2回目チート人生、まじですか

ゆめ

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動き出した影と光

誰?

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「…………」
「魔力もない、気配もない、姿もない。だがいるのは分かってるぞ」
「………………………ふーん…」

 俺は立ち上がり後ろを振り向く。今回は用心して魔法3個重ねて侵入した。それなのにバレた。ということは後ろにいるやつは見なくてもわかる。

「魔人か」
「ほぅ、初見でそれが分かるとはな……貴様は誰だ」
「教える必要ある?」
「…ククッ、ないな。しかしかなり隠れるのが上手いな俺出なければ全く気が付かなかった」
「魔人様にお褒め頂いて光栄だなぁ」
「あぁ、光栄に思え。そして死ね」

 一瞬で膨れ上がった殺気に体が反射的に反応する。しかしこいつはまだ俺の事を見えていない。感知できてない。ほとんど第六感で見つけたのだろう。そして俺自身もここで戦闘を起こすのは本意ではない。ていうかやだ。めちゃくちゃやだ。絶対アナラスに怒られる。無理。死ぬ。

 さて、どうしようかな

「なんだ、やる気がないな貴様」
「んーーー??だってめんどくさいし…」
「…………」

 一瞬呆気に取られた魔人は次いで笑いだした。

「本当に面白いな貴様。俺を見て、俺の正体を分かって恐怖や絶望を抱くことも無く、怖気付くわけでもない…………あぁ、見えないのが残念だな、さぞや面白そうな顔をしてるのだろ」

 人の顔面白いって割と失礼な発言では無いですか????俺はイケメンと言われる部類に入る予定なの。もうすぐ、きっと、今にか…将来的に……………来世的に…………ウゥ…………

「じゃ、面白い俺を見逃してくんない?」
「それはダメだな、面白いからこそ戦いがいがあるというものだ」
「うっわーーー…出たよ戦闘狂勘弁しろよ…」

 ほんとなんなのこいつら。勘弁してよ~

「じゃ、1つ質問」
「なんだ」
「お前はなぜこの国に手を貸している………いや、違うな。なぜこの国を利用している?」
「俺が答えると思うか?」
「…思わないね」

 ま、答えてくれなくてもいーけどね。だいたい予想はついたし。

「まぁ気分がいいから答えてやろう」

 答えるんかーーーい。

「言い換えたな。たしかに俺はこの国を利用している。我らが悲願のためにそして我が野望のために」
「ふーーーん…野望ってあれ?飯いっぱい食いてーーーとか言うやつ?」
「馬鹿なの貴様は」
「えーーーー」

 それ以上は答える気のない魔人に軽くため息をつく。

「では質問に答えたからさっさと殺り合おう」

 字が不吉ゥゥゥ。

「ま、戦うわけないけど。ばいばーい」
「!!!!!」

 俺は転移魔法でさっさと帰宅した。

 えへ。
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