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動き出した影と光
戦闘Ⅴ
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「あっ、…………ちぃ…」
すぐに下がったとはいえ至近距離での爆発は俺自身にも被害はあった。
ま、魔力で身体をおおってたから熱いぐらいだけなんだけどねハッハッハ。
顔を上げると激しく燃えるアヴォルの姿。
地殻にある元素で何が多いか知っているだろうか?地殻中には様々な元素が含まれている。そして中でも多いとされているのがーO。つまり酸素。酸素が燃焼を促進させるのは理科を少し学んだ者なら誰でも知るところ。それを高密度に圧縮させ、魔法に組み込んだのだ。
つまり。
「おーおー…燃える燃える」
素晴らしく燃える。
「聖属性の方も組み込んどいて良かったなぁ」
聖属性を組み込んだのだお陰で炎は白い。
や、真っ白い炎は初めて見たわ。
綺麗綺麗。
「ぐっ…………ただの炎じゃないのか………………」
身を焦がされながらアヴォルは苦痛の声を漏らす。
うんうん、流石にノーダメージは無理だよね。
だがすぐに鎮火される。
まあこれで倒すのは無理だとわかってたしダメージを与えられたから良しとしよう。
「…やるな………しかし………少し腹立たしい」
あ、やべぇ、明らかにキレてる。
アヴォルが口を開いた。
詠唱をする、と分かっていたが今までとは比べ物にならない速さの詠唱に追いつけなかった。身体は一応魔力で覆ってた。
だが高密度に凝さ圧縮れた魔法は見事に俺の横腹を貫いた。
「ぐっ…………………いっ………………………」
圧縮されてたため威力が予想を遥かに超えた。しかしその分低範囲。
横腹ということもあり致命傷にはならない。が、このまま放置しとけば出血多量でさようなら。
い、いやすぎる…
決着は早くつけなければいけない。魔力を腹部に集めて軽く止血をする。
アヴォルがキレた状態では治癒魔法なんざ使う暇はない。瞬間的に行える方法しか不可能だ。
「『果てなき空』『越せ果てない過去』」
「ぐっ……………………」
「『越せ彼方』『遥か彼方』『荒れ狂え』」
重力魔法を、増幅。さらに自身に身体能力向上の魔法重ねがけ、そしてその効果を何倍にも増幅させる魔法そして暴風での移動補助の魔法を連続で行使する。剣を構えながら明らかに動きが遅くなったアヴォルに向かって一直線に進む。
重力何十倍にしてると思ってんだよ…
確かに動きは遅くなった、がそれでもなお素早い動きを見せるアヴォルに舌打ちをする。
「チッ、」
更に凍結魔法で俺が地面に着地する寸前に俺の足元を上手く凍らせたアヴォルの器用さに腹が立つ。
見事に滑り体勢を崩す。
そこを見逃すアヴォルではない。
「ふっ……………………」
「ウグッ………………………………………」
回し蹴りを傷口とは逆の横腹にくらい吹っ飛ばされる。
逆の横腹で良かったが俺今日吹っ飛ばされ過ぎじゃね?
などと考える暇なく連撃は続く。
吹っ飛ぶ俺と同時に地面を蹴ったアヴォルは更に追い打ちをかけるように俺を下から蹴りあげた。
「いってぇ………………な」
予測は出来たので腕でガードする。しかし今度は上に飛ばされる。
すぐにまたアヴォルが来る。
瞬時に体勢を立て直し空中で空気を圧縮させ足場を作る。そして上に飛んでくるアヴォル目掛けて剣を振るう。
「くそっ……………」
アヴォルの腕が中を舞う。
「やってくれたな……………」
「お返しだよ…」
再生されるとせっかくの攻撃が台無しになるのですぐさま宙に舞った腕を焼く。
息付く暇はない。アヴォルが放った攻撃魔法をギリギリで避けながら詠唱を行う。
「なっ…!?」
突如として足元に現れた湖にアヴォルは沈む。さらに重力を増大させてやると一瞬で底まで沈む。
そして俺は飛行魔法で湖の上空に移動。数秒後にはアヴォルは陸に上がってくるだろう。だからそれまでに終わらせる。
「『貫き、通し、拡散し、突き進む。意思持ち穿て、燃え尽きろ』」
フォルティスに使った時より詠唱を長くした聖属性の大規模魔法。
一瞬で魔法で生み出された湖の水は消え去った。
すぐに下がったとはいえ至近距離での爆発は俺自身にも被害はあった。
ま、魔力で身体をおおってたから熱いぐらいだけなんだけどねハッハッハ。
顔を上げると激しく燃えるアヴォルの姿。
地殻にある元素で何が多いか知っているだろうか?地殻中には様々な元素が含まれている。そして中でも多いとされているのがーO。つまり酸素。酸素が燃焼を促進させるのは理科を少し学んだ者なら誰でも知るところ。それを高密度に圧縮させ、魔法に組み込んだのだ。
つまり。
「おーおー…燃える燃える」
素晴らしく燃える。
「聖属性の方も組み込んどいて良かったなぁ」
聖属性を組み込んだのだお陰で炎は白い。
や、真っ白い炎は初めて見たわ。
綺麗綺麗。
「ぐっ…………ただの炎じゃないのか………………」
身を焦がされながらアヴォルは苦痛の声を漏らす。
うんうん、流石にノーダメージは無理だよね。
だがすぐに鎮火される。
まあこれで倒すのは無理だとわかってたしダメージを与えられたから良しとしよう。
「…やるな………しかし………少し腹立たしい」
あ、やべぇ、明らかにキレてる。
アヴォルが口を開いた。
詠唱をする、と分かっていたが今までとは比べ物にならない速さの詠唱に追いつけなかった。身体は一応魔力で覆ってた。
だが高密度に凝さ圧縮れた魔法は見事に俺の横腹を貫いた。
「ぐっ…………………いっ………………………」
圧縮されてたため威力が予想を遥かに超えた。しかしその分低範囲。
横腹ということもあり致命傷にはならない。が、このまま放置しとけば出血多量でさようなら。
い、いやすぎる…
決着は早くつけなければいけない。魔力を腹部に集めて軽く止血をする。
アヴォルがキレた状態では治癒魔法なんざ使う暇はない。瞬間的に行える方法しか不可能だ。
「『果てなき空』『越せ果てない過去』」
「ぐっ……………………」
「『越せ彼方』『遥か彼方』『荒れ狂え』」
重力魔法を、増幅。さらに自身に身体能力向上の魔法重ねがけ、そしてその効果を何倍にも増幅させる魔法そして暴風での移動補助の魔法を連続で行使する。剣を構えながら明らかに動きが遅くなったアヴォルに向かって一直線に進む。
重力何十倍にしてると思ってんだよ…
確かに動きは遅くなった、がそれでもなお素早い動きを見せるアヴォルに舌打ちをする。
「チッ、」
更に凍結魔法で俺が地面に着地する寸前に俺の足元を上手く凍らせたアヴォルの器用さに腹が立つ。
見事に滑り体勢を崩す。
そこを見逃すアヴォルではない。
「ふっ……………………」
「ウグッ………………………………………」
回し蹴りを傷口とは逆の横腹にくらい吹っ飛ばされる。
逆の横腹で良かったが俺今日吹っ飛ばされ過ぎじゃね?
などと考える暇なく連撃は続く。
吹っ飛ぶ俺と同時に地面を蹴ったアヴォルは更に追い打ちをかけるように俺を下から蹴りあげた。
「いってぇ………………な」
予測は出来たので腕でガードする。しかし今度は上に飛ばされる。
すぐにまたアヴォルが来る。
瞬時に体勢を立て直し空中で空気を圧縮させ足場を作る。そして上に飛んでくるアヴォル目掛けて剣を振るう。
「くそっ……………」
アヴォルの腕が中を舞う。
「やってくれたな……………」
「お返しだよ…」
再生されるとせっかくの攻撃が台無しになるのですぐさま宙に舞った腕を焼く。
息付く暇はない。アヴォルが放った攻撃魔法をギリギリで避けながら詠唱を行う。
「なっ…!?」
突如として足元に現れた湖にアヴォルは沈む。さらに重力を増大させてやると一瞬で底まで沈む。
そして俺は飛行魔法で湖の上空に移動。数秒後にはアヴォルは陸に上がってくるだろう。だからそれまでに終わらせる。
「『貫き、通し、拡散し、突き進む。意思持ち穿て、燃え尽きろ』」
フォルティスに使った時より詠唱を長くした聖属性の大規模魔法。
一瞬で魔法で生み出された湖の水は消え去った。
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