機動遊軍ガンガル

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まだ怒りに燃える闘志があるなら

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「全滅だと?貴様よくそれでおめおめと帰って来れたな」形相を大袈裟に変えて背もたれを押したグスマンは一個師団を使い物にならない状態にして戻って来たイラー隊長に叱責の限りを尽くした。然しと言い掛けてイラーはグスマンが銃の安全装置を外すジェスチャーを見て思い止まった。こけおどしがお似合いさ。兵力の差を考慮しない大胆な戦術で上層部の目を引く無能な士官に何の意思の疎通が叶うか。出撃をボイコットしこの能無しを袋叩きにした方がどれだけ我が軍の為になろうか。出兵を待つ兵士を鼓舞し勇気付けて叛乱を未然に防ぐ努力無しにそのクビが繋がっている事実を少しでも知ればこの胸糞悪い態度も僅かにも改まるだろう。
♪戦況の予測も立たず終戦も見えない消耗戦を終わらせるべくついに連邦軍は新型モビルフォースの開発を手がけ紆余曲折を経てこれを完成させた。強化新型ガンガルがそれである。戦火で荒れ地となったコロニーセブンイレブンいい気分サイドを彷徨っていた天才少年ネムロ・メイが連邦軍の師団に拾われ、初めて乗った連邦軍の宇宙戦艦『白い三角木馬』の欠員を補って余りある程の操縦をした。彼はその素質を買われて新型モビルフォースガンガルのパイロットとして搭乗することになった。「これがガンガルのマニュアル?電話帳かと思った」「こうする「とちょうどいいね。」ネムロはマニュアルを顔にかぶせ電灯の光を避けてうとうとと眠りだした。ひょんなことから彼の同僚となった少女フルウ・ボウがネムロを起こしに来た。フルウ・ボウは器用に鉄鍋をレードルで打ち鳴らしネムロを叩き起こす。「ネムロ、起きなさい。今敵襲があったら死ぬのはあなただけで済まないわよ」フルウ・ボウはそう言ってネムロの頬を手で叩いた。「やったね、父さんにもぶたれたことないのに」
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