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第18話 初めての飛行機
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「わあぁ……! 私、空を飛んでる!」
菜乃花さんから、《絶氷城》というダンジョンへの救援要請を受けた私は、テュテレールと一緒に協会が用意した飛行機で北海道を目指していた。
まあ、テュテレールは重すぎるのもあって、ポワンとか、予備の部品と一緒に貨物室に入ってないとダメだって言われちゃったんだけど……。
「ね、すごいよね、テュテレール!」
『アリスが楽しそうで何よりだ』
それでも、テュテレールと一緒にいられるように、菜乃花さんが用意してくれたのはDチューブに使われているドローンだった。
テュテレールが遠隔操作し、離れていてもこうやって話すことが出来るのはすごく嬉しい。
『しかし、すごいからと私に飛行機能を付けようなどとは考えないで欲しい』
「……どうして私の考えてることが分かったの? まだ何も言ってないのに」
『アリスが機械的な機能に感心した場合、私にそれを搭載させたがるのは、過去の例から考えて明らかだ。今のところ、例外がない』
「……そうだっけ?」
確かに、これいいなー、って思ったものは、どんどんテュテレールに組み込んでる気はするけど。掌のビームとか、ポワンとの合体機能とか。
例外……確かに、ないかも?
「ちょっ、ちょっと、アリス! そんな風に歩き回ったら危ないでしょ! ちゃんと座って、シートベルト着けて、大人しくしてなさい!」
あれこれ考えていた私に声をかけてきたのは、茜お姉ちゃん。特級探索者ってことで、お姉ちゃんも《絶氷城》の救援に呼ばれたみたい。
ただ、席に着けって言われた意味がよくわからなくて、私はこてんと首を傾げる。
「大人しくって……でも、今は動き回っても大丈夫だって、さっきアナウンスがあったよ?」
飛行機は、離着陸の時はちゃんと座ってシートベルトをしなきゃいけないけど、安定したら自由に動いていいって菜乃花さんからも教わった。
なのに……お姉ちゃんは、なぜかガッチリとシートベルトをしたまま、席から動こうとしない。
「何言ってるの!? こ、こんな空の上を、鉄の塊が飛んでるのよ!? どう考えても無理があるでしょ! 少しでも安全性を高めないと……!!」
『安全性に関して言うのであれば、西条茜のスペックを考慮した場合、シートベルトによる拘束は枷にしかならないと考えられる』
「やめてーー!! そういう話は聞きたくないのーー!!」
“茜ちゃん、飛行機怖いのかw”
“アリスちゃんは平気そうなのに”
“茜ちゃんらしいと言えばらしいw”
いやいやと首を振りながら怯えるお姉ちゃん。
その姿を見て、私は隣の席に立って優しく抱き締めてあげた。
「大丈夫、怖くないよ、お姉ちゃん。私がついてるからね」
「ア、アリスちゃん……!!」
だばー、と滝のように感激の涙を流しながら、お姉ちゃんが私にしがみついてくる。
ちょっと苦しいその抱擁に苦笑しながら、私はいいこいいこと頭を撫でてあげた。
“これじゃあどっちがお姉ちゃんなんだかw”
“だがそれがいい”
“アリスママ概念”
“良い子やなぁ”
「えへへ、私も小さい頃、モンスターが怖くて眠れない夜は、テュテレールがよくこうしてくれてたから。大丈夫、私がついてるって」
血の通わない、機械の腕。
幼い私の体を傷付けないように、優しく優しく、そっと抱き締めてくれたテュテレールの体は、硬くて、冷たくて……なのに、すごく温かかった。
「だからお姉ちゃん、大丈夫だよ。それに……いざとなったら、私がテュテレールに翼を付けて、みんな纏めて助けられるようにするから! ポワンやテュテレールを強化するための部品も持ってきてるし!」
『待て、アリス。それについては話し合おう』
テュテレールの焦った声を聞いて、お姉ちゃんも少しだけ緊張が解れたのか、笑顔を見せてくれる。
そうしていると、乗務員用の通路へと続く扉が空いて、歩実さんが入ってきた。
「は~い、皆さんお待ちかねの機内食ですよ~、今日は私が用意しました~」
「わあ、ご飯だ!」
歩実さんが持ってきてくれたお弁当を二つ、ウキウキとした気分で受けとる。
到着まで一時間半くらいみたいだし、無理にここで食べる必要はないんだけど……着いたら忙しくなると思う、っていう菜乃花さんの予想と、“機内食”っていう文化を教えて貰った私の希望もあって、こうしてお弁当を用意して貰ったの。
お姉ちゃんの隣に腰を降ろし、鼻歌交じりに蓋を開ける。
すると、中から顔を出したのは鶏のから揚げと、タコさんの形をしたウインナー、ポテトサラダ。それに、飛行機の形になるようふりかけや海苔が飾り付けられた白米だった。
「わあ、すごい! これも歩実さんが?」
「はい、せっかくなので、少し頑張ってみました~」
「ありがとう! 歩実さん大好き!」
感極まってそう叫ぶと、歩実さんはしばしパチパチと目を瞬かせ……やがて、優しい微笑を浮かべた。
「はい、私もアリスちゃんのこと、大好きですよ~。ゆっくり味わって食べてくださいね~」
