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異世界図書館へようこそ
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う~ん、朝が来ちゃいましたよ。
月曜日は仕事にいくのが、いつもにも増して憂鬱です。
どーせ、電車では急病人が出たとかで遅れるだろうし、朝礼はかったるい。
それでも社会人生活も長くなると、無意識に素早く準備を整えてしまうんですよね。
やれやれと思いながら扉を開けて、2~3回瞬きをしたらすぐさま扉を閉めてしまった。
扉の前に不審者がいたとか、借金取りが待っていたとか、そんなことではないんですよ。
ただ、おかしいなぁ。
二日酔いでもないのに白昼夢でも見たみたいで……。
もう一度細く扉を開けると、隙間から真剣に外を覗く。
うん、間違いない!図書館ですね。
しかも怪しいことに利用者の服装がおかしすぎる。
騎士服を着た人や、いかにも魔法使いっぽいローブを着た人がうろうろしているんです。
コスプレか?コスプレなのか?
そろりと首を突き出してじっくりと眺めて、また慌てて扉を閉める。
異世界で決定みたいです。
なぜなら、獣耳の人やリザードマンみたいな人がいるからです!
しかも言葉が決定的に違いますからね。
意味はしっかりわかるので困りはしませんが、発声が日本語みたいに母音が多くありません。
う~ん、今日は月末です。
しかも中間決算月なんです。
経理部としては、最も忙しい日なんですよ。
出勤しないと課長が……。
わかりました!ベランダから外に出る方法がありますよね。
ベランダの外は、図書館でした。
どうやらこの部屋からは、異世界図書館にしか出られないようです。
こうしてはいられません。
会社に電話しないと、当日欠勤なんて入社いらい初ですよ!
胃がしくしく痛みます。
小心者なんで中間決算月の月末に当日欠勤!しかも仮決算を作ったのは私なんです。
仮決算と中間決算の誤差の説明が絶対に必要になるんです。
たぶんきっと這ってでも出てこい!っていわれますよね。
吐きそう。
あれ?携帯電話が全く反応しません。
まさかの充電切れ?
PC全く反応なし・携帯使えない・家の電話も不通・外部とのアクセス不可。
管理人さんへの緊急コールもダメでした。
だいたい12階建てのマンションの筈なのに、この部屋しか存在しませんもの。
サバイバルになりそうなので、使えるものをチェックしました。
外部アクセスを試みない限り、室内は正常につかえます。
どうやらTVは地球の情報が見られるのでアウト判定みたいですけれど。
水道も電気も使えて、お風呂やトイレ、キッチンの利用もできますし、第一冷蔵庫が普通に稼働しています。
理由なんて考えたら負けなんでしょうね。
とにかく生活必需品は揃ってます。
これが大事です。
だったら次に確かめるのは、一つだけですよね。
文字が読めるかどうかです。
文字さえ読めたら、異世界図書館の本が読み放題ですよ。
天国かもしれません。
神様ありがとう。
きっと夢を叶えてくださったんですよね。
ちなみに信仰とかは特にもってませんけど、このさいどんな神様にだって感謝しちゃいますわ。
人目とかはあまり気にしなくてよさそうです。
この図書館はとてつもなく広大で、全館吹き抜け仕様みたいなんですね。
そして私の部屋は、この図書館の一番上、いわば屋根裏部屋とでもいうべき部分にあるんです。
しかも円天井ですから、天井の隅に大きな梁の上に扉があっても目立ちません。
どうやらこちらの世界からは、マンションの扉しか見えないようです。
それでも金属製の扉は目立ちますから、おいおいリフォームした方がよさそうですけれど。
それでは探検に出発しますよ。
本をゲットするための大き目のカバンも持っています。
梁は建物をぐるりと一周していて、四隅に下に降りる階段があります。
梁のすぐ下はどうやら書庫のようです。
誰もいないので、のんびりと探せそうですよ。
背表紙が読めますから、読み書きは問題ありません。
異世界図書館の本はいったい何冊くらいあるんでしょうね。
この規模だと数十万冊、もしかしたら百万冊を超えるかもしれませんね。
お宝の山ですよ。
あれ、この部屋の本はどうやらいらなくなって処分されるみたいです。
子供むけの本は孤児院に送る手配をしていますし、民間の図書館への寄贈本などと分類されていますから間違いなさそうです。
よかったぁ、これならいくらか無くなっても気にする人はいないでしょう。
先ずは児童書から漁ります。
児童書を馬鹿にしてはいけませんよ。
子供でも知っている筈の常識が学べますからね。
おっと、ありましたよ。
「子供のための魔法書」
「はじめて魔法を使う前に読む本」
「簡単に魔法を使えるようになる11の方法」
「これさえわかればあなたも魔法使いになれる」
大発見です。
この世界は魔法がつかえるんですね。
しかも子供用のノウハウ本がこんなに充実しているんですから、当年とって28歳の私ならきっと簡単に習得できる筈です。
