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42.最後の逢瀬
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小屋の扉をおもむろに開けると、小さな棚とテーブルとベットが見えて、暖炉には焚火が焚かれていた。パチパチと木材が燃える音が芳しい。
微かに寝息が聞こえて、ゆっくり辺りを見渡すと、庭師が使う道具一式の陰となって見えなかったが、その横の壁に凭れ掛かっている人影。宗教画に出てくる天使のような寝顔を見つけた。寂しくなったのか泣いていた目の痕がくっきりついている。
「ノア君……」
綺麗で、可愛い寝顔だ。私の、大好きな人……。
「カーリィ……」
私の気配に気づいたのかゆっくり目を開けた。私の姿を目に入れた途端に嬉しそうに微笑んだ。そんなに顔をされたら何も言えなくなる。
「こんな時間まで待たなくてよかったのに。いくら暖炉が近くにあったとしても体、こんなにも冷たいじゃないか」
「三か月もこのままカーリィと離れ離れなんて耐えられないよ……」
引き寄せられて抱き締められた。ノア君は私の体温に安堵する。あったかい、安心するって嬉しそうに何度も言う。
「本当は……このまま、カーリィが来ないんじゃないかって……心のどこかで思ってた。最近のカーリィを見てたら、俺の一方的な片思いなんだってマイナスな事ばかり考えて……どうせひとりぼっちなんだって悲しくなって……一人で泣いて……今のこの瞬間も夢なんじゃないかってどこか不安なんだ」
「ノア君……っ」
「俺を受け止めてくれるのはカーリィだけだよ」
縋るように求められた。可哀想で、可愛い人。見捨てないでとまるで言っている様だった。
「私だけ?」
「先代の血が流れているからって皇族にされた。元々母親は平民で、生きるために仕方なく娼館で働いていたんだけど、先代の陛下がお忍びでやってきた時に無理やり犯して、望まない妊娠で俺が生まれたって聞いた」
「っ……そう、だったんだ」
なんと返事をしていいかわからない出生の秘密だ。私が知ってしまっていいのだろうかってくらい、壮絶な生い立ち。
「それで、どこから嗅ぎつけたのか、宰相を含む奴らが俺に先代の陛下の血が流れているって知って、それだけで俺を次期皇帝陛下にと推された。このまま母の遺族年金を頼りに帝都の下町で生きていくと思っていたのに、無理やり皇宮に連れてこられて、皇帝になるための英才教育を受けろって。バカらしい話だよな」
そうして、こんなどこか歪んでる自分が出来上がったと言う。信用できない奴らの集まりのこの皇宮なんて大嫌いだって、そう言った。
「カーリィがいなきゃ、俺はもっと人としての感情を知らないままでいたと思う」
今までの人生の悲壮を押し殺すような、どこか嬉しそうな顔のノア君。
だから、自分にはカーリィだけなのだと言う。
「カーリィと出会っていなかったら……寂しくて死んでた」
だれにも頼れずに、天涯孤独で、ひとりぼっちで生きてきた中での、小さな幸せ。それが私だって何度も言った。剥き出しの感情が際限なく向けられて、胸がぎゅっと締め付けられる。
ぱち、ぱち、ぱち
焚火が燃える音が静かに鳴り響く。
もう言葉はいらなかった。手探り寄せるように求められて唇を重ねられて、ノア君の不安と寂しさが唇越しでも伝わる。何度も何度も角度を変えて夢中で舌を絡ませた。苦しいキス。だけど、今離れる方がもっと苦しくて両腕をノア君の首に巻き付けた。
彼の寂しさを少しでも拭ってあげたい。もう一晩しか時間がなくても、今日が終わればもう二度と逢えなくても……私という存在を刻んでほしかった。
「愛してる……カーリィ……」
「っ……私も、ノア君を……あいして、る……」
禁忌だとわかっている。好きになっちゃいけないってわかっている。あれだけファンティーヌ嬢に猜疑心を向けられて、何をしているんだって逆鱗に触れるかもしれない。だけど、今夜だけ。もう今夜だけでいいから……私がこの人のそばにいられる権利を許してほしい。
この泣いて寂しそうな人を、可愛い人を、放っておくことなんてできない。この人を受け止めてあげたい。いつまでもこの人の愛情におぼれていたい。
しんしんと降り続ける雪。ぱちぱちと香ばしい音を立て続ける暖炉だけが、熱をかわす二人の様子を朝になるまでずっと見守っていた。
少し痛む腰と倦怠感にゆっくり上体を起こす。二人して素肌でくっついて、簡易ベットの毛布とシーツに包まって朝を迎えた。そっと懐中時計を確認する。早朝の5時前。ああ、もうこんな時間か。愛し合って、こうして一緒に仮眠をとって数時間しかそばにいられなかった。
このまま、二人だけで溶けてしまえばいいのに。今の時間が一生続けばいいのにとそう思った。
「カーリィ……おはよ……」
「おはよう……ノア君」
ちゅっと軽くキスをして目をなんとか覚醒させる。お別れが刻々と迫る中で、離れがたくてずっと抱きしめあった。掌をすっと撫でて、そっと指を絡めあう。
「離れたくないな……」
「私も……だよ……」
再び唇を重ねる。ぎゅっともっと深く抱き締められて、ありとあらゆる場所に唇を落とされていく。視線すらも外せない。今このぬくもりが消えてしまったら泣いてしまいそうだ。
ああ、これじゃあキリがない。一向に離れる事が出来ない。ここまでくると自分達の気持ちの強さが厄介極まりない。
「はやくここを出ないと……見張りの人が来ちゃう」
それでも離れがたい気持ちを押し殺して脱ぎ散らかした服を手繰り寄せる。急いでそれを身に着けていると、まだ半裸のノア君が背後から抱き寄せてきた。
「ノア君?」
「カーリィ……次、あったら……」
ノア君は何かを言おうとしたけれど、口をつぐんだ。
「なんでもない……」
お互いにしばし静寂が訪れる。それでも時間が迫っているので、いそいそと身支度をする。小屋を出る直前、もう一度ノア君に抱き締められてキスをされた。無我夢中になるのを抑えきれずに舌も絡ませた。
これが最後なんだ……。もう……彼とは逢えないんだ……。
名残惜しそうに唇と手が離れていくのに泣きそうになって、溢れそうになるのをぐっとこらえる。
「いってくるよ、カーリィ……」
「ん……いってらっしゃい」
隣国への三か月の旅立ち。だけど、私とは永遠の別れなんだ――。
ノア君の姿をいつまでも視界に入れ続けてじっと見送る。一度だけ振り返ったノア君の顔は寂しそうだけど、私は精一杯笑顔を装った。
やがて完全に姿が見えなくなると、私は涙がこらえきれずにしゃがみ込んだ。
「っ、あぁ」
声を押し殺して泣いて、泣いて、泣きつくして、すでに冷え切った体を抱きしめた。零れる涙を腕で拭い続けるけど、堰を切ったように涙は止まらない。ノア君の事を考えるだけで悲しくて、寂しくて、彼を一人にしてしまう事を考えるだけで嗚咽がとまらない。
ノア君、ノア君っ。
こんなにも大好きで、愛おしくて、可愛いあの人と……もう二度と逢えないんだ……。
微かに寝息が聞こえて、ゆっくり辺りを見渡すと、庭師が使う道具一式の陰となって見えなかったが、その横の壁に凭れ掛かっている人影。宗教画に出てくる天使のような寝顔を見つけた。寂しくなったのか泣いていた目の痕がくっきりついている。
「ノア君……」
綺麗で、可愛い寝顔だ。私の、大好きな人……。
「カーリィ……」
私の気配に気づいたのかゆっくり目を開けた。私の姿を目に入れた途端に嬉しそうに微笑んだ。そんなに顔をされたら何も言えなくなる。
「こんな時間まで待たなくてよかったのに。いくら暖炉が近くにあったとしても体、こんなにも冷たいじゃないか」
「三か月もこのままカーリィと離れ離れなんて耐えられないよ……」
引き寄せられて抱き締められた。ノア君は私の体温に安堵する。あったかい、安心するって嬉しそうに何度も言う。
「本当は……このまま、カーリィが来ないんじゃないかって……心のどこかで思ってた。最近のカーリィを見てたら、俺の一方的な片思いなんだってマイナスな事ばかり考えて……どうせひとりぼっちなんだって悲しくなって……一人で泣いて……今のこの瞬間も夢なんじゃないかってどこか不安なんだ」
「ノア君……っ」
「俺を受け止めてくれるのはカーリィだけだよ」
縋るように求められた。可哀想で、可愛い人。見捨てないでとまるで言っている様だった。
「私だけ?」
「先代の血が流れているからって皇族にされた。元々母親は平民で、生きるために仕方なく娼館で働いていたんだけど、先代の陛下がお忍びでやってきた時に無理やり犯して、望まない妊娠で俺が生まれたって聞いた」
「っ……そう、だったんだ」
なんと返事をしていいかわからない出生の秘密だ。私が知ってしまっていいのだろうかってくらい、壮絶な生い立ち。
「それで、どこから嗅ぎつけたのか、宰相を含む奴らが俺に先代の陛下の血が流れているって知って、それだけで俺を次期皇帝陛下にと推された。このまま母の遺族年金を頼りに帝都の下町で生きていくと思っていたのに、無理やり皇宮に連れてこられて、皇帝になるための英才教育を受けろって。バカらしい話だよな」
そうして、こんなどこか歪んでる自分が出来上がったと言う。信用できない奴らの集まりのこの皇宮なんて大嫌いだって、そう言った。
「カーリィがいなきゃ、俺はもっと人としての感情を知らないままでいたと思う」
今までの人生の悲壮を押し殺すような、どこか嬉しそうな顔のノア君。
だから、自分にはカーリィだけなのだと言う。
「カーリィと出会っていなかったら……寂しくて死んでた」
だれにも頼れずに、天涯孤独で、ひとりぼっちで生きてきた中での、小さな幸せ。それが私だって何度も言った。剥き出しの感情が際限なく向けられて、胸がぎゅっと締め付けられる。
ぱち、ぱち、ぱち
焚火が燃える音が静かに鳴り響く。
もう言葉はいらなかった。手探り寄せるように求められて唇を重ねられて、ノア君の不安と寂しさが唇越しでも伝わる。何度も何度も角度を変えて夢中で舌を絡ませた。苦しいキス。だけど、今離れる方がもっと苦しくて両腕をノア君の首に巻き付けた。
彼の寂しさを少しでも拭ってあげたい。もう一晩しか時間がなくても、今日が終わればもう二度と逢えなくても……私という存在を刻んでほしかった。
「愛してる……カーリィ……」
「っ……私も、ノア君を……あいして、る……」
禁忌だとわかっている。好きになっちゃいけないってわかっている。あれだけファンティーヌ嬢に猜疑心を向けられて、何をしているんだって逆鱗に触れるかもしれない。だけど、今夜だけ。もう今夜だけでいいから……私がこの人のそばにいられる権利を許してほしい。
この泣いて寂しそうな人を、可愛い人を、放っておくことなんてできない。この人を受け止めてあげたい。いつまでもこの人の愛情におぼれていたい。
しんしんと降り続ける雪。ぱちぱちと香ばしい音を立て続ける暖炉だけが、熱をかわす二人の様子を朝になるまでずっと見守っていた。
少し痛む腰と倦怠感にゆっくり上体を起こす。二人して素肌でくっついて、簡易ベットの毛布とシーツに包まって朝を迎えた。そっと懐中時計を確認する。早朝の5時前。ああ、もうこんな時間か。愛し合って、こうして一緒に仮眠をとって数時間しかそばにいられなかった。
このまま、二人だけで溶けてしまえばいいのに。今の時間が一生続けばいいのにとそう思った。
「カーリィ……おはよ……」
「おはよう……ノア君」
ちゅっと軽くキスをして目をなんとか覚醒させる。お別れが刻々と迫る中で、離れがたくてずっと抱きしめあった。掌をすっと撫でて、そっと指を絡めあう。
「離れたくないな……」
「私も……だよ……」
再び唇を重ねる。ぎゅっともっと深く抱き締められて、ありとあらゆる場所に唇を落とされていく。視線すらも外せない。今このぬくもりが消えてしまったら泣いてしまいそうだ。
ああ、これじゃあキリがない。一向に離れる事が出来ない。ここまでくると自分達の気持ちの強さが厄介極まりない。
「はやくここを出ないと……見張りの人が来ちゃう」
それでも離れがたい気持ちを押し殺して脱ぎ散らかした服を手繰り寄せる。急いでそれを身に着けていると、まだ半裸のノア君が背後から抱き寄せてきた。
「ノア君?」
「カーリィ……次、あったら……」
ノア君は何かを言おうとしたけれど、口をつぐんだ。
「なんでもない……」
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これが最後なんだ……。もう……彼とは逢えないんだ……。
名残惜しそうに唇と手が離れていくのに泣きそうになって、溢れそうになるのをぐっとこらえる。
「いってくるよ、カーリィ……」
「ん……いってらっしゃい」
隣国への三か月の旅立ち。だけど、私とは永遠の別れなんだ――。
ノア君の姿をいつまでも視界に入れ続けてじっと見送る。一度だけ振り返ったノア君の顔は寂しそうだけど、私は精一杯笑顔を装った。
やがて完全に姿が見えなくなると、私は涙がこらえきれずにしゃがみ込んだ。
「っ、あぁ」
声を押し殺して泣いて、泣いて、泣きつくして、すでに冷え切った体を抱きしめた。零れる涙を腕で拭い続けるけど、堰を切ったように涙は止まらない。ノア君の事を考えるだけで悲しくて、寂しくて、彼を一人にしてしまう事を考えるだけで嗚咽がとまらない。
ノア君、ノア君っ。
こんなにも大好きで、愛おしくて、可愛いあの人と……もう二度と逢えないんだ……。
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