世界最強双子物語

プロローグ

1

　「なんでこんな所に最上位の魔獣がいるんだよｯ！？」


　叫んだ男の仲間の何人かは魔獣に食い殺されたのか男達の周りに倒れていた。

　（ここまでなのか？俺はこんな所で死ぬのか？）

　生き残ってる男達も体力や魔力が限界らしくそこに居る皆が絶望の顔をしていた。




　そんな中、誰かが転移してきた。




　一人は、銀色の生地に金の桜と月が刺繍されているローブを身を包んだ者。
　もう一人は、金色の生地に銀の桜と太陽が刺繍されているローブを身を包んだ者。


　顔はフードをしており見えない。


　だが、その場にいた男達は安堵し、顔を綻ばせ、喜んだ。


　「あの、金と銀のローブ……それに桜に月と太陽………………」


　「間違いないｯ!
　桜光隊隊長、癒やしの舞姫様と桜月隊隊長、黒炎の騎士様だッ！」

　「嘘だろう……あの、世界最強の名を持つお二人が来てくれるなんて………」

　男達は魔獣が居ることを忘れ、現れた2人に尊敬の眼差しを向けていた。


　「大丈夫でしたか？
　遅くなり申し訳ありません。
　ここからは私達が引き継ぎます。
　あなたたちは下がっていてk「姫、魔獣は俺だけで大丈夫だからその人達を守ってあげてよ」」

　男達に銀のローブを着ている者が声を掛け、話していたが金のローブを着ていた者が割り込んだ。

　「はぁー、分かった。やり過ぎないでよ？」
　「りょーかい」

　銀のローブを着た方がため息を吐きながら了承と注意をすると金のローブを着た方が楽しそうな声で返事をした後、魔獣に向かっていった。

　その様子を銀のローブを着た者がフードで隠れて見えないがどこか呆れたように見た後、男達の方に向き直った。

　「では、ここに居ると危険なので私達は下がりましょう。
　怪我人は私の前に来てください。治療をしますので」
　「「「は、はいっ！」」」

　男達は憧れの2人を目の前にして緊張しながらも指示に従い、怪我人は言われたとおり銀のローブの前に行った。