192 / 319
自分の成長より人の成長を喜べることこそ成長だと思います 3
しおりを挟む
緑青は他にも付喪神という存在がいるのを知っているのでどこの子だろう?一緒に遊べるのかな?と期待する瞳で大家さんを見上げるものの
「緑青喜べ。
お前たちに弟が出来たぞ」
「弟?」
まだ兄弟とかその概念があやふやなようだが
「大和さんと宮下のような関係だ。
緑青達がお兄ちゃんだから木蘭って言うこの子を大切に面倒見るんだぞ」
きょとんと小首を傾げて考える姿のかわいさに
「……きゅう!」
暫く考えていたけどやっと理解できたというように
「緑青お兄ちゃん!木蘭、弟?」
「妹かもしれないけどな」
大家さんも頭を傾げて言う。この癖を真似たのかと思えば大家さんがちょっとかわいく思えたりするが
「付喪神の性別の見分け方ってあります?」
「知らん。成体になったらそのうち分かるんじゃね?」
「京都のあれを見てわかりましたか?」
「余計わかんなかったな」
なんて暁さんまで言う合間にも緑青は兄弟が増えた喜びにそこら中を飛び回って
「みんなに教えて来るね!」
そう言ってぴゅーと壁も床も無視してまっすぐ飛んで行ってしまったけどすぐさま戻ってきた。
「主ー!大変!
真ー!大事件!
つっきー!みんなが、みんながおっきくなってるよー!」
ぴゃー!なんて悲鳴を上げながらも大家さんはびっくりして飛び回ってる緑青を掴み、片足なのに器用にもバランスを取りながらもう片方の手にいる木蘭をフードの中へと放り込めば緑青を二階の本だらけの部屋にある小さな百均で売ってそうな鏡にを見せて
「緑青もちゃんと大きくなってるぞ?
ちゃんとお兄ちゃんだな」
そんな自分の変化を教えればお兄ちゃんという言葉か大きくなった事か、多分両方なのだろうが嬉しそうに頬に手を当ててきゅー!っとそのまま天井を通り抜けて飛び出してしまった。
「夜遊びするにはまだ早いぞー」
なんて大家さんの主張だが気が付けば階段からちみっこ達が懸命にあの角度にもめげずに階段を上ってきていた。
もちろん玄さんはいつの間に一階に回り込んでいたのか緑青に抱えてもらっているが、前みたいな不安定さは感じなくなっていた。
これが成長かとしみじみと思いながら見守っていれば
「「「「主ー!子供作ったんだって?!」」」」
「ちがーう!!!
緑青なんて説明したんだ?!」
暁さんはこらえきれず大笑いしているけど大家さんはちょっと涙目で緑青に問いただすが
「緑青達に弟が出来たよって?」
「うん。間違いじゃないな」
「間違ってはないけど正しくもありませんね」
「きゅ?」
なんて何を間違えたのかわからない小首を傾げるしぐさの緑青のかわいさは両手サイズになっても全く変わらない。
「とりあえずだ。
みんなはなんかよくわからないが試練を乗り越えて無事成長をした。
そしてお前たちが生まれた納戸に収められていた、多分これだな。
木彫りの彫刻なんだが鹿か?」
「いや、多分麒麟だろ」
暁さんがすかさず訂正。
少し恥ずかしそうに大家さんは咳払いをして
「そんな感じでみんなの弟分が生まれたんだ。
一刀彫のわりには即行で作ったような感じだからこの山の木でできた物だろう。正真正銘朱華と同じ深山の子だな。
だからみんなで面倒を見てあげてくれ」
言えばみんなはいつもの通りよじよじと大家さんをよじ登ってフードの中で眠る木蘭の匂いを嗅いだり、舐めて見たり、つついてみたりと情報収集に大忙しだ。いや。好奇心旺盛と言うか
「主ー、この子ちっちゃいねー?」
玄さんは鼻先でつつきながら一生懸命匂いを嗅いでいる。
大家さんは好奇心を押さえられないちみっこ達に苦笑しながら
「ほんのちょっとまで玄さん達もこれぐらいの大きさだったんだぞ?」
「玄も小さかったんだねー」
「玄さん大きくなったよ?」
「今なら朱華はウコ達に負けない気がする!」
「真白も!」
「いや、負けるからやめなさい」
大家さんの冷静な突込みは暁さんも盛大に頷いていた。
「とりあえず今はお客様がいるから思いっきり遊ばしてあげれないけどお前たちも真もちゃんと木蘭の面倒を頼むな」
「「「「「はーい!」」」」」
木蘭同様性別は不明のままだがお兄ちゃんとなったちみっこ達の気合は十分だ。自分達より小さな付喪神がいる事に空回りするくらいのテンションの高さに二階は運動場と化している。
だが聞き捨てならない事を大家さんはさらりとおっしゃった。
「あの、俺もですか?」
「当たり前だろ。お前がちみっこ達の世話係なんだからな」
ものすごく素敵なお顔でおっしゃってくれて、暁さんは不憫そうな目を俺へと向けるのだった。
そんな目で見ないでくれと言いたかったけど家賃交渉をしてありえない金額でお借りしているのに嫌ですなんて言えないし
「かわいいから別に問題も何もないけどまだ生まれたてで大家さんの霊力を必要としていますよね?」
さすがにちゅぱちゅぱはしてないけどお口がもごもごと動いているあたりすぐにご飯が必要になるのはなんとなく察する事はできたし、俺の隣で暁さんも多分と頷いている。
「緑青達の時もそうだったが数日は頻繁に欲しがるかもしれないがある程度落ち着けば思い出した程度に欲しがるぐらいになる。緑青が寝る前に指や髪をしゃぶってくるあれと同じだ」
「今はそれほどでもないけど真も霊力吸われてるから気を付けろよ。綾人と違って量が少ないから倒れないように注意しろよ」
「かわいくて癒されるけど確かにちょっと疲れたのはそれが原因でしたか……」
そうなると本当に大家さんが規格外な事を改めて思いながら
「ここに居る間は頼って貰えばいいが、その後は頼むな真」
「はい……」
なんて返事をして気が付いた。
大家さん俺の事を九条とは呼ばず初めて名前を呼んでもらった事に……
「おいおい、どういう風の吹きまわしだ?」
俺と同じく気づいた暁さんもニヤニヤと笑みを浮かべれば
「九条の名前が増えすぎて面倒になっただけだからだ」
そう言ってくるりと振り向いて宮下さん特製、先ほど柄の部分に動物の絵をいっぱい掘られた松葉杖で器用にもトントンと降りて行ってしまい、俺も暁さんも苦笑しながらそれに続くのだった。
「緑青喜べ。
お前たちに弟が出来たぞ」
「弟?」
まだ兄弟とかその概念があやふやなようだが
「大和さんと宮下のような関係だ。
緑青達がお兄ちゃんだから木蘭って言うこの子を大切に面倒見るんだぞ」
きょとんと小首を傾げて考える姿のかわいさに
「……きゅう!」
暫く考えていたけどやっと理解できたというように
「緑青お兄ちゃん!木蘭、弟?」
「妹かもしれないけどな」
大家さんも頭を傾げて言う。この癖を真似たのかと思えば大家さんがちょっとかわいく思えたりするが
「付喪神の性別の見分け方ってあります?」
「知らん。成体になったらそのうち分かるんじゃね?」
「京都のあれを見てわかりましたか?」
「余計わかんなかったな」
なんて暁さんまで言う合間にも緑青は兄弟が増えた喜びにそこら中を飛び回って
「みんなに教えて来るね!」
そう言ってぴゅーと壁も床も無視してまっすぐ飛んで行ってしまったけどすぐさま戻ってきた。
「主ー!大変!
真ー!大事件!
つっきー!みんなが、みんながおっきくなってるよー!」
ぴゃー!なんて悲鳴を上げながらも大家さんはびっくりして飛び回ってる緑青を掴み、片足なのに器用にもバランスを取りながらもう片方の手にいる木蘭をフードの中へと放り込めば緑青を二階の本だらけの部屋にある小さな百均で売ってそうな鏡にを見せて
「緑青もちゃんと大きくなってるぞ?
ちゃんとお兄ちゃんだな」
そんな自分の変化を教えればお兄ちゃんという言葉か大きくなった事か、多分両方なのだろうが嬉しそうに頬に手を当ててきゅー!っとそのまま天井を通り抜けて飛び出してしまった。
「夜遊びするにはまだ早いぞー」
なんて大家さんの主張だが気が付けば階段からちみっこ達が懸命にあの角度にもめげずに階段を上ってきていた。
もちろん玄さんはいつの間に一階に回り込んでいたのか緑青に抱えてもらっているが、前みたいな不安定さは感じなくなっていた。
これが成長かとしみじみと思いながら見守っていれば
「「「「主ー!子供作ったんだって?!」」」」
「ちがーう!!!
緑青なんて説明したんだ?!」
暁さんはこらえきれず大笑いしているけど大家さんはちょっと涙目で緑青に問いただすが
「緑青達に弟が出来たよって?」
「うん。間違いじゃないな」
「間違ってはないけど正しくもありませんね」
「きゅ?」
なんて何を間違えたのかわからない小首を傾げるしぐさの緑青のかわいさは両手サイズになっても全く変わらない。
「とりあえずだ。
みんなはなんかよくわからないが試練を乗り越えて無事成長をした。
そしてお前たちが生まれた納戸に収められていた、多分これだな。
木彫りの彫刻なんだが鹿か?」
「いや、多分麒麟だろ」
暁さんがすかさず訂正。
少し恥ずかしそうに大家さんは咳払いをして
「そんな感じでみんなの弟分が生まれたんだ。
一刀彫のわりには即行で作ったような感じだからこの山の木でできた物だろう。正真正銘朱華と同じ深山の子だな。
だからみんなで面倒を見てあげてくれ」
言えばみんなはいつもの通りよじよじと大家さんをよじ登ってフードの中で眠る木蘭の匂いを嗅いだり、舐めて見たり、つついてみたりと情報収集に大忙しだ。いや。好奇心旺盛と言うか
「主ー、この子ちっちゃいねー?」
玄さんは鼻先でつつきながら一生懸命匂いを嗅いでいる。
大家さんは好奇心を押さえられないちみっこ達に苦笑しながら
「ほんのちょっとまで玄さん達もこれぐらいの大きさだったんだぞ?」
「玄も小さかったんだねー」
「玄さん大きくなったよ?」
「今なら朱華はウコ達に負けない気がする!」
「真白も!」
「いや、負けるからやめなさい」
大家さんの冷静な突込みは暁さんも盛大に頷いていた。
「とりあえず今はお客様がいるから思いっきり遊ばしてあげれないけどお前たちも真もちゃんと木蘭の面倒を頼むな」
「「「「「はーい!」」」」」
木蘭同様性別は不明のままだがお兄ちゃんとなったちみっこ達の気合は十分だ。自分達より小さな付喪神がいる事に空回りするくらいのテンションの高さに二階は運動場と化している。
だが聞き捨てならない事を大家さんはさらりとおっしゃった。
「あの、俺もですか?」
「当たり前だろ。お前がちみっこ達の世話係なんだからな」
ものすごく素敵なお顔でおっしゃってくれて、暁さんは不憫そうな目を俺へと向けるのだった。
そんな目で見ないでくれと言いたかったけど家賃交渉をしてありえない金額でお借りしているのに嫌ですなんて言えないし
「かわいいから別に問題も何もないけどまだ生まれたてで大家さんの霊力を必要としていますよね?」
さすがにちゅぱちゅぱはしてないけどお口がもごもごと動いているあたりすぐにご飯が必要になるのはなんとなく察する事はできたし、俺の隣で暁さんも多分と頷いている。
「緑青達の時もそうだったが数日は頻繁に欲しがるかもしれないがある程度落ち着けば思い出した程度に欲しがるぐらいになる。緑青が寝る前に指や髪をしゃぶってくるあれと同じだ」
「今はそれほどでもないけど真も霊力吸われてるから気を付けろよ。綾人と違って量が少ないから倒れないように注意しろよ」
「かわいくて癒されるけど確かにちょっと疲れたのはそれが原因でしたか……」
そうなると本当に大家さんが規格外な事を改めて思いながら
「ここに居る間は頼って貰えばいいが、その後は頼むな真」
「はい……」
なんて返事をして気が付いた。
大家さん俺の事を九条とは呼ばず初めて名前を呼んでもらった事に……
「おいおい、どういう風の吹きまわしだ?」
俺と同じく気づいた暁さんもニヤニヤと笑みを浮かべれば
「九条の名前が増えすぎて面倒になっただけだからだ」
そう言ってくるりと振り向いて宮下さん特製、先ほど柄の部分に動物の絵をいっぱい掘られた松葉杖で器用にもトントンと降りて行ってしまい、俺も暁さんも苦笑しながらそれに続くのだった。
177
あなたにおすすめの小説
無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……
タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。
神スキル【絶対育成】で追放令嬢を餌付けしたら国ができた
黒崎隼人
ファンタジー
過労死した植物研究者が転生したのは、貧しい開拓村の少年アランだった。彼に与えられたのは、あらゆる植物を意のままに操る神スキル【絶対育成】だった。
そんな彼の元に、ある日、王都から追放されてきた「悪役令嬢」セラフィーナがやってくる。
「私があなたの知識となり、盾となりましょう。その代わり、この村を豊かにする力を貸してください」
前世の知識とチートスキルを持つ少年と、気高く理知的な元公爵令嬢。
二人が手を取り合った時、飢えた辺境の村は、やがて世界が羨む豊かで平和な楽園へと姿を変えていく。
辺境から始まる、農業革命ファンタジー&国家創成譚が、ここに開幕する。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
オネエ伯爵、幼女を拾う。~実はこの子、逃げてきた聖女らしい~
雪丸
ファンタジー
アタシ、アドルディ・レッドフォード伯爵。
突然だけど今の状況を説明するわ。幼女を拾ったの。
多分年齢は6~8歳くらいの子。屋敷の前にボロ雑巾が落ちてると思ったらびっくり!人だったの。
死んでる?と思ってその辺りに落ちている木で突いたら、息をしていたから屋敷に運んで手当てをしたのよ。
「道端で倒れていた私を助け、手当を施したその所業。賞賛に値します。(盛大なキャラ作り中)」
んま~~~尊大だし図々しいし可愛くないわ~~~!!
でも聖女様だから変な扱いもできないわ~~~!!
これからアタシ、どうなっちゃうのかしら…。
な、ラブコメ&ファンタジーです。恋の進展はスローペースです。
小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。(敬称略)
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
【完結】奇跡のおくすり~追放された薬師、実は王家の隠し子でした~
いっぺいちゃん
ファンタジー
薬草と静かな生活をこよなく愛する少女、レイナ=リーフィア。
地味で目立たぬ薬師だった彼女は、ある日貴族の陰謀で“冤罪”を着せられ、王都の冒険者ギルドを追放されてしまう。
「――もう、草とだけ暮らせればいい」
絶望の果てにたどり着いた辺境の村で、レイナはひっそりと薬を作り始める。だが、彼女の薬はどんな難病さえ癒す“奇跡の薬”だった。
やがて重病の王子を治したことで、彼女の正体が王家の“隠し子”だと判明し、王都からの使者が訪れる――
「あなたの薬に、国を救ってほしい」
導かれるように再び王都へと向かうレイナ。
医療改革を志し、“薬師局”を創設して仲間たちと共に奔走する日々が始まる。
薬草にしか心を開けなかった少女が、やがて王国の未来を変える――
これは、一人の“草オタク”薬師が紡ぐ、やさしくてまっすぐな奇跡の物語。
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる