最強の騎士団~1番強いのは団長ではなく料理人らしいです~

TTT

文字の大きさ
8 / 18

7話

しおりを挟む

 翌日、ふたたび西の平原へ向かい歩きはじめた。 

 昼ごはんは日が落ちる前にできるだけ進みたいそうなので歩きながら食べる。

 そのことを知っていた僕は昨日の夜サンドウィッチを作っておいた。

「うぉ!これはうまいな。特に歩きながら食べられる」

「ええ、それと中身は昨日のトンカツを挟んだものと、卵と野菜を挟んだものがありますよ」

 これから戦だ。栄養はしっかり取らないとね


「ん!なんかうまそうなもの食ってるじゃねーか。俺にも分けてくれよ!」

 他の騎士団の人が寄ってきた

「やらねーよ!こんな美味いもん渡してたまるか!…ちょ!こら!囓るなって、おぉい!」

 今日も平和だなー



「確かにうまそうなものだな。ふむ、俺達の騎士団にも作ってもらえないか?勿論作って貰えるのであれば食材を好きに使って良い。どうだろうか?」

 と後ろにいた騎士団の人が話しかけてきた。

「まぁ、キオが良いって言うんなら俺達は構わねーぜ」

 団長は良いっていってるし、それに!さっきこの人達の荷物みたら米があったんだよね!

 断る理由がない!

「食材を使わせてもらえるのであれば喜んで!」

「おぉ!作ってくれるのか。ありがとう、俺はナルソン騎士団の団長ボルトだ。よろしくな!」

「はい!僕はキオといいます。よろしくお願いします。」

 ご飯を作るのは今夜からだ。楽しみだなぁー


「よーし!今日はここまでだ!明日には西の平原に到着する!各自覚悟しておけ!」


 よし!作るか!ちなみに作るものは決まっている




 まず、玉ねぎ、長ネギ、オークキングの肉を切る

オークキングの肉は小さくサイコロ状にカットした。



 フライパンに油をひき、強めの火ででしっかり熱する



 さっきより火を少し弱くし、たまねぎとオークキングの肉が焼き色がつくまでじっくり炒める



 溶いたたまごと米を入れたら強めの火で炒める



 卵が良い色になってきたら塩とコショウを加えてさらに炒める



 パラパラになるまで炒めたらきざんでおいた長ネギを入れて、チャーハンに直接掛からないように醤油を入れる


 「完成だ!」


 何故チャーハン?と思う人もいるだろう。実はチャーハンはキオの得意料理というか、好きな料理だったからである。子供の頃からいえに親がいない時はよくチャーハンを作っていた。

 
 「む?見たことの無い料理だなこれは」

 ナルソン騎士団の団長が訪ねてきた

 「これはチャーハンという料理です。僕の大好物でもあるんですよ」

 「ふむ、この香りは醤油かな?香ばしい匂いがたまらんな」

「あ、わかります?僕もこの匂い好きです」

「どれ…一口」

「ああ!ちょっとダメですよ。食事はみんな一緒にって決まっているんですから」

 僕はつまみ食いしようとしたボルトさんを止めた。

「む、そうなのか。まぁ食事を作ってもらっている身。郷に入っては郷に従えと言うしな」

 なんとかわかってくれたようである

 みんなにチャーハンを配る

「えーと、今日はチャーハンというものを作りました。僕の大好物です」

「では、食材に感謝して…いただきます」

「「いただきます!!」」


「おぉ~!米がパラパラだ!」

「微かに香る醤油の匂い、たまらん!」

「む、なんだこれは。美味い、美味すぎる!」

「お前らこんな食事を毎日食べてんのかよ~、羨ましいぜ!」

「どうだ料理人?ナルソン騎士団に入らないか?」

「「ダメ!!」」

「じ、冗談だ。だからナイフをこっちに向けないで!うわー!」

 食事を通してみんな仲良くなったみたいだ。良かった良かった。


 その後僕は後片付けをして暗くなってきたので寝ることにした。


 ガサッガサガサ


 誰だろう?こんな夜中に出て行くのは

 僕も起きて人影の後をつけてみる

「うっ、うっ、ぐすんぐすんっ」

 誰か泣いているみたいだ

「あ、あのー、大丈夫ですか?」

「え…なんだキオさんか」

「あ、ロイ君でしたか」

 ロイ君は王国に戻った際に新しく入団した新人君だ

「怖い夢でもみたんですか?」

「違うよ、今回が初めての戦争なんだ。死ぬかもしれないなんて思うと怖くて夜なかなか眠れないんですよ」

「そうだったんですか」

「チュ、チュー!」

「どうしたのネズミ君?」

「チュー、チュー」

 あっちあっちと前足を使って荷物を指している

「僕の荷物に何かあるのか?」

「チュー」

 今度はうんうんと頷いている

 僕は荷物を開けるとネズミ君が中に入りぺちぺちあるものを叩いていた。

「これは…レモンじゃないか。これでなにか作れって?」

「うーん、そうだ。はちみつはあったかな?」


 はちみつがあったので僕はホットレモンを作った。

「ロイ君おまたせ。これ飲んでみてよ」

「あ、ありがとうございます。」

 ゴクリゴクリ

「あ、甘くて美味しい。それとちょっと辛い」


「甘いのははちみつ。辛いのは少しだけ生姜を入れたんだ、温まるよ」

「あの、本当にありがとうございます」  

「気にしないで」

「それと怖いのはみんな同じだよ。団長だって副団長だってサラさんも当然僕だって。でもみんな守るべきものが居るから頑張ってる。ロイ君だって守りたいものがあるだろう?」

「…はい、僕には家族がいます。妹なんて産まれたばかりです。そんな家族を僕は守りたいです」

「だったら大丈夫だ。この戦いに勝って家族の元に帰ろう。心配する事はない、僕達は泣く子も黙るリントブルム騎士団だからね!いざとなったら団長たちが助けてくれるよ、当然僕もね」

「はい、本当にありがとうございます。付き合ってもらっちゃって。じゃあ、もう遅いので寝ますね」

「うん、おやすみ~」

 ロイ君は自分のテントに戻っていった



 翌朝ロイ君によく寝れた?と聞くと

「とってもよく寝れました!」 

 と元気になっていたので良かった。その顔は、なにか決心したようにも見えた。


しおりを挟む
感想 32

あなたにおすすめの小説

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

《完結》「パパはいますか?」ある日、夫に似た子供が訪ねて来た。

ヴァンドール
恋愛
嫁いですぐに夫は戦地に赴いた。すると突然一人の男の子が訪ねて来た「パパはいますか?」 その子供の顔は戦地に行った夫にそっくりだった。

「お前みたいな卑しい闇属性の魔女など側室でもごめんだ」と言われましたが、私も殿下に嫁ぐ気はありません!

野生のイエネコ
恋愛
闇の精霊の加護を受けている私は、闇属性を差別する国で迫害されていた。いつか私を受け入れてくれる人を探そうと夢に見ていたデビュタントの舞踏会で、闇属性を差別する王太子に罵倒されて心が折れてしまう。  私が国を出奔すると、闇精霊の森という場所に住まう、不思議な男性と出会った。なぜかその男性が私の事情を聞くと、国に与えられた闇精霊の加護が消滅して、国は大混乱に。  そんな中、闇精霊の森での生活は穏やかに進んでいく。

聖女の力を妹に奪われ魔獣の森に捨てられたけど、何故か懐いてきた白狼(実は呪われた皇帝陛下)のブラッシング係に任命されました

AK
恋愛
「--リリアナ、貴様との婚約は破棄する! そして妹の功績を盗んだ罪で、この国からの追放を命じる!」 公爵令嬢リリアナは、腹違いの妹・ミナの嘘によって「偽聖女」の汚名を着せられ、婚約者の第二王子からも、実の父からも絶縁されてしまう。 身一つで放り出されたのは、凶暴な魔獣が跋扈する北の禁足地『帰らずの魔の森』。 死を覚悟したリリアナが出会ったのは、伝説の魔獣フェンリル——ではなく、呪いによって巨大な白狼の姿になった隣国の皇帝・アジュラ四世だった! 人間には効果が薄いが、動物に対しては絶大な癒やし効果を発揮するリリアナの「聖女の力」。 彼女が何気なく白狼をブラッシングすると、苦しんでいた皇帝の呪いが解け始め……? 「余の呪いを解くどころか、極上の手触りで撫でてくるとは……。貴様、責任を取って余の専属ブラッシング係になれ」 こうしてリリアナは、冷徹と恐れられる氷の皇帝(中身はツンデレもふもふ)に拾われ、帝国で溺愛されることに。 豪華な離宮で美味しい食事に、最高のもふもふタイム。虐げられていた日々が嘘のような幸せスローライフが始まる。 一方、本物の聖女を追放してしまった祖国では、妹のミナが聖女の力を発揮できず、大地が枯れ、疫病が蔓延し始めていた。 元婚約者や父が慌ててミレイユを連れ戻そうとするが、時すでに遅し。 「私の主人は、この可愛い狼様(皇帝陛下)だけですので」 これは、すべてを奪われた令嬢が、最強のパートナーを得て幸せになり、自分を捨てた者たちを見返す逆転の物語。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。

Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。 そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。 そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。 これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。 (1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

処理中です...