29 / 49
第二章 約束の場所
29花の楽園
しおりを挟む
チーがメルティアたちの近くにやって来て、青い指先をくいっと動かす。
その瞬間、落下していたメルティアとジークの体が、重力に逆らうように浮き上がった。
「わっ、チーくん……! ありがとう!」
メルティアの言葉を聞いてジークがほっと息を吐く。
それでも万が一を考えているのかメルティアを抱き込んだままだ。
「チーはなんと?」
「助けてくれたみたい。上に行くのかな?」
「いや、このまま下に行くぜ」
「下に行くって」
ジークが奈落の底をみて眉をひそめる。
「下には何が?」
「下に目的の場所があるのさ」
「そうだったの? あ、下が目的地だったみたい」
チーの声が聞こえないジークにメルティアは通訳をする。
「ったく、安全な道を行くのかと思ったら、メルってば飛び込むんだからな」
「飛び込んでないもん。落ちちゃったんだもん。だって壁に……」
メルティアはさっき見た光景を思い出して、口を閉じる。
「壁がどうかされたのですか?」
メルティアは少しだけ言いよどんで、声を潜めて話し出す。
「……あの壁、反射してたでしょ?」
「鏡みたいになっていましたね」
「わたしが映ってたんだけど……色が……」
「色?」
メルティアはきゅっと唇を引き結んでから、ゆっくり口を開く。
「瞳の色が、ピンクだったの。しかも、少し笑ったように見えた……」
ジークは少し黙り込んで、上を見た。
吹き抜けの天井から光が差し込んでキラキラしている。
「……光の反射でしょうか」
「……そうかも。ごめんね、ジーク。びっくりしちゃって」
「いえ。あなたがご無事でよかった」
ジークは優しく微笑んで、片手でメルティアを抱えながら落ち着かせるようにメルティアの背中をたたく。
メルティアもじわじわと助かった実感が湧いてきて、そして抱きしめられていることにも気づいて、ハッとする。
少しだけ魔が差して、甘えるようにジークの体に顔をすり寄せようとした、が。ジークの厳しい声が飛ぶ。
「ですが、手を離したことは感心しませんね」
「そ、それは……ジークも落ちちゃうと思ったから」
「あなたが落ちたり滑ったりしてもいいように手をつかんでいたのでしょう」
「でも……ジークが怪我したら嫌だもん」
「あなたが怪我をして、俺だけノコノコと帰れると思いですか?」
「……それは……」
それはそうなのだが、こういうのは理屈ではない。感情の問題だ。
ジークが好きだから死んでほしくない。
それだけなのだ。
「ジークにはわたしの気持ちわかんないもん」
メルティアは膨れてぷいと顔をそむけた。
膨れるメルティアを見てジークは飽きれたようにため息をつく。
「あなたはもう16になったでしょう。いつまでも子どものままではいられませんよ」
「……なにそれ」
「そのままです」
「ジークだってそんなに変わんないもん」
「だいぶ違いますよ」
「大人ぶってるけどジークだって子どもだもん」
「俺のどこがですか」
「そうやってすぐ怒るとこ!」
「怒ってませんよ」
「怒ってるもん」
言い合いをしていると、突然浮力がなくなって、体が落下する。
ふわっと胃が浮き上がるような感覚に、メルティアは驚いてジークにしがみついた。
「きゃああああ?」
「メルティア様!」
ジークも強くメルティアを抱きしめたが、身構える前にぼちゃんと水の中に沈んだ。
どうやら奈落の底は湖になっていたらしい。
ジークがメルティアを抱えたまますぐに浮上する。
メルティアは驚いた拍子に口に入った水をけほけほと吐き出した。
「大丈夫ですか?」
「う……だ、大丈夫。……チーくん」
メルティアは恨めしそうにふよふよと目の前を飛んだチーを見た。
「オイラだってもう着くぜって言ったぜ? メルが聞いてなかったんだろ」
「そ、それは……ご、ごめんね」
「ジークといちゃいちゃするのに夢中だったもんな」
「なっ……してないもん」
「してたね。ジークと。いちゃいちゃ」
「も、もう言わなくていいよ!」
メルティアは顔を赤らめて首を振った。
「……チーはなんと?」
「あ……えっと……話しかけてくれてたのに聞いてなかったみたい」
メルティアは視線を泳がせながらそう答えた。
ジークは不審そうに眉を上げたが、深く追求することはなく、メルティアを抱き寄せたままさっと周囲に視線を走らせる。
「目的地はここなんでしたっけ」
「ここは通過点。本当ならあっちから来るはずだった」
チーが指さしたほうは暗くて何も見えなかったが、どうやら道があるらしい。
