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最終章 全員で一つの探索隊
第348話 裂け目
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飛び立ち始めて数時間。
辺りはすっかり真っ暗になっていた……が、潮の香りが、私たちの居場所を伝えていた。
「ここが……犬吠埼」
変身を解除し、私たちは真っ暗に染まった海を見つめていた……でもまぁ、真っ暗とは言っても、月明かりが海を照らし、どこにあるかはわかるのだが。
灯台は明かりが消され、目の前まで来てやっと見えるくらいだった。
「さて、ここからどうする?」
「闇雲に……飛び込んでも……溺れる……だけ」
「ロムロム、場所とか覚えてないの?」
「すまねぇ……全く覚えてねぇ」
「まぁ、無理もないわな、瑠璃はんはどう思う?」
「うーん……」
私に振られてもなぁ……でも、こんなところで油を売ってるわけにもいかないし……。
……あれ?
「なんか……海、変じゃない?」
何やら波が、岸の方ではなく……岸から垂直の方向に向かって動いていたのだ。
「本当……なんか……おかしい」
「キセノンもそう思う?」
「せやなぁ、なんかおかしいわ」
「ラピスも?
キセノンとラピスも海の異変に気付いたようだ。
「え? どういうこと?」
「別に変った様子はねぇと思うが……」
「俺、海とかよくわかんねぇ」
3人はわからないようだが……そんな3人も海の異変にすぐ気づくようなことが起きた。
海が次第に……「裂け目を形成し始めた」のだ。
その構図はまるで、海を割るモーセの絵画のようだった。
裂け目から海底が月明かりに照らされた。
そして、裂け目の先……そこに見えたのは。
「あれは……お城?」
裂け目の奥、そこに、明らかに人工的に作られたであろう西洋風のお城が見えてきたのだ。
「間違いない……俺、覚えてる! あれは……ラブカルドの本拠地だ!」
「あれが?」
と、いうことは……。
「……どうやら、こっちにこいって言いたいみたいだね」
あんまり歓迎されているムードではなさそうだが、向こうが濃いって言うなら、乗るしかない。
「行こう、みんな」
「おう! 俺は準備OK!」
「あ、アタシも!」
「まぁ、行くしかあらへんよな」
「ここまで来たんだ! やってやるよ!」
「準備……大丈夫……」
よし、じゃあ行こう!
私たちは再びイセカイザーとなり、城へと飛び立った。
辺りはすっかり真っ暗になっていた……が、潮の香りが、私たちの居場所を伝えていた。
「ここが……犬吠埼」
変身を解除し、私たちは真っ暗に染まった海を見つめていた……でもまぁ、真っ暗とは言っても、月明かりが海を照らし、どこにあるかはわかるのだが。
灯台は明かりが消され、目の前まで来てやっと見えるくらいだった。
「さて、ここからどうする?」
「闇雲に……飛び込んでも……溺れる……だけ」
「ロムロム、場所とか覚えてないの?」
「すまねぇ……全く覚えてねぇ」
「まぁ、無理もないわな、瑠璃はんはどう思う?」
「うーん……」
私に振られてもなぁ……でも、こんなところで油を売ってるわけにもいかないし……。
……あれ?
「なんか……海、変じゃない?」
何やら波が、岸の方ではなく……岸から垂直の方向に向かって動いていたのだ。
「本当……なんか……おかしい」
「キセノンもそう思う?」
「せやなぁ、なんかおかしいわ」
「ラピスも?
キセノンとラピスも海の異変に気付いたようだ。
「え? どういうこと?」
「別に変った様子はねぇと思うが……」
「俺、海とかよくわかんねぇ」
3人はわからないようだが……そんな3人も海の異変にすぐ気づくようなことが起きた。
海が次第に……「裂け目を形成し始めた」のだ。
その構図はまるで、海を割るモーセの絵画のようだった。
裂け目から海底が月明かりに照らされた。
そして、裂け目の先……そこに見えたのは。
「あれは……お城?」
裂け目の奥、そこに、明らかに人工的に作られたであろう西洋風のお城が見えてきたのだ。
「間違いない……俺、覚えてる! あれは……ラブカルドの本拠地だ!」
「あれが?」
と、いうことは……。
「……どうやら、こっちにこいって言いたいみたいだね」
あんまり歓迎されているムードではなさそうだが、向こうが濃いって言うなら、乗るしかない。
「行こう、みんな」
「おう! 俺は準備OK!」
「あ、アタシも!」
「まぁ、行くしかあらへんよな」
「ここまで来たんだ! やってやるよ!」
「準備……大丈夫……」
よし、じゃあ行こう!
私たちは再びイセカイザーとなり、城へと飛び立った。
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