「うん! でも、こんなにすごいお弁当、もったいなくて食べれない……」
『心配はいらない、アリス。そのための配信でもあるのだから。この記録は、アーカイブにしっかりと保存され、いつでも見返すことが出来る』
「あ、そっか! えへへ、なら、ちゃんと撮ってね、テュテレール!」
はい! と差し出したお弁当を、テュテレール……が操作するドローンがしっかりと撮影する。
そして、その映像はそのまま配信され、視聴者のみんなのコメントという形で帰ってきた。
“可愛いお弁当だな”
“なんか懐かしい気持ちになるわ”
“子供の頃は、こんなお弁当抱えて出掛けてたな……”
“今じゃすっかり考えられないけど、うちでも作ってみようかな”
しみじみと呟かれるコメントを見ながら、私は少しずつお弁当を食べ進めていく。
美味しい! と満面の笑みを浮かべ、食べてた方が気が紛れると思ったらしいお姉ちゃんのドカ食いを見て戸惑ったりしていると、不意に菜乃花さんが口を開いた。
「さて、食べながらでいいから、ちょっとウチの話を聞いてね。向こうの現状を説明するよ」
真面目なトーンになる菜乃花さんに、私は少し表情を引き締める。
……ほっぺにご飯粒がついてたらしくて、あんまり締まった雰囲気にならなかったけど、それはちょっと見逃して欲しい。
「北海道にあるダンジョン、《絶氷城》は、二週間前から迷宮災害の兆候が現れ始めて、昨日ついに本格的なモンスターの出現が始まったの。ただ、その数が事前偵察で立てた予想を越えていて、一万近い数がいるの」
「一万ですか!?」
菜乃花さんの言葉に、お姉ちゃんが動揺を露にする。
一万といえば、テュテレールとお姉ちゃんが鎮圧した《機械巣窟》の災害の五倍近い規模だ。それだけで、とんでもない災害だって分かる。
「とても現状の戦力じゃ押さえきれないってことで、ちょうど災害の鎮圧を終えたばかりの東京支部に、改めて救援要請が出た。そこで、北海道に送り込むことになったのが、茜ちゃんとアリスちゃんってわけ」
「ですが、災害発生から既に丸一日は経過してるわけですよね? 大丈夫なんですか?」
「そこは大丈夫、向こうにも一人、超級探索者がいるからね」
「超級……ってなんですか?」
聞き慣れない単語に、思わず首を傾げる。
そんな私に、菜乃花さんが丁寧に教えてくれた。
「正式に存在する区分じゃないから、アリスちゃんが知らないのも無理はないよ。迷宮災害を単独かそれに近い人数で鎮圧した実績を持つ、特級探索者の中でも最上位の人に対する敬称だから」
「はえー、すごいですね……」
「他人事みたいに言ってるけど、アリスちゃんも超級だからね?」
「えっ!?」
私、まだ二級ライセンスしかないんですけど!
と思ったけど、超級っていうのは正式な区分じゃないから、そこは関係ないんだって。
「アリスちゃんを含めても、日本に三人しかいない超級探索者の一人。《絶壁》の氷室信護……彼が、そのスキルでダンジョンを一時完全封鎖してるの。それに限界が来る前に戦力を整えて、災害を鎮圧しようってわけ」
「完全封鎖……!? す、すごいですね」
ダンジョンで暮らしていたからこそ、それがどれだけ難しいことかよく分かる。それも、丸一日経ってまだ、一万体のモンスター相手に封鎖し続けるなんて、とんでもない力だ。
「正義感が強くて、金儲けよりも人々を守ることを第一に考える人格者……なんだけど、ちょーっと頭が固くて頑固なところがあるから、そこだけ気を付けて欲しいかなって」
「はあ、そうですか」
何を気にしているのか分からなくて、私は気のない返事を返してしまう。
そんな私に、菜乃花さんは言葉に迷うように視線を巡らせて……やがて、諦めたように肩を竦めた。
「まあ、会ってみればわかるよ。アリスちゃんなら、あの堅物とも仲良くなれるかもだし」
「…………?」
菜乃花さんが何を言いたいのか、結局よく分からないまま。
私達は、北海道の地に降り立った。
菜乃花さんから、《絶氷城》というダンジョンへの救援要請を受けた私は、テュテレールと一緒に協会が用意した飛行機で北海道を目指していた。
まあ、テュテレールは重すぎるのもあって、ポワンとか、予備の部品と一緒に貨物室に入ってないとダメだって言われちゃったんだけど……。
「ね、すごいよね、テュテレール!」
『アリスが楽しそうで何よりだ』
それでも、テュテレールと一緒にいられるように、菜乃花さんが用意してくれたのはDチューブに使われているドローンだった。
テュテレールが遠隔操作し、離れていてもこうやって話すことが出来るのはすごく嬉しい。
『しかし、すごいからと私に飛行機能を付けようなどとは考えないで欲しい』
「……どうして私の考えてることが分かったの? まだ何も言ってないのに」
『アリスが機械的な機能に感心した場合、私にそれを搭載させたがるのは、過去の例から考えて明らかだ。今のところ、例外がない』
「……そうだっけ?」
確かに、これいいなー、って思ったものは、どんどんテュテレールに組み込んでる気はするけど。掌のビームとか、ポワンとの合体機能とか。
例外……確かに、ないかも?
「ちょっ、ちょっと、アリス! そんな風に歩き回ったら危ないでしょ! ちゃんと座って、シートベルト着けて、大人しくしてなさい!」
あれこれ考えていた私に声をかけてきたのは、茜お姉ちゃん。特級探索者ってことで、お姉ちゃんも《絶氷城》の救援に呼ばれたみたい。
ただ、席に着けって言われた意味がよくわからなくて、私はこてんと首を傾げる。
「大人しくって……でも、今は動き回っても大丈夫だって、さっきアナウンスがあったよ?」
飛行機は、離着陸の時はちゃんと座ってシートベルトをしなきゃいけないけど、安定したら自由に動いていいって菜乃花さんからも教わった。
なのに……お姉ちゃんは、なぜかガッチリとシートベルトをしたまま、席から動こうとしない。
「何言ってるの!? こ、こんな空の上を、鉄の塊が飛んでるのよ!? どう考えても無理があるでしょ! 少しでも安全性を高めないと……!!」
『安全性に関して言うのであれば、西条茜のスペックを考慮した場合、シートベルトによる拘束は枷にしかならないと考えられる』
「やめてーー!! そういう話は聞きたくないのーー!!」
“茜ちゃん、飛行機怖いのかw”
“アリスちゃんは平気そうなのに”
“茜ちゃんらしいと言えばらしいw”
いやいやと首を振りながら怯えるお姉ちゃん。
その姿を見て、私は隣の席に立って優しく抱き締めてあげた。
「大丈夫、怖くないよ、お姉ちゃん。私がついてるからね」
「ア、アリスちゃん……!!」
だばー、と滝のように感激の涙を流しながら、お姉ちゃんが私にしがみついてくる。
ちょっと苦しいその抱擁に苦笑しながら、私はいいこいいこと頭を撫でてあげた。
“これじゃあどっちがお姉ちゃんなんだかw”
“だがそれがいい”
“アリスママ概念”
“良い子やなぁ”
「えへへ、私も小さい頃、モンスターが怖くて眠れない夜は、テュテレールがよくこうしてくれてたから。大丈夫、私がついてるって」
血の通わない、機械の腕。
幼い私の体を傷付けないように、優しく優しく、そっと抱き締めてくれたテュテレールの体は、硬くて、冷たくて……なのに、すごく温かかった。
「だからお姉ちゃん、大丈夫だよ。それに……いざとなったら、私がテュテレールに翼を付けて、みんな纏めて助けられるようにするから! ポワンやテュテレールを強化するための部品も持ってきてるし!」
『待て、アリス。それについては話し合おう』
テュテレールの焦った声を聞いて、お姉ちゃんも少しだけ緊張が解れたのか、笑顔を見せてくれる。
そうしていると、乗務員用の通路へと続く扉が空いて、歩実さんが入ってきた。
「は~い、皆さんお待ちかねの機内食ですよ~、今日は私が用意しました~」
「わあ、ご飯だ!」
歩実さんが持ってきてくれたお弁当を二つ、ウキウキとした気分で受けとる。
到着まで一時間半くらいみたいだし、無理にここで食べる必要はないんだけど……着いたら忙しくなると思う、っていう菜乃花さんの予想と、“機内食”っていう文化を教えて貰った私の希望もあって、こうしてお弁当を用意して貰ったの。
お姉ちゃんの隣に腰を降ろし、鼻歌交じりに蓋を開ける。
すると、中から顔を出したのは鶏のから揚げと、タコさんの形をしたウインナー、ポテトサラダ。それに、飛行機の形になるようふりかけや海苔が飾り付けられた白米だった。
「わあ、すごい! これも歩実さんが?」
「はい、せっかくなので、少し頑張ってみました~」
「ありがとう! 歩実さん大好き!」
感極まってそう叫ぶと、歩実さんはしばしパチパチと目を瞬かせ……やがて、優しい微笑を浮かべた。
「はい、私もアリスちゃんのこと、大好きですよ~。ゆっくり味わって食べてくださいね~」
「うん! でも、こんなにすごいお弁当、もったいなくて食べれない……」
『心配はいらない、アリス。そのための配信でもあるのだから。この記録は、アーカイブにしっかりと保存され、いつでも見返すことが出来る』
「あ、そっか! えへへ、なら、ちゃんと撮ってね、テュテレール!」
はい! と差し出したお弁当を、テュテレール……が操作するドローンがしっかりと撮影する。
そして、その映像はそのまま配信され、視聴者のみんなのコメントという形で帰ってきた。
“可愛いお弁当だな”
“なんか懐かしい気持ちになるわ”
“子供の頃は、こんなお弁当抱えて出掛けてたな……”
“今じゃすっかり考えられないけど、うちでも作ってみようかな”
しみじみと呟かれるコメントを見ながら、私は少しずつお弁当を食べ進めていく。
美味しい! と満面の笑みを浮かべ、食べてた方が気が紛れると思ったらしいお姉ちゃんのドカ食いを見て戸惑ったりしていると、不意に菜乃花さんが口を開いた。
「さて、食べながらでいいから、ちょっとウチの話を聞いてね。向こうの現状を説明するよ」
真面目なトーンになる菜乃花さんに、私は少し表情を引き締める。
……ほっぺにご飯粒がついてたらしくて、あんまり締まった雰囲気にならなかったけど、それはちょっと見逃して欲しい。
「北海道にあるダンジョン、《絶氷城》は、二週間前から迷宮災害の兆候が現れ始めて、昨日ついに本格的なモンスターの出現が始まったの。ただ、その数が事前偵察で立てた予想を越えていて、一万近い数がいるの」
「一万ですか!?」
菜乃花さんの言葉に、お姉ちゃんが動揺を露にする。
一万といえば、テュテレールとお姉ちゃんが鎮圧した《機械巣窟》の災害の五倍近い規模だ。それだけで、とんでもない災害だって分かる。
「とても現状の戦力じゃ押さえきれないってことで、ちょうど災害の鎮圧を終えたばかりの東京支部に、改めて救援要請が出た。そこで、北海道に送り込むことになったのが、茜ちゃんとアリスちゃんってわけ」
「ですが、災害発生から既に丸一日は経過してるわけですよね? 大丈夫なんですか?」
「そこは大丈夫、向こうにも一人、超級探索者がいるからね」
「超級……ってなんですか?」
聞き慣れない単語に、思わず首を傾げる。
そんな私に、菜乃花さんが丁寧に教えてくれた。
「正式に存在する区分じゃないから、アリスちゃんが知らないのも無理はないよ。迷宮災害を単独かそれに近い人数で鎮圧した実績を持つ、特級探索者の中でも最上位の人に対する敬称だから」
「はえー、すごいですね……」
「他人事みたいに言ってるけど、アリスちゃんも超級だからね?」
「えっ!?」
私、まだ二級ライセンスしかないんですけど!
と思ったけど、超級っていうのは正式な区分じゃないから、そこは関係ないんだって。
「アリスちゃんを含めても、日本に三人しかいない超級探索者の一人。《絶壁》の氷室信護……彼が、そのスキルでダンジョンを一時完全封鎖してるの。それに限界が来る前に戦力を整えて、災害を鎮圧しようってわけ」
「完全封鎖……!? す、すごいですね」
ダンジョンで暮らしていたからこそ、それがどれだけ難しいことかよく分かる。それも、丸一日経ってまだ、一万体のモンスター相手に封鎖し続けるなんて、とんでもない力だ。
「正義感が強くて、金儲けよりも人々を守ることを第一に考える人格者……なんだけど、ちょーっと頭が固くて頑固なところがあるから、そこだけ気を付けて欲しいかなって」
「はあ、そうですか」
何を気にしているのか分からなくて、私は気のない返事を返してしまう。
そんな私に、菜乃花さんは言葉に迷うように視線を巡らせて……やがて、諦めたように肩を竦めた。
「まあ、会ってみればわかるよ。アリスちゃんなら、あの堅物とも仲良くなれるかもだし」
「…………?」
菜乃花さんが何を言いたいのか、結局よく分からないまま。
私達は、北海道の地に降り立った。
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