世界最強双子物語

彼岸花

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始まり

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 任務を終え、ギルド《月光フェガロフォス》転移した金と銀のローブを着た者─癒やしの舞姫と黒炎の騎士─は報告をするためにギルドマスターの部屋に向かっていた。

 ギルド《月光》には転移防止の結界が張ってあり、転移許可か対の魔方陣からしかギルド内部に転移は出来ないのだが2人には関係なく、普通に転移ができる。こんなことが出来るのは世界最強の称号がある2人にしか出来ないだろう。



 2人が廊下を歩くと2人に気付いた隊員は勿論、ギルド職員は隅に避け、2人に頭を下げ、通り過ぎるまでそのままでいる。

 2人はいつものことだと言うようにそのままギルドマスター室に向かっていった。





 ギルドマスター室に着くと舞姫の方が扉をノックし、名乗り次に騎士が名乗ると中から声がし、2人は中に入った。

 コンコンコン
 「ただいま戻りました。癒やしの舞姫と「黒炎の騎士です」」
 「入れ」
 「「失礼します」」

 中に入ると大量の書類に囲まれながら目の前の書類にサインをしている男─ギルドマスター─とその横で書類を纏めている男─副ギルドマスター─がいた。



 《癒やしの舞姫》視線

 「「失礼します」」
 中に入る許可が出てリヒトと一緒に中に入るといつもの事だが大量の書類に囲まれたマスター─龍ケ宮 黒龍─がいてリヒトと顔を見合わせて苦笑した。

 マスターの横には副ギルドマスター─白崎 白兎─が書類をしてた。
 因みにこの2人は私達2人の保護者だ。あと、もう一人保護者は居るけどね?

 (しっかし、いつ来ても思うけどなんでこんなに溜まるんだろう?溜まってる量が前来たときより多くなってるのは気のせい?)

 「マスター、最上位魔獣討伐完了の報告をしに来ました」
 「おぅ、お疲れさん。
 んで、どうだったんだ?」

 マスターは書類にサインをしながら詳細を聞いてきた。
 説明は今日はリヒトも一緒だからリヒトに任せよ、面倒くさい

 「魔獣は最上位中級の魔獣、ジャーマデビルベアーが一体。
 僕達が行くと近くで依頼をしてた冒険者が居たみたいで何人はすでに死んでた。んで、生き残っていた人は後ろに下がらせて姫が治療をしました」

 やっぱり、姫って言われるのイヤだな。特にリヒトに言われるとなんとも言えない気持ちになる。

 倒した魔獣ジャーマデビルベアーはファイアーベアーの上位種でファイアーベアーと同じく炎を吐く熊なんだけどファイアーベアーとは違ってその炎の威力と狂暴性が高くてデカいから並大抵の冒険者だと歯が立たないんだよね。
 冒険者ランクが最低でもSないとそれも4、5人で挑まないと倒せない。ま、それでも難しいけどね。


 リヒトの説明終わったみたい。あ、回収したあとのことも言わないとか


 「倒したジャーマデビルベアーは私が回収してきました。いつものように解体小屋に置いときます。以上です」
 「分かった。
 よし!ルナ、リヒトソファに座ってくれ。お前らに話がある。白兎、飲み物のみもんよろしく」

 話を聞き終わったマスターが唐突にそう言ったから私達は顔を見合わせて首を傾げて言われたとおりソファに座った。 
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