57 / 96
第五十五話
王子、運命の相手に出会う(シリウス王子視点)
しおりを挟む
「殿下、本日の御読み物でございます」
執事のアルフが兵学と文学の書物を持ってきて目の前の机上に置いた。
(もうこんな本は見飽きた。ヤマトが選んでくれた小説が早く読みたい)
ー俺はシリウス・ノア・