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第2章 A New Resident ,A New life.

第45話 サンルートの民族と女王陛下

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「日本の料理ってどんな感じなんだろー、アタシ、バリ楽しみ!」
「……サンルートの料理は美味しいの?」
「そりゃもう! バリ美味しいよ! 初めてサンルートに来た時、まずそこに驚いたもん! アタシの故郷の国の料理、あそこまで美味しくなかったし!」
「へぇー……」

 ……そういえばちょうどいい、皆に聞きたいことがあるんだった。
 今日は色々ありすぎて、すっかり忘れていた。

「そうそう! 皆!」
「な、なに? 突然どうしたの? ルリルリ?」
「皆の世界について……教えてくれない?」
「あーね! アタシたちももっと日本について教えてくれない?」
「う、うん!」

 よし、ちょうど料理ができるまで時間がかかるだろうし、色々聞いてみよう。
 というわけで、早速論文の資料集めと行きますか……。
 私は忘れないようにスマホのメモ帳を起動させた。
 これでメモを取りながら色々聞いてみよう。

「サンルートってどういうところ?」
「どういうところかぁ……うーん……改めて聞かれると、バリよくわからないなぁ」

 リンは考え込んでしまった。
 ……もうちょっと具体的に聞いてみるか。

「例えば……どういう民族が住んでる?」
「うーん、まず人間でしょ? それに犬獣人でしょ? 猫獣人に、兎獣人……」

 ……獣人多いな。
 獣人以外の民族はいるのだろうか?

「そういえば……ラピスはサンルートの人って言ってたよね?」
「せやで、ウチらサキュバスはサンルートに多くいる種族や、と言っても人間や獣人の皆さんと比べると少数民族やな、ゴルドはんみたいなドワーフもそうやで」
「なるほど……サンルートは多民族国家……」

 日本も厳密に言えば多民族国家であるが、日本人としてのアイデンティティがある者が多数を占めているので、ほぼ単一民族の国家と言われている。
 まぁ、そう思わない人も中にはいるとは思うけどね……。

「そして、国王はダイヤ・サンルート……どういう人なの?」
「ダイヤ・サンルートは……サンルートに住む……ほとんどの……民族の血を……持ってる……言わば……サンルートの……象徴……」
「へぇー……」

 キセノンが国王について教えてくれた。
 王が色んな民族の血を持っているというのは、確かにサンルートの象徴ともいえるかもしれない。

「色んな……民族の……長の血を……引き継いでるって……言われてる……」
「凄いね、お目にかかってみたい」
「私……似顔絵……描けるよ?」
「本当!? 描いてみて!」

 私は咄嗟に空いている紙とペンを持ってきて、キセノンに渡した。
 キセノンは、スラスラとペンを動かし……イラストを描き上げた。
 ていうかキセノン、絵上手!? ほぼ写真みたいじゃない!

「これが……ダイヤ陛下……」
「おお、キセノンって絵が上手いんだね」
「ありがとう……」

 キセノンが描いてくれたダイヤ・サンルートの絵。
 本当に……プロが書いたみたいに上手いな。
 ぱっと見男性に見えるが……リンがダンジョンを出たときにさらっと言っていたけど、女性のようだ。
 顔つきは見た感じ人間、右耳が猫、左耳が兎の耳のようで、髪型は短いショートヘアー、目は釣り目で、イラストで見ると20代後半のように見える。

「結構お若い国王なんだね」
「若いかなぁ? アタシが聞いた限りだと……420代って聞いた気がするけど……」
「420……」

 うん、年齢について言及するのはやめよう、次元が違いすぎる。
 もっと色々聞きたいな。


「じゃあ次の質問を……」
「はーい! 皆お待たせ! ご飯できたよー」

 ……と、その前にご飯だ。
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