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吉原復讐炎-よしわらふくしゅうえん-
しおりを挟む5人用。10分~15分。
――――――――――――――――――
千代__吉原の頂点の【花魁】。復讐に命を懸ける。
朔太__千代の幼馴染・弟的存在。千代の為なら手段を厭わずなんでもする。
甲堂__お役人。権力を振りかざし、千代を扱う。
源___千代の父を死へ追いやった過去を持ち、苛まれている。
お菊__千代の妹的存在。
――――――――――――――――――
シーン① ――― 千代の部屋。
(SE:祭囃子・三味線の音・客の下品な笑い声)
朔太M
「江戸の夜、吉原の灯。ここは綺麗な地獄でぇ。金で夢を買い、涙を隠して笑う場所。だが今夜…この街の【紅】は、紅の色じゃねぇ……赤色に染まる。」
(SE:重い着物の衣擦れの音)
甲堂
「ふははははは!見ろ!千代。もの見事な着物を。明日からお前は、儂と夫婦。今度は儂の籠の中の鳥だ。」
千代
「えぇ、甲堂様。感謝しておりんす。」
源
「……っ…。」(外で待つ)
甲堂
「源、そこにおるな。明日の道中、一時たりとも千代から離れるな。傷一つでも付きようもんならば、貴様の首が飛ぶと思え。」
源
「へい……。」
(SE:雨音)
シーン② ――― 路地裏・密談
(SE:遠くで騒がしい・風の音)
千代
「朔太、例のモノは…?」
朔太
「用意できてるよ。……これが例の【薬】だ。」
(SE:布擦れ)
千代
「ありがとう、すまねぇね。」
朔太
「いいんだ。姉さんの為なら、何だってするさ。」
千代
「あんたって奴は…。したら、ソレを甲堂の盃に。」
朔太
「本当に…やるんだな。姉さん、アンタの命までアイツと道連れかい?」
千代
「あちきの心は父様が死んだあの日、源さんに殺されたんだ。残ったのは…。だから、いいんだよ。」
(SE:草履の足音)
源
「そこで何を話しているんだ。朔太、千代さん。」
千代
「聞いていたので有りんすか…。」
源
「あぁ。お前たちが何を企もうと、俺の知った事ではない。……だが、死なせない。死なせてたまるものか。」
(SE:風の音)
―――フェードアウト
シーン③
(SE:花魁道中の重い下駄の音)
お菊
「……千代姐さん、顔色が悪いようでありんすよ?」
千代
「…お菊。アンタは、この街で一番の花を咲かせんだよ。」
(SE:草履の音)
甲堂
「さあ、千代。儂の屋敷へ。」
千代
「その前に…。甲堂様、このお酒を。あちきとの盃を…最後の真心を受け取っておくんなんし。」
(SE:酒を注ぐ音)
(SE:飲み干す)
甲堂
「…ぅむ。少し苦いな。しかしながら、美味だ!」
千代
「それは、良うござりんした。」
甲堂
「では…」
(SE:踏み出した音)
甲堂
「っ!?……な…んだ、急に…。」
(SE:草履の足音)
朔太
「…ようやくですね、旦那。地獄の入り口は、見えましたかい?」
甲堂
「貴様…な…にを…っ!毒…か……?千代…貴…様も…!」
千代
「えぇ、飲みんした。」
甲堂
「なんて、事を。」
千代
「仇でありんす。父様の仇…ようやく討てんしたよ。」
(SE:二人の倒れる音)
シーン④
(SE:地面を這いつくばる)
甲堂
「殺せ…源んんんん!こいつ…ら、を、殺せぇ、えええぇえぇぇ!」
源
「……旦那。良い様ですね。…ふっ、断らせていただきます。俺もまた、あんたへの復讐を望んでたんだ。」
甲堂
「ぅぐ…っぐご……」(絶命)
(SE:逃げ惑う人々)
千代
「ッぅご……はっ…はぁはぁ…。空が、綺麗…で、ありんすね…。」
朔太
「姐さん!嫌だ…嫌だ嫌だ嫌だ!行かないでくれ!俺を…おいていかないでくれぇ!」
(SE:短剣を出す)
お菊
「だめ!何をしようとしてるのでありんすか!?……千代姐さんは、望んでねぇでありんすよ。」
朔太
「止めねぇでくれ!」
(SE:振り払い・喉に突き刺す)
朔太
「っぐほ…がはっ…っう、っ…。」(絶命)
お菊
「なんてことを…」
(SE:パチパチと燃え広がる音)
千代
「あちきの部屋の…火種が、広がりんす…。源さん、お菊…逃げなんし。生きる、の、でありんす…。罪を…背負って…生き、つづけ…な…んし……。」(絶命)
(SE:逃げ出る下駄と草履の音)
―――フェードアウト
シーン⑤
(SE:燃え盛る音)
お菊M
「姐さんが隠していた火種は瞬く間に広がり、吉原を照らしんした。復讐・情念・執着…全てが紅蓮の炎と共に…灰になりんす。」
(SE:燃え盛る炎)
―――フェードアウト
END
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