本当はもっと読み物が欲しかったんですけど、異世界でひとりで生きていくのですから魔法ぐらいは使える方がいいに決まってますよね。
今回はこのあたりで勘弁してあげましょう。
あれ?子供の泣き声がしています。
だんだんこっちに近づいてきますよ。
隠れなくっちゃ。
「いくら大事な本だからって、図書館に来るときまでもって来る奴があるか。こんなにたくさんの本に紛れてしまったら探しようがないぞ!」
お父さんらしい人が子供にそうお小言を言うと、こどもはさらに泣き声を大きくしていきます。
「大丈夫ですよ。ちょうど先週子供コーナーから、おっしゃっていた本を整理した記憶があります。この孤児院向けのボックスを探せばみつかりますよ。」
図書館の司書さんらしいお姉さんがそう言って慰めました。
「お願いします。青い表紙に金色の字で『子供のための魔法書』って書いてある奴です。すみませんね。これの母親が早くに亡くなったもので、あれがこいつにとって唯一の母親の形見なんですよ。」
「そうですか、いいお母さんだったんですね。」
「いやぁ、オレらみたいな平民から魔法使いが生まれる筈もないのに、きっと魔法使いが生まれるって夢をみるような女ですがね。でもその予言とおり、こいつにはちぃっとばかり魔法の才能があるらしくて……」
「まぁ、それは先が楽しみですね。」
「いやぁ~。お貴族様みたいな凄い魔法は使えなくても、わしらからすりゃ魔法があれば十分食っていけますんで……。」
え、っと。
青い表紙。
金色の文字
『子供のための魔法書』
それって、今わたしのカバンの中に入っているやつですよねぇ。
どーしましょう。
何とか返さなきゃ。
でもどーやって?
見つかれば絶対にアウトですよ。
あからさまに怪しい自覚がありますもん。
なんとか一度この部屋から出てくれないかなぁ。
そういえば中世ヨーロッパではペストが大流行して大勢の人が死んでから、ペスト菌を媒介するネズミを怖がったって聞いたことがあります。
この世界でも通じてくれるといいのですが……。
「ちゅう、ちゅう。」
私は机の下に隠れて、小さくネズミ鳴きをしてみました。
とっても素早い反応でした。
「ぎゃぁー!」
魂ぎるような大きな悲鳴をあげると、真っ先に司書のお姉さんが部屋から飛び出していきました。
それにつられるように男の子とお父さんも司書さんを追いかけていきます。
「ふぅ~」
まいりましたね。
今の内に本を返しておきましょう。
私は『子供のための魔法書』をすぐに気が付くように、机のうえに丁寧においておきました。
それから大急ぎで階段をあがると、上からあの部屋の様子をうかがっていました。
やがて守衛さんらしき男性をつれて司書と親子連れが戻ってきました。
「いくらなんでも、ここ王立図書館ではねずみなんて1匹たりとも入り込めませんよ。要所、要所にはネズミ返しが設置されていますし、隙間という隙間は塞いでいるんです。」
「でも確かに聞いたんですのよ。」
「ちゅう、ちゅうっていうおぞましい声を!」
「わかりました。だからこうやって点検にきてるんでしょうが。でもいっときますけど、ネズミは本にとっても害獣なんですぜ。すっかり駆除しちまってる筈なんですがね。」
「わかっています。とにかく念のために部屋を点検してくださいな。恐ろしくてとても部屋にはいれませんの。」
「かしこまりました。レディ。」
守衛は熱心に部屋を隅々まで探しましたが、ネズミは影も形もありませんでした。
その時、
「あっ!僕の本。」
男の子は自分の本らしきものを見たらしく、まっしぐらに走っていって、とうとう大事な本を見つけてしまいました。
そうして実にうれしそうに抱えあげるのでした。
「良かったな坊主。」
「良かったですわね。でもおかしいですわね。この机さっきはなにもなかった筈ですのに。」
「そう言われればそうだな。オレたちはこの部屋に入るなり机の上を見た。児童書の分別場所をその記録書から調べるためにな。」
「ええ、さっきのネズミの鳴き声といい、いきなり現れた児童書といい。おかしなことが起きていますわ。」
「まぁ、気にしなくてもいいんじゃないか?歴史がある図書館には、幽霊が住み着くと聞いたことがある。きっとその幽霊が本を探してくれたんだろうさ。」
ロマンあふれる父親のことばに司書の女性もにっこりと笑っていいました。
「そうですわね。図書館の幽霊の仕業ですわね。きっと。」
月曜日は仕事にいくのが、いつもにも増して憂鬱です。
どーせ、電車では急病人が出たとかで遅れるだろうし、朝礼はかったるい。
それでも社会人生活も長くなると、無意識に素早く準備を整えてしまうんですよね。
やれやれと思いながら扉を開けて、2~3回瞬きをしたらすぐさま扉を閉めてしまった。
扉の前に不審者がいたとか、借金取りが待っていたとか、そんなことではないんですよ。
ただ、おかしいなぁ。
二日酔いでもないのに白昼夢でも見たみたいで……。
もう一度細く扉を開けると、隙間から真剣に外を覗く。
うん、間違いない!図書館ですね。
しかも怪しいことに利用者の服装がおかしすぎる。
騎士服を着た人や、いかにも魔法使いっぽいローブを着た人がうろうろしているんです。
コスプレか?コスプレなのか?
そろりと首を突き出してじっくりと眺めて、また慌てて扉を閉める。
異世界で決定みたいです。
なぜなら、獣耳の人やリザードマンみたいな人がいるからです!
しかも言葉が決定的に違いますからね。
意味はしっかりわかるので困りはしませんが、発声が日本語みたいに母音が多くありません。
う~ん、今日は月末です。
しかも中間決算月なんです。
経理部としては、最も忙しい日なんですよ。
出勤しないと課長が……。
わかりました!ベランダから外に出る方法がありますよね。
ベランダの外は、図書館でした。
どうやらこの部屋からは、異世界図書館にしか出られないようです。
こうしてはいられません。
会社に電話しないと、当日欠勤なんて入社いらい初ですよ!
胃がしくしく痛みます。
小心者なんで中間決算月の月末に当日欠勤!しかも仮決算を作ったのは私なんです。
仮決算と中間決算の誤差の説明が絶対に必要になるんです。
たぶんきっと這ってでも出てこい!っていわれますよね。
吐きそう。
あれ?携帯電話が全く反応しません。
まさかの充電切れ?
PC全く反応なし・携帯使えない・家の電話も不通・外部とのアクセス不可。
管理人さんへの緊急コールもダメでした。
だいたい12階建てのマンションの筈なのに、この部屋しか存在しませんもの。
サバイバルになりそうなので、使えるものをチェックしました。
外部アクセスを試みない限り、室内は正常につかえます。
どうやらTVは地球の情報が見られるのでアウト判定みたいですけれど。
水道も電気も使えて、お風呂やトイレ、キッチンの利用もできますし、第一冷蔵庫が普通に稼働しています。
理由なんて考えたら負けなんでしょうね。
とにかく生活必需品は揃ってます。
これが大事です。
だったら次に確かめるのは、一つだけですよね。
文字が読めるかどうかです。
文字さえ読めたら、異世界図書館の本が読み放題ですよ。
天国かもしれません。
神様ありがとう。
きっと夢を叶えてくださったんですよね。
ちなみに信仰とかは特にもってませんけど、このさいどんな神様にだって感謝しちゃいますわ。
人目とかはあまり気にしなくてよさそうです。
この図書館はとてつもなく広大で、全館吹き抜け仕様みたいなんですね。
そして私の部屋は、この図書館の一番上、いわば屋根裏部屋とでもいうべき部分にあるんです。
しかも円天井ですから、天井の隅に大きな梁の上に扉があっても目立ちません。
どうやらこちらの世界からは、マンションの扉しか見えないようです。
それでも金属製の扉は目立ちますから、おいおいリフォームした方がよさそうですけれど。
それでは探検に出発しますよ。
本をゲットするための大き目のカバンも持っています。
梁は建物をぐるりと一周していて、四隅に下に降りる階段があります。
梁のすぐ下はどうやら書庫のようです。
誰もいないので、のんびりと探せそうですよ。
背表紙が読めますから、読み書きは問題ありません。
異世界図書館の本はいったい何冊くらいあるんでしょうね。
この規模だと数十万冊、もしかしたら百万冊を超えるかもしれませんね。
お宝の山ですよ。
あれ、この部屋の本はどうやらいらなくなって処分されるみたいです。
子供むけの本は孤児院に送る手配をしていますし、民間の図書館への寄贈本などと分類されていますから間違いなさそうです。
よかったぁ、これならいくらか無くなっても気にする人はいないでしょう。
先ずは児童書から漁ります。
児童書を馬鹿にしてはいけませんよ。
子供でも知っている筈の常識が学べますからね。
おっと、ありましたよ。
「子供のための魔法書」
「はじめて魔法を使う前に読む本」
「簡単に魔法を使えるようになる11の方法」
「これさえわかればあなたも魔法使いになれる」
大発見です。
この世界は魔法がつかえるんですね。
しかも子供用のノウハウ本がこんなに充実しているんですから、当年とって28歳の私ならきっと簡単に習得できる筈です。
本当はもっと読み物が欲しかったんですけど、異世界でひとりで生きていくのですから魔法ぐらいは使える方がいいに決まってますよね。
今回はこのあたりで勘弁してあげましょう。
あれ?子供の泣き声がしています。
だんだんこっちに近づいてきますよ。
隠れなくっちゃ。
「いくら大事な本だからって、図書館に来るときまでもって来る奴があるか。こんなにたくさんの本に紛れてしまったら探しようがないぞ!」
お父さんらしい人が子供にそうお小言を言うと、こどもはさらに泣き声を大きくしていきます。
「大丈夫ですよ。ちょうど先週子供コーナーから、おっしゃっていた本を整理した記憶があります。この孤児院向けのボックスを探せばみつかりますよ。」
図書館の司書さんらしいお姉さんがそう言って慰めました。
「お願いします。青い表紙に金色の字で『子供のための魔法書』って書いてある奴です。すみませんね。これの母親が早くに亡くなったもので、あれがこいつにとって唯一の母親の形見なんですよ。」
「そうですか、いいお母さんだったんですね。」
「いやぁ、オレらみたいな平民から魔法使いが生まれる筈もないのに、きっと魔法使いが生まれるって夢をみるような女ですがね。でもその予言とおり、こいつにはちぃっとばかり魔法の才能があるらしくて……」
「まぁ、それは先が楽しみですね。」
「いやぁ~。お貴族様みたいな凄い魔法は使えなくても、わしらからすりゃ魔法があれば十分食っていけますんで……。」
え、っと。
青い表紙。
金色の文字
『子供のための魔法書』
それって、今わたしのカバンの中に入っているやつですよねぇ。
どーしましょう。
何とか返さなきゃ。
でもどーやって?
見つかれば絶対にアウトですよ。
あからさまに怪しい自覚がありますもん。
なんとか一度この部屋から出てくれないかなぁ。
そういえば中世ヨーロッパではペストが大流行して大勢の人が死んでから、ペスト菌を媒介するネズミを怖がったって聞いたことがあります。
この世界でも通じてくれるといいのですが……。
「ちゅう、ちゅう。」
私は机の下に隠れて、小さくネズミ鳴きをしてみました。
とっても素早い反応でした。
「ぎゃぁー!」
魂ぎるような大きな悲鳴をあげると、真っ先に司書のお姉さんが部屋から飛び出していきました。
それにつられるように男の子とお父さんも司書さんを追いかけていきます。
「ふぅ~」
まいりましたね。
今の内に本を返しておきましょう。
私は『子供のための魔法書』をすぐに気が付くように、机のうえに丁寧においておきました。
それから大急ぎで階段をあがると、上からあの部屋の様子をうかがっていました。
やがて守衛さんらしき男性をつれて司書と親子連れが戻ってきました。
「いくらなんでも、ここ王立図書館ではねずみなんて1匹たりとも入り込めませんよ。要所、要所にはネズミ返しが設置されていますし、隙間という隙間は塞いでいるんです。」
「でも確かに聞いたんですのよ。」
「ちゅう、ちゅうっていうおぞましい声を!」
「わかりました。だからこうやって点検にきてるんでしょうが。でもいっときますけど、ネズミは本にとっても害獣なんですぜ。すっかり駆除しちまってる筈なんですがね。」
「わかっています。とにかく念のために部屋を点検してくださいな。恐ろしくてとても部屋にはいれませんの。」
「かしこまりました。レディ。」
守衛は熱心に部屋を隅々まで探しましたが、ネズミは影も形もありませんでした。
その時、
「あっ!僕の本。」
男の子は自分の本らしきものを見たらしく、まっしぐらに走っていって、とうとう大事な本を見つけてしまいました。
そうして実にうれしそうに抱えあげるのでした。
「良かったな坊主。」
「良かったですわね。でもおかしいですわね。この机さっきはなにもなかった筈ですのに。」
「そう言われればそうだな。オレたちはこの部屋に入るなり机の上を見た。児童書の分別場所をその記録書から調べるためにな。」
「ええ、さっきのネズミの鳴き声といい、いきなり現れた児童書といい。おかしなことが起きていますわ。」
「まぁ、気にしなくてもいいんじゃないか?歴史がある図書館には、幽霊が住み着くと聞いたことがある。きっとその幽霊が本を探してくれたんだろうさ。」
ロマンあふれる父親のことばに司書の女性もにっこりと笑っていいました。
「そうですわね。図書館の幽霊の仕業ですわね。きっと。」
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