世界最強双子物語

彼岸花

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始まり

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 私がそんなことを考えてたら今まで私達の話を聞いてるだけだったマスターが口を開いた。

 「今はそれでいいが
 ちゃんと俺達みたいな信頼出来る友人を作れ。
 ルナお前もだぞ。お前はまず、人と関われ、そして会話をしろ」

 あらら、どうやらマスターには私が人と関わらない理由の一つは知られてたみたい。しょうが無いから渋々、頷くとリヒトは不思議そうにしながら返事をしてた。

 「うし、良い子だ。
 お前達が友人を連れてくるのを楽しみにしてるからな」
 「話は纏まったみたいですね。
 では、ルナとリヒトは明日からの寮生活の準備をしてご飯を食べて今日は早く寝なさい。
 また明日、準備が終わったらここに来てくださいね」

 マスターがソファから立って嬉しそうに私達の頭を撫でてからマスター席に座って仕事に戻っていった。
 副ギルドマスターも嬉しそうに私たちの頭を撫でたあと私たちを送り出した。





 「「失礼しました」」

 私たちは部屋を出るなり「「はぁーーーー」」とため息を吐き、目を合わせてから
 「「面倒くさいことになったね」」
 と言って項垂れた。
 その様子がどことなく面白くて2人で同時に噴き出し笑い合った。

 さすが双子!いつも思うけどここまでピッタリ同じタイミングで同じこと言って同じ行動をするとはねぇ。

 「フフ、それじゃ面倒くさいけど明日からの準備しに部屋に行こっか」
 「ハハ、そうだね。
 マスターが言ってた信頼出来る友人作りはよく分からないけど学園には興味はあったんだよねー」
 「確かに…。学園ってどんな感じなんだろうね?」
 「ね?何するんだろう。
 学園を通うってことにはマスター達に感謝だね」
 「そうね、そこには感謝だね」

 本当、マスター達に言われた友達作りってのは面倒くさいけど学園ってどんなところ何だろうなぁ。
 リヒトに関しても気をつけて見てないとな……。



 そう言えば、私達の隊員の子が一緒って言ってたよね?
 と言うことは私の隊で同じ歳なのはユーリスしか居ないからあの子でしょ?
 リヒトの隊で同じ歳なのは誰だっけ?

 「リヒト、リヒトの隊で同じ歳なのは誰だっけ?」
 「ん?えーっとね。ツァールトだよ」
 「あ、あの子か」

 そっか、あの子同じ歳だったんだ。

 高等部に入るのは義務ってことは貴族は勿論居るって言うことだよね………。
 2人とも獣人族だけど大丈夫かな?私たちも種族が人族じゃないから何か言われるだろうけど……
 まぁ、リヒトが保護したってことで私の家族でもあるからリヒトやあの子達になにかあったら私が黙らせればいっか!




 因みにマスターは黒竜人族で副ギルドマスターはエルフ族と白兎獣人族のハーフなんだよね。副ギルドマスターは白兎獣人族の血が濃いから見た目も種族も白兎獣人族だよ。
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