【完】初恋相手が皇子とか勘弁しておくれよ

いとこんドリア

文字の大きさ
27 / 51

27.禁忌※

しおりを挟む
 熱い先端がぐっと窪みを押し進め、めり込んでくる感覚に私は悲鳴をあげた。

「い、痛い……痛いっ!」

 あれほど濡らされた入口とは裏腹に膣内は圧迫感がある。思った以上に痛みがあって自然と体が力んでしまう。熱した鉄の杭のようなモノが突き挿ってきて、ノア君の腕にしがみついてなんとか耐えるしかない。痛みに生理的涙がこぼれて、私は苦悶の声を漏らした。

 そんなノア君も余裕のない顔で腰を押し進めている。こめかみに汗が伝って苦しそうに眉根を寄せている。

「カーリィが、処女なのが嬉しい……っけど、思った以上に狭くてキツイな。しばらく痛いの我慢しろ」

 そんな簡単に言われても。こんなにも痛いのに。

 下半身が抉られるような痛みの連続で、いつまで耐えればいいんだろう。処女特有の狭さが原因だろうけど、こんなに痛い行為を乗り越えないといけないなんて、昨今の子持ち女性を尊敬したくなる。

「っふ、くぅう――っ!」
「カーリィ……力を抜け。もう少し、だからっ」

 もう少しってどのくらいなんだろう。痛みのせいで涙が絶え間なくこぼれて視界がよく見えない。ただ、ノア君がゆっくり慎重に進んでいるのだけはたしかで、腹の奥が埋まっていく感覚に空虚は満たされていく。

 痛みがピークに差し掛かった頃、ノア君の動きが止まる。鮮血がシーツを汚したのが見えてぞっとした。
 
 ああ、処女じゃなくなったのかと冷静に考える。必死で痛みに耐えた末の事で、ノア君が汗ばんだ顔を見せた。

「カーリィ……全部、埋まった」

 前髪が汗ではりつき、熱を帯びたノア君の瞳に胸がきゅうっとなる。先ほどのような黒ずんだ瞳は消え去っていて、穏やかな夕日色の瞳が私を見つめている。ノア君の熱がこちらにまでじんわり伝わって、感触を確かめ合うように抱きしめられた。

「ごめん……泣かせて。怖がらせて」

 抱きしめながら涙を何度も舐めとるノア君は酷い事をしていたのにすごく優しい。

「初めては優しくしてあげたかったのに……お前を……傷つけた」
「…………」
「でも、カーリィが好きすぎる故だから許して。俺を求めて」

 そう言いながら私の反応を待たずに腰を緩やかに動かし始めた。

「ひ、やぁっ」 

 痛みが完全に収まらないままの振動に悲鳴を上げる。痛いよ。まだ痛いのに、奥がジンジンして変な感覚だ。今までの痛みとはなんかちがう。何かが湧き上がってくる。

「あっ、あっ」
「気持ちいい。苦しいけど、さいこう」

 肉欲の塊が何度も抜き差しされて、次第に痛みが別の感覚に変わっていく。
 痛みの合間に腰の奥がジワジワ痺れてきて、今までとは全く違う波打つ快楽が支配していく。

「はあ、はっああっ、ノアく、のあっ」
「カーリィ、熱いな」

 奥が熱い。ノア君の熱くて太い杭が私の胎内を侵している。あんなに痛かったのに、今はなんだか蕩けてしまいそうだ。腰の奥が、膣内が、脳髄までもが、過ぎる快楽のいいなりになってしまう。

 ああ、これが気持ちいいってことなんだ。体が気持ちの良さに歓喜して興奮しているんだ。
 
「っあ、ああんっ、へん、だよぉっ」
「っ、たまらない、な、お前のナカ」

 軋むベットがどんどん激しく揺れる。揺れる視界の中で、自分のはしたない入口に大人の浅黒い杭が何度も出し入れされている。
  
 あんなに大きなものが、腹の奥の子宮を刺激して満たしているのだ。普通ならもっと先の行為のはずが、何もかもすっ飛ばされてこんな事をしているなんて。

 なんだかいろいろと信じられなくて、もう考える事をやめた。気持ちの良さに流されるしか終わりはない気がした。何だろうとどうだろうと、私もノア君も禁忌を犯したのだから。

 もう、後には引き戻れない――。

「ひ、やぁあっ。おく、あたって、る、からぁ。やああんっ」
「っ、わざと、当ててんだよッ。くそっ――たまんねぇなっ」

 肉と肉が卑猥な水音でぶつかりあう中で、そろそろ頂きが近い事を言動で告げると、ノア君も同じなのか荒々しい呼吸を吐いてさらに腰を速めた。その末にギリギリまで引き抜いて、強くグラインドさせると脳内が真っ白になって弾けた。

「っああぁっ!」
「っ……く、っ!」

 私が絶頂を感じて胎内のノア君を締め付けると、それに応えるようにノア君もどくりと己の欲望を解き放った。注がれる熱い液体にぶるりと体が震えて、視界がぼんやりとぼやける。

「すまないが……もっと、つきあって」
「え、あっ!」

 ノア君が私を抱え直す。足を肩に乗せてより深く交わる。

「足りないんだ。幸せで、気持ちよくて……」
「あ、ちょ、ひ、やっ!」

 息つく暇もなく、ノア君は腰をガツガツ動かし始めた。今しがた出されたノア君の白濁が、膣内を経由した結合部分から流れ落ちて私の太ももに伝う。その光景に何を思ったのか、胎内にいるノア君自信が一気に昂り、私をまた激しく求め始めたのだった。 
  
 *

 私はぼうっと天井を眺めていた。
 あれ、私……仕事どうしたんだっけ。今までのは夢だったんだろうか。すっごい濃厚なエッチな夢だった気がする。すぐに起きなければと体を動かそうとすると、体が重くて腰と下肢にズキリと痛みが走る。

 ああ、夢じゃなかったのか。

 この倦怠感と体の節々の痛みは本物。
 お互いに絶頂を迎えてからすぐにまた求められて、求められ尽くされて、知らぬ間に気絶していたらしく、私は眠っていたようだ。

 汗やいろんな体液でまみれていた体は清められていて、ノア君が綺麗にしてくれたのだろうか。シーツの下が全裸なままな事に恥ずかしくなって、自分の制服はどこだろうとキョロキョロ見渡す。

「カーリィ……目、覚めたのか」

 ノア君は先ほどまで湯浴みに行っていたらしい。湯気だった濡れたままの髪と裸体の上に白いガウンを羽織った色っぽい姿でやってきた。

 私は勢いよく頭からシーツをかぶった。隅々までもうノア君に見られたにも関わらず、隠れずにはいられなかった。ていうか、あんな事をしといて冷静でいられるはずがない。

 おまけに入浴後の火照った肌に濡れた彼の半裸姿は、いろんな意味で刺激的で見ていられない。自分も今裸だから落ち着かない。そんなあからさまな事後の状況を見せつけられて、どういう顔をしていいかわからないじゃないか。

 そもそもだ。私が今どんな気分かも知らないでノア君は平然としている。それがなんだか無性に腹が立ってきて、先ほどの事もあって怒りが膨れ上がってくる。
 
「…………」
「カーリィ……?」
「来るなよ。変態。強姦魔。悪趣味!ノア君の大馬鹿野郎っ!!鬼畜っ!!」

 それくらいの事をしたんだ。この人はっ。

 相手が皇太子だろうがなんだろうが容赦ない言葉を浴びせまくる私は、自分でさえもノア君に無理やりされて怒っているのか、ノア君に抱かれて嬉しかったのか、正直なところよくわからない。たとえ無理やりされて怒っていても、本気で嫌だったとも思えない。自分だって、最終的に気持ちよさに流されてしまったのだから。

「……ごめん……カーリィ。本当に。でも、お前が自分の気持ちに嘘をついて俺から逃げようとするから、無理やりでもわからせたかった。自分のものにしたかった」
「だからって、無理やりあんな事しといてキミはっ……最低だよ!初めてだったのに!あんな強姦みたいなのが初めてなんて思い出にもできやしないよバカッ!!」
「カーリィ……」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します

スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」 眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。 隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。 エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。 しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。 彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。 「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」 裏切りへのカウントダウンが今、始まる。 スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!

【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました

ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。 名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。 ええ。私は今非常に困惑しております。 私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。 ...あの腹黒が現れるまでは。 『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。 個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。

物置部屋に追いやられた伯爵令嬢ですが、公爵様に見初められて人生逆転しました〜妹の引き立て役だったのに、今では社交界の花と呼ばれています〜

丸顔ちゃん。
恋愛
伯爵家の令嬢セレナは、実母の死後、継母と義妹に虐げられて育った。 与えられた部屋は使用人以下の物置、食事は残飯、服はボロ。 専属侍女も与えられず、家の運営や帳簿管理まで押し付けられ、 失敗すれば鞭打ち――それが彼女の日常だった。 そんなある日、世間体のためだけに同行させられた夜会で、 セレナは公爵家の跡取りレオンと出会う。 「あなたの瞳は、こんな場所に閉じ込めていいものではない」 彼はセレナの知性と静かな強さに一瞬で心を奪われ、 彼女の境遇を知ると激怒し、家族の前で堂々と求婚する。 嫁ぎ先の公爵家で、セレナは初めて“人として扱われ”、 広い部屋、美味しい食事、優しい侍女たちに囲まれ、 独学で身につけた知識を活かして家の運営でも大活躍。 栄養と愛情を取り戻したセレナは、 誰もが振り返るほどの美しさを開花させ、 社交界で注目される存在となる。 一方、セレナを失った伯爵家は、 彼女の能力なしでは立ち行かず、 ゆっくりと没落していくのだった――。 虐げられた令嬢が、公爵の愛と自分の才能で幸せを掴む逆転物語。

ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました

大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

次期騎士団長の秘密を知ってしまったら、迫られ捕まってしまいました

Karamimi
恋愛
侯爵令嬢で貴族学院2年のルミナスは、元騎士団長だった父親を8歳の時に魔物討伐で亡くした。一家の大黒柱だった父を亡くしたことで、次期騎士団長と期待されていた兄は騎士団を辞め、12歳という若さで侯爵を継いだ。 そんな兄を支えていたルミナスは、ある日貴族学院3年、公爵令息カルロスの意外な姿を見てしまった。学院卒院後は騎士団長になる事も決まっているうえ、容姿端麗で勉学、武術も優れているまさに完璧公爵令息の彼とはあまりにも違う姿に、笑いが止まらない。 お兄様の夢だった騎士団長の座を奪ったと、一方的にカルロスを嫌っていたルミナスだが、さすがにこの秘密は墓場まで持って行こう。そう決めていたのだが、翌日カルロスに捕まり、鼻息荒く迫って来る姿にドン引きのルミナス。 挙句の果てに“ルミタン”だなんて呼ぶ始末。もうあの男に関わるのはやめよう、そう思っていたのに… 意地っ張りで素直になれない令嬢、ルミナスと、ちょっと気持ち悪いがルミナスを誰よりも愛している次期騎士団長、カルロスが幸せになるまでのお話しです。 よろしくお願いしますm(__)m

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

処理中です...