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黙らす為には飯テロは基本だろう
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侍女の皆様も初めてのハンバーガーとコーラ、更には塩の効いたフライドポテトの追加攻撃にすっかり驚かれて憑りつかれている合間にゆっくりと食事をする俺達は
「所で天鳥さんの異世界召喚特典ってこれだけですか?」
「これだけって言うと?」
聖華ちゃんは真剣な眼差しを俺に向けて
「私、一応聖女って言われる位なので聖魔法使えます」
うんと頷きながら他のも使える事だよなと考えれば
「さらに全属性使えます」
その言葉に
「完全戦闘系聖女様だね」
「聖女の意味が解らないですよねー」
「むしろ聖魔法が使える魔王って言う方が納得できる。新魔王爆誕って」
「わかりみ~。
っていうかさ、真っ先に戦闘の最前線に放り込まれそう」
「この王都から応援してるよ」
「逆にモブな天鳥さんが羨ましい!
だけど続編の主人公、しかもBLコースなのですよね」
「もうすぐ三十歳の恋愛シュミレーションのゲームの主人公って痛すぎる」
ポテトを齧りながら苦い顔をしていれば
「所でどれだけ攻略しました?」
ニヤニヤと笑う顔は純粋に恋愛を楽しむ顔ではない。ガッツリとゲームの進行状況を確認する顔に
「すごいよ強制力。半端ないよ強制力って。
まずはクラエスを始め執事のセリム、国王、王弟、宰相に魔導師団長、あと冒険者とか魔王とか」
ぶふっ!!!
さすがの聖華ちゃんもコーラのおかわりを吹き出していた。
「ちょっwww」
「俺様オラオラ系好き?」
「もちろん大好物です!」
「しかも戦闘で弱ってる姿」
「押し倒したいでっすっっっ!!!」
力説する聖華ちゃんは本当にお嬢様学校に入学できるくらいのお嬢様なのかとあまりの肉食ぶりに引いてしまうも
「そっかー、アダルト系クリアしちゃったんだ。
しかも隠しキャラの魔王も」
ぶーっとGLを突き進む事になってしまった聖華ちゃんはふてくされてしまうものの、彼女のゲームはまだやっと始まったばかり。一応その地位の為に純潔は守られるだろうがどこまでが純潔の基準何かなんて判定が分るわけがない。
例えばアダルトグッズ系はギリセーフとかもあるから。
まあ、ブラフィルド侯爵令嬢なら今まで培った王太子妃の教育のたまものでゲーム後までの忍耐を披露してくれるだろうが……
逆に言えばBLコースに進まなかったら聖華ちゃんと…… 何てエンディングもある事を考えればむしろ問題は何もない。十代の子に手を出すぐらいならブラフィルド侯爵令嬢とやらに捧げる方が平和的で問題ない。
「まあ、そんな感じで完全不可抗力で俺に抗う選択は一切ないんだ」
「ほう?」
疑う視線に
「よくざまあ系の小説とかで催淫とかそう言うスキルあるじゃん?」
「まぁ、基本ですね」
「あまりよく知らないけど相手に効かせるって言うより、俺が相手の好みになるわけだ」
「ワーオ」
理解できないようで片言になった聖華ちゃん。
「強制力なのかな。頭の中はふっざけんじゃねぇって叫んでるのに、身体はもう相手のもろストライク的な事をしてくれるわけよ。そりゃまた嬉しそうに」
「実は本望とかじゃないのですか?」
「きっと聖華ちゃんも同じ体験できるから楽しみにすると良いよ」
「死にたいっすね」
聖女様がそんな体育会系なノリで返してはいけませんと言いたいけどだ。
「あと不思議なんですけど、私異世界系お約束のスキル見るヤツとか収納系のスキルがないんですよね」
「あー、俺もないわ」
そうかという様にがっくりとした顔を見せる物の
「代わりにスマホが持っていた」
「はあ?!なにそれずるいっ!!!」
「これがエロゲー主人公にされた侘びだと思えば妥協するしかないだろ」
「それでもずーるーい―!」
本当にそう思うのかと問いただしたかったが驚いた聖華ちゃんの声に侍女の皆様はジャンクフードの魅力から解放されて口元を拭ってすまし顔の侍女さんに戻ったものの、こちらに意識を集中してほしくないのでまた魔法のバスケットを使う。
聖華ちゃんはこっそりとバスケットの中をチラミで覗き見るのを承知で俺はスキルを使う。
って言っても俺の目の前に広がる俺にしか見えない画面から思考で操作をしてお買い上げした物は
「フォンダンショコラ、ふわふわパンケーキ、モンブラン、ティラミス、カプチーノ、キャラメルマキアートなどなど。
俺達が居た世界でよく食べられているデザートを試してみないか?」
映えるビジュアルには女の子の心と胃袋を引き付けてたまらないラインナップ。
バスケットから次々に取り出した物を見ただけで一瞬にして虜になったハウゼンさんを始め、侍女様達にはもうしばらく大人しくしてもらう。
「大人って汚ーい」
「だから大人って言うんだよ」
言いながら聖華ちゃんもスマホを取りだして
「私のスマホもスイーツを召喚してよ!」
キーッと喚く聖華ちゃんはワッフル食べたい!アイスを添えた奴!何てリクエストにどうぞと差し出してあまりの見事な食いっぷりを暫くの間邪魔をしないようにそっと見守るのだった。
「所で天鳥さんの異世界召喚特典ってこれだけですか?」
「これだけって言うと?」
聖華ちゃんは真剣な眼差しを俺に向けて
「私、一応聖女って言われる位なので聖魔法使えます」
うんと頷きながら他のも使える事だよなと考えれば
「さらに全属性使えます」
その言葉に
「完全戦闘系聖女様だね」
「聖女の意味が解らないですよねー」
「むしろ聖魔法が使える魔王って言う方が納得できる。新魔王爆誕って」
「わかりみ~。
っていうかさ、真っ先に戦闘の最前線に放り込まれそう」
「この王都から応援してるよ」
「逆にモブな天鳥さんが羨ましい!
だけど続編の主人公、しかもBLコースなのですよね」
「もうすぐ三十歳の恋愛シュミレーションのゲームの主人公って痛すぎる」
ポテトを齧りながら苦い顔をしていれば
「所でどれだけ攻略しました?」
ニヤニヤと笑う顔は純粋に恋愛を楽しむ顔ではない。ガッツリとゲームの進行状況を確認する顔に
「すごいよ強制力。半端ないよ強制力って。
まずはクラエスを始め執事のセリム、国王、王弟、宰相に魔導師団長、あと冒険者とか魔王とか」
ぶふっ!!!
さすがの聖華ちゃんもコーラのおかわりを吹き出していた。
「ちょっwww」
「俺様オラオラ系好き?」
「もちろん大好物です!」
「しかも戦闘で弱ってる姿」
「押し倒したいでっすっっっ!!!」
力説する聖華ちゃんは本当にお嬢様学校に入学できるくらいのお嬢様なのかとあまりの肉食ぶりに引いてしまうも
「そっかー、アダルト系クリアしちゃったんだ。
しかも隠しキャラの魔王も」
ぶーっとGLを突き進む事になってしまった聖華ちゃんはふてくされてしまうものの、彼女のゲームはまだやっと始まったばかり。一応その地位の為に純潔は守られるだろうがどこまでが純潔の基準何かなんて判定が分るわけがない。
例えばアダルトグッズ系はギリセーフとかもあるから。
まあ、ブラフィルド侯爵令嬢なら今まで培った王太子妃の教育のたまものでゲーム後までの忍耐を披露してくれるだろうが……
逆に言えばBLコースに進まなかったら聖華ちゃんと…… 何てエンディングもある事を考えればむしろ問題は何もない。十代の子に手を出すぐらいならブラフィルド侯爵令嬢とやらに捧げる方が平和的で問題ない。
「まあ、そんな感じで完全不可抗力で俺に抗う選択は一切ないんだ」
「ほう?」
疑う視線に
「よくざまあ系の小説とかで催淫とかそう言うスキルあるじゃん?」
「まぁ、基本ですね」
「あまりよく知らないけど相手に効かせるって言うより、俺が相手の好みになるわけだ」
「ワーオ」
理解できないようで片言になった聖華ちゃん。
「強制力なのかな。頭の中はふっざけんじゃねぇって叫んでるのに、身体はもう相手のもろストライク的な事をしてくれるわけよ。そりゃまた嬉しそうに」
「実は本望とかじゃないのですか?」
「きっと聖華ちゃんも同じ体験できるから楽しみにすると良いよ」
「死にたいっすね」
聖女様がそんな体育会系なノリで返してはいけませんと言いたいけどだ。
「あと不思議なんですけど、私異世界系お約束のスキル見るヤツとか収納系のスキルがないんですよね」
「あー、俺もないわ」
そうかという様にがっくりとした顔を見せる物の
「代わりにスマホが持っていた」
「はあ?!なにそれずるいっ!!!」
「これがエロゲー主人公にされた侘びだと思えば妥協するしかないだろ」
「それでもずーるーい―!」
本当にそう思うのかと問いただしたかったが驚いた聖華ちゃんの声に侍女の皆様はジャンクフードの魅力から解放されて口元を拭ってすまし顔の侍女さんに戻ったものの、こちらに意識を集中してほしくないのでまた魔法のバスケットを使う。
聖華ちゃんはこっそりとバスケットの中をチラミで覗き見るのを承知で俺はスキルを使う。
って言っても俺の目の前に広がる俺にしか見えない画面から思考で操作をしてお買い上げした物は
「フォンダンショコラ、ふわふわパンケーキ、モンブラン、ティラミス、カプチーノ、キャラメルマキアートなどなど。
俺達が居た世界でよく食べられているデザートを試してみないか?」
映えるビジュアルには女の子の心と胃袋を引き付けてたまらないラインナップ。
バスケットから次々に取り出した物を見ただけで一瞬にして虜になったハウゼンさんを始め、侍女様達にはもうしばらく大人しくしてもらう。
「大人って汚ーい」
「だから大人って言うんだよ」
言いながら聖華ちゃんもスマホを取りだして
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