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一人になると碌な事にならないようです
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クラエスと別れた後ハウゼンさん推奨の庭園に来ていた。
応急の庭園なので人はまばらと言うかほぼいなく、美しい花は一年中咲き乱れると言う女性にとっては感動の光景の庭園だった。
俺としてはむせ返る花の匂いと色とりどりな花の色彩に圧倒されてハウゼンさんと綺麗だね!凄いね!と言いつつもくらくらとしていた。
正直香水は苦手で整髪料も無香を使うくらい匂いに弱い。勿論洗濯の柔軟剤も香料に辟易して仕様を止めたくらいに臭いに弱いと言うのにだ。
だけど俺、もう大人だから笑顔でハウゼンさんがあまり見せる事のない嬉しそうな顔の為に頑張れるとオベリスクが並び立つ通路を歩いた先には休憩所があった。
小さな小屋と言うような建物だが、温室のようにガラスがはめ込まれ、ソファやテーブルまで並べてあった。
「こちらは休憩所となっております。よろしければお飲み物をお持ちしますのでこちらでお休みください」
今まで来た道を戻って取りに行くのかと思うも、それが顔に出ていたらしくハウゼンさんは笑い
「ちゃんとショートカットする道がございます。ご安心ください」
なんて言って一礼して去って行ってしまった。
うん、もうね、そのまま帰っても良かったんだよ。
だけど、きっとだ。
ハウゼンさんはこの庭を眺めるだけで足を中々運び来れなかったのだろう。
まるで初めてここに足を運んだと言うような感嘆の溜息を零すと言う事は、きっとそうだろうと俺の中で勝手に決定づけさせてもらう。
足取り軽く去っていくハウゼンさんを見送って俺はカウチにゆったりと座り、温かな温室の中をぐるりと見回した。
温室はガラス張りの場所もあれば田舎風な扉から奥にも部屋があるのを見つけた。
何があるのかな?なんてちょいとの扉を上げて覗けば除いただけなのに腕を掴まれてぐいと部屋の中に連れ込まれるのだった。
「なっ!」
驚いて悲鳴が出そうになる物の直ぐに口を閉ざされて
「驚かせたようで悪かったな異世界の客人」
驚きに任せてどっどっと全速力で駆けだした後のような心臓の音が止まらない。
だけどゆっく顔を振り返させられて相手の顔をそっと見上げれば
忘れてたわけじゃない。
この世界が俺を全力で犯しに来るクソゲーな世界だと言う事を。
「手を離すから大声出すなよ」
言われてこくこくと頷けば謎の超絶美形のクラエスと同じ年頃のちょい悪な顔立ちのお兄さんはふーんと俺の顎に手をかけて右に左と共生に顔を向けさせる。
止めてよ、むち打ちになるじゃんと心の中で不満を上げていれば不思議な事にステータスが一切見えない。なんだ?という不安より、これがレベル差による拒絶かという謎の感動に浸っていれば
「へえ、クラエスと結婚したからどんな奴かと思えば納得したよ。
こんな可愛らしい相手なら納得だ。そして美人、あいつかなりの面食いだったんだな」
ハウゼンさーん!この人の為にお医者さんを呼んできてくださーい!
声には出せないので心の中で突っ込んでおく。
と言うかここにきて一人になってしまった事に後悔する。
何せこの世界は隙あらば俺を犯そうとする狂った奴らの巣窟だ。
にじりにじりと扉の方へと向おうとするも
「そんな逃げようとするな」
グイッと引っ張られて俺が覗きこむまで横たわっていたのだろうカウチに引きずり込まれていた。
「逃げようだなんて、ハウゼンさんが来るので見えない所に居たら困るでしょうし……」
なぜか腰をガッツリと掴まれてもう片方の手は尻を撫でられていた、
鳥肌が立つところを俺はぞくぞくとした背中を這い上がる快感に耐えながら目を瞑っていれば
「おいおい、そんな取って食おうってわけじゃないんだ。んな顔するなよ」
俺の警戒っぷりがあからさまだったのか少し困った風の男の声にそっと目を開ければ確かに困りきっていたようで
「ちょっとからかってみただけだ。
クラエスの嫁がどんなもんかって。まあ、想像以上に可愛かったからちょっかい出してみたくなっただけで……」
ポリポリと頬をかきながらも少し考えて、俺の頬を両手で優しく支える。
ちゅ……
ちょっかいを出す事は止めないらしい。
「なにするっ!」
んだと言う前に本格的に唇を重ねて来て容赦なく口内を蹂躙されてしまう。
「んっ……」
やだこの人キスが上手い。
それほど経験あるわけじゃないけど、キスですごく気持ちよくなるなんてあるんだなぁなんて感心してしまえば、何度も強請る様にきすをかわしていた。
応急の庭園なので人はまばらと言うかほぼいなく、美しい花は一年中咲き乱れると言う女性にとっては感動の光景の庭園だった。
俺としてはむせ返る花の匂いと色とりどりな花の色彩に圧倒されてハウゼンさんと綺麗だね!凄いね!と言いつつもくらくらとしていた。
正直香水は苦手で整髪料も無香を使うくらい匂いに弱い。勿論洗濯の柔軟剤も香料に辟易して仕様を止めたくらいに臭いに弱いと言うのにだ。
だけど俺、もう大人だから笑顔でハウゼンさんがあまり見せる事のない嬉しそうな顔の為に頑張れるとオベリスクが並び立つ通路を歩いた先には休憩所があった。
小さな小屋と言うような建物だが、温室のようにガラスがはめ込まれ、ソファやテーブルまで並べてあった。
「こちらは休憩所となっております。よろしければお飲み物をお持ちしますのでこちらでお休みください」
今まで来た道を戻って取りに行くのかと思うも、それが顔に出ていたらしくハウゼンさんは笑い
「ちゃんとショートカットする道がございます。ご安心ください」
なんて言って一礼して去って行ってしまった。
うん、もうね、そのまま帰っても良かったんだよ。
だけど、きっとだ。
ハウゼンさんはこの庭を眺めるだけで足を中々運び来れなかったのだろう。
まるで初めてここに足を運んだと言うような感嘆の溜息を零すと言う事は、きっとそうだろうと俺の中で勝手に決定づけさせてもらう。
足取り軽く去っていくハウゼンさんを見送って俺はカウチにゆったりと座り、温かな温室の中をぐるりと見回した。
温室はガラス張りの場所もあれば田舎風な扉から奥にも部屋があるのを見つけた。
何があるのかな?なんてちょいとの扉を上げて覗けば除いただけなのに腕を掴まれてぐいと部屋の中に連れ込まれるのだった。
「なっ!」
驚いて悲鳴が出そうになる物の直ぐに口を閉ざされて
「驚かせたようで悪かったな異世界の客人」
驚きに任せてどっどっと全速力で駆けだした後のような心臓の音が止まらない。
だけどゆっく顔を振り返させられて相手の顔をそっと見上げれば
忘れてたわけじゃない。
この世界が俺を全力で犯しに来るクソゲーな世界だと言う事を。
「手を離すから大声出すなよ」
言われてこくこくと頷けば謎の超絶美形のクラエスと同じ年頃のちょい悪な顔立ちのお兄さんはふーんと俺の顎に手をかけて右に左と共生に顔を向けさせる。
止めてよ、むち打ちになるじゃんと心の中で不満を上げていれば不思議な事にステータスが一切見えない。なんだ?という不安より、これがレベル差による拒絶かという謎の感動に浸っていれば
「へえ、クラエスと結婚したからどんな奴かと思えば納得したよ。
こんな可愛らしい相手なら納得だ。そして美人、あいつかなりの面食いだったんだな」
ハウゼンさーん!この人の為にお医者さんを呼んできてくださーい!
声には出せないので心の中で突っ込んでおく。
と言うかここにきて一人になってしまった事に後悔する。
何せこの世界は隙あらば俺を犯そうとする狂った奴らの巣窟だ。
にじりにじりと扉の方へと向おうとするも
「そんな逃げようとするな」
グイッと引っ張られて俺が覗きこむまで横たわっていたのだろうカウチに引きずり込まれていた。
「逃げようだなんて、ハウゼンさんが来るので見えない所に居たら困るでしょうし……」
なぜか腰をガッツリと掴まれてもう片方の手は尻を撫でられていた、
鳥肌が立つところを俺はぞくぞくとした背中を這い上がる快感に耐えながら目を瞑っていれば
「おいおい、そんな取って食おうってわけじゃないんだ。んな顔するなよ」
俺の警戒っぷりがあからさまだったのか少し困った風の男の声にそっと目を開ければ確かに困りきっていたようで
「ちょっとからかってみただけだ。
クラエスの嫁がどんなもんかって。まあ、想像以上に可愛かったからちょっかい出してみたくなっただけで……」
ポリポリと頬をかきながらも少し考えて、俺の頬を両手で優しく支える。
ちゅ……
ちょっかいを出す事は止めないらしい。
「なにするっ!」
んだと言う前に本格的に唇を重ねて来て容赦なく口内を蹂躙されてしまう。
「んっ……」
やだこの人キスが上手い。
それほど経験あるわけじゃないけど、キスですごく気持ちよくなるなんてあるんだなぁなんて感心してしまえば、何度も強請る様にきすをかわしていた。
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