ざまぁに失敗したけど辺境伯に溺愛されています

木漏れ日

文字の大きさ
20 / 38

アンバー公子の結婚式

 王都の館に入ってから、ナオはロビンと食事を共にするどころか、姿を見ることすらなくなってしまいました。
 ロビンがきたるべきアトラス王国からの侵攻に備えて、どれだけ忙しいのかはよくわかります。

 それでもナオは広いベッドの片側に、寝た形跡すらない日々が続くと少し寂しくなってしまうのです。

 そうしてあのプレシュス城での1日を捻出するのに、どれだけロビンが気を使ってくれたかがわかって、密かに感謝するのでした。

 いよいよアンバー公子の結婚式当日の朝、今日も空っぽのベッドを見て、ナオの不安は高まります。
 まさかいくら何でも、今日はロビンはエスコートしてくれるはずなのですが……。

「若奥様、そんなに心配なさらなくても、殿方のお仕度は、女とは比べ物にならないくらい手早く済みますからね。今日は社交界デビューなのですから、気合を入れてお仕度をいたしましょう」

 相変わらずアンジェはとても元気です。
 ナオは慌てて注意をしました。

「今日の主役は花嫁なのだから、万事控えめにお仕度してくださいね。私はデビュッタントの娘ではないのですから」

 それを聞くとアンジェはとても残念そうでしたが、最初に用意した華やかなピンクのガウンではなく、ブルーを基調としたガウンを持ってきました。

 娘らしい華やかさはありませんが、既婚者らしい落ち着きのあるドレスです。
 まだ若いナオの少女めいた美しさは影をひそめ、清楚で落ち着いた少し大人びた印象を与えます。

「確かに、こちらの方が、女性受けはしそうですね。ロッテさまもこれなら安心して受け入れてくれるでしょう」

 リムはそう言って褒めてくれますが、言葉の端々にリムが王都の社交界の事情に明るいことが透けて見えます。

「リム、どうしても今日の結婚式には付き添ってくれないの?」

「今日のような華やかな場所では、アンジェの付き添いの方が場が華やいでよろしいのですよ。私は見ての通りおばあさんですからね。私は気難し屋の年配の夫人のお茶会だったら付き添わせていただきますよ」

 リムはそんな冗談を言いましたが、きっと今日集まる人々の中に、リムの知り合いがいるのでしょう。
 ナオは大人しくアンジェに付き添ってもらうことにしました。


「ほう、私の奥方さまは、立派な貴婦人になったようだな。ナオ、とても美しいよ」

 そう言いながら入って来たロビンは、既に第一礼装をぴしりと着こなしていました。
 正装姿のロビンを久々に見て、ナオは思わずロビンに抱き着いてしまいました。

「あぁロビン。やっと会えたのね。もし今日も会えなければどうしようかと思ったわ」

「大げさだね、ナオは。今日は僕がエスコートするに決まっているじゃないか。ナオの社交界デビューなんだからね。それにしても随分と地味なガウンを選んだんだね」

「だって今日の花嫁は、メラニー・ロレイン・ソン伯爵令嬢ですもの。私が出しゃばってはいけませんわ」

「確かにメラニーと言えば赤毛とそばかすの元気なお嬢さんだったなぁ。生き生きとした愛らしいお嬢さんだが、美人とはいいがたい。確かにそのくらいがちょどよいだろうね」

 なんだか随分な言いようのロビンに、思わずナオはメラニーをかばいました。

「私が聞くところによると、とてもお美しいお方みたいですわよ。それに歯に衣きせぬ率直なご令嬢だと伺っていますから、私と気が合うかもしれませんわよ」

 それを聞いてロビンはにやっとしました。

「確かにね。アンバーの好みはどうやら元気で活発なお嬢様らしいからね。君とメラニーはある意味そっくりさ。特にお転婆なところがさ」

 ロビンの軽口にナオが言い返そうとしたところで、ちょうど馬車の前についてしまいました。
 ロビンはうやうやしく、ナオを馬車へとエスコートしたので、その態度に免じてナオはロビンの暴言を許すことにしたのです。

 

 王都の大神殿での厳かな挙式のあと、華やかな結婚披露パーティがマクギネス公爵邸で開催されました。
 この結婚披露パーティには、有力な貴族は全員招待されています。

 ロビンは溢れかえった人並みの中から、セディことセドリック・エルグラント・ウィンテスター伯爵とその婚約者のシャルロット・ローゼ・シンクレイヤ侯爵令嬢の姿を見つけだしました。

「セディ、ロッテ。久しぶりだな。結婚祝いを届けてくれてありがとう。さすがに魔道具はセディのが一番だからなぁ。ありがたいよ」

 ロビンはさっそくセディに話しかけました。

「やぁ、ロビン。結婚おめでとう。君たちの結婚式に出席できなくて残念だったよ。父上から良い式だったと聞いているよ。ナオもおめでとう」

 セディは屈託なく、ロビンの挨拶を受け入れて楽し気に談笑をしています。

 セディの菫色の髪や青銀色の瞳と、ロビンの水色の髪と紫の瞳は、どこか似ているように見えます。
 やはり元をただせば同じ一族なのでしょう。

 ナオは黙って大人しく控えていましたが、頃合いを見計らって、ロビンがロッテにお願いをしました。

 「ロッテ、ナオは社交界は初めてで少し疲れているようでな。 マクギネス家の美しい庭園ですこし休息させてやってくれないか?」

「はい、ロビン先生」


 
 ロッテは素直に頷いて ナオを、つるバラに囲われた綺麗な東屋に案内します。
 東屋にも給仕の人が控えているので、ロッテはコーヒーをお願いしてナオと2人でテーブルに着きました。

 テーブルについてすぐにナオはロッテに謝罪しました。

「ロッテ、私、あなたに意地悪をしたわ。ごめんなさい。てっきりロッテが私を排除しようとしていると思い込んでしまったの」

「いいのよ。ナオを見ていると、今とても満ち足りているのがわかるわ。あの頃のナオは、見知らぬ場所に落とされて、その犯人がセディみたいな能天気な奴で、恨むのも理解できるわ。私たち、ちゃんと本音で話すべきだった。正直に言うわね。私、ナオに嫉妬していたのよ」

「ロッテが私に嫉妬? なんの冗談よ。あの頃ロッテは全部持っていたわ。恋人も地位も友人も。私には何もなかった。私の側にいるのは、私を利用してうまい汁を吸おうとする人たちだけ。私こそあなたに嫉妬して、あなたの評判をズタズタにしてやりたかったわ」

「そうねぇ。そうかもしれないけれどねナオ。ナオには天性の明るさと、一目で人を魅了する魅力があったわ。私は平凡で地味で、だからあなたに憧れたし嫉妬したのよ」

「おかしなものねぇ。ロッテ。二人ともない物ねだりをしていたのね」

「そうね、ナオ。ロビン先生が私たちのことで面白い表現をしていたわ。陰陽の姫ってね。私たちってお互いに全然似ていないけれど、共に異界から呼ばれたのよ。きっと2人は似ているのよ」

「似ているとわ思えないけれどもね。ロッテはお人よしで、私は猜疑心が強い。私がロッテを信じなかったのは、無償で人を援助する訳ないと思ったからよ」

「でも、ナオは今、私を信頼してくれているのでしょう。ナオはロビン先生を信頼しているから、ロビン先生が信用している私のことも信じてくれるつもり」

「ロッテ、人の気持ちを読むのはやめてよ。そういうところはやっぱりおばさんだわ」

「はぁー。しかたないよ。ナオに比べれば私はおばさんだもんね。でもそれを言ったらミリーをみたらびっくりするわよ」

 ナオとロッテはすっかり打ち解けて話し込んでしまっていましたが、やがてロッテが言いました。


「ナオ、いいえ、アイリーン・ナオ・プレシュス辺境伯夫人。そろそろパーティ会場に戻りましょう。ディやリリーに紹介するわ」

「ええ、シャルロット・ローゼ・シンクレイヤ侯爵令嬢。よろしくお願いします」

「まぁ、ナオ。今ではあなたの方がずっと身分が上なのよ。何といってもプレシュス家と言えば王家に匹敵する名家なんですからね」

「はぁーん。いいことロッテ。私はずっと底辺を這いずっていたナオさまなのよ。身分なんてくそくらえよ」

「はい、はい。今の発言はロビンには内緒にしておいてあげるわよ」

「まったく。なんで私はロッテに逆らおうと思ったんだろうなぁ。昔に戻れたら自分の頭を殴ってでもとめたのに」

 ナオは心底ロッテにはかなわないなぁと思うのでした。



 パーティ会場に戻ってみると、人々にもみくちゃにされるのに疲れ切ったらしい主役のメラニーは、とうとう休憩室に逃げ込んでしまったようです。

 休憩室に行ってみると、『お話の学び舎』ソサエティーのメンバーが勢ぞろいしていました。
 
 メラニーは結婚衣装のベールを外していますが、ベール代わりのティアラが赤毛をより美しく見せています

「メラニー。結婚おめでとう! うっとりするぐらいきれいだわ。こちらアイリーン・ナオ・プレシュス辺境伯夫人よ。同じ高位貴族同士。仲良くして差し上げてね」

「ナオ。こちらが今回の主役、メラニー・ロレイン・シンノット侯爵夫人。次代のマクギネス公爵夫人よ」

 ロッテが紹介役を買ってでてくれました。

「はじめまして! ロッテの友達なら私にも友達よ。メラニーと呼んでね」

「結婚おめでとう。メラニー。私のことはナオと呼んで下さい」

「私はディよ」

「エンジェルよ」

「シャナと呼んでください」

『お話の学び舎』ソサエティーのメンバーとナオはすぐに打ち解けました。

 特にメラニーとナオは、お互いに意気投合していましたが、高位貴族の奥方が2人揃って元気系というのも面白いものです。

 どうやらロビン先生の策略は、ここでも狙い通りにうまく成功したようです。
 『お話の学び舎』ソサエティーのメンバーを取り込んだナオは、社交界デビューに成功しました。

「私、リリーに挨拶してくるけれどナオはどうする?」

 ロッテは色々と忙しいようです。

「義妹への紹介なら私がするわ。ロッテは先に挨拶してらっしゃいな」

 すっかりナオが気に入ったらしいメラニーがそう言ってくれたので、ナオは後でメラニーにリリーを紹介してもらうことにしました。

 ロッテとディは一緒にリリーのところに行ってしまいました。
 なんでもディーもリリーのサロンのメンバーなんですって。

 社交界ってどのサロンのメンバーであるとか、どこのソサエティーに入会しているかで、その地位が決まるので、 貴族令嬢や貴族夫人たちも、安閑とはしていられないのです。

「ねぇ、ナオ。あなたも『お放しの学び舎』ソサエティーに入会しなさいよ。私が推薦者になってあげるわ」
 
 メラニーはいきなりそんな事を言い出しました。

「そうなさいな。私たちも推薦するから」

 エンジェルやシャナも喜んで賛同します。

「ありがとう。試験に受かるかどうかわからねいけれど、私も皆さんの仲間に入りたいわ」

 ナオがそう言えば、メラニーたちも大喜びしてくれました。



「さぁ、じゃぁそろそろ私の義妹になったリリアナに紹介するわ。未来の王太子妃には、きちんと挨拶をしておかないとね」

 メラニーに連れられてリリーの所にいけば、リリーは大勢の取りまきに囲まれています。

 メラニーとナオの姿を見つけた、ロッテとディが席を譲ってくれたので、ナオはゆっくりとリリーに紹介してもらうことができました。

「リリアナ、こちらアイリーン・ナオ・プレシュス辺境伯夫人です。ナオ、こちらが未来の王太子妃であり、私の義妹のリリアナ・メンドーサ・マクギネス公爵令嬢よ」

「久しぶりねナオ。こうしてみると立派な貴婦人だわ。見違えたわよ」

「リリアナさま。無礼な振る舞いの数々、どうぞお許し下さい」

 ナオは冷や汗を垂らしていました。
 貴族夫人として教育を受けた今では、過去の自分の言動はあまりにも不作法だったからです。

 リリアナはそんなナオの様子を見ると、にっこりとしました。

「成長する人は、私も好きだわ。これからよろしくねナオ」

「はい。ありがとうございます」

 ナオはロッテやリリーに謝罪することができ、無事に社交界に受け入れて貰えたのです。
 ナオはほっとすると、ロビンに首尾を報告したくなり、早々にリリーの元をおいとましました。

 ナオがひとりになるとすぐにアンジェが側にやってきました。
 ロビンさまは、まだ御用がおありのようです。
 馬車を待たせているので、先に帰るようにとのことです。

 その伝言を聞いてがっかりしましたが、ナオは主催者であるアンバー公子とメラニーに辞去の挨拶をして、アンジェと2人で邸に帰っていきます。

 ナオが目に見えてしょんぼりしているので、アンジェは慰める言葉がありませんでした。
 バルザック将軍はどうやら既に近隣諸国をいくつか併合してしまったのです。

 この状況下では、ナオはしばらく寂しい思いをすることでしょう。

感想 5

あなたにおすすめの小説

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

「離縁状の印が乾く前に、王太子殿下から花束が届きました」〜五年間「置物」と呼ばれた侯爵夫人、夫が青ざめるのは王家との縁が切れてからでした〜

まさき
恋愛
侯爵夫人として過ごした五年間、夫に名前を呼ばれたことが一度もなかった。 愛人を夜会に連れてきた翌朝、私は離縁状を置いて屋敷を出た。 夫は「すぐ戻る」と思っていたらしい。 でも届いたのは、王太子殿下からの白薔薇だった。 「五年、待ちすぎました。今度こそ私の隣に」 幼馴染の殿下は、いつも私を「アメリア」と呼んでくれた。 ただそれだけで、五年分の何かが、ほどけていった。 夫が全てを失うのはこれからの話。 私が本当の笑顔を取り戻すのも、これからの話。

「お遊戯で子を育てるな」と追放された宮廷養育係——前世の保育士が作った遊びの教育を、王立学院が丸ごと導入した

歩人
ファンタジー
「子供に歌を教え、絵を描かせ、庭で走り回らせる——それが教育だと? ふざけるな」 侯爵令嬢マリカは婚約者にそう嘲笑され、宮廷養育係の職を解かれた。 前世で保育士だった彼女が行っていたのは、遊びに見せかけた発達支援プログラム。数を数える鬼ごっこ、言葉を覚える歌遊び、協調性を育む共同制作——子供たちは「楽しい」と笑いながら、同年代の二年先を進んでいた。 マリカが去り、旧来の家庭教師が戻った途端、子供たちは勉強を拒否し始めた。 王立学院の入学試験で辺境の子供たちが首席を独占したとき——「お遊戯」の本当の意味が明かされる。

田舎暮らしの貧乏令嬢、幽閉王子のお世話係になりました〜七年後の殿下が甘すぎるのですが!〜

侑子
恋愛
「リーシャ。僕がどれだけ君に会いたかったかわかる? 一人前と認められるまで魔塔から出られないのは知っていたけど、まさか七年もかかるなんて思っていなくて、リーシャに会いたくて死ぬかと思ったよ」  十五歳の時、父が作った借金のために、いつ魔力暴走を起こすかわからない危険な第二王子のお世話係をしていたリーシャ。  弟と同じ四つ年下の彼は、とても賢くて優しく、可愛らしい王子様だった。  お世話をする内に仲良くなれたと思っていたのに、彼はある日突然、世界最高の魔法使いたちが集うという魔塔へと旅立ってしまう。  七年後、二十二歳になったリーシャの前に現れたのは、成長し、十八歳になって成人した彼だった!  以前とは全く違う姿に戸惑うリーシャ。  その上、七年も音沙汰がなかったのに、彼は昔のことを忘れていないどころか、とんでもなく甘々な態度で接してくる。  一方、自分の息子ではない第二王子を疎んで幽閉状態に追い込んでいた王妃は、戻ってきた彼のことが気に入らないようで……。

悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています

かきんとう
恋愛
 王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。  磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。  その中心に、私は立っていた。  ――今日、この瞬間のために。 「エレノア・フォン・リーベルト嬢」  高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。

【完結】転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して二年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています

浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】 ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!? 激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。 目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。 もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。 セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。 戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。 けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。 「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの? これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、 ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。 ※小説家になろうにも掲載中です。