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しばらくされるがままになっていたが、やがて離れていくのを見て
名残惜しさを感じていた。
「なんだぁ、そんなに物欲しそうな顔して、もしかしてもっとして欲しいのか?」と言われてしまったので顔が赤くなるのがわかった。
そんな俺を見て笑いながら言う彼に言い返すこともできずにいると
再びキスをされる。さっきとは違って貪るような激しいものだった。
息苦しさを感じながらもその快感に抗えず、気づけば自分から求めて
しまっていた。それに応えるように彼も応えてくれるのがわかる。
夢中で舌を絡めていると段々と思考が蕩けていくような気がした。
もう何も考えられないほどに夢中になっていたが不意に解放されることで
現実に引き戻されてしまった。
どうしてやめちゃうんだろうと思って見上げると
意地悪そうに微笑んでいる彼の顔が見えた。
その表情にゾクゾクしていると彼はこう言った。
「どうだ、これでもまだ食いたいと思えるか?」
そう言われた瞬間、胸が締め付けられるような気持ちになった。
この人になら食べられてもいいかもしれないと思ってしまう自分がいたのだった。
結局、俺は返事をすることができなかったが、
その代わりに抱きついたまま離れることができなかった。
「それでいいんだよ、素直になったほうが可愛げがあるってもんだぜ?」
そう言いながら抱きしめ返してくれるので安心して身を預けることができた。
そうして暫くの間、抱き合っていたのだが急に体が熱くなり始めたことに
気づくと、彼が小さく笑う声がした。
なんだろうと思っていると突然服を脱がされてしまい裸に
されてしまうと恥ずかしさのあまり隠そうとするのだが、
彼の手によって阻まれてしまう。
せめてもの抵抗として身を捩りながら抵抗するのだが
全く意味を成さなかった。
「可愛いな、お前、ほんとに初めてなんだな?」
そう言って微笑む姿に見惚れてしまっているうちにどんどん脱がされて
いくのでもう諦めるしかなかった。
なす術もなく全裸にされるとベッドの上に押し倒されていた。
これから何をされるのか分からないほど無知ではないつもり
だったし覚悟は決めていたつもりだ。
だがそれでも不安がないわけではなかったのでつい聞いてしまった。
すると意外な答えが返ってきたのだ。
「優しくしてやるから心配するな」
そういって頭を撫でられるとそれだけで幸せな気分になれるの
だから不思議だと思う。
そうやって撫でられながら何度もキスを交わした後、
首筋へと移動していきそこに噛み付かれた時に痛みが
走るがそれすらも心地よかった。
むしろその痛みが癖になりそうだった。
その後のことは正直よく覚えていないが、
とても幸せだったということだけは覚えていた。
こうして俺の生活は大きく変わっていった。
まず食事が変わった。
今まで食べてきたものとは全く違い、どれもこれも美味しく感じられたのだ。
「ほら、あーんしてみろよ?」
そう言われると口を開けてしまう程に魅了されていた。
次に衣服を与えられることになった。
今までの服では大きすぎたので彼と同じサイズで作られたものだった。
名残惜しさを感じていた。
「なんだぁ、そんなに物欲しそうな顔して、もしかしてもっとして欲しいのか?」と言われてしまったので顔が赤くなるのがわかった。
そんな俺を見て笑いながら言う彼に言い返すこともできずにいると
再びキスをされる。さっきとは違って貪るような激しいものだった。
息苦しさを感じながらもその快感に抗えず、気づけば自分から求めて
しまっていた。それに応えるように彼も応えてくれるのがわかる。
夢中で舌を絡めていると段々と思考が蕩けていくような気がした。
もう何も考えられないほどに夢中になっていたが不意に解放されることで
現実に引き戻されてしまった。
どうしてやめちゃうんだろうと思って見上げると
意地悪そうに微笑んでいる彼の顔が見えた。
その表情にゾクゾクしていると彼はこう言った。
「どうだ、これでもまだ食いたいと思えるか?」
そう言われた瞬間、胸が締め付けられるような気持ちになった。
この人になら食べられてもいいかもしれないと思ってしまう自分がいたのだった。
結局、俺は返事をすることができなかったが、
その代わりに抱きついたまま離れることができなかった。
「それでいいんだよ、素直になったほうが可愛げがあるってもんだぜ?」
そう言いながら抱きしめ返してくれるので安心して身を預けることができた。
そうして暫くの間、抱き合っていたのだが急に体が熱くなり始めたことに
気づくと、彼が小さく笑う声がした。
なんだろうと思っていると突然服を脱がされてしまい裸に
されてしまうと恥ずかしさのあまり隠そうとするのだが、
彼の手によって阻まれてしまう。
せめてもの抵抗として身を捩りながら抵抗するのだが
全く意味を成さなかった。
「可愛いな、お前、ほんとに初めてなんだな?」
そう言って微笑む姿に見惚れてしまっているうちにどんどん脱がされて
いくのでもう諦めるしかなかった。
なす術もなく全裸にされるとベッドの上に押し倒されていた。
これから何をされるのか分からないほど無知ではないつもり
だったし覚悟は決めていたつもりだ。
だがそれでも不安がないわけではなかったのでつい聞いてしまった。
すると意外な答えが返ってきたのだ。
「優しくしてやるから心配するな」
そういって頭を撫でられるとそれだけで幸せな気分になれるの
だから不思議だと思う。
そうやって撫でられながら何度もキスを交わした後、
首筋へと移動していきそこに噛み付かれた時に痛みが
走るがそれすらも心地よかった。
むしろその痛みが癖になりそうだった。
その後のことは正直よく覚えていないが、
とても幸せだったということだけは覚えていた。
こうして俺の生活は大きく変わっていった。
まず食事が変わった。
今まで食べてきたものとは全く違い、どれもこれも美味しく感じられたのだ。
「ほら、あーんしてみろよ?」
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今までの服では大きすぎたので彼と同じサイズで作られたものだった。
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