落の偵察である。
「頃合いだな」
「そうね!行きましょう!」
私は無線を手に取りガルパ号に伝達する。
「ガルパ号艦長ガルパに通達します」
「ハイ!こちらガルパ号ガルパ=マルトイ!」
「行動を共にするので、至急八幡塚三笠号に向かってください」
「了解しました!」
そう伝達した後3分後にガルパは艦長室に訪れる。
「三笠さん来ました!」
「ありがとう!じゃあ早速向かいましょう!」
「艦内は私に任せておけ!」
「ありがとう金剛さん!」
艦をあとにした後割と大きめの集落を発見した。
その集落に近づいていく中、
草むらから声が聞こえる。
ゴル「?????!」
日本語でも何を言っているのか全く見当がつかない。
おそらく時代が違いすぎるからだ。
「よし!こんなときは!」
少し光を放ちながら、翻訳が脳内で出来るように強く念じた。
「私も!」
ガルパは影を放っている。
「だから!お前達は何者なんだ!」
「私達は何もしません!」
「どうしてそんなことがいえる!」
縄文人は険しく顔で私たちを見つめる。
「ここには私達の家族や長老が住んでおるのだぞ!」
「承知の上です!」
縄文人は顔を改める。
「名を名乗れ、」
「私は八幡塚三笠」
「私はガルパ=マルトイ」
「何のためにここに訪れた?」
「私達は貴方達の集落で聞き込みをしにここに訪れました」
「フッ!まあいい通ってくれ」
「ありがとうございます!」
彼らの顔は険しいままだが私達がここに入ることを受け入れたようだ。
「だが万が一、危害を加えるようなことがあれば、そのときは容赦しないからな」
「こんなに警戒するものなの?縄文人は?」
「ええ、何かがおかしいです」
「ひとまず集落の様子をうかがいましょう」
「はい」
辺りの人達は自身の服装や容姿をみて
呆然としている。
「どこから来たんだろうな、」
「さあわからん、恐らくあの容姿だと北の方からきた人達だろう」
民衆はざわついている。
「どうしよう、このままだとここで過ごせるにも無理ね」
そこに一人の少女が私を訪ねた。
「あっ!あそこ!」
「あの人たちか、見た感じ怪しいけど、」
「大丈夫だよ!」
「いややめとこう!」
「でもあの人たち私達が助けてあげないと大変なことになっちゃう!」
「はいはい、いつものあれ??ね」
「そうなの!」
「わかった!問い詰めてみるよ」
???「すいません!」
「良かったら、家の竪穴式住居に休んで行きませんか?」
本当に助かった!
「助かります!それではお言葉に甘えて!」
「話してみると悪い人じゃなさそうだ」
「さあこちらへ来なさい」
「はい!」
急いで彼らの立派な竪穴式住居に入った。
「私の名は旧石器 貝塚」
「私は八幡塚三笠と申します」
「私はガルパ=マルトイです」
「本当に助かりましたありがとうございます」
「いえいえ、皆さん前回の襲撃で気が立っているみたいで、」
襲撃?何かあったのだろうか。
「それはどのような?」
「最近北の方から異様な民族がこの村に来ましてね」
村?今は縄文時代末期ということか。
この千年後ぐらいには卑弥呼も誕生するだろう。
アレッ?なぜか頭が痛い!
「グッ!」
「おい!大丈夫か?」
「はい、おさまりました」
「大丈夫?三笠?」
「ガルパも、ありがとう」
「不思議な人だな、」
「で、君たちは私達の集落に何の用があってきたのか?」
「偵察というか、旅行というか」
割とこの雰囲気にあった言葉で交わさなければ相手に警戒されてしまう。
「そうか、旅のついでか」
「ははは!」
「何がおかしいんですか!」
「いやすまん!今では珍しいな!」
恐らくここは弥生時代の目前の集落なのだろう。
「昔は旅で暮らすものもいたが、
今は争いが絶えなくてな、よく生き残って来たものだ」
「そうですね、、大変でしたよ!」
ここは場を馴染ませておこう。
「ところでここは何という集落ですか?」
「ここは岩宿村だ」
ここまでは史実通り、
「まあ、旅で疲れただろう、少し休んで行きなさい」
「感謝します」
岩宿村の貝塚さんの竪穴式住居で休んで夜が明けた頃、、、。
???「良かった!ご無事で何よりです」
「君は確か、、あの時の」
「そうです!私は旧石器 利根と申します」
「あの時はありがとう!助かったわ!」
「そこの金髪の方もご無事で良かったです」
「ありがとう助かったわ、」
そう言えば、ガルパは何処の人なのだろうか純粋な白銀色の金髪とは珍しい。
「ところで貴方方は何のためにここに?」
私達は彼の時と同じ事情を話す。
「そうだったのですか」
貝塚「おっ美空!おはよう!」
「あなたたちは親子でしょうか?」
「いえ、兄弟です」
「では、父親母親は何処に?」
「父も母も襲撃で亡くなりました」
どうやらその北の方の民族はとても侵略的なようだ。
「許せないですね」
「全く、何を考えているのか全く分からない連中です」
ガルパは怒っている、
「その連中、私達が復讐します。」
「そうね、絶対に倒しにいきましょう」
「えっ!ですがその連中は異様な武器を持っていて、」
やはり連中の仕業だ。
青銅銀ギザ、どこまで悪女なのか。
「任せてください、私達には彼らを倒す力があります!」
「一体何をおっしゃっているのか分かりません!」
そうなるのも無理はない、だって私達は未来人だから。
「お兄さん!そう!このためなの!」
「美空!正気か!あの連中は!」
どうやら彼女は未来を見れる力があるらしい。
この力は今のところ金剛以外に見たことはない。
「あなた!もしかして未来が見えているのね!」
「そうよ!私には貴方達のみらいがみえているの!」
「彼女が言っているなら、信じるしかありませんね」
「ここを出るなら、仕度をする!」
「1週間程待っていてください!」
そういって彼は部屋をあとにする。
三笠「申し訳ないですね、貝塚さんには、」
ガルパ「手がかりが見つけられましたね、三笠さん!」
三笠「そうね、あとは彼らをどう駆逐するかね、、。」
三笠「仕度がととのったら一度艦内の作戦会議を行いましょう!」
ガルパ「分かったわ」
ひとまず、彼が仕度をしている間にやるべき事がたくさんあるはずだ。
ガルパ「よし!最後の一体!」
ドカン!
この音は勝利のファンファーレのように感じられる。
目の前にある無数の準ピラミッド戦艦は全て殲滅することに成功した。
私の勝利である!!!
あとは彼女「三笠」のもとへ向かうそれが私の仕事だ。
彼女の元に戻るまではおよそ三分ほどかかった。
帰って来る時に私はどんな言葉を彼らに掛ければよいのか少々悩んだ。
すると彼らから言葉を振りかけてきた。
三笠「ガルパさん、、お、おかえりなさい。」
そうかけてきた言葉はどこか恥ずかしくとても無邪気なように感じられる。
私はほっとした。
私は真剣な表情で状況を説明する。
ガルパ「ただいま帰還しました。全て敵艦は撃破しました、そちらの方はどうですか?」
不思議な精霊はこうつぶやいた。
精霊「彼女は過去力の一部をタイムマシンに変換出来る事が可能になった。」
いつでもタイムリープが可能である。
なんと!古墳戦艦は時空を操れるのか?
良かった、私が必死に戦っている間に彼女も同じように自分自身と戦っていた。
私は人生を悟った。
やっと解放される…。
自身がガルパ=マルトイでなくなれる!
ガルパ「私の役目はこれで終わりです」
ガルパ「八幡塚三笠さん」
ガルパ「どうかこの世界を救ってください!」
そして私は罪を償う必要がある。
一度は彼女に刃を向けた、そんな私には彼女と行動を共にする資格はない。
三笠「フフッ!」
しかし、彼女は突然何かおかしいように笑い出した。
笑いが収まったところで彼女はつぶやいた。
何を言っているの?あなたも共に行くのよ。
そんな私にはそんな資格はありません。
そうだ私にはその資格はない。
だけどあなたは事を改められたじゃない?
誰にだって過ちはあるわ、だけどそれは未来の自身の推進力に変わるの、だから私達は過去にあった出来事を忘れてはいけない私と行動を共にしましょう!ガルパさん!
その囁きはこの船の空間を超越する。
ほら!そんな顔しないの!今は何も考えずにずるくなりましょう!
ええ、わかりました
八幡塚三笠さん!よろしくお願いします!
こちらこそ!
そう言い彼女は微笑む。三笠の微笑みを受け入れ、ガルパは深く頷いた。二人の間にあった過去の確執は、未来への希望へと塗り替えられた。
ガルパ「では、行きましょう、三笠さん。この世界の未来を救うために」
三笠「ええ!」
精霊が二人の前に姿を現す。その半透明な体からは神秘的な光が放たれている。
精霊「いつでもタイムリープが可能である、と伝えたな。変換された過去力は安定している。後は行先を決めるだけだ」
三笠は操舵席へと移動し、コンソールパネルに手をかざした。パネルには無数の座標と、複雑な時間軸を示すグラフが表示されている。
三笠「私たちが向かうべき場所は一つ。全ての元凶が生まれた時空点よ」
ガルパ「それは……いつの時代だ?」
三笠「今からおよそ2100年前。この世界がまだ「縄文時代」と呼ばれていた頃。そこから、この世界の歴史は歪み始めた」
彼女は特定の座標と日時を入力し始める。タイムマシンと化した古墳戦艦が、微かな振動を始める。船内の計器類がカタカタと音を立て、窓の外の空間が歪み始めた。
ガルパ「二千百年前か……。未知の時代だが、油断は禁物だ」
もっと昔から私は生きていたが。
精霊「過去への干渉は、現在の世界に大きな影響を及ぼす可能性がある。目的を達成するまでは、細心の注意を払うように」
空間の歪みは急速に強まり、目の前の景色が渦を巻くように混ざり合う。色彩が失われ、無数の光の線となって二人を包み込んだ。強烈な浮遊感と圧迫感が同時に襲いかかる。
三笠はガルパの手を強く握りしめた。
三笠「大丈夫、私が舵を取るわ!」
ガルパはその温もりを感じながら、改めて彼女と共に戦う決意を固める。もう一人ではない。
光が最大になった瞬間、船体は激しい衝撃と共に、時空の狭間へと飲み込まれていった。
彼らが次に目を開いた時、そこは青々とした空が広がる見慣れない景色の中だった。戦艦は密林の中に静かに着陸しており、外からは鳥のさえずりが聞こえてくる。
ガルパ「……着いたのか?」
三笠「ええ、無事に転移できたみたいね。精霊、現在の時代を確認できる?」
精霊「西暦100年頃。日本の縄文時代末期に到達した。座標も正確だ」
二人は戦艦のハッチを開け、外の世界へと足を踏み出す。ひんやりとした森の空気が肌を撫でた。
彼らの新たな戦いが、今、二千百年の時を超えて始まろうとしていた。
行きましょう!縄文時代へ!
ガルパ「ええ!」
精霊「ああ!」
彼女らはゆっくりと大きな扉を開く。
そのような空間に私は立っているとはっきりと認識できる。
ふと、ガルパは声をかける、
三笠さん、改めてありがとうございます。
ガルパ「私は貴方様の広い器に感服いたしました」
ガルパ「どうか私に貴方様への忠誠を誓わせて下さい。」
彼女の目は真剣だ。
ここは彼女の意見を聞き入れるべきだわ。
三笠「よろしくお願いします、ガルパさん!」
彼女の表情は安堵したようだ。
次は精霊との会話だ。
私は目線を精霊へと向ける。
精霊さんありがとうございます、
ところでどうやって私の体内に入り込んだのですか。
そなたに教えても理解できないかもしれないが
これは直感力である。
自分の目の前に立ちはだかる出来事に対して
自分の行くすえを指す
羅針盤のような役割を担っている。
済まない、説明が簡潔すぎるな、
いいえ、私にもそのようなものがある気がするのです。
そうなのか、、だろうな
精霊は一瞬戸惑った顔で真剣な顔に変える。
私がそなたを選んだのはこの力に従ったからである。
だからきっと、そなたは成功するだろう。
大抵の人がそれを口にしたら誰もがその言葉に疑いを掛けるだろう。
その言葉は一つの世界を生み出すように、
ただ鮮明に、そして明確に宣言されたような
そんな風格を感じる、
あっそうだ、あなたの名前は?
そう尋ねると、精霊は一瞬考えて口を開ける
私には名前というものは存在しない、
そなたを勝利に導くための存在、
ただそれだけのものなのだ。
、、その言葉を耳にいれると、少し寂しい気持ちになる、全く精霊というものには名前というものは存在しないのか、それともただ本当に名前を与えられていないだけなのか、
それは彼しか知らないことである。
どうして?名前がないの?
そのようなもの、必要ない。
名前という概念にこうあっけなく答えるとは
彼は変わっている、
だけどなんだか(精霊さん!)
と読んでも他の精霊が出てきそうで怖い。
金剛、名前がないのならあなたのこと、金剛って呼んでも良い?
金剛それは黄金よりも硬い宝石いわば金の鋼つまりダイヤモンド、
それは導くべきものを照らし、誰もがその宝石を巡って集まってくる、そう、私のように。
そう言うと、精霊は一瞬また考えて口を開いた。
気に入った!これからは私の事を(金剛)、そう呼んでくれ。
ええ、金剛さん、よろしく!
精霊および金剛は頷いた。
ああ、よろしく頼むぞ!
そして私たちは行くべき時代に到達した。
ここがどこなのか、
今はさっぱり分からない。
やはり現代と状況は全く違うものだ。
ここがどこなのかを知らなければ歴史力を活かすことは不可能である。
ここは金剛さんに尋ねてみるのが手っ取り早いだろう。
「金剛さん!ここはどこなの?」
「ここは縄文時代の岩宿遺跡近郊だ」
ほう、ここがあの岩宿遺跡なのか、
間違えないその証拠までもここにある。
辺り一面には草原だけではなく竪穴式の藁で作られた家がそびえている。
「ここには砲撃訓練場がある」
「ええっ!こんなところに?」
ガルパは信じられずにその場に立ちすくむ。
「これを、」
そう言われて手渡されたものは摩訶不思議な勾玉だった。
「これは、何に使うのですか」
「これは砲撃装置、いわゆる砲撃を行うための道具だ!」
正直驚きを隠せないこんな宝石を加工したものが本当に砲撃を行うための要なのだろうか
その勾玉を擦って様子をたしかめたところ、
まばゆい光沢を放ち、大きな勾玉型の魔法陣が展開される。
「うわッ!」
「さすが選ばれし者!そなたは今直感に身を任せたのだ!」
腕と勾玉が融合したかのように私の手は勾玉と調和する。不思議な感覚だ!
「よしその状態であの岩山に意識を集中させよ!」
「はい!」
私はあの岩山に意識を集中させる
なんとなくやり方を知っている、
この調子で行こう!
「古墳弾!」
「バコン!」
「ドカーン!ドドド!」
岩山の周辺に衝撃波が舞う、
どうやら命中したようだ。
初発弾を命中させたことが何よりの喜びである。
「よくやった三笠!」
金剛は初めて喜んでいる!
「その調子でその砲撃の練習を行えばいづれかのピラミッド戦艦にも余裕で迎撃することがでかるだろう!」
「よかったですね!三笠さん!」
ガルパもとても喜んでいるようだ!
「ああ!」
互いに喜びあい称え合い本当に幸せな気持ちで今日という日は暮れた。
「金剛さんこれからどうやって夜を越す?」
「この古墳戦艦八幡塚はそなたの物である!好きに使うといい!」
確かにここにはいきるために必要な物資が全て揃っている。
「またはこの周辺は岩宿なので宿を取ることもできるかもしれない、それもいいかもな」
確かにどうしようか、ガルパはどうだい?
「私は私のガルパ号があるのでそこで休息をとらせていだだきます!」
彼女も立派なピラミッド戦艦の艦長だ、それもいいな。
「それでは失礼いたします、また」
手を振りながら彼女は直近の艦の入り口に入っていく。
彼女を作った青銅銀ギザは果たしてどんな人物なのであろうか。
「悪い人なのかなあ、青銅銀ギザは」
「この世界を災害に導く危険人物だ、彼女が私たちに協力したことも黙っていないであろう」
金剛は険しい顔を浮かべる。
「彼女も手を打っているであろう、油断はできない」
「そうだね」
いったん周辺の村落に話を掛けてみようか、
いや明日でもよいだろう
「今日はガルパと同じく自身の艦で休みます」
「うむ」
「艦内を案内していただけますか?」
「勿論だ!」
しばらく歩いた、この艦は想像以上に広かったようだ。
「ここは艦長宿舎だ!」
「えっここが?」
広い部屋さすが艦長室、精度が違う。
電気をつけると、変わった物がたくさん置いてある、これは随時他のところに置いておこう。
「ありがとうございます金剛さん」
この精霊に自室はあるのだろうか、
「勿論だ、あとは任せたぞ!」
そう言い行く当ても分からずに金剛はその場をあとにし去っていった。
「金剛さんはどこが自室なの?」
「ない」
「そっか、」
あまりにも潔い返事が自動的に肯定に変わってしまっていた。
ピラミッド戦艦「ガルパの艦長室」
彼女はしっかりと自室で休んでいるのだができているだろうか。
私は馴染み深い寝室でゆっくりと目を閉じる。
「これからどんなことが起きていくのだろうな、。」
少し不安に思いながら
今までの出来事を少しずつ、
また少しづつ、
思い出していく中。
ふとある記憶が私の脳内をよぎる。
プレアデス星 第三の都市アレー近郊
私の前には今青銅銀ギザがいる、そして今日はその私の竣工式のようだ。
「見よプレアデスの民たちよこの者こそ私に次ぐこの星を守る英雄の一味だ!」
私は名誉なことをしている、だから私は歓迎されている、だって本当にそうだったから。
「ガルパ=マルトイ様!」
辺りには私を讃える民衆が歓声上げている。
「どうかこの星を永遠に守り続けてくださいませ!」
なぜこの星守ることが大切なのになぜギザ様は他の星に侵略を続けているのだろうか。
それが私には全くわからない、そして彼女が本当に英雄なのか、悪女なのか、それは絶対に分からないものだった。
なぜなら彼女の性格は会うたびに毎回変わり続けているからだ。
「ガルパよ、出撃の用意だ!」
どうやら今日は初めての出撃らしい、
とは言ってもさすがギザ様、これまで多くの訓練を積んでいつでも戦える状態である。
目の前にはただ美しい「地球」という青く美しい宝石のような星があった。
「ギザ様、これは、。」
「いつかこの星をこの手で支配する」
「なぜですか」
「それは言えない」
逆らえない、だって家臣だもん。
「承りました」
「礼を言う」
彼女は薄黒く微笑む。
今日のギザ様はとても機嫌がいい、おかげで多少の口ごたえも多く見てもらえたおかげで命は取られずに難なく事を終えることができた。
「ガルパ、まずは基礎砲撃だ」
「はい」
「手本を見せる」
ズバァァァァ!
さすがのギザ様、凄まじい気迫!
「ガサラマハラ!」(ピラミッド砲弾!)
辺りに強い衝撃波が走る。
私はそれを察して防御体制をとる。
「うわッ!」
防御をも突き破る、それがギザ様だ!
どうやらその星に砲弾は着弾したらしい。
だが私の目には隕石による地殻津波が映っている。
「見せしめにはちょうどいい、これはその星の人の誕生にも多くの影響を出すだろう」
その日地球は赤く染まった。
これではあの星の大部分の生態系は絶滅してしまっただろう。
「ガルパ」
「ハイ!」
「お前の仕事はあの星の状況の偵察だ」
正直、見ているだけでも辛いのに。
ギザ様は険しい表情で私を見つめる。
「いいな」
「勿論です!」
私は急いで足を進めた
その星の大気圏に突入したときあたりは隕石(ガサラマハラ)の影響で暗黒に染まっておる。
ハッ!
目の前に隕石の破片が私の目の前に立ちはだかる。
ヒューン!
「ガサラダマハ!」(ピラミッド壁!)
ガツン!
私の防御は一瞬にして隕石の破片を破壊して拡散させた。
「よしうまくいった!」
初戦の初めての防御に驚きを隠せない私がいる。
そう思ったのもつかの間、
無数の隕石の破片が私に立ちはだかる。
ヒューン!×35
「連続した攻撃には存続させた防御を」
私はガルパ様の過去力を離さない。
「ガサラプロト!」(ピラミッド装甲!)
すると私の周りに無数の結界が展開し、隕石をこれでもかと思うほどに拡散させている。
2つ目の防御体制も成功したところでまもなく地上が見えてきた。
アシスト!
「ハイ」
「着陸態勢用意!」
「了解、これよりガルパ号着陸態勢に移行します!」
船の方が安全に着陸することが重要である。
自身の美しい白き戦艦は天使の輪を纏い、
光を放つ。
ドスーン!
よし、自身の艦の方はしっかりと着陸に成功したようだ。
「着陸に成功しました」
「ご苦労!」
無線は切れる。
次は私の番だ、
着陸態勢用意!
天使の輪を纏い翼が展開した。
「この翼を展開するのにお前は三分も持たないだろう」
そうギザ様はおっしゃっていた。
ズサッ!
見事私も着陸に成功する。
???「ガルパさん、私は貴方を止めに参りました」
誰だ?こんなところになぜ人が?
???「???キャノン!」
相手の気迫が大きすぎて何が起きたのか全く分からなかった。
「グッ!」
ズサズサ!
何だ?新手か?
彼女の瞳は黄金色に輝いている。
「私は信じています!あなたを!」
「???の?き!」
早すぎて何も聞こえない!
「ガサラプロト!」
全体攻撃から自身の身を守る。
「どうかお元気で!」
ドカーン!
失神した後目を覚ますと
そこにはまばゆい光の柱ができており、
それは地下深くへと沈み込み、やがて見えなくなっていく。
シャー!
そして隕石の残骸に飲み込まれる。
私は人生を悟り、静かに目を閉じる。
それからは全く記憶がない、
目が覚めた頃、私は病室にいた。
「ここは?」
目の前にはギザさまが座っている。
「気がついたか、」
「、、、。」
「探したぞ、その損傷で何をしていた?」
「私にもわかりません、」
「摩訶不思議だ、この時代にお前に立てつける者は居ないというのに。」
「この失態、責任を取ります」
「その必要がない」
「えっ?」
「タイムマシンの完成を急がねば」
「タイムマシン?」
「先ほどの襲撃は恐らく、未来人がこの時代に転移してきたものと推測する」
「そんなことがあり得るのですか?」
「まあいいお前には関係のないことだ」
「引き続き任務を遂行するように」
「了解しました」
そう言った後ギザ様は立ち去る。
あの襲撃は何だったのかそれは今でも分からない、いや分からなくなったのかもしれない。
あの出来事からしばらく訓練を重ね、
再び偵察任務を遂行する。
あの人が何をしているかも含めて。
スタッ!
これで地球への二度目の着陸に成功した。
辺りには黄金時代を誇っていた恐竜の残骨が散らばっている。
その後様々な情報をギザ様に伝達しては、
帰還する。
そんな日が繰り返される中、
あの出来事以降、彼女らに遭遇することは二度となかった。
私はあの屈辱を絶対に忘れはしない。
そうしていく中、私の意識は遠のいていった。
縄文時代 古墳戦艦八幡塚三笠艦内
夜明け
八幡塚三笠「おはよう!金剛!」
「おはよう、今朝はよく寝ていたな。」
今日の任務は縄文時代の集落の偵察である。
「頃合いだな」
「そうね!行きましょう!」
私は無線を手に取りガルパ号に伝達する。
「ガルパ号艦長ガルパに通達します」
「ハイ!こちらガルパ号ガルパ=マルトイ!」
「行動を共にするので、至急八幡塚三笠号に向かってください」
「了解しました!」
そう伝達した後3分後にガルパは艦長室に訪れる。
「三笠さん来ました!」
「ありがとう!じゃあ早速向かいましょう!」
「艦内は私に任せておけ!」
「ありがとう金剛さん!」
艦をあとにした後割と大きめの集落を発見した。
その集落に近づいていく中、
草むらから声が聞こえる。
ゴル「?????!」
日本語でも何を言っているのか全く見当がつかない。
おそらく時代が違いすぎるからだ。
「よし!こんなときは!」
少し光を放ちながら、翻訳が脳内で出来るように強く念じた。
「私も!」
ガルパは影を放っている。
「だから!お前達は何者なんだ!」
「私達は何もしません!」
「どうしてそんなことがいえる!」
縄文人は険しく顔で私たちを見つめる。
「ここには私達の家族や長老が住んでおるのだぞ!」
「承知の上です!」
縄文人は顔を改める。
「名を名乗れ、」
「私は八幡塚三笠」
「私はガルパ=マルトイ」
「何のためにここに訪れた?」
「私達は貴方達の集落で聞き込みをしにここに訪れました」
「フッ!まあいい通ってくれ」
「ありがとうございます!」
彼らの顔は険しいままだが私達がここに入ることを受け入れたようだ。
「だが万が一、危害を加えるようなことがあれば、そのときは容赦しないからな」
「こんなに警戒するものなの?縄文人は?」
「ええ、何かがおかしいです」
「ひとまず集落の様子をうかがいましょう」
「はい」
辺りの人達は自身の服装や容姿をみて
呆然としている。
「どこから来たんだろうな、」
「さあわからん、恐らくあの容姿だと北の方からきた人達だろう」
民衆はざわついている。
「どうしよう、このままだとここで過ごせるにも無理ね」
そこに一人の少女が私を訪ねた。
「あっ!あそこ!」
「あの人たちか、見た感じ怪しいけど、」
「大丈夫だよ!」
「いややめとこう!」
「でもあの人たち私達が助けてあげないと大変なことになっちゃう!」
「はいはい、いつものあれ??ね」
「そうなの!」
「わかった!問い詰めてみるよ」
???「すいません!」
「良かったら、家の竪穴式住居に休んで行きませんか?」
本当に助かった!
「助かります!それではお言葉に甘えて!」
「話してみると悪い人じゃなさそうだ」
「さあこちらへ来なさい」
「はい!」
急いで彼らの立派な竪穴式住居に入った。
「私の名は旧石器 貝塚」
「私は八幡塚三笠と申します」
「私はガルパ=マルトイです」
「本当に助かりましたありがとうございます」
「いえいえ、皆さん前回の襲撃で気が立っているみたいで、」
襲撃?何かあったのだろうか。
「それはどのような?」
「最近北の方から異様な民族がこの村に来ましてね」
村?今は縄文時代末期ということか。
この千年後ぐらいには卑弥呼も誕生するだろう。
アレッ?なぜか頭が痛い!
「グッ!」
「おい!大丈夫か?」
「はい、おさまりました」
「大丈夫?三笠?」
「ガルパも、ありがとう」
「不思議な人だな、」
「で、君たちは私達の集落に何の用があってきたのか?」
「偵察というか、旅行というか」
割とこの雰囲気にあった言葉で交わさなければ相手に警戒されてしまう。
「そうか、旅のついでか」
「ははは!」
「何がおかしいんですか!」
「いやすまん!今では珍しいな!」
恐らくここは弥生時代の目前の集落なのだろう。
「昔は旅で暮らすものもいたが、
今は争いが絶えなくてな、よく生き残って来たものだ」
「そうですね、、大変でしたよ!」
ここは場を馴染ませておこう。
「ところでここは何という集落ですか?」
「ここは岩宿村だ」
ここまでは史実通り、
「まあ、旅で疲れただろう、少し休んで行きなさい」
「感謝します」
岩宿村の貝塚さんの竪穴式住居で休んで夜が明けた頃、、、。
???「良かった!ご無事で何よりです」
「君は確か、、あの時の」
「そうです!私は旧石器 利根と申します」
「あの時はありがとう!助かったわ!」
「そこの金髪の方もご無事で良かったです」
「ありがとう助かったわ、」
そう言えば、ガルパは何処の人なのだろうか純粋な白銀色の金髪とは珍しい。
「ところで貴方方は何のためにここに?」
私達は彼の時と同じ事情を話す。
「そうだったのですか」
貝塚「おっ美空!おはよう!」
「あなたたちは親子でしょうか?」
「いえ、兄弟です」
「では、父親母親は何処に?」
「父も母も襲撃で亡くなりました」
どうやらその北の方の民族はとても侵略的なようだ。
「許せないですね」
「全く、何を考えているのか全く分からない連中です」
ガルパは怒っている、
「その連中、私達が復讐します。」
「そうね、絶対に倒しにいきましょう」
「えっ!ですがその連中は異様な武器を持っていて、」
やはり連中の仕業だ。
青銅銀ギザ、どこまで悪女なのか。
「任せてください、私達には彼らを倒す力があります!」
「一体何をおっしゃっているのか分かりません!」
そうなるのも無理はない、だって私達は未来人だから。
「お兄さん!そう!このためなの!」
「美空!正気か!あの連中は!」
どうやら彼女は未来を見れる力があるらしい。
この力は今のところ金剛以外に見たことはない。
「あなた!もしかして未来が見えているのね!」
「そうよ!私には貴方達のみらいがみえているの!」
「彼女が言っているなら、信じるしかありませんね」
「ここを出るなら、仕度をする!」
「1週間程待っていてください!」
そういって彼は部屋をあとにする。
三笠「申し訳ないですね、貝塚さんには、」
ガルパ「手がかりが見つけられましたね、三笠さん!」
三笠「そうね、あとは彼らをどう駆逐するかね、、。」
三笠「仕度がととのったら一度艦内の作戦会議を行いましょう!」
ガルパ「分かったわ」
ひとまず、彼が仕度をしている間にやるべき事がたくさんあるはずだ。
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