80 / 90
ビッチモードの俺が有能なのが納得いかないんだけど
しおりを挟む
食堂からサロンに移動してハウゼンさんには席を外して貰って二人きりにしてもらった。
何をしに来たのかと思えば突如ソファから崩れ落ちる様に床に座り込み、両手をついて
「昨日の事は本当に申し訳なかった!
ロベルトにああいう場なのだから合意だから一度羽目を外してみろと言われて、君がクラエスの奥方とは知らなかったとはいえあのような事……
そのような理由で許される事ではない事は判ってる。それでも許しが欲しくて……」
彼はもう平民なのだ。
貴族の一言で直ぐに首を切られるだけの何の守りのない身柄はそれでも冒険者として築いた地位に守られていると思っていた。
だが、昨日面白半分に偶然やって来た愚か者を犯せばそれは身分が変われど変る事のない親友が愛してやまない伴侶だったのだ。
先ほどの朝食の場を見ただけでも俺の溺愛ぶりは俺の方が恥ずかしい位で、それが毎晩ベットの中で濃厚な時間なのはこの邸の人間なら知らない物はいないくらいの有名な話し。
最近ではそろそろお披露目をしたいとクラエスがうっとりとした目で俺にお願いすると言う攻防が繰り広げられている。
当然あっさりと俺の負けだけど。
工房の理由は絶対ウエディングドレスが似合うから着せたいと言う物。
真っ白なチュールを重ねた愛らしいのも捨てがたいし、シルクの艶と光沢のある体のラインにぴったりとした女神風も捨てがたいとどちらにしようか悩む様子に勘弁してくれと丁寧にお断り。
だけどハウゼンさんが
「折角なので色々とご用意すればよろしいかと。お披露目は一日かかるでしょうからご休憩の度に着替えてこのグランデル家の財力を示すのも素晴らしかと」
思わぬところに伏兵が居た。
「とりあえずデザイナーを呼んで何種類か用意させて詰めて行こう」
「承知いたしました」
うきうきと腕の見せ所ですねと気合の入るハウゼンさんを止めるも聞いちゃいない彼女が用意した物は確かにすばらしい物だった。
決して三十手前の男が着る物でなければ美しいと褒め称えただろう。
そしてそのデザイナーは俺が呆然としている間に身体のサイズを計りポソリと一言。
「こちらのドレスは一見リボンが複雑に絡ませてありどうやって脱がせればいいか判らない作りですが、この脇の縫い目がホックでと間ているだけなので一人で脱ぎ着出来る今話題の作となっております」
つまり夜会に出て一夜の過ちを犯したとしても何の乱れもなく誰にも気づかれる事なく帰る事が出来ると言う……
ああ、まさに歩けば痴漢に遭って、攻略者には犯される俺向けの衣装だなとこの世界の頭のおかしさを改めて認識をするのだった。
とは言えわざわざ懺悔をしに来たシルバーは貴族として生まれ育った誇りが染みついてるのだろう。
清く、正しく、と言う様に。
俺を犯した時点で汚れて入るけど、それはそれで今の環境に馴染もうと努力した結果。間違った努力にクラエスに嫌われても同情はしないがだ、
俺はシルバーの手をそっと持ち上げて
「俺だってクラエスに他の男に犯されたと言う話は恥ずかしくて、嫌われたくないから言えない。
昨日の事を黙っていてくれるなら、俺もクラエスに昨日の事は言わない」
希望を持つかのような顔に俺も不安げな色を浮かべる瞳をシルバーに向け
「だから、一つお願いがあるの」
ここからが本題だと言う事を理解したシルバーは静かに息を飲んで俺の言葉を待つ。
「魔王の事、どんな情報でもいいから冒険者の視点からの情報が欲しい。
クラエスは俺が不安がらないように絶対教えてくれないから」
「魔王の事聞いてどうするつもりだ?」
前回会った時も上がった話題に警戒するシルバーに向けてそっと目を伏せる。
「先日クラエスは魔王と戦ったらしくって大けがをして帰って来たの。だけど止めはさせれなかったらしくて。
だからじゃないけど少しでも力に慣れればって思って」
伏せた瞳からほろりと涙が一粒落ちた。
目をつぶっててもシルバーが動揺する様子が重ねた手からも理解できる。
「とても危険な事は判る。
そして俺が謝礼として出す事が出来るのはこの身体しかなくて……」
いつの間にか発動していたビッチモード。
俺はシルバーの隣に座り直しそっと身体を寄りそわせ
「花の日以外は比較的時間はあるから」
うるうるとした瞳で見上げれば重なる視線はあっという間に欲に塗られた色に染まり、そっとシルバーの足の付け根に向かって手を伸ばせばズボンの中で苦しそうに主張する物が熱を孕んでいて……
触れても何も抵抗のない様子とは言え使用人の多いこのグランデル家では危険すぎて……
ズボンの前の合わせを寛げ、俺はゆっくりと取り出したペニスにキスをして先端を舐め上げ、足を広げて座るその間に膝をついてゆっくりと咥えて行く。
じゅぷじゅぷと水音をたてて奉仕して。
頭上から色気のある吐息が落ちる音を聞きながら喉の奥に欲望を受け止めた。
コクン……
一滴も零す事無く飲み込んだ俺を見る目はまたしても親友の最愛の人をと言う後悔の色しかなく、俺はシルバーのペニスをズボンの中にしまい込むもその膝の上に乗り上げて、俺だけがまだ興奮しきった物をこすり付ける様に腰を揺らめかして
「続きは魔王の情報と交換でよろしいでしょうか?」
無意識で頷いていたシルバーにお前謝罪に来たんじゃないのかよと思うもこのビッチモードの営業力の高さに寧ろ感心するのだった。
何をしに来たのかと思えば突如ソファから崩れ落ちる様に床に座り込み、両手をついて
「昨日の事は本当に申し訳なかった!
ロベルトにああいう場なのだから合意だから一度羽目を外してみろと言われて、君がクラエスの奥方とは知らなかったとはいえあのような事……
そのような理由で許される事ではない事は判ってる。それでも許しが欲しくて……」
彼はもう平民なのだ。
貴族の一言で直ぐに首を切られるだけの何の守りのない身柄はそれでも冒険者として築いた地位に守られていると思っていた。
だが、昨日面白半分に偶然やって来た愚か者を犯せばそれは身分が変われど変る事のない親友が愛してやまない伴侶だったのだ。
先ほどの朝食の場を見ただけでも俺の溺愛ぶりは俺の方が恥ずかしい位で、それが毎晩ベットの中で濃厚な時間なのはこの邸の人間なら知らない物はいないくらいの有名な話し。
最近ではそろそろお披露目をしたいとクラエスがうっとりとした目で俺にお願いすると言う攻防が繰り広げられている。
当然あっさりと俺の負けだけど。
工房の理由は絶対ウエディングドレスが似合うから着せたいと言う物。
真っ白なチュールを重ねた愛らしいのも捨てがたいし、シルクの艶と光沢のある体のラインにぴったりとした女神風も捨てがたいとどちらにしようか悩む様子に勘弁してくれと丁寧にお断り。
だけどハウゼンさんが
「折角なので色々とご用意すればよろしいかと。お披露目は一日かかるでしょうからご休憩の度に着替えてこのグランデル家の財力を示すのも素晴らしかと」
思わぬところに伏兵が居た。
「とりあえずデザイナーを呼んで何種類か用意させて詰めて行こう」
「承知いたしました」
うきうきと腕の見せ所ですねと気合の入るハウゼンさんを止めるも聞いちゃいない彼女が用意した物は確かにすばらしい物だった。
決して三十手前の男が着る物でなければ美しいと褒め称えただろう。
そしてそのデザイナーは俺が呆然としている間に身体のサイズを計りポソリと一言。
「こちらのドレスは一見リボンが複雑に絡ませてありどうやって脱がせればいいか判らない作りですが、この脇の縫い目がホックでと間ているだけなので一人で脱ぎ着出来る今話題の作となっております」
つまり夜会に出て一夜の過ちを犯したとしても何の乱れもなく誰にも気づかれる事なく帰る事が出来ると言う……
ああ、まさに歩けば痴漢に遭って、攻略者には犯される俺向けの衣装だなとこの世界の頭のおかしさを改めて認識をするのだった。
とは言えわざわざ懺悔をしに来たシルバーは貴族として生まれ育った誇りが染みついてるのだろう。
清く、正しく、と言う様に。
俺を犯した時点で汚れて入るけど、それはそれで今の環境に馴染もうと努力した結果。間違った努力にクラエスに嫌われても同情はしないがだ、
俺はシルバーの手をそっと持ち上げて
「俺だってクラエスに他の男に犯されたと言う話は恥ずかしくて、嫌われたくないから言えない。
昨日の事を黙っていてくれるなら、俺もクラエスに昨日の事は言わない」
希望を持つかのような顔に俺も不安げな色を浮かべる瞳をシルバーに向け
「だから、一つお願いがあるの」
ここからが本題だと言う事を理解したシルバーは静かに息を飲んで俺の言葉を待つ。
「魔王の事、どんな情報でもいいから冒険者の視点からの情報が欲しい。
クラエスは俺が不安がらないように絶対教えてくれないから」
「魔王の事聞いてどうするつもりだ?」
前回会った時も上がった話題に警戒するシルバーに向けてそっと目を伏せる。
「先日クラエスは魔王と戦ったらしくって大けがをして帰って来たの。だけど止めはさせれなかったらしくて。
だからじゃないけど少しでも力に慣れればって思って」
伏せた瞳からほろりと涙が一粒落ちた。
目をつぶっててもシルバーが動揺する様子が重ねた手からも理解できる。
「とても危険な事は判る。
そして俺が謝礼として出す事が出来るのはこの身体しかなくて……」
いつの間にか発動していたビッチモード。
俺はシルバーの隣に座り直しそっと身体を寄りそわせ
「花の日以外は比較的時間はあるから」
うるうるとした瞳で見上げれば重なる視線はあっという間に欲に塗られた色に染まり、そっとシルバーの足の付け根に向かって手を伸ばせばズボンの中で苦しそうに主張する物が熱を孕んでいて……
触れても何も抵抗のない様子とは言え使用人の多いこのグランデル家では危険すぎて……
ズボンの前の合わせを寛げ、俺はゆっくりと取り出したペニスにキスをして先端を舐め上げ、足を広げて座るその間に膝をついてゆっくりと咥えて行く。
じゅぷじゅぷと水音をたてて奉仕して。
頭上から色気のある吐息が落ちる音を聞きながら喉の奥に欲望を受け止めた。
コクン……
一滴も零す事無く飲み込んだ俺を見る目はまたしても親友の最愛の人をと言う後悔の色しかなく、俺はシルバーのペニスをズボンの中にしまい込むもその膝の上に乗り上げて、俺だけがまだ興奮しきった物をこすり付ける様に腰を揺らめかして
「続きは魔王の情報と交換でよろしいでしょうか?」
無意識で頷いていたシルバーにお前謝罪に来たんじゃないのかよと思うもこのビッチモードの営業力の高さに寧ろ感心するのだった。
34
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】国に売られた僕は変態皇帝に育てられ寵妃になった
cyan
BL
陛下が町娘に手を出して生まれたのが僕。後宮で虐げられて生活していた僕は、とうとう他国に売られることになった。
一途なシオンと、皇帝のお話。
※どんどん変態度が増すので苦手な方はお気を付けください。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
異世界転移して美形になったら危険な男とハジメテしちゃいました
ノルジャン
BL
俺はおっさん神に異世界に転移させてもらった。異世界で「イケメンでモテて勝ち組の人生」が送りたい!という願いを叶えてもらったはずなのだけれど……。これってちゃんと叶えて貰えてるのか?美形になったけど男にしかモテないし、勝ち組人生って結局どんなん?めちゃくちゃ危険な香りのする男にバーでナンパされて、ついていっちゃってころっと惚れちゃう俺の話。危険な男×美形(元平凡)※ムーンライトノベルズにも掲載
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる