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よくよく考えたらお前ら同級生だったんだよな(笑)

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 解せない。
 もふを迎えに初めてましての竜舎を訪れようと言うのになぜかブラコンこじらせ男と腹違い兄弟まで付いてきた。

「って言うか何でお二方までご一緒に?」
「いや、王族とは言え陛下とても普通には竜舎何て入れない場所だからな。 
 責任者のクラエスがいる時に同行しないとなかなか見る機会はない」
「はい。広大な竜舎と牧場なので遠くから見るしかないのですが、間違っても見えませんからね。竜舎で餌を貰いに来るドラゴンを見るぐらいか戦争の時ぐらいしか見れないので期会があれば見たいと言う物ではありませんか」

 何この二人。
 まるで動物園のパンダを見に来るような感覚のようにワクワクした顔を隠せないでいる様子にクラエスも失笑気味で

「会いたくても会えるもんじゃないぞ?ドラゴンは気ままだからな」

 いなくても文句言うなよと言いながら高くて分厚い鉄の壁の前に立つ。
 どうやって入るのだろうと思えば鉄の壁の一部に手を当てればさっきまで何もなかったそこに扉が現れて

「先先代の魔法師団長が作った扉です。
 内側から登録した人じゃ入れなくて、内側には竜舎に住み込みで働いてる人も要るくらいこの壁と外では隔絶してるのです」

 そんなクラエスの案内に俺達は招かれて扉を潜るもその通路は長く、感覚的には城の一部屋分ぐらいはあると思った。
 そんな感覚にきょろきょるする俺にクラエスは

「竜舎のこの壁の中に住み込み用の部屋や仕事の事務所などが収まってます。
 総て魔法で強化されていて、ドラゴンの全力には敵わないかもしれないけど、戯れぐらいなら耐えて見せますセーフティーゾーンになってるから安心してください」
「でも全力では敵わないんだ」

 こんなごつい壁でも駄目なんだと驚いてしまう。
 
「この辺りは部屋を作ったり餌の貯蔵庫だったりと分厚く作ってますが、人里離れた方はそれなりに厚さは薄くなったりしてますし、何より空から飛べるから。
 主に人間が入り込まないような作りになってます」

 納得。

「とりあえず事務所の方へお越しください。
 来客を迎える為の場所はこの竜舎にはないので……」

『コオォォォォォ……』
『ゴオォォォォォ、オォォォ……』

 何やら咆哮のような、でもどこか会話をしているような音が聞こえた。
 これは何とみんなでクラエスを見ればちょっと困ったような顔をして

「ほら、今朝もふを怒っただろ?
 すっかり落ち込んで他のドラゴン達に今日は一日慰めてもらっててな」

 少しだけ足を止めたクラエスは左右にわかれる道を一瞬ためらう様にしてから右に曲がった。 
 その躊躇いの意味が分からなく俺達はその拾い背中について行けば

 一面の岩と草原の海が広がり、高い壁からは外の景色は全く見えない代わりに青空が広がっていた。
 だけどその前に岩山が蠢いていた。

「岩が動いた?」

 思わず目を擦る天鳥だったが、思わず零した声のせいで岩が一斉に動いた。

『ガアアア……』

 一斉に向けられた双眸にそれが岩ではない事を知った。

「なっ、なっ、クラエス……
 あの岩動いて、目が……」

 反射定期にクラエスの腕にしがみついて背中に張り付いてしまう俺だったが

「あはははっ!アトリはドラゴンを見た事ないのか!」
 
 ご機嫌に笑う王弟さんはクラエスより一歩前を出て

「あれがこのノルドシュトルムが国を挙げて保護するドラゴン達だ」

 振り向いて俺の目を見て笑っての紹介をゆっくりと理解するように飲み込んで行けばグルルルル……と喉を鳴らすような音と共にゆっくりと体を揺らすように目の前が開いて行った。
 その先には両手で抱えられるような小さな純白の

「もふ!お迎えに来たよ!」
 
 両手を広げてみたものの、もふは一瞬嬉しそうな顔をするも直ぐに固まり、何故か近くの鮮やかなまでの青色のドラゴンの足に隠れるのだった。

「なぜに……」
「ほら、今朝俺が怒っただろ?
 あれがよほどショックだったようで、今日は一日ずっとあんな調子だったから他のドラゴンまで心配してずっとこんな状態だったんだ」

 困ったなぁとぼやくクラエスに振り向けばドラゴンの管理をしている人達が集まって少し遠くから眺めていた。まるでどうにかしてくださいと言わんばかりの様子にもふが受けたショックはよほどだったのだろうと理解は出来た。
 だけど俺が尿道管を責められてイかされた事に対するショックに比べればなんだと言う。怒られて当然の事をしたくせに何をめそめそと泣いていると俺は腑に落ちないいら立ちを覚えるのだった。



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