異世界図書館の幽霊って私のことですか?

木漏れ日

文字の大きさ
47 / 51

それぞれの婚約

しおりを挟む
 私たち『お話の学び舎』ソサエティーの識字グループのメンバーは、ワード子爵家のお茶会に招かれました。
 主催はガルシア嬢。

「ハロウィンのイベント成功を祝して、打ち上げパーティを開かない。ワード家のコックはスイーツが得意なのよ。お茶会に招待するから識字グループ全員で来てね」

 そう言われて、みんなでガルシアのお家に遊びに来ています。
 ガルシアは、小説のネタを探しているだけだとおもいますけれどもね。
 それでもスイーツの誘惑に抗える女子は少ないと思いますよ。

「さぁ、順番にハロウィンの様子を教えてよ。お菓子はたっぷり用意しているでしょう」

 確かにガルシア嬢の言う通りです。
 テーブルの上には、ケーキやパイ。ジュレにプリン。サンドウィッチやフルーツなどが、沢山並んでいます。
 しかも全部食べたいという乙女心をよく承知しているらしくて、どれも一口サイズなんです。

 テーブルにならんだ、可愛らしいスイーツを目の前にしてガルシアに逆らえる猛者はいません。
 
「じゃぁ私からね」
 
 とディが口火をきりました。

「私とエンジェルは、お話妖精に扮したのよ。私が薄いブルー、エンジェルが白いドレスを纏って小さな羽と花冠、そして鐘を鳴らして歩いたの。黙ってね。なのに後ろからぞろぞろ子供たちがついてくるから、語り部のブースはすぐにいっぱいになったわ」

「それはきっと、あなたが本物の妖精よりも、お美しかったからに違いありませんね」

 いきなりそんな声をかけてきたのは、銀髪に鳶色の瞳という幾分色素の薄い紳士でした。

「お兄さま! いきなり紹介もなしにレディに声をかけるなんて! 私に恥をかかせたいの? ごめんなさいねディ。そいつは私の兄のディマよ。ごめんなさい。普段は女性から逃げ回ることはあっても、自分から声をかけたりしない真面目な男なのよ」

 ガルシアが慌てて兄を注意しましたが、慌てるガルシアを気にもとめないで、ディマはディを見つめています。

「お美しいお嬢様。よろしければ庭園を案内しましょう。子爵家とはいえ庭師が熱心でね。珍し花を御覧にいれますよ」

 そういうなりさっさとディを攫っていってしまいました。

「語り部のブースのお話は、私がするわ。あの分じゃディはきっと開放されないでしょうから」

 エンジェルが悟りきった顔をしていますが、私もそう思います。
 ディマの目は、私を発見した時のセディと全く同じ目をしていましたもの。

「まぁ、ではもう決まりですのね。残ったのは私だけですわ」

 メラニーがすっかりしょんぼりしてしまいました。
 そうですよね。
 友達が次々と婚約者を見つけているのに、自分だけ残ってしまっては辛いでしょうね。

 お茶会はいつのまにか、しょんぼりしたものになってしまいました。
 そこに空気を読まないガルシアが元気よくメラニーに声をかけます。

「メラニー、なに焦ってるのよ。私だって婚約者なんていないんですからね。でも全然平気よ。結婚だけが人生じゃないのよ」

 それはガルシアはそうでしょうね。
 全員がそう突っ込んでいることも気に掛けないガルシアのおかげで、いつの間にかお茶会はいつもの愉快なお喋りに戻ってしまいました。

 概ね『お話の学び舎』ソサエティーのハロウィンイベントは大成功だったみたいです。
 それよりも『癒しの手』ソサエティーのジェシカ嬢はどうだったのでしょうか?

 そのあたりの情報収集にかけてもガルシアは優秀でした。
 どうやら『癒しの手』ソサエティーでは、子供病院を立ち上げようとしているようです。
 入院中の子供たちの為に、可愛い猫や犬を連れてお見舞いに行ったんですって。

 確かにアニマルセラピーは効果がありますものね。
 その様子を逐一おかかえ記者に取材させていたということで、あっと言う間に癒しの手』ソサエティーの評判が王都中に広まりました。

 おかげで『癒しの手』ソサエティーの子供病院建設に、たくさん寄付が集まったようです。
 ジェシカ嬢って本当に優秀ですよね。
 それなのになんで私なんかを目の敵にするのかしらね。
 全く訳がわかりません。

 ひとわたりハロウィンの話が終われば、あとはお決まりの恋バナになるのですが、なにしろメラニーがどっぷりと落ち込んでいるので、そんな話をするわけにもいかず私たちは早々に解散してしまいました。

 それにしてもメラニーのお相手、誰かいませんかねぇ。
 メラニーは貴族にしては元気すぎるというか、はっきりと言い過ぎるところがあって、貴族子息の受けがよくないんです。

 大方の貴族の跡取りたちは、堅実に家を守るような大人しめのご夫人を好む傾向があるんです。
 好みが保守的なんですよ。
 メラニーの天性の明るさや元気の良さって、素晴らしい資質だとおもうんですけれどもねぇ。

 あれ?
 誰かいましたよ。
 明るくて元気なこ。

 そうだ!
 ナオです。
 メラニーはナオに似ているんですよ。

 私は帰りに、少しセディの仕事場に寄り道しました。
 仕事場と言ってもセディの場合、魔術塔の最上階をぜんぶ自分の私室にしていますから、他の方に迷惑をかけませんしね。

 私が尋ねるとセディは大喜びで、私を迎えてくれました。

「ロッテが仕事場に来てくれるなんて、初めてだね。どうかしたの? 困りごと?」

「いいえ、『お話の学び舎』ソサエティーの打ち上げパーティを、ワード子爵家で行ってくれたのです。今はその帰りに、ちょっとセディの顔を見たくなって寄り道したんですよ」

 セディはわかりやすく顔をほころばせました。

「お茶会の帰りなら、お腹は空いていないね。お茶もたっぷり飲んだろうしね。コーヒーでも入れようか。カムイスペシャルがあるんだ」

「ありがとう。セディ」

 コーヒーならいつでも大歓迎です。
 私もセディもコーヒー中毒かもしれません。

 コーヒーのアロマって、どうしてこういやされるんでしょうねぇ。
 私が目を細めてコーヒーを堪能しているのを見て、セディもゆったりと自分のコーヒーを堪能します。
 いつの間にか、私たちはこうして何も言わない時間を楽しめるような関係になっていました。

「ねぇセディ。アンバー公子は今どうしていらしゃるかしら?」

「あぁ、あいつなら最近領地から戻ってきているよ。あと半年でリリーの結婚だからね。公子がいつまでも領地にいつ訳にはいかないだろう。しかし妹が結婚するというのに、アンバーにはお相手の影すらない。マクギネス公爵も頭が痛いよな」

「まぁセディ。ちょうどよかったわ。相談ってそのことなのよ」

 私はメラリーを熱心にセディに売り込みました。

「なるほどね。アンバーが初めて興味をしめしたのはナオだったからね。彼女に似ているっていうなら可能性はあるかな? よしそのメラニーを家の昼食会に呼びなよ。私はアンバーを呼んでおくからね。けどアンバーは知っての通り変わり者だ。上手く行かなくても恨まないでね」

「もちろんよ。セディ。チャンスを貰えるだけでいいのよ。とにかく早くメラニーに婚約者を見つけないと、私たちなんだかぎくしゃくしちゃうのよねぇ」

 思わず本音を漏らしたロッテを優しく抱きしめたセディは、家までロッテを送っていってくれました。

 メラニーはロッテの家の昼食会には、ほとんど期待を寄せていませんでした。
 なにしろクレメンタイン公爵家の子息は、ひとりは結婚し、もうひとりはロッテの婚約者です。
 およそ時間の無駄としか思えない昼食会に参加したのは、ひとえにロッテへの友情のためです。
 まぁ少しはクレメンタイン公爵と友誼を持ちたいとは思いましたが……。


