幽霊祓い

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第2章 天界大会編

第105話 ライバル

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蒼天術・拳そうてんじゅつ  けんッ!!」

黒天術・拳こくてんじゅつ  けんッ!!」

黒天術と蒼天術の威力は互角で、まるで自分と戦っているみたいだ。

「お前はどうして天界ここに来たんだ、優牙」

「日本旋廻っていう儀式みたいなやつで色々とあって、主霊の爆発に巻き込まれたんだ。そういうお前はどうして天界ここに?」

「俺は、ある人を庇って死んだのさ。片思いの相手を庇って死んだ。だから、生き返りたいんだよ。あの時、俺は告白するつもりだったんだ。だが、幽霊が襲いかかってきて、その人を守るのに必死になって死んだ。ダサいだろ?でも、ここで生き残って現世に帰れば、また会える。そしたら祓い師なんて辞めてあの人と遠くへ行く。優牙、お前には現世に戻りたい理由があるのか?祓い師なんて仲間の死を何度もみるし、いつ自分が死ぬかも分からないんだぞ?そんなことをいつまでも続けて楽しいか?」

「楽しくはないよ。でも、それで人々を救えるなら僕は祓い師を続ける。それに倒さないといけないやつだっているんだ。鳩山さんとも約束したし・・・」

「鳩山って、鳩山  士郎のことか?」

「知ってるのか!?」

「当たり前だろ、あの人はGEA全国支部の奥義訓練教室の特別指導官だ。俺が所属していたGEA香川支部の奥義訓練教室にも時々教えに来ていた。そりゃ、知ってるさ。それにGEAの5帝の1番上の人だぞ?GEA所属してたら誰でも知ってるに決まってる」

「そうだったのか・・・」

「そんなことよりもっと殴りあおうぜ、優牙ッ、黒天術・双こくてんじゅつ  そうッ!!」

「なら、蒼天術・剣そうてんじゅつ  つるぎ

僕は剣で2本の黒い光の矢を斬った。

「俺もできるぞ、黒天術・剣こくてんじゅつ  つるぎ

黒い剣を握りしめ、黒川が迫ってきた。森の中に剣と剣がぶつかり合って発生した金属音が鳴り響いた。

砲術・奥義・五大砲ほうじゅつ  おうぎ  ファイブブラストーーーッ!!」

遠くからそんな声が聞こえた瞬間、地面に光線が走り、真っ二つに分かれた。地面が割れたということは、この浮遊島自体が真っ二つになったということだ。僕は雷翔に手を伸ばしたがギリギリで手と手が届き合うことはなかった。間もなくしてアナウンスが入った。

「ただいま、中央御神木・ゴーピー辺りに配置された天界大会参加者・美濃  鵠漸みの  こうぜんが神果の森のを5等分致しました。この事をもちまして、各島に1つずつ、どこの島に繋がるか分からないランダムワープホールをご用意致しました。ワープホールは各島の御神木の近くにあります。島の行き来の際にはご使用くださいませ。」

そう言ってアナウンスは終了した。なんだか、まずいことになったな・・・。

ー天界大会終了まで残り3時間49分、残り人数161人ー
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