49 / 63
Ⅲ from A to A
第31話 side Gamma
しおりを挟む
アーロン:青年。
アルトリウス・フォン・ハルモニア:ハルモニア帝国皇帝。18歳。
クラリス:アルトの町に勤務する騎士の女性。21歳。
シンシア:アルトの町に勤務する騎士の女性。25歳。
──────────────────
クラリス 「──────ン、……ロン」
アーロン 「……っ」
クラリス 「アーロン、聞いてるの?」
アーロン 「………………クラリス?」
クラリス 「なに? その幽霊でも見るような顔は……」
アーロン 「い、いや……」
クラリス 「……変なアーロン」
シンシア 「こほん、いちゃいちゃしてるところ悪いけど、いいですか? 隊長」
クラリス 「わ! シンシアさん、ここ隊長室ですよ!? ノックくらいはした方がいいと思います!!」
シンシア 「ノックならしたわよ? あなたたちが気づかなかっただけで」
クラリス 「わー、すみません……」
シンシア 「今大丈夫ですか?」
クラリス 「アーロンなら大丈夫ですよ」
アーロン 「!?」
シンシア 「クラリスが答えるんだ……」
(SE 書類をめくる音)
シンシア 「それで隊長、町の防壁についてなんですけど……」
アーロン 「ち、ちょっと待ってくれ。隊長って、ローレンスのおっさんはここにはいねえぞ?」
シンシア 「え……?」
クラリス 「アーロン、さすがにそれは……」
アーロン 「は、はあ?」
(SE 机にぶつかる音)
(SE 隊長服の飾りが揺れる音)
アーロン 「……っ、これ、隊長服……? お、おい、俺が隊長、なのか?」
クラリス 「アーロン以外に誰がいるの? ローレンス隊長は、去年亡くなったんだよ?」
アーロン 「それで、なんで俺が隊長になるんだよ? ハミルトンは?」
シンシア 「ハミルトンさんは騎士団長の直属の隊で隊長を務めていますから」
アーロン 「……俺が、隊長」
クラリス 「ちょっと大丈夫? 少し休んだら?」
アーロン 「あ、ああ、悪いけど、そうさせてもらうわ」
クラリス 「そうしなさい。……あ、防壁の件は、私がやりますね」
シンシア 「え、ええ、それはいいんだけど、アーロン、本当に大丈夫なの? 」
アーロン 「ま、少し休んだら治るだろ」
シンシア 「それならいいんだけど……」
◇
宿舎。
アーロン (俺が、隊長になってる世界、か……)
アーロン (そういや、ローレンスのおっさんは、2年前に亡くなっちまったんだよな……。この世界でもそれは同じで、そのあとに騎士団を辞めなかった俺が引き継いだってところか)
アーロン 「…………」
アルトリウス 「──────この世界、案外悪いものでもないでしょう?」
アーロン 「やっぱりいるか」
アルトリウス 「おや、この世界のこと、少し気に入っているようですね」
アーロン 「は?」
アルトリウス 「アーロンさん、貴方は少なからずボクを憎んでいる。実際、前の世界でも、ボクの姿を見ると、その憎しみを表に出していた……」
アーロン 「……」
アルトリウス 「なのに、今回はそれがなかった。ふふ、あはは、それってつまり、気づいてしまったんですよね? ボクが作る世界の居心地の良さに」
アーロン 「そんなことは……」
アルトリウス 「ない、とは言わせませんよ。この世界は、アーロンさんの後悔を元に作ったんです。貴方の知るクラリスという騎士が、貴方の知っているままにこの世界で生きているんですよ?」
アーロン 「……」
アルトリウス 「あはは、その様子なら、諦めてくれそうですねぇ。そうだ、助言をしてさしあげましょう。このままワンサイドゲームになってしまうのもつまらないですからね」
アーロン 「助言……?」
アルトリウス 「前回の世界で、アーロンさんにボクが言ったヒント、思い出してみてください。今回は、それを刺激してみようと思いましてね」
アーロン 「前回の世界でのヒント……?」
アルトリウス 「あはは、それでは、ボクはこれで失礼します。せいぜい頑張ってくださいね、アーロンさん」