「メラニーって面白い子なんだねぇ。どうして僕らは出会わなかったんだろう?」

「いいんじゃない。こうして出会えたんだし。そっちの方が大事だと思うわよ」

「そりゃそうだ。ねぇメラニー。こんなところはさっさと退散しないか? 僕としてはリリーの結婚式の前に、結婚しておきたいんだ」

「それってアンバー公子。私と結婚したいって意味なの?」

「当然じゃないか。まさかメラニー。僕とは結婚したくないの?」

「いいえ、いいえ。勿論OK よ!」

 アンバー公子のプロポーズも少しも貴族らしくないものでしたが、それでもメラニーが公爵夫人になれるなら大出世です。

 めでたし。めでたしですね。
 これで『お話の学び舎』ソサエティーも平和になるでしょう。

「なんだか嵐みたいな奴らだなぁ。あれじゃマクギネス公爵夫妻の頭痛はとうぶん続きそうだけどな」

 セディが少し前までは自分がクレメンタイン公爵夫妻の頭痛の種だったことを棚に上げてそんなことを言っています。

「それでもあるべきものが、あるべき場所に納まるのはいいことだわ。ロビンもナオと上手くいっているみたいじゃない?」

「あぁ、最近はナオも落ち着いてきたようだしね。結婚式は領地で挙げるって言っていたよ。ロビン程の男ならいくらでも結婚相手に事欠かないというのに、なんでよりにもよってナオなんだ。理解に苦しむよまったく」

「そうやって反対する人が多いから、ロビンも王都で結婚式を挙げられないんじゃないの。でも太陽がまた王都に降臨する訳かぁ。なんだか面倒ごとの予感がするわね」

「ほらごらん。ロッテだって、ナオを信じちゃいないんだろう。しかも今度はプレシュス辺境伯夫人としてやって来るんだよ。ロビンは天才だが女の見る目がなさすぎる。プレシュス辺境伯家は、この国に打ち込まれた楔みたいなもんだ。下手すりゃ王家が滅ぶぞ」

「まさかセディ。いくらなんでもそれは考えすぎっていうものよ」

 ロッテはそう言いながらも、何だか騒動の予感に怯えるのでした。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―

ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」 前世、15歳で人生を終えたぼく。 目が覚めたら異世界の、5歳の王子様! けど、人質として大国に送られた危ない身分。 そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。 「ぼく、このお話知ってる!!」 生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!? このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!! 「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」 生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。 とにかく周りに気を使いまくって! 王子様たちは全力尊重! 侍女さんたちには迷惑かけない! ひたすら頑張れ、ぼく! ――猶予は後10年。 原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない! お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。 それでも、ぼくは諦めない。 だって、絶対の絶対に死にたくないからっ! 原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。 健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。 どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。 (全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜

奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。 パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。 健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。

【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。

猫屋敷 むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で―― 私の願いは一瞬にして踏みにじられました。 母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、 婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。 「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」 まさか――あの優しい彼が? そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。 子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。 でも、私には、味方など誰もいませんでした。 ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。 白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。 「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」 やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。 それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、 冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。 没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。 これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。 ※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ ※わんこが繋ぐ恋物語です ※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ

掃除婦に追いやられた私、城のゴミ山から古代兵器を次々と発掘して国中、世界中?がざわつく

タマ マコト
ファンタジー
王立工房の魔導測量師見習いリーナは、誰にも測れない“失われた魔力波長”を感じ取れるせいで奇人扱いされ、派閥争いのスケープゴートにされて掃除婦として城のゴミ置き場に追いやられる。 最底辺の仕事に落ちた彼女は、ゴミ山の中から自分にだけ見える微かな光を見つけ、それを磨き上げた結果、朽ちた金属片が古代兵器アークレールとして完全復活し、世界の均衡を揺るがす存在としての第一歩を踏み出す。

悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます

綾月百花   
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。

巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。  〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜

トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!? 婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。 気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。 美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。 けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。 食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉! 「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」 港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。 気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。 ――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談) *AIと一緒に書いています*

処理中です...