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6話
団長の衝撃発言から数日
各騎士団が一箇所に集まり王国騎士団長の言葉を聞いていた
「これより西の平原に向かう!各騎士団ごとに固まり隊列を組め!では行くぞ!!」
「「おぉ!!」」
どうやら西の平原まではかなり距離があるらしい。
それまでの食事は各騎士団で用意しろとのこと。当然他の騎士団は硬い黒パンと干し肉に果物だけという団がほとんどだ。
しかし、リントブルム騎士団にはキオという料理人が居る。
日が傾いてきた頃、王国騎士団長が歩くのを止め
「今日はここまでだ!各自食事を取りしっかりと休むことだ!当然夜の見張りを怠るなよ!」
「はぁー、やっと休めるよ」
「何言ってんだキオ。お前の仕事は料理だろ?」
「あぁ!そうでしたー」
「ほれ、言われた通りに調味料やら食材やら持ってきてやったんだ。結構重かったんだぜこれ」
「はいはい、作りますよ作りますよ」
んー、そうだなぁ。あまり食材は使いたくないしなぁ。
やっぱり狩りに行くかぁ
「すみません、ちょっと狩りに行ってきます。槍を借りてもいいですか?」
「槍を貸すのは問題ないんだが、狩りってあそこの森か?」
「ありがとうございます。はい、あそこの森です。」
「うーん、まぁキオのことだから問題はないと思うが一応1人連れて行け。」
「あ、はい。わかりました。」
僕はサラさんと森へはいっていった。
サラさんは女性で隊長格の1人なのだが普段あまり人と話さない人なので沈黙が続いていた。
「…! 来る…」
「どうしたんですかサラさん」
サラさんが森の先を指で指している
「グギギ グギャー」
「うわっ!ご、ゴブリン?」
森の先から飛び出してきたのは緑色の体をした小人が、三匹。手には棍棒をもち腰にはとても汚い布を巻いている。
「ん、ゴブリン。子供でも倒せる、いい機会キオの実力を見たい」
「えっ、僕の実力ですか?そんなぁー、危なくなったら助けてくださいよー?」
「ん、まかせて」
僕は槍は使わずナイフで向かっていった
その結果
「ぐはっ!がっ!…ちょ、ストっ…ぐぁ!」
ゴブリンにボコボコにされていた。
「サラさん! 見てないで助けてくださいよ!」
「ん? わかった」
サラさんは一瞬で距離を詰めゴブリンを切り捨てた
「なんですぐに助けないんですか!」
「ん、そういう作戦なのかと思った」
「どういう作戦ですかそれ!」
とにかく、ゴブリンに殺されかけたがご飯を作るため森の先へ進む
しばらく森の奥へ進んでいるとサラさんが立ち止まった
「ん、ここ危険 帰る」
「え?」
急に止まったかと思うとそんなことを言い始めた
「この先に何かあるんですか?」
「ん、とても強い魔物の気配」
すると
「ブヒッブヒッ!」
この声は!あの豚貴族!!
「ん、やっぱりオーク。キオ逃げる」
なんだよ、本物のオークかよ
「でもサラさん。囲まれてますけど」
「…仕方ない。戦う」
すでに僕達は数十匹のオークに囲まれていた
サラさんは剣を抜くとオークを、バッサバサ切り倒し始めた。
僕はゴブリンに勝てないのにオークなんて倒せないので逃げ回っている。
しばらく逃げ回っているとオークの数が格段に減った。
「うわー、凄いですねサラさん。これ全部倒したんですね」
僕達の周りには30匹は超えるであろうオークの死体が転がっていた
「ん、すぐにこの森を出る。この数のオークには統括者がいるはず」
「あの~、それってあそこに立っているオークなのでは?」
僕達の前に他のオークとは明らかに違うオークがいたのだ。
普通のオークは肌が黄色いのにこのオークは肌が黒い。そしてその大きさだが普通のオークに比べ2倍ほど体が大きい。
「ん、あれはオークキング。コカトリス並に強い。逃げることは不可能」
それからは本当に地獄だった。
まず、オークキングが現れるとどこからともなくオークたちが現れ僕達を襲ってきた。
流石のサラさんでもこの数には厳しく息が上がっていた。それでも傷1つ負っていないのはサラさんが強いからだろう。しかし多勢に無勢状況は悪くなるばかりだった。
そして今、僕の目の前にはあのオークキングが手に持っていた斧を振りかぶっている
「キオ!…くっ」
サラさんは多数のオークに囲まれ身動きがとれない
そして斧が僕の目の前まで迫ってくる。僕は思わず目を閉じ身構えた
ガンッッ!
しかし、いつまでたっても衝撃が来ない。恐る恐る目を開けてみると
斧が壊れたオークキングが目を丸くし立っていた
「あれ?」
ペタペタ自分の体に異常がないことを確かめ安心した時に気づいた
「サラさん!つかぬことを聞きますがオークって食べれるんですか?」
「…ん、オークは脂が乗って美味…」
これで理解した。オークは食べ物だ!
僕とオークキングは目を合わせニヤリと僕は口角を上げた。
「えい!」
僕は手に持っていた槍をオークキングの心臓めがけ突いた。なんの技術もない突き。しかしオークキングは反応する事ができず絶命した。
もうそこからは言わずともわかるだろう
僕がオーク(食材)に無敵なのでサラさんの周りにいたオークも瞬殺した。
「…うそ、オークキングは脂肪が多すぎて中々刃が通らない。それを一突きで…」
なにがともあれ無事助かり、又食材も得ることができたので騎士団のところまで戻る
「遅かったなキオ」
帰ってきた僕達に声をかけたのは副団長だった。
「オークキングに襲われまして」
「なに!?オークキングだと!大丈夫だったのか!?」
「はい、こうブスッと」
「キオはわけがわからない、ゴブリンにボコボコにされるのにオークキングを瞬殺した。今までの常識が覆された」
団長は
「まぁ、キオだからな」
と一言
とにかく、みんなお腹を空かせているから作らないとな
アレを作るか!
オークキングの肉を切り分ける。肉の筋に切り込みを入れ、肉を包丁の背で満遍なくたたいて、形をととのえ、塩コショウをまぶす。
豚肉に薄力粉をつける。余分な薄力粉は払い落とす。その後、溶いた卵につける。
お肉をパン粉の上に乗せたら、まわりのパン粉を肉の上に乗せる。その後余計なパン粉は払う
ここでもう一度、今の作業を繰り返す。衣を馴染ませるために10分程おいておく
沢山あるから大変だ!でも料理は美味しい方がいいからね!
油に入れ、薄くきつね色に揚がったら取り出す。取り出したら油をきる。
二度揚げ。油の温度をさっきよりも少し熱めにして肉を入れ、良いきつね色になったら取り出す。
出来たトンカツに刻んだキャベツとトマトを添えて
「完成!!」
本当はカツ丼作りたかったけど米を持ってきてなかったんだ。
「ん、いい匂い」
「あ、サラさん。出来ましたよ、皆さんを呼んできて…ってもうみんな集まってるんですね」
「あたりまえだ、あんな油で揚げるいい音出してたら来ちまうよ!」
みんなに配り終えると
「えーと、今日はトンカツって言うのを作りました。名前にカツって入っているので縁起がいいかと思い作りました。」
「では、食材に感謝して…いただきます」
「「いただきます!!」」
「うおぉー!サクサクだー!」
「ん、美味…」
「な、なぁ。聞くまでもないと思うがこの肉は…」
「ええ、オークキングです。」
「…もうなにも言わない。たとえお前が災害レベルの魔物を倒して料理していたとしてもな…」
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