「で、これから行くのはこっち」
チーは反対側を指さす。そこからはほのかに光が漏れていた。
「えっと、本当はこっちから来る予定で、でも落ちちゃったから一気に来れたみたい? それで、これから行くのはこっちだって」
ジークはメルティアが示した方を見て軽くうなずく。
「わかりました。ひとまず光のほうに向かいましょうか」
メルティアを抱えながらジークが器用に泳いでいく。
メルティアもおそらく泳げると思うが、自信はなかった。
どこかで泳いだ記憶はほとんどない。湯船でそれらしき真似をしたことならあるが。
しばらく泳ぐと、地面が見えてきた。
まずジークがメルティアを持ち上げて陸にあげたあと、両手の筋肉を使ってひょいと上がる。
背負っていたリュックも一度下ろして、中の荷物を確認した。
メルティアも髪を後ろによけて、びしょ濡れになった服や髪を軽く絞っていく。
地面にぼたぼたと水滴が落ちた。
「びしょびしょになっちゃったね」
「風邪を引くといけません。どこか休める場所を探しましょう」
濡れた黒髪をかき上げながらジークがそう答える。
メルティアはぽーっとその姿に見入った。
「メルティア様?」
「え? あ、う、うん。そうだね」
「聞いてましたか?」
「……ごめんなさい」
ため息をつきながらジークがメルティアを見て、自分の服でメルティアの頬を伝う雫をぬぐう。
「火を起こせるところを探しましょうか」
差し出されたジークの手を取って、メルティアは歩き出す。
薄暗い中、チーの言う通りに進んでいくと、突然ぱっと視界が開けた。
天井に少し穴が開いているのか、光がわずかに差し込んでいる。
それ以外の光なんてないはずなのに、なぜか明るい場所。
暖かな風が草の間を吹き抜け、優しく頬をなでていく。
「……すごい……」
花の楽園。
その言葉が相応しい花畑。枯れた花が見当たらず、一面に美しい花が咲く。ピンク、黄色、赤に青に白。カラフルな花が気持ちよさそうに風に揺られていた。
メルティアはその光景にうっとりと見惚れる。
「洞窟の奥深くにこんな場所があったのか……」
ジークも驚いたように花畑を見つめていた。
「ハルデナの妖精たちはここで寝てるはずだぜ」
「あ。そうだった」
「忘れてたのかい?」
「い、いろいろあったから……」
メルティアは体を小さくしながら言い訳をした。
やれやれと肩をすくめたチーの誘導する通りにメルティアは歩いていく。
そのあとをジークがついてくるが、周囲を警戒しているのかあちこちに視線を飛ばしていた。
「ほら、あの花の中」
チーが示したのは、男の人の手のひらはありそうな大きな花。
真っ白な花びらが幾層にも重なっている、美しい花だ。
メルティアはそっと花の中をのぞき込んだ。
そこでは、黄色い肌をしたちょっと小太りの妖精がすやすやと気持ちよさそうに眠っていた。
「この子?」
「一番重要な奴はそいつだな」
「どうやって起こしたらいいの?」
「普通に揺すって起こしたらいいだろ」
「う、うーん。ちょっとかわいそう」
メルティアが躊躇していると、妖精がもぞもぞと身じろぎをして、ゆっくりと目を開ける。
そしてメルティアと目が合うと、寝ぼけた半目をしたままにこーと笑った。
「あ~。メルティアーナさまぁ。おはよーございまぁす」
その瞬間、落下していたメルティアとジークの体が、重力に逆らうように浮き上がった。
「わっ、チーくん……! ありがとう!」
メルティアの言葉を聞いてジークがほっと息を吐く。
それでも万が一を考えているのかメルティアを抱き込んだままだ。
「チーはなんと?」
「助けてくれたみたい。上に行くのかな?」
「いや、このまま下に行くぜ」
「下に行くって」
ジークが奈落の底をみて眉をひそめる。
「下には何が?」
「下に目的の場所があるのさ」
「そうだったの? あ、下が目的地だったみたい」
チーの声が聞こえないジークにメルティアは通訳をする。
「ったく、安全な道を行くのかと思ったら、メルってば飛び込むんだからな」
「飛び込んでないもん。落ちちゃったんだもん。だって壁に……」
メルティアはさっき見た光景を思い出して、口を閉じる。
「壁がどうかされたのですか?」
メルティアは少しだけ言いよどんで、声を潜めて話し出す。
「……あの壁、反射してたでしょ?」
「鏡みたいになっていましたね」
「わたしが映ってたんだけど……色が……」
「色?」
メルティアはきゅっと唇を引き結んでから、ゆっくり口を開く。
「瞳の色が、ピンクだったの。しかも、少し笑ったように見えた……」
ジークは少し黙り込んで、上を見た。
吹き抜けの天井から光が差し込んでキラキラしている。
「……光の反射でしょうか」
「……そうかも。ごめんね、ジーク。びっくりしちゃって」
「いえ。あなたがご無事でよかった」
ジークは優しく微笑んで、片手でメルティアを抱えながら落ち着かせるようにメルティアの背中をたたく。
メルティアもじわじわと助かった実感が湧いてきて、そして抱きしめられていることにも気づいて、ハッとする。
少しだけ魔が差して、甘えるようにジークの体に顔をすり寄せようとした、が。ジークの厳しい声が飛ぶ。
「ですが、手を離したことは感心しませんね」
「そ、それは……ジークも落ちちゃうと思ったから」
「あなたが落ちたり滑ったりしてもいいように手をつかんでいたのでしょう」
「でも……ジークが怪我したら嫌だもん」
「あなたが怪我をして、俺だけノコノコと帰れると思いですか?」
「……それは……」
それはそうなのだが、こういうのは理屈ではない。感情の問題だ。
ジークが好きだから死んでほしくない。
それだけなのだ。
「ジークにはわたしの気持ちわかんないもん」
メルティアは膨れてぷいと顔をそむけた。
膨れるメルティアを見てジークは飽きれたようにため息をつく。
「あなたはもう16になったでしょう。いつまでも子どものままではいられませんよ」
「……なにそれ」
「そのままです」
「ジークだってそんなに変わんないもん」
「だいぶ違いますよ」
「大人ぶってるけどジークだって子どもだもん」
「俺のどこがですか」
「そうやってすぐ怒るとこ!」
「怒ってませんよ」
「怒ってるもん」
言い合いをしていると、突然浮力がなくなって、体が落下する。
ふわっと胃が浮き上がるような感覚に、メルティアは驚いてジークにしがみついた。
「きゃああああ?」
「メルティア様!」
ジークも強くメルティアを抱きしめたが、身構える前にぼちゃんと水の中に沈んだ。
どうやら奈落の底は湖になっていたらしい。
ジークがメルティアを抱えたまますぐに浮上する。
メルティアは驚いた拍子に口に入った水をけほけほと吐き出した。
「大丈夫ですか?」
「う……だ、大丈夫。……チーくん」
メルティアは恨めしそうにふよふよと目の前を飛んだチーを見た。
「オイラだってもう着くぜって言ったぜ? メルが聞いてなかったんだろ」
「そ、それは……ご、ごめんね」
「ジークといちゃいちゃするのに夢中だったもんな」
「なっ……してないもん」
「してたね。ジークと。いちゃいちゃ」
「も、もう言わなくていいよ!」
メルティアは顔を赤らめて首を振った。
「……チーはなんと?」
「あ……えっと……話しかけてくれてたのに聞いてなかったみたい」
メルティアは視線を泳がせながらそう答えた。
ジークは不審そうに眉を上げたが、深く追求することはなく、メルティアを抱き寄せたままさっと周囲に視線を走らせる。
「目的地はここなんでしたっけ」
「ここは通過点。本当ならあっちから来るはずだった」
チーが指さしたほうは暗くて何も見えなかったが、どうやら道があるらしい。
「で、これから行くのはこっち」
チーは反対側を指さす。そこからはほのかに光が漏れていた。
「えっと、本当はこっちから来る予定で、でも落ちちゃったから一気に来れたみたい? それで、これから行くのはこっちだって」
ジークはメルティアが示した方を見て軽くうなずく。
「わかりました。ひとまず光のほうに向かいましょうか」
メルティアを抱えながらジークが器用に泳いでいく。
メルティアもおそらく泳げると思うが、自信はなかった。
どこかで泳いだ記憶はほとんどない。湯船でそれらしき真似をしたことならあるが。
しばらく泳ぐと、地面が見えてきた。
まずジークがメルティアを持ち上げて陸にあげたあと、両手の筋肉を使ってひょいと上がる。
背負っていたリュックも一度下ろして、中の荷物を確認した。
メルティアも髪を後ろによけて、びしょ濡れになった服や髪を軽く絞っていく。
地面にぼたぼたと水滴が落ちた。
「びしょびしょになっちゃったね」
「風邪を引くといけません。どこか休める場所を探しましょう」
濡れた黒髪をかき上げながらジークがそう答える。
メルティアはぽーっとその姿に見入った。
「メルティア様?」
「え? あ、う、うん。そうだね」
「聞いてましたか?」
「……ごめんなさい」
