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賑やかを通り越す冬の生活 3
「ところで今日のお前の予定は?」
土間台所の方を見守りながらふと思いついたように綾人はスケジュールの確認を録れば
「とりあえず一応山歩きして来いって言われてるから晴朝を連れて旧道の方を歩かせてもらう」
「晴朝もついに修行開始か?」
「修行を始める前のトレーニングだよ。この雪山は本当にちょうどいい。
10歳になったら本格的に修業を始めるから雪のある環境で生活するチャンスは逃さないようにしないとな」
「志月さんのご実家も似たような環境って聞いたけど?」
「残念ながらあそこは山に囲まれているからそこまで雪が深くない。本当に雪が降る季節になればしっかり積もるけど、こんなに早く雪が積もるここが本当にありがたい」
「悪かったな。山奥で」
なんて言えば暁は笑い
「あとで八仙花様にもご挨拶をして明日は上の山道を歩きたい。上は俺一人で行くが」
「扉は開けないぞ」
「当たり前だろ。普通に先生が作ったルートをたどるだけだ」
「まあ、大分距離を伸ばしたからな。どこまで開拓したか見てきてくれ」
「お前は行かないのか?」
「それ以外にも世話がかかるところがあるからね」
ハイキングコース作りを楽しむ余裕はないと言っておく。
「まあ、明日は大岩までを目安に徐々に体を慣らしていくつもりだ」
「雪道舐めるなよ?」
「それを俺に言うか?」
なんて自分の分野の話しになって少し落ち着きを取り戻した暁は
「子供たち起こしてくる」
「まずはしっかり山に体を慣れさせろよ」
決して無理はするなと言うつもりで言ったが暁はニヤリと笑い
「綾人に心配される日が来るとは……
初めて会った時以来か」
感慨深く目を瞑る暁のうざさに綾人はくるりと踵をかえし
「飯田さーん、夜はがっつりたべたいです!」
「はい。でしたらお昼は簡単にカレーにするので夜の為に猪のお肉を回答しておいてください。スープにしますね。あとあばらの所も用意してください。スペアリブを楽しみましょう。ああ、烏骨鶏を丸鳥のローストも捨てがたいクリスマスにはまだ早いけどクリスマスチキンがわりに楽しめましょう。
綾人さんどれにします?」
「全部でお願いします!」
思わず元気になってしまう返事にぎょっとする暁。
まさかそんなにも食べるのか?
それと同時に見てしまった。
最愛の妻がものすごく反応して何やら目が血走っている様子を。
そんなにも食べれないだろう、絶対言えないワードに気付いた暁だった。そしてもっとおいしものを食べに連れて行こうと密かに決意もするのだった。
それはさておき飯田が客間に布団を敷いて眠りについた頃
「主~?」
どこかまだ半分寝ているような、でも主が居なくて心細そうな声が庭から聞こえた。
「いや、毎度思うんだがなんでまず庭に探しに行くんだ?」
そんな疑問には
「まあ、付喪神とかはその姿のに習性とか偏るからな。
龍なんて生き物の習性とか知るわけないだろうからきっと神仙と同じ霞を食べて生きる生き物とでも思っているのだろうな。
つまり大気中の成分」
「うちの周辺の空気が綺麗で良かった」
何もない所だけどそれだけは自慢だと言うように胸をなでおろしながら
「さびー。主は囲炉裏のお部屋だぞー」
なんて声を掛ければ庭の方から
「主ー!」
ガラスをすり抜けてまっすぐ俺の胸元へと飛び込んでくる様子に
「かんわいい~!」
思わず抱きしめてその小さなお腹に顔をぐいぐいと押し付ければ
「主くすぐったい~!」
きゃらきゃらと笑う。
「さて、さびご飯の時間だよ。
志月さんがご飯を作ってくれたからたべような?」
「ごはんー!」
言いながらもご飯を食べる場所はここと言うように土間台所に俺の頭にチョンと掴まって向かう。
暁も微笑ましそうについてきたが……
「お前、意外と器用だな」
「まあ、この数日で学習した。
小さな子供にご飯を食べさせるのはコロコロおにぎりが一番だと」
「志月もやってたから判らないでもないが……」
言いながら何を食べるのかわからないからといろいろな物を並べる綾人のまめさにへーと感心する暁だったが……
「さび美味しいか?」
「うん!コロコロおにぎりさび好き!
あとね、りんご!ちょっと固いけど甘くて美味しいよ!」
きゅ~!なんて嬉しそうな悲鳴になるほど、なるほどと言いながら
「甘いのが好きならお豆さんはどうかな?
この黒いお豆さんは主が育てたお豆さんだよ」
言えば黒色と言う食べ物にちょっと手が止まったけど主が作った、その言葉に一粒とって思い切ってと言うように齧れば目を見開いて、すぐに二粒、三粒と食べだす。
止まらないと言うように夢中で食べる様子に
「さすが飯田さんが作った黒豆。
付喪神すら狂わす魅力なお料理」
「いや、その言い方……」
まるで何かヤバいものが入ってると言いたげな暁だったが、小鉢一鉢ぶんの黒豆を食べてひっくりかえりながらぷっくりとしたお腹をさするどこかのおっさんのような姿に思わず苦笑。
「やだうちの子、どんな姿でもかんわいい!」
「まあ、かわいいな」
「おいそこ。もっとうちの子を褒め称えろ!」
「お前頭沸いてんだろ……」
なんて言われてしまうも
「お父さんおはようございます……」
いくらやんちゃな晴朝でもこういった挨拶はきちんと躾されているようでまだ半分頭が寝ている状態でも志月さんの手に引っ張られて土間台所に来てもちゃんと挨拶をするのだった。
そうすればさっきまでひっくり返っていた緑青が飛び起きて俺の頭の上に避難。
そうか、ここが安全だと思ってるのか……
それもどうだろうかと思うも
「ほら、寒いから竈の近くに座れ。薪が燃えてるから気を付けろよ」
なんて注意されても言われるまま椅子に座る晴朝と陽菜乃の姿はまだまだ眠そうな顔。
だけどお母さんは容赦なくご飯の準備をさせて食べるように言う朝7時前は日の出時間前。烏骨鶏ですらまだ起きようとしない時間なのにと思うも人間は鳥ではないのでそこは気にしない。
出された緑茶を呑む小学生一年生と幼稚園児。渋いなと思いながらもゆっくりとご飯を食べだして……
俺はそっと黒豆を二人に出した。
当然半分頭が寝ていても渋い顔をしてみせるがそこはちゃんと躾けをされた子供。
綺麗な箸さばきで一粒一粒拾い上げると言う難易度をなんて事のない顔で口へと運べば……
途端に覚醒をした。
晴朝はお皿をもってざっ、ざっとお茶漬けのように書き込み、陽菜乃はひょいぱくひょいぱくとほんとに幼稚園児かどうか疑わなければいけない箸さばき。
「お母さんこのお豆おかわり!」
「陽菜乃も食べる!」
なんて他のおかずをそっちのけで空っぽの小鉢を差し出すお子様たち。
渋いな、なんてお替わりはご飯を食べてからなと言おうとする前に
「主!緑青ももっと食べたい!」
さっきまでぷっくりと膨れたお腹をさすっていたのに俺の頭の上から食器棚の方に飛んで小さなお皿を持って来て机の上にチョンと座っていた。
「緑青だ!」
「ろくちゃんおはよう!」
なんて子供の声に脅えるかと思うも空っぽのお皿にたしたしと手をついて
「緑青もお豆さん食べるー!
黒いお豆さん食べるー!」
なんて涙を浮かべながらの訴え。
なんてかわいい脅迫なのだろうと脳内に焼き付けながら
「しかたがないなあ」
そう言って母親がダメだと言うのに俺は三人にスプーン一杯分のおかわりを贈呈。
「えー?これだけ?」
不満そうな晴朝だがその目の前では既に緑青が自分の分を食べ始め、さらには晴朝の小鉢にも手を伸ばそうとしているくいしんぼさんに
「これ晴朝の奴だからダメ―!」
なんて小鉢を取り上げるその様子に志月さんも暁もしょうがない奴めと笑うのだった。
土間台所の方を見守りながらふと思いついたように綾人はスケジュールの確認を録れば
「とりあえず一応山歩きして来いって言われてるから晴朝を連れて旧道の方を歩かせてもらう」
「晴朝もついに修行開始か?」
「修行を始める前のトレーニングだよ。この雪山は本当にちょうどいい。
10歳になったら本格的に修業を始めるから雪のある環境で生活するチャンスは逃さないようにしないとな」
「志月さんのご実家も似たような環境って聞いたけど?」
「残念ながらあそこは山に囲まれているからそこまで雪が深くない。本当に雪が降る季節になればしっかり積もるけど、こんなに早く雪が積もるここが本当にありがたい」
「悪かったな。山奥で」
なんて言えば暁は笑い
「あとで八仙花様にもご挨拶をして明日は上の山道を歩きたい。上は俺一人で行くが」
「扉は開けないぞ」
「当たり前だろ。普通に先生が作ったルートをたどるだけだ」
「まあ、大分距離を伸ばしたからな。どこまで開拓したか見てきてくれ」
「お前は行かないのか?」
「それ以外にも世話がかかるところがあるからね」
ハイキングコース作りを楽しむ余裕はないと言っておく。
「まあ、明日は大岩までを目安に徐々に体を慣らしていくつもりだ」
「雪道舐めるなよ?」
「それを俺に言うか?」
なんて自分の分野の話しになって少し落ち着きを取り戻した暁は
「子供たち起こしてくる」
「まずはしっかり山に体を慣れさせろよ」
決して無理はするなと言うつもりで言ったが暁はニヤリと笑い
「綾人に心配される日が来るとは……
初めて会った時以来か」
感慨深く目を瞑る暁のうざさに綾人はくるりと踵をかえし
「飯田さーん、夜はがっつりたべたいです!」
「はい。でしたらお昼は簡単にカレーにするので夜の為に猪のお肉を回答しておいてください。スープにしますね。あとあばらの所も用意してください。スペアリブを楽しみましょう。ああ、烏骨鶏を丸鳥のローストも捨てがたいクリスマスにはまだ早いけどクリスマスチキンがわりに楽しめましょう。
綾人さんどれにします?」
「全部でお願いします!」
思わず元気になってしまう返事にぎょっとする暁。
まさかそんなにも食べるのか?
それと同時に見てしまった。
最愛の妻がものすごく反応して何やら目が血走っている様子を。
そんなにも食べれないだろう、絶対言えないワードに気付いた暁だった。そしてもっとおいしものを食べに連れて行こうと密かに決意もするのだった。
それはさておき飯田が客間に布団を敷いて眠りについた頃
「主~?」
どこかまだ半分寝ているような、でも主が居なくて心細そうな声が庭から聞こえた。
「いや、毎度思うんだがなんでまず庭に探しに行くんだ?」
そんな疑問には
「まあ、付喪神とかはその姿のに習性とか偏るからな。
龍なんて生き物の習性とか知るわけないだろうからきっと神仙と同じ霞を食べて生きる生き物とでも思っているのだろうな。
つまり大気中の成分」
「うちの周辺の空気が綺麗で良かった」
何もない所だけどそれだけは自慢だと言うように胸をなでおろしながら
「さびー。主は囲炉裏のお部屋だぞー」
なんて声を掛ければ庭の方から
「主ー!」
ガラスをすり抜けてまっすぐ俺の胸元へと飛び込んでくる様子に
「かんわいい~!」
思わず抱きしめてその小さなお腹に顔をぐいぐいと押し付ければ
「主くすぐったい~!」
きゃらきゃらと笑う。
「さて、さびご飯の時間だよ。
志月さんがご飯を作ってくれたからたべような?」
「ごはんー!」
言いながらもご飯を食べる場所はここと言うように土間台所に俺の頭にチョンと掴まって向かう。
暁も微笑ましそうについてきたが……
「お前、意外と器用だな」
「まあ、この数日で学習した。
小さな子供にご飯を食べさせるのはコロコロおにぎりが一番だと」
「志月もやってたから判らないでもないが……」
言いながら何を食べるのかわからないからといろいろな物を並べる綾人のまめさにへーと感心する暁だったが……
「さび美味しいか?」
「うん!コロコロおにぎりさび好き!
あとね、りんご!ちょっと固いけど甘くて美味しいよ!」
きゅ~!なんて嬉しそうな悲鳴になるほど、なるほどと言いながら
「甘いのが好きならお豆さんはどうかな?
この黒いお豆さんは主が育てたお豆さんだよ」
言えば黒色と言う食べ物にちょっと手が止まったけど主が作った、その言葉に一粒とって思い切ってと言うように齧れば目を見開いて、すぐに二粒、三粒と食べだす。
止まらないと言うように夢中で食べる様子に
「さすが飯田さんが作った黒豆。
付喪神すら狂わす魅力なお料理」
「いや、その言い方……」
まるで何かヤバいものが入ってると言いたげな暁だったが、小鉢一鉢ぶんの黒豆を食べてひっくりかえりながらぷっくりとしたお腹をさするどこかのおっさんのような姿に思わず苦笑。
「やだうちの子、どんな姿でもかんわいい!」
「まあ、かわいいな」
「おいそこ。もっとうちの子を褒め称えろ!」
「お前頭沸いてんだろ……」
なんて言われてしまうも
「お父さんおはようございます……」
いくらやんちゃな晴朝でもこういった挨拶はきちんと躾されているようでまだ半分頭が寝ている状態でも志月さんの手に引っ張られて土間台所に来てもちゃんと挨拶をするのだった。
そうすればさっきまでひっくり返っていた緑青が飛び起きて俺の頭の上に避難。
そうか、ここが安全だと思ってるのか……
それもどうだろうかと思うも
「ほら、寒いから竈の近くに座れ。薪が燃えてるから気を付けろよ」
なんて注意されても言われるまま椅子に座る晴朝と陽菜乃の姿はまだまだ眠そうな顔。
だけどお母さんは容赦なくご飯の準備をさせて食べるように言う朝7時前は日の出時間前。烏骨鶏ですらまだ起きようとしない時間なのにと思うも人間は鳥ではないのでそこは気にしない。
出された緑茶を呑む小学生一年生と幼稚園児。渋いなと思いながらもゆっくりとご飯を食べだして……
俺はそっと黒豆を二人に出した。
当然半分頭が寝ていても渋い顔をしてみせるがそこはちゃんと躾けをされた子供。
綺麗な箸さばきで一粒一粒拾い上げると言う難易度をなんて事のない顔で口へと運べば……
途端に覚醒をした。
晴朝はお皿をもってざっ、ざっとお茶漬けのように書き込み、陽菜乃はひょいぱくひょいぱくとほんとに幼稚園児かどうか疑わなければいけない箸さばき。
「お母さんこのお豆おかわり!」
「陽菜乃も食べる!」
なんて他のおかずをそっちのけで空っぽの小鉢を差し出すお子様たち。
渋いな、なんてお替わりはご飯を食べてからなと言おうとする前に
「主!緑青ももっと食べたい!」
さっきまでぷっくりと膨れたお腹をさすっていたのに俺の頭の上から食器棚の方に飛んで小さなお皿を持って来て机の上にチョンと座っていた。
「緑青だ!」
「ろくちゃんおはよう!」
なんて子供の声に脅えるかと思うも空っぽのお皿にたしたしと手をついて
「緑青もお豆さん食べるー!
黒いお豆さん食べるー!」
なんて涙を浮かべながらの訴え。
なんてかわいい脅迫なのだろうと脳内に焼き付けながら
「しかたがないなあ」
そう言って母親がダメだと言うのに俺は三人にスプーン一杯分のおかわりを贈呈。
「えー?これだけ?」
不満そうな晴朝だがその目の前では既に緑青が自分の分を食べ始め、さらには晴朝の小鉢にも手を伸ばそうとしているくいしんぼさんに
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