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第14話 協会の客人
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アリスが、涙ながらにサンドバッグを相手に特訓を始めた頃──地上では、未だに迷宮災害の後処理に忙殺されていた。
より具体的には、一体何が起きたのかと──あのアリスという名の少女は何者なのかという問い合わせが、方々から殺到しているのだ。
「あー、うちで登録している二級探索者ですよ~。……え? なんで今まで無名で何の活動実績もないのかって? 実績を残したのは今回が初めてだからじゃないですかね~」
説明になっていない! と叫ぶ声が聞こえてきたが、それを無視して歩実は強引に電話を切った。
間髪入れずに次の電話がかかってくるが、歩実はそれに対してガン無視を決め込み、目の前の仕事に意識を向ける。
「歩実、電話鳴ってるよ? 取らなくていいの?」
「どーせ、アリスちゃんの素性を探って自分のところにスカウトしようって輩の電話なんですから、無視しても構いませんよ~」
「まあ、歩実がそれでいいっていうならいいけど……」
歩実の前で苦笑しているのは、探索者協会に所属している彼女の同期、暮星菜乃花だ。
ただし、同期と言っても同じ部署に所属しているわけではない。
菜乃花の所属は、協会本部。それも──
「第一、あなたとのお話の方が重要度は高いですからね~……そうでしょう? 探索者取締局の新米エース様~?」
「あはは、その呼ばれ方は照れちゃうなぁ」
照れると言いつつ、満更でもなさそうな菜乃花。
その見た目は、歩実とほぼ変わらない年代ながらより一層幼く見え、まだ女子高生だと言われても違和感がない。
しかし、その実力は折り紙付き。何せ、スキルに目覚めた犯罪者を捕縛することを目的に結成された取締局において、新米ながら次々と成果を挙げているエース局員なのだ。
並の特級探索者すら上回る力を秘めた彼女が、何をしにここに来たのか。
そんなものは、タイミングからして考えるまでもないだろう。
「それで、そのアリスちゃんって、どんな子なの? ああ、誤解しないでね、別に捕まえるつもりでここに来たわけじゃないから」
「じゃあ、何しに来たんですか~?」
質問には答えず、逆に質問で返す歩実。
菜乃花個人に対しては、特に思うことはない。むしろ、時折連絡を取り合う程には仲が良い。
しかし、それとこれとは別の話だ。
アリスを守りたいと思っている歩実としては、そうベラベラと彼女の情報を伝えるわけには行かなかった。
「スカウト、って言ったら信じる?」
ただ、そんな歩実からしても、菜乃花が口にしたその一言は衝撃的で、しばし思考がフリーズしてしまう。
たっぷり時間をかけた末、歩実は辛うじて言葉を捻り出した。
「あの~……アリスちゃんは十六歳なので、探索者協会には就職出来ませんよ~……?」
「たとえ十六歳以下でも関係ないよ。それくらいは分かってて来てるから」
菜乃花の言葉選びから、どうやらアリスの年齢を誤魔化してライセンスを発行したことはバレていると判断する。まあ、流石に当然だろうとは歩実自身思うが。
しかし、それを承知の上でなお、菜乃花はアリスを取り締まるのではなく、欲しがっているらしい。
理由は……と考えて、歩実は一つ思い当たることがあった。
「もしかして……表向きは探索者として活動している私服局員部隊があるっていう噂、本当なんですか~?」
「お~、やっぱり把握してたか。さすが歩実」
褒めても何も出ませんよ、と答えながら、歩実は小さく嘆息する。
探索者取締局は、探索者がダンジョンで得たスキルや素材を用いて行う、犯罪行為を取り締まるための組織だ。
しかし、スキルにはまだまだ未知の部分が多く、現行犯以外では満足な証拠を得られないため、取り締まるのが難しい。
そこで、普段は探索者として活動しながら、いざという時は即座に犯罪者の捕縛に動ける権限を与えられた、名もなき職員が存在する──というのは、協会に所属していれば多少なりと聞こえてくる話だ。
「そんな血生臭い部署に、アリスちゃんみたいな子供を迎えるんですか~……?」
「怖い顔しないでよ、何もアリスちゃんに取り締まって貰おうなんて考えてないから。ロボットの方が本命だよ」
「それは、そうでしょうけども~……」
「そ・れ・に、これはアリスちゃんのためにもなるよ。少なくとも、アリスちゃんとテュテレールの力を欲してる組織はウチらだけじゃない。狙ってる連中の中では、ウチらはかなり真っ当な組織だと思うよ?」
何せ政府直轄組織だからね、と、菜乃花は微笑む。
《機械巣窟》で発生した迷宮災害とその鎮圧までの一部始終は、テュテレールの配信によって全世界にばら蒔かれている。
特級探索者の中でも、間違いなくトップクラスに属する力を持つロボットと、それを作り出した無力な少女。狙うなと言う方が無理だし、このままでは善悪の別なく様々な組織や団体がアリスを欲して動き出すだろう。
裏組織とはいえ、政府に連なる機関に属するのはアリスの身を守る上で悪くない。
「何なら、ロボット……テュテレールも、それを狙って配信なんて始めたんじゃないかな? お金を稼ぐだけなら、他にいくらでも方法はあっただろうしね」
「…………」
アリスは、孤児だ。何の後ろ楯もなく、公的な機関の援助も満足に受けられない。今は良くても、いずれは必ずその生活が破綻する時が来るはずだ。
その時のために、アリスをあらゆる脅威から守ってくれる場所を探そうとした──なるほど、あのロボットの考えそうなことだと、歩実は思った。
「大丈夫、心配しないで。ウチ、これでもアリスちゃんのファンだから」
心が揺れ始めた歩実に、菜乃花はダメ押しとばかりにそう言った。
ファンだから何なんだと、よっぽどそう答えようかと思った歩実だが……止めた。
少なくとも、菜乃花が口にしたその言葉は嘘じゃないと思ったし、何より。
アリスのファンだというのは、自分も同じなのだから。
「分かりました、私の方から、テュテレール君に連絡しますよ~」
「ありがとー! やっぱり持つべきものは友達だよ!」
「その代わり、一つ条件があります」
「うん? なーに?」
「私も、取締局に推薦して貰えませんか~?」
アリスに、公的機関の後ろ楯が必要なのは確かだ。それは認めよう。
だが、やはり不安だ。菜乃花個人が善良でも、所属している組織までもがそうだとは限らない。
だから、自分もそこに行って、側であの子を守ってあげたい──そんな歩実の思いに、菜乃花はにっこりと、悪戯が成功した子供のような笑みを浮かべた。
「歩実ならそう言うと思って、もう辞令を貰ってきてあげたよ! 明日から歩実はウチの相棒! よろしくね!」
ぴらりと差し出された辞令書を見て、歩実はポカンと口を開けたまま硬直する。
そして、普段より若干拗ねた声色で、思わず苦言を口にした。
「菜乃花……最初から私を引き抜くつもりで、私に話を通したんですね~……?」
考えてみれば、アリスとテュテレールを勧誘するのに、わざわざ歩実を通す必要はない。アリスの居場所くらい、彼女ももう掴んでいるだろう。
それでも、敢えて歩実に声をかけた理由を察した彼女に、菜乃花は一つウインクを返した。
「ふふふ、さーて、どうかな? 何にせよ、これから楽しくなりそうだね!」
より具体的には、一体何が起きたのかと──あのアリスという名の少女は何者なのかという問い合わせが、方々から殺到しているのだ。
「あー、うちで登録している二級探索者ですよ~。……え? なんで今まで無名で何の活動実績もないのかって? 実績を残したのは今回が初めてだからじゃないですかね~」
説明になっていない! と叫ぶ声が聞こえてきたが、それを無視して歩実は強引に電話を切った。
間髪入れずに次の電話がかかってくるが、歩実はそれに対してガン無視を決め込み、目の前の仕事に意識を向ける。
「歩実、電話鳴ってるよ? 取らなくていいの?」
「どーせ、アリスちゃんの素性を探って自分のところにスカウトしようって輩の電話なんですから、無視しても構いませんよ~」
「まあ、歩実がそれでいいっていうならいいけど……」
歩実の前で苦笑しているのは、探索者協会に所属している彼女の同期、暮星菜乃花だ。
ただし、同期と言っても同じ部署に所属しているわけではない。
菜乃花の所属は、協会本部。それも──
「第一、あなたとのお話の方が重要度は高いですからね~……そうでしょう? 探索者取締局の新米エース様~?」
「あはは、その呼ばれ方は照れちゃうなぁ」
照れると言いつつ、満更でもなさそうな菜乃花。
その見た目は、歩実とほぼ変わらない年代ながらより一層幼く見え、まだ女子高生だと言われても違和感がない。
しかし、その実力は折り紙付き。何せ、スキルに目覚めた犯罪者を捕縛することを目的に結成された取締局において、新米ながら次々と成果を挙げているエース局員なのだ。
並の特級探索者すら上回る力を秘めた彼女が、何をしにここに来たのか。
そんなものは、タイミングからして考えるまでもないだろう。
「それで、そのアリスちゃんって、どんな子なの? ああ、誤解しないでね、別に捕まえるつもりでここに来たわけじゃないから」
「じゃあ、何しに来たんですか~?」
質問には答えず、逆に質問で返す歩実。
菜乃花個人に対しては、特に思うことはない。むしろ、時折連絡を取り合う程には仲が良い。
しかし、それとこれとは別の話だ。
アリスを守りたいと思っている歩実としては、そうベラベラと彼女の情報を伝えるわけには行かなかった。
「スカウト、って言ったら信じる?」
ただ、そんな歩実からしても、菜乃花が口にしたその一言は衝撃的で、しばし思考がフリーズしてしまう。
たっぷり時間をかけた末、歩実は辛うじて言葉を捻り出した。
「あの~……アリスちゃんは十六歳なので、探索者協会には就職出来ませんよ~……?」
「たとえ十六歳以下でも関係ないよ。それくらいは分かってて来てるから」
菜乃花の言葉選びから、どうやらアリスの年齢を誤魔化してライセンスを発行したことはバレていると判断する。まあ、流石に当然だろうとは歩実自身思うが。
しかし、それを承知の上でなお、菜乃花はアリスを取り締まるのではなく、欲しがっているらしい。
理由は……と考えて、歩実は一つ思い当たることがあった。
「もしかして……表向きは探索者として活動している私服局員部隊があるっていう噂、本当なんですか~?」
「お~、やっぱり把握してたか。さすが歩実」
褒めても何も出ませんよ、と答えながら、歩実は小さく嘆息する。
探索者取締局は、探索者がダンジョンで得たスキルや素材を用いて行う、犯罪行為を取り締まるための組織だ。
しかし、スキルにはまだまだ未知の部分が多く、現行犯以外では満足な証拠を得られないため、取り締まるのが難しい。
そこで、普段は探索者として活動しながら、いざという時は即座に犯罪者の捕縛に動ける権限を与えられた、名もなき職員が存在する──というのは、協会に所属していれば多少なりと聞こえてくる話だ。
「そんな血生臭い部署に、アリスちゃんみたいな子供を迎えるんですか~……?」
「怖い顔しないでよ、何もアリスちゃんに取り締まって貰おうなんて考えてないから。ロボットの方が本命だよ」
「それは、そうでしょうけども~……」
「そ・れ・に、これはアリスちゃんのためにもなるよ。少なくとも、アリスちゃんとテュテレールの力を欲してる組織はウチらだけじゃない。狙ってる連中の中では、ウチらはかなり真っ当な組織だと思うよ?」
何せ政府直轄組織だからね、と、菜乃花は微笑む。
《機械巣窟》で発生した迷宮災害とその鎮圧までの一部始終は、テュテレールの配信によって全世界にばら蒔かれている。
特級探索者の中でも、間違いなくトップクラスに属する力を持つロボットと、それを作り出した無力な少女。狙うなと言う方が無理だし、このままでは善悪の別なく様々な組織や団体がアリスを欲して動き出すだろう。
裏組織とはいえ、政府に連なる機関に属するのはアリスの身を守る上で悪くない。
「何なら、ロボット……テュテレールも、それを狙って配信なんて始めたんじゃないかな? お金を稼ぐだけなら、他にいくらでも方法はあっただろうしね」
「…………」
アリスは、孤児だ。何の後ろ楯もなく、公的な機関の援助も満足に受けられない。今は良くても、いずれは必ずその生活が破綻する時が来るはずだ。
その時のために、アリスをあらゆる脅威から守ってくれる場所を探そうとした──なるほど、あのロボットの考えそうなことだと、歩実は思った。
「大丈夫、心配しないで。ウチ、これでもアリスちゃんのファンだから」
心が揺れ始めた歩実に、菜乃花はダメ押しとばかりにそう言った。
ファンだから何なんだと、よっぽどそう答えようかと思った歩実だが……止めた。
少なくとも、菜乃花が口にしたその言葉は嘘じゃないと思ったし、何より。
アリスのファンだというのは、自分も同じなのだから。
「分かりました、私の方から、テュテレール君に連絡しますよ~」
「ありがとー! やっぱり持つべきものは友達だよ!」
「その代わり、一つ条件があります」
「うん? なーに?」
「私も、取締局に推薦して貰えませんか~?」
アリスに、公的機関の後ろ楯が必要なのは確かだ。それは認めよう。
だが、やはり不安だ。菜乃花個人が善良でも、所属している組織までもがそうだとは限らない。
だから、自分もそこに行って、側であの子を守ってあげたい──そんな歩実の思いに、菜乃花はにっこりと、悪戯が成功した子供のような笑みを浮かべた。
「歩実ならそう言うと思って、もう辞令を貰ってきてあげたよ! 明日から歩実はウチの相棒! よろしくね!」
ぴらりと差し出された辞令書を見て、歩実はポカンと口を開けたまま硬直する。
そして、普段より若干拗ねた声色で、思わず苦言を口にした。
「菜乃花……最初から私を引き抜くつもりで、私に話を通したんですね~……?」
考えてみれば、アリスとテュテレールを勧誘するのに、わざわざ歩実を通す必要はない。アリスの居場所くらい、彼女ももう掴んでいるだろう。
それでも、敢えて歩実に声をかけた理由を察した彼女に、菜乃花は一つウインクを返した。
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