ため息をつきながらジークがメルティアを見て、自分の服でメルティアの頬を伝う雫をぬぐう。
「火を起こせるところを探しましょうか」
差し出されたジークの手を取って、メルティアは歩き出す。
薄暗い中、チーの言う通りに進んでいくと、突然ぱっと視界が開けた。
天井に少し穴が開いているのか、光がわずかに差し込んでいる。
それ以外の光なんてないはずなのに、なぜか明るい場所。
暖かな風が草の間を吹き抜け、優しく頬をなでていく。
「……すごい……」
花の楽園。
その言葉が相応しい花畑。枯れた花が見当たらず、一面に美しい花が咲く。ピンク、黄色、赤に青に白。カラフルな花が気持ちよさそうに風に揺られていた。
メルティアはその光景にうっとりと見惚れる。
「洞窟の奥深くにこんな場所があったのか……」
ジークも驚いたように花畑を見つめていた。
「ハルデナの妖精たちはここで寝てるはずだぜ」
「あ。そうだった」
「忘れてたのかい?」
「い、いろいろあったから……」
メルティアは体を小さくしながら言い訳をした。
やれやれと肩をすくめたチーの誘導する通りにメルティアは歩いていく。
そのあとをジークがついてくるが、周囲を警戒しているのかあちこちに視線を飛ばしていた。
「ほら、あの花の中」
チーが示したのは、男の人の手のひらはありそうな大きな花。
真っ白な花びらが幾層にも重なっている、美しい花だ。
メルティアはそっと花の中をのぞき込んだ。
そこでは、黄色い肌をしたちょっと小太りの妖精がすやすやと気持ちよさそうに眠っていた。
「この子?」
「一番重要な奴はそいつだな」
「どうやって起こしたらいいの?」
「普通に揺すって起こしたらいいだろ」
「う、うーん。ちょっとかわいそう」
メルティアが躊躇していると、妖精がもぞもぞと身じろぎをして、ゆっくりと目を開ける。
そしてメルティアと目が合うと、寝ぼけた半目をしたままにこーと笑った。
「あ~。メルティアーナさまぁ。おはよーございまぁす」
131
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された侯爵令嬢ですが、帝国の次席秘書官になりました ――王の隣ではなく、判断を誤らせない場所へ
ふわふわ
恋愛
王太子の婚約者として王宮に仕える侯爵令嬢ゼクレテァ。
彼女は華やかな場に立つことはなく、ただ静かに、しかし確実に政務と外交を支えていた。
――その役割が、突然奪われるまでは。
公の場で告げられた一方的な婚約破棄。
理由はただひとつ、「愛している相手がいるから」。
ゼクレテァは感情を見せることなく、その決定を受け入れる。
だが彼女が王宮を去った後、王国には小さな歪みが生じ始めた。
些細な行き違い、遅れる判断、噛み合わない政策。
それらはやがて、国家全体を揺るがす事態へと発展していく。
一方、行き場を失ったゼクレテァの前に、思いもよらぬ「選択肢」が差し出される。
求められたのは、身分でも立場でもない。
彼女自身の能力だった。
婚約破棄から始まる、
静かで冷静な逆転劇。
王の隣に立つことを拒んだ令嬢は、
やがて「世界を動かす場所」へと歩み出す――。
-
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
【完結】記憶が戻ったら〜孤独な妻は英雄夫の変わらぬ溺愛に溶かされる〜
凛蓮月@騎士の夫〜発売中です
恋愛
【完全完結しました。ご愛読頂きありがとうございます!】
公爵令嬢カトリーナ・オールディスは、王太子デーヴィドの婚約者であった。
だが、カトリーナを良く思っていなかったデーヴィドは真実の愛を見つけたと言って婚約破棄した上、カトリーナが最も嫌う醜悪伯爵──ディートリヒ・ランゲの元へ嫁げと命令した。
ディートリヒは『救国の英雄』として知られる王国騎士団副団長。だが、顔には数年前の戦で負った大きな傷があった為社交界では『醜悪伯爵』と侮蔑されていた。
嫌がったカトリーナは逃げる途中階段で足を踏み外し転げ落ちる。
──目覚めたカトリーナは、一切の記憶を失っていた。
王太子命令による望まぬ婚姻ではあったが仲良くするカトリーナとディートリヒ。
カトリーナに想いを寄せていた彼にとってこの婚姻は一生に一度の奇跡だったのだ。
(記憶を取り戻したい)
(どうかこのままで……)
だが、それも長くは続かず──。
【HOTランキング1位頂きました。ありがとうございます!】
※このお話は、以前投稿したものを大幅に加筆修正したものです。
※中編版、短編版はpixivに移動させています。
※小説家になろう、ベリーズカフェでも掲載しています。
※ 魔法等は出てきませんが、作者独自の異世界のお話です。現実世界とは異なります。(異世界語を翻訳しているような感覚です)
契約結婚の終わりの花が咲きます、旦那様
日室千種・ちぐ
恋愛
エブリスタ新星ファンタジーコンテストで佳作をいただいた作品を、講評を参考に全体的に手直ししました。
春を告げるラクサの花が咲いたら、この契約結婚は終わり。
夫は他の女性を追いかけて家に帰らない。私はそれに傷つきながらも、夫の弱みにつけ込んで結婚した罪悪感から、なかば諦めていた。体を弱らせながらも、寄り添ってくれる老医師に夫への想いを語り聞かせて、前を向こうとしていたのに。繰り返す女の悪夢に少しずつ壊れた私は、ついにある時、ラクサの花を咲かせてしまう――。
真実とは。老医師の決断とは。
愛する人に別れを告げられることを恐れる妻と、妻を愛していたのに契約結婚を申し出てしまった夫。悪しき魔女に掻き回された夫婦が絆を見つめ直すお話。
全十二話。完結しています。
本日、私の妹のことが好きな婚約者と結婚いたしました
音芽 心
恋愛
私は今日、幼い頃から大好きだった人と結婚式を挙げる。
____私の妹のことが昔から好きな婚約者と、だ。
だから私は決めている。
この白い結婚を一年で終わらせて、彼を解放してあげることを。
彼の気持ちを直接聞いたことはないけれど……きっとその方が、彼も喜ぶだろうから。
……これは、恋を諦めていた令嬢が、本当の幸せを掴むまでの物語。
あなたの事は好きですが私が邪魔者なので諦めようと思ったのですが…様子がおかしいです
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のカナリアは、原因不明の高熱に襲われた事がきっかけで、前世の記憶を取り戻した。そしてここが、前世で亡くなる寸前まで読んでいた小説の世界で、ヒーローの婚約者に転生している事に気が付いたのだ。
その物語は、自分を含めた主要の登場人物が全員命を落とすという、まさにバッドエンドの世界!
物心ついた時からずっと自分の傍にいてくれた婚約者のアルトを、心から愛しているカナリアは、酷く動揺する。それでも愛するアルトの為、自分が身を引く事で、バッドエンドをハッピーエンドに変えようと動き出したのだが、なんだか様子がおかしくて…
全く違う物語に転生したと思い込み、迷走を続けるカナリアと、愛するカナリアを失うまいと翻弄するアルトの恋のお話しです。
展開が早く、ご都合主義全開ですが、よろしくお願いしますm(__)m
訳あり侯爵様に嫁いで白い結婚をした虐げられ姫が逃亡を目指した、その結果
柴野
恋愛
国王の側妃の娘として生まれた故に虐げられ続けていた王女アグネス・エル・シェブーリエ。
彼女は父に命じられ、半ば厄介払いのような形で訳あり侯爵様に嫁がされることになる。
しかしそこでも不要とされているようで、「きみを愛することはない」と言われてしまったアグネスは、ニヤリと口角を吊り上げた。
「どうせいてもいなくてもいいような存在なんですもの、さっさと逃げてしまいましょう!」
逃亡して自由の身になる――それが彼女の長年の夢だったのだ。
あらゆる手段を使って脱走を実行しようとするアグネス。だがなぜか毎度毎度侯爵様にめざとく見つかってしまい、その度失敗してしまう。
しかも日に日に彼の態度は温かみを帯びたものになっていった。
気づけば一日中彼と同じ部屋で過ごすという軟禁状態になり、溺愛という名の雁字搦めにされていて……?
虐げられ姫と女性不信な侯爵によるラブストーリー。
※小説家になろうに重複投稿しています。
【短編】記憶を失くした令嬢が、二度目の恋に落ちるまで
夕凪ゆな
恋愛
ある雪の降る日の朝、ヴァロア伯爵家のリディアのもとに、信じられない報せが届いた。
それは、愛する婚約者、ジェイドが遠征先で負傷し、危篤であるという報せだった。
「戻ったら式を挙げよう。君の花嫁姿が、今から楽しみだ」
そう言って、結婚の誓いを残していったジェイドが、今、命を落とそうとしている。
その事実を受け入れることができないリディアは、ジェイドの命を救おうと、禁忌魔法に手を染めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる