最強の騎士団~1番強いのは団長ではなく料理人らしいです~

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6.5話

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 ガヤガヤ

 ある酒場にリントブルム騎士団が集まっている。

 それには理由があった。



「なぁキオ。」

「なんですか?団長。」

「俺はお前の事を団員に言ったほうがいいと思うんだ。」

「…スキルの事ですか?」

「ああ、スキルの事だ。」

 僕は前に団長にだけスキルを伝えた。

 スライムに殺されかけているのを見られたのにドラゴンとか狩っているので隠せなくなったからだ。

「スキルを団員に知ってもらう事でお前を守ることもできる。」

「僕を守る…ですか。」

「ああ、そうだ。スキルの事を知っていれば食うことの出来ない魔物に遭遇した時に戦うことのできないお前を優先的に守ることができる。」

「だが俺達が守るだけではないぞ。もしドラゴンみたいな俺達では手に負えない魔物に遭遇したらお前が俺達を守るんだ。」

「何も知らない奴らから見たら殺されに行くようなもんだろ?だがお前のスキルを知っていれば安心とまではいかないが止めることはないだろう。言うか言わないかはお前が決めることだ。」

 そうか。僕のスキルを知ってもらう事でみんなが僕を守ってくれて、逆に強い魔物が出たら食べられる魔物限定だけど僕がみんなを守ることができる。

「だが、スキルの事を教えるのは危険な事だ。」

「団員にはいないと思うがそのスキルを知った悪い奴らがお前を利用する可能性は極めて高い。」

 それでも僕は

「お願いです。僕のスキルをみんなに伝えてください。」

「そうか、わかった。これから団員を集めよう。」





 しばらくして大体集まったのを確認すると団長が

「あー、全員は集まる事が出来なかったが今日はお前らに言っときたいことがある。」

「なんですか?」

 団員の一人が尋ねた。

「それはな、キオのことだ。」

「キオですか?」

「あぁ、実はなキオはある条件をつければおそらくこの世で1番強いと俺は思っている。」

「キオが強い?なんの冗談ですか団長。」

「キオはあるスキルを持っている。」

「スキルなら俺も持ってますぜ。筋力強化ってやつを。」

 他にも、俺だって、俺もだよ、など聞こえる。

「いや、キオはそんなスキルではない。絶対料理ってスキルだ。」

「なんだそれ、聞いた事無いですぜ。」

「絶対料理のスキルの効果は食材全てに無敵だ。」

「食材に無敵?意味がわからん」

「食材全てに無敵。わからないか?食材とは魔物も含まれるんだ。だからドラゴンだって狩る事が出来るんだ。」

「ドラゴンだって!?」

「そんな馬鹿な!」

「まぁ、言葉で言っても仕方ないだろう。これからキオのスキルを見てもらうためにドラゴン退治に行く」

「ええ!?」

 普通は死にに行くようなものだろう。普通はね

 それでもドラゴンの住処まで全員で来ることができたのは疑っていても団長を信頼しているからだろう。

「グギャアアア!!!」

「ひぃ!」

 今僕達の目の前には巨大なドラゴンがいる。

「キオ、頼む。」

「はい。」

 僕はゆっくりと歩きながらドラゴンに近づく

「ま、まて!キオ!」

 団員の誰かが僕を止めようとする。

「おい!キオを止めるな!信じろ!」

 団長が団員を止める。

「ガァァ!」

 直後ドラゴンが放った火のブレスが僕に当たった。

「ほらみろ!キオがやられちまった!」

 ブレスが消え、煙が去った後に立っていたのは無傷の僕。何故か服も焦げてない。

「なっ!キオ大丈夫なのか!」

「ええ、僕は大丈夫です。」

 僕はくるりと回りドラゴンを見てジャンプ。

 スパッ!と剣で首を切り落とした。

「ど、ドラゴンを一撃で!」

「ブレスを受けても無傷…」

「みんなわかったか?これがキオのスキルだ。お前たちは知らないうちにドラゴンの肉やらコカトリスの肉やら食ってたんだぞ。」

「そうだったのか。」

「だが、このスキルは万能ではない。見ての通りドラゴンなど食える魔物は今みたいに倒せる。しかし、食えない魔物を前にキオは無力だ。だから守ってやってほしい。逆に強くて食える魔物が出た時は安心して背中を預けてほしい。」

「これが今日集ってもらった理由だ。」

 しばらくの沈黙が続いた。

 すると1人が

「す、すげぇぇ!!」

「ドラゴン倒せるとかやばすぎっす!」

 みんなも

「ああ、確かにすごいな」

「料理人ってこんなに強いのか」

 いや、料理人が強いわけではなくキオが特別なのだ

「改めてキオ!よろしくな!」

「ああ、ドラゴン出た時は頼んだぞ!」

「その代わりゴブリンならいくらでも倒してやる!」

「ゴブリンくらい子供でも倒せるだろ!」

「いえ、僕ゴブリン倒せません。」

「嘘だろ?」

「ん、本当。この前ゴブリンにボコボコにされていた。」

「そ、そうなのか。」

 みんなは僕を怖がることなく、今まで通り接してくれた。

 それが本当に嬉しかった。

 本当はスキルを話すことが怖かった。

 スキルを話すことによって、僕を避ける人が出てくるのではないかと。

 だってドラゴン倒すんだよ?世界最強のドラゴン。そんな力を持った僕が近くにいつもいる事で怯えるんじゃないかと。

 だから本当に嬉しかった。



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