(SE アルトリウスが闇に溶ける音)
アーロン 「……ふぅ」
(SE アーロンがベッドに腰掛ける音)
アーロン (ヒント……、確か、俺が戦ってきた理由がどうとかって言ってたよな……)
(SE 扉がノックされ音)
クラリス 「(扉の外から)アーロン? 大丈夫? 入るよ?」
(SE 扉が開かれる音)
アーロン 「……クラリス、仕事はどうした?」
クラリス 「もちろん、速攻で終わらせてきたよ」
アーロン 「クラリスらしいな」
(SE クラリスがベッドに腰掛ける音)
クラリス 「ふふん、ねえ偉い? 偉い?」
アーロン 「ああ偉い偉い」
クラリス 「ふへへ……っと、アーロン、体調の方は大丈夫?」
アーロン 「ま、大丈夫だ」
クラリス 「ほんとにぃ~? 心配をさせないようにウソを吐いてたりしてない?」
アーロン 「ほんとだっての」
クラリス 「…………」
(SE アーロンの頬を両手で挟む音)
アーロン 「な、なにすんだよ……っ」
クラリス 「……うん、大丈夫みたいね」
アーロン 「わかった、わかったから、離してくれ」
クラリス 「あ、ごめん」
(SE クラリスが離れる音)
アーロン 「……ふぅ」
クラリス 「じゃあ、パトロール行こうよ」
アーロン 「はあ? 急だな」
クラリス 「……もう、察してよ」
アーロン (……なんだかわからないけど、行かないと機嫌を損ねそうだな)
アーロン 「はあ、わかったって」
クラリス 「やった」
◇
アルトの町、広場。
アーロン 「……ちょっと、距離近くないか?」
クラリス 「そう? 普通じゃないかな?」
アーロン 「…………」
おばさん 「あら、アーロンとクラリスちゃん! 今日も仲が良いわねぇ!」
クラリス 「あ、パン屋のおばさん、こんにちは!」
おばさん 「昼間っからお熱いねえ、おばさんにも分けてもらいたいよ~」
クラリス 「もうおばさん、からかわないでよ~!」
おばさん 「あらら、それじゃあお邪魔虫はこの辺で。おほほほほ~」
(SE おばさんが離れていく音)
クラリス 「もう、いつもああなんだから。困っちゃうよね、アーロン」
アーロン 「まったくだ。俺とクラリスは、ただ幼馴染ってだけなのにな」
クラリス 「え……?」
(SE クラリスが立ち止まる音)
アーロン 「……どうした? 行かねえのか?」
クラリス 「ね、ねえ、ウソだよね……?」
アーロン 「あ? 何がだよ?」
クラリス 「だって、私たち、お互いの気持ち、伝えたよね……?」
アーロン 「気持ち……?」
クラリス 「やっぱり、今日のアーロンおかしいよ……っ!」
(SE クラリスが走り去る音)
アーロン 「あ、おい、クラリス!」
◇
アルト遺跡。
アーロン 「クラリスのやつ、どこまで行ったんだ?」
(SE 爆発音)
クラリス 「(遠くから)きゃああああああっ!!」
アーロン 「ちっ、まさか!!」
(SE アーロンが走り出す音)
死神 「■■■■■■■■■!!」
クラリス 「はああああああっ!!」
(SE 剣を振る音)
クラリス 「……っ!! はあ、はあ、攻撃が通らない……!?」
アーロン 「クラリス!!」
クラリス 「……! アーロン……!」
アーロン 「こいつは俺がなんとかする! クラリスは下がってろ!!」
クラリス 「でも、こいつには攻撃が……!!」
アーロン 「大丈夫だ! 俺を信じろ!」
クラリス 「……!! うん……!」
(SE クラリスが走る音)
アーロン 「ったく、死神化!」
(SE 黒いオーラをまとう音)
死神 「■■■■?」
アーロン 「一撃で決めるぞ! 冥王一閃!!」
(SE 黒いオーラをまとった一閃)
死神 「■■■■■!?」
(SE 死神が消滅する音)
(SE 黒いオーラが消える音)
アーロン 「……ふぅ。ほらな、なんとかなっただろ?」
(SE クラリスがアーロンに抱き着く音)
クラリス 「アーロン!」
アーロン 「……クラリス」
クラリス 「アーロンは本当に、いつも私を守ってくれる……。騎士を目指したのだって、貴族からの理不尽な仕打ちで苦しんでいた私を……」
アーロン (──────そうだ、俺が騎士になったきっかけは、目の前で苦しむ人を見たくなかったからだ。そのために、ずっと……)
クラリス 「……そう、いつだって、皆を守るためにアーロンは戦ってきた──────」
クラリス 「──────私、そんなアーロンが好きだよ」
アーロン 「…………!」
クラリス 「……ねえ、私を置いて、どこにも行かないよね?」
アーロン 「…………」
クラリス 「…………」
アーロン 「……はは、俺を置いてどっかに行ったのは、クラリスの方だろうが」
クラリス 「……っ! そ、そういうことじゃなくてっ!」
アーロン 「バカ、どこにも行か……」
クラリス 「アーロン……?」
アーロン (……今、何を思った? ここは、アルトリウスが作った世界なんだぞ? 俺を諦めさせるために作った偽物の世界……)
アーロン 「…………悪い、クラリス」
クラリス 「え……?」
◇
(SE 世界が闇に染まる音)
(SE アルトリウスが現れる音)
アルトリウス 「はあ、この世界も失敗、ですか」
アーロン 「アルトリウス!」
(SE 拍手)
アルトリウス 「いやいや、よく思いとどまってくましたね。ボクもまさか、たった2回で諦めるとは思っていなかったので」
アーロン 「……悪趣味だな」
アルトリウス 「ははは、こうでもしないと、アーロンさんは諦めないと思いまして」
アーロン 「高く買ってくれるんだったら、そろそろ諦めてくれねえか?」
アルトリウス 「そうはいきません」
アーロン 「ちっ……」
アルトリウス 「ははは、アーロンさん、貴方が諦めるまでやめるつもりはありませんよ。さあ、再開しましょう」
アルトリウス 「──────ボクたちのゲームは、まだ始まったばかりなのですから」
つづく
アルトリウス・フォン・ハルモニア:ハルモニア帝国皇帝。18歳。
クラリス:アルトの町に勤務する騎士の女性。21歳。
シンシア:アルトの町に勤務する騎士の女性。25歳。
──────────────────
クラリス 「──────ン、……ロン」
アーロン 「……っ」
クラリス 「アーロン、聞いてるの?」
アーロン 「………………クラリス?」
クラリス 「なに? その幽霊でも見るような顔は……」
アーロン 「い、いや……」
クラリス 「……変なアーロン」
シンシア 「こほん、いちゃいちゃしてるところ悪いけど、いいですか? 隊長」
クラリス 「わ! シンシアさん、ここ隊長室ですよ!? ノックくらいはした方がいいと思います!!」
シンシア 「ノックならしたわよ? あなたたちが気づかなかっただけで」
クラリス 「わー、すみません……」
シンシア 「今大丈夫ですか?」
クラリス 「アーロンなら大丈夫ですよ」
アーロン 「!?」
シンシア 「クラリスが答えるんだ……」
(SE 書類をめくる音)
シンシア 「それで隊長、町の防壁についてなんですけど……」
アーロン 「ち、ちょっと待ってくれ。隊長って、ローレンスのおっさんはここにはいねえぞ?」
シンシア 「え……?」
クラリス 「アーロン、さすがにそれは……」
アーロン 「は、はあ?」
(SE 机にぶつかる音)
(SE 隊長服の飾りが揺れる音)
アーロン 「……っ、これ、隊長服……? お、おい、俺が隊長、なのか?」
クラリス 「アーロン以外に誰がいるの? ローレンス隊長は、去年亡くなったんだよ?」
アーロン 「それで、なんで俺が隊長になるんだよ? ハミルトンは?」
シンシア 「ハミルトンさんは騎士団長の直属の隊で隊長を務めていますから」
アーロン 「……俺が、隊長」
クラリス 「ちょっと大丈夫? 少し休んだら?」
アーロン 「あ、ああ、悪いけど、そうさせてもらうわ」
クラリス 「そうしなさい。……あ、防壁の件は、私がやりますね」
シンシア 「え、ええ、それはいいんだけど、アーロン、本当に大丈夫なの? 」
アーロン 「ま、少し休んだら治るだろ」
シンシア 「それならいいんだけど……」
◇
宿舎。
アーロン (俺が、隊長になってる世界、か……)
アーロン (そういや、ローレンスのおっさんは、2年前に亡くなっちまったんだよな……。この世界でもそれは同じで、そのあとに騎士団を辞めなかった俺が引き継いだってところか)
アーロン 「…………」
アルトリウス 「──────この世界、案外悪いものでもないでしょう?」
アーロン 「やっぱりいるか」
アルトリウス 「おや、この世界のこと、少し気に入っているようですね」
アーロン 「は?」
アルトリウス 「アーロンさん、貴方は少なからずボクを憎んでいる。実際、前の世界でも、ボクの姿を見ると、その憎しみを表に出していた……」
アーロン 「……」
アルトリウス 「なのに、今回はそれがなかった。ふふ、あはは、それってつまり、気づいてしまったんですよね? ボクが作る世界の居心地の良さに」
アーロン 「そんなことは……」
アルトリウス 「ない、とは言わせませんよ。この世界は、アーロンさんの後悔を元に作ったんです。貴方の知るクラリスという騎士が、貴方の知っているままにこの世界で生きているんですよ?」
アーロン 「……」
アルトリウス 「あはは、その様子なら、諦めてくれそうですねぇ。そうだ、助言をしてさしあげましょう。このままワンサイドゲームになってしまうのもつまらないですからね」
アーロン 「助言……?」
アルトリウス 「前回の世界で、アーロンさんにボクが言ったヒント、思い出してみてください。今回は、それを刺激してみようと思いましてね」
アーロン 「前回の世界でのヒント……?」
アルトリウス 「あはは、それでは、ボクはこれで失礼します。せいぜい頑張ってくださいね、アーロンさん」
(SE アルトリウスが闇に溶ける音)
アーロン 「……ふぅ」
(SE アーロンがベッドに腰掛ける音)
アーロン (ヒント……、確か、俺が戦ってきた理由がどうとかって言ってたよな……)
(SE 扉がノックされ音)
クラリス 「(扉の外から)アーロン? 大丈夫? 入るよ?」
(SE 扉が開かれる音)
アーロン 「……クラリス、仕事はどうした?」
クラリス 「もちろん、速攻で終わらせてきたよ」
アーロン 「クラリスらしいな」
(SE クラリスがベッドに腰掛ける音)
クラリス 「ふふん、ねえ偉い? 偉い?」
アーロン 「ああ偉い偉い」
クラリス 「ふへへ……っと、アーロン、体調の方は大丈夫?」
アーロン 「ま、大丈夫だ」
クラリス 「ほんとにぃ~? 心配をさせないようにウソを吐いてたりしてない?」
アーロン 「ほんとだっての」
クラリス 「…………」
(SE アーロンの頬を両手で挟む音)
アーロン 「な、なにすんだよ……っ」
クラリス 「……うん、大丈夫みたいね」
アーロン 「わかった、わかったから、離してくれ」
クラリス 「あ、ごめん」
(SE クラリスが離れる音)
アーロン 「……ふぅ」
クラリス 「じゃあ、パトロール行こうよ」
アーロン 「はあ? 急だな」
クラリス 「……もう、察してよ」
アーロン (……なんだかわからないけど、行かないと機嫌を損ねそうだな)
アーロン 「はあ、わかったって」
クラリス 「やった」
◇
アルトの町、広場。
アーロン 「……ちょっと、距離近くないか?」
クラリス 「そう? 普通じゃないかな?」
アーロン 「…………」
おばさん 「あら、アーロンとクラリスちゃん! 今日も仲が良いわねぇ!」
クラリス 「あ、パン屋のおばさん、こんにちは!」
おばさん 「昼間っからお熱いねえ、おばさんにも分けてもらいたいよ~」
クラリス 「もうおばさん、からかわないでよ~!」
おばさん 「あらら、それじゃあお邪魔虫はこの辺で。おほほほほ~」
(SE おばさんが離れていく音)
クラリス 「もう、いつもああなんだから。困っちゃうよね、アーロン」
アーロン 「まったくだ。俺とクラリスは、ただ幼馴染ってだけなのにな」
クラリス 「え……?」
(SE クラリスが立ち止まる音)
アーロン 「……どうした? 行かねえのか?」
クラリス 「ね、ねえ、ウソだよね……?」
アーロン 「あ? 何がだよ?」
クラリス 「だって、私たち、お互いの気持ち、伝えたよね……?」
アーロン 「気持ち……?」
クラリス 「やっぱり、今日のアーロンおかしいよ……っ!」
(SE クラリスが走り去る音)
アーロン 「あ、おい、クラリス!」
◇
アルト遺跡。
アーロン 「クラリスのやつ、どこまで行ったんだ?」
(SE 爆発音)
クラリス 「(遠くから)きゃああああああっ!!」
アーロン 「ちっ、まさか!!」
(SE アーロンが走り出す音)
死神 「■■■■■■■■■!!」
クラリス 「はああああああっ!!」
(SE 剣を振る音)
クラリス 「……っ!! はあ、はあ、攻撃が通らない……!?」
アーロン 「クラリス!!」
クラリス 「……! アーロン……!」
アーロン 「こいつは俺がなんとかする! クラリスは下がってろ!!」
クラリス 「でも、こいつには攻撃が……!!」
アーロン 「大丈夫だ! 俺を信じろ!」
クラリス 「……!! うん……!」
(SE クラリスが走る音)
アーロン 「ったく、死神化!」
(SE 黒いオーラをまとう音)
死神 「■■■■?」
アーロン 「一撃で決めるぞ! 冥王一閃!!」
(SE 黒いオーラをまとった一閃)
死神 「■■■■■!?」
(SE 死神が消滅する音)
(SE 黒いオーラが消える音)
アーロン 「……ふぅ。ほらな、なんとかなっただろ?」
(SE クラリスがアーロンに抱き着く音)
クラリス 「アーロン!」
アーロン 「……クラリス」
クラリス 「アーロンは本当に、いつも私を守ってくれる……。騎士を目指したのだって、貴族からの理不尽な仕打ちで苦しんでいた私を……」
アーロン (──────そうだ、俺が騎士になったきっかけは、目の前で苦しむ人を見たくなかったからだ。そのために、ずっと……)
クラリス 「……そう、いつだって、皆を守るためにアーロンは戦ってきた──────」
クラリス 「──────私、そんなアーロンが好きだよ」
アーロン 「…………!」
クラリス 「……ねえ、私を置いて、どこにも行かないよね?」
アーロン 「…………」
クラリス 「…………」
アーロン 「……はは、俺を置いてどっかに行ったのは、クラリスの方だろうが」
クラリス 「……っ! そ、そういうことじゃなくてっ!」
アーロン 「バカ、どこにも行か……」
クラリス 「アーロン……?」
アーロン (……今、何を思った? ここは、アルトリウスが作った世界なんだぞ? 俺を諦めさせるために作った偽物の世界……)
アーロン 「…………悪い、クラリス」
クラリス 「え……?」
◇
(SE 世界が闇に染まる音)
(SE アルトリウスが現れる音)
アルトリウス 「はあ、この世界も失敗、ですか」
アーロン 「アルトリウス!」
(SE 拍手)
アルトリウス 「いやいや、よく思いとどまってくましたね。ボクもまさか、たった2回で諦めるとは思っていなかったので」
アーロン 「……悪趣味だな」
アルトリウス 「ははは、こうでもしないと、アーロンさんは諦めないと思いまして」
アーロン 「高く買ってくれるんだったら、そろそろ諦めてくれねえか?」
アルトリウス 「そうはいきません」
アーロン 「ちっ……」
アルトリウス 「ははは、アーロンさん、貴方が諦めるまでやめるつもりはありませんよ。さあ、再開しましょう」
アルトリウス 「──────ボクたちのゲームは、まだ始まったばかりなのですから」
つづく
0
あなたにおすすめの小説
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
現代文学
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる