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第9章 サンルートの王、参上!

第227話 陛下の声

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「しかし、君たちも凄いな! 日本の民の為にこうしてダンジョン探索をしている! それに、瑠璃殿に至っては我らが同胞とパーティを組んで頑張っている! 元サンルート人として誇り高い……本当に」

 ダイヤさんは私たちを褒め称えるが……やはり、他のサンルート人が犯罪行為をしていることに心を痛ませているようだった。

「……今、盗みを働いているとされている同胞、何もせずに寝そべっている同胞……皆、同じような存在だとよいのだがな……」
「確かに、バリなんとかしたいよね、どうにかできないかなぁ……」
「どうにもならんやろ、擁護するつもりあらへんけど、あの輩が生きていく手段って言うのはそれくらいしかないで」
「で、でもよ……本当にそれしか方法は無いのか?」

 うーん……何か方法か……パッと思いつかないな。
 ダイヤさんの言葉に皆頭を悩ませた、勿論私も。
 ……すると、1人が手を上げた……キセノンだ。

「ねぇ……思ったんだけど……日本に……いる……サンルート人……ダイヤちゃんの……言葉……聞けば……目が……覚めるかも」
「確かに名案だが、1人ずつ声を掛けて行ったら時間が掛かってしまうぞ? 何か手っ取り早い方法はない物だろうか、余の言葉が広く伝わる方法……」
「方法……あるよ……」
「ほう、それはなんだ?」

 確かに、どんな方法でやるっていうんだろう?
 皆が気になる中、キセノンは口開いた。

「……インターネットで……配信する」
「インターネット……なるほど!」

 確かに、それは名案かもしれない……けど、ちょっと待って。

「でもさ、キセノン。サンルートの人ってスマホもパソコンも持ってなくない?」
「大丈夫……方法……考えてある……」
「そ、そう?」

 どんな方法を使うんだ? 思いつかない……。

「キセノン殿、瑠璃殿……さっきから何を話しているのだ?」
「インターネットって、ルリルリが持ってるスマホ? ってやつのことだよね?」
「確かにそれやったら名案かもしれへんな」
「うーん、理解はできるが……」

 私たちが困惑する中、キセノンが説明を始めた。

「ダイヤちゃんは……サンルートの……王……姿……現わせば……報道各社……反応……するかも」
「そう簡単に反応する?」
「うん……ただ配信するなら……そうかも……でも……『ドローン』……使えば……行ける」
「ドローン?」
「うん……地下室の……素材で……複製……できる……モニターとか……取り付ける」
「モニターを取り付けたドローンを使うのね、地下室の物だけで作れるかな?」
「足りなかったら……どこかで……拾う」
「む、無理しないでね?」

 キセノンの考えは大体分かる。
 ネットで配信して、その映像をモニター付きのドローンを使って色んなところに飛ばすという事なのだろう。
 そうすれば、街中にいるサンルート人の耳にも届く……ということだろう。
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