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16.寝ぼけた不意打ち
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どきりとして、恐る恐る引き寄せられるように奥の方へ向かうと、アラン様が疲れたように広い天蓋ベットで仰向けに熟睡していた。
上半身のシャツは肌蹴けて鎖骨や胸筋がよく見えている。彫刻のような端正な顔はどの方角からも美しく見えて、プラチナゴールドの髪が陽の光に反射してキラキラしていた。
思わずため息が漏れた。どれをとっても完璧すぎる顔面パーツはそこらの女以上に美しい。おまけに無駄な筋肉も脂肪も一切ない綺麗な筋肉質な体つき。理想のモテる男の体を具現化した存在が目の前にいる。国中の女が騒ぐわけだ。
おそろしい程の色気が放たれており、私でさえなんだか直視ができなくて、異性として恥ずかしくなって見ていられない。
まさか寝てるなんて。いないと思ってホッとしたばかりなのに。
疲れた様子なのは、先ほどまで会議や書類に目を通すなどで忙しかったからだろう。仮面舞踏会が終わったばかりでこの多忙さは気の毒だ。
束の間の休息をとっているのかな。じゃあそのままお休みしていてほしい。どうか掃除が終わるまではずっと。でもベットのシーツ交換もしたいので、最後には必ず起こさなきゃいけないのがネックだ。さて、どうしよう。
「……い……たい……」
ん、寝言?
「かーりぃ……あいた、い……」
え…………。
何を、言っているんだ……この人。
どうして私の名前……いや、聞き間違いか。この人に名前を教えた事なんてなかったはずだ。
でも気になってアラン様に近づくと、油断していたせいで不意に腕を掴まれて、グッと引き寄せられた。そのまま視界がひっくり返って、背中越しのやわらかい感触を感じる。
「かーりぃ……」
私を見降ろすうつろな瞳のアラン様は、寝ぼけているのか起きているのかわからない。
「ちょ、ちょっと!」
いつの間にか押し倒されている。覆いかぶさるようにして上に乗ってきているアラン様に慌てる。そのまま首筋に顔を埋められて、生暖かい感触にびくりとする。
「ひえっ……!」
くすぐったい。何されてんの。舐められている?ぎょえええっ。
さすがにこれはっ……この状況はまずい。まずすぎる。無知な私でもいくらなんでもこれは危ないと知っている。
なんせオジーから女の身は男以上に危険なことを耳にタコができる程忠告されてきているんだ。男は時々オオカミになるってな。という事で全力で逃れなければ。
「あの、どい、どいてくださいってば!」
うう、アラン様ってば馬鹿力だ。退けられない。並みの男なんて赤子を捻るくらいのこの私が、力を入れても外れないなんてアラン様って力強すぎないか!?
本当に放してほしいよおお。寝ぼけないでくださいいいい!!
不敬罪だろうがなんだろうが、私は力任せにアラン様に頭突きをくらわそうとすると、
「んっ!?」
目の前の端正な顔が一気に至近距離になっている……って、キスされてる!?
「んーーっ!」
必死でもがき、アラン様の肩や胸辺りを拳で叩くがびくともしない。顔をそむけようとするもがっちり抱きしめられていて、角度を変えてまた唇を重ねてくる。まるで逃げ場をなくすようにひたすら求められてしまう。
「んんっ……はぁ、っ」
呼吸困難になりかけてやっとキスから解放されたと思えば、今度は制服に手が伸びてきた。掃除婦やメイドが着るような地味で黒い作業服だが、意外に胸元が開いていて、胸元のボタンを外してしまえば胸の谷間が丸見えになってしまう構造だ。
「カーリィ……おれの、カーリィ……」
もはや私の名前を呼んでいるのは聞き間違いじゃない。
アラン様はうつろな目で、あっけなく私の胸元のボタンを口で外してしまう。露わになった胸元を下着越しに鷲掴みにしてきた。
「ひい、ぎょえええ!やめてくださいっ……いやですってばぁああっ!!」
私の持てるすべての力を注ぎ、ご乱心したアラン様の腕の中からなんとか這い出る。
これ以上キスとかされて体を触られでもしたら身の危険を禁じ得ない。アラン様はそのまま私の存在がいなくなったのを知ってか知らずか、またそのままスヤスヤ寝始めた。
なんだったんだ、今のは。ひどい目にあった。寝ぼけながらあんな事するなんてっ。
それにキスされた……。
しかも「カーリィ」って私の名前を呼んでいたけど、どうして。どうして私の名前を知っているのだろう。
もしかして、この人……
上半身のシャツは肌蹴けて鎖骨や胸筋がよく見えている。彫刻のような端正な顔はどの方角からも美しく見えて、プラチナゴールドの髪が陽の光に反射してキラキラしていた。
思わずため息が漏れた。どれをとっても完璧すぎる顔面パーツはそこらの女以上に美しい。おまけに無駄な筋肉も脂肪も一切ない綺麗な筋肉質な体つき。理想のモテる男の体を具現化した存在が目の前にいる。国中の女が騒ぐわけだ。
おそろしい程の色気が放たれており、私でさえなんだか直視ができなくて、異性として恥ずかしくなって見ていられない。
まさか寝てるなんて。いないと思ってホッとしたばかりなのに。
疲れた様子なのは、先ほどまで会議や書類に目を通すなどで忙しかったからだろう。仮面舞踏会が終わったばかりでこの多忙さは気の毒だ。
束の間の休息をとっているのかな。じゃあそのままお休みしていてほしい。どうか掃除が終わるまではずっと。でもベットのシーツ交換もしたいので、最後には必ず起こさなきゃいけないのがネックだ。さて、どうしよう。
「……い……たい……」
ん、寝言?
「かーりぃ……あいた、い……」
え…………。
何を、言っているんだ……この人。
どうして私の名前……いや、聞き間違いか。この人に名前を教えた事なんてなかったはずだ。
でも気になってアラン様に近づくと、油断していたせいで不意に腕を掴まれて、グッと引き寄せられた。そのまま視界がひっくり返って、背中越しのやわらかい感触を感じる。
「かーりぃ……」
私を見降ろすうつろな瞳のアラン様は、寝ぼけているのか起きているのかわからない。
「ちょ、ちょっと!」
いつの間にか押し倒されている。覆いかぶさるようにして上に乗ってきているアラン様に慌てる。そのまま首筋に顔を埋められて、生暖かい感触にびくりとする。
「ひえっ……!」
くすぐったい。何されてんの。舐められている?ぎょえええっ。
さすがにこれはっ……この状況はまずい。まずすぎる。無知な私でもいくらなんでもこれは危ないと知っている。
なんせオジーから女の身は男以上に危険なことを耳にタコができる程忠告されてきているんだ。男は時々オオカミになるってな。という事で全力で逃れなければ。
「あの、どい、どいてくださいってば!」
うう、アラン様ってば馬鹿力だ。退けられない。並みの男なんて赤子を捻るくらいのこの私が、力を入れても外れないなんてアラン様って力強すぎないか!?
本当に放してほしいよおお。寝ぼけないでくださいいいい!!
不敬罪だろうがなんだろうが、私は力任せにアラン様に頭突きをくらわそうとすると、
「んっ!?」
目の前の端正な顔が一気に至近距離になっている……って、キスされてる!?
「んーーっ!」
必死でもがき、アラン様の肩や胸辺りを拳で叩くがびくともしない。顔をそむけようとするもがっちり抱きしめられていて、角度を変えてまた唇を重ねてくる。まるで逃げ場をなくすようにひたすら求められてしまう。
「んんっ……はぁ、っ」
呼吸困難になりかけてやっとキスから解放されたと思えば、今度は制服に手が伸びてきた。掃除婦やメイドが着るような地味で黒い作業服だが、意外に胸元が開いていて、胸元のボタンを外してしまえば胸の谷間が丸見えになってしまう構造だ。
「カーリィ……おれの、カーリィ……」
もはや私の名前を呼んでいるのは聞き間違いじゃない。
アラン様はうつろな目で、あっけなく私の胸元のボタンを口で外してしまう。露わになった胸元を下着越しに鷲掴みにしてきた。
「ひい、ぎょえええ!やめてくださいっ……いやですってばぁああっ!!」
私の持てるすべての力を注ぎ、ご乱心したアラン様の腕の中からなんとか這い出る。
これ以上キスとかされて体を触られでもしたら身の危険を禁じ得ない。アラン様はそのまま私の存在がいなくなったのを知ってか知らずか、またそのままスヤスヤ寝始めた。
なんだったんだ、今のは。ひどい目にあった。寝ぼけながらあんな事するなんてっ。
それにキスされた……。
しかも「カーリィ」って私の名前を呼んでいたけど、どうして。どうして私の名前を知っているのだろう。
もしかして、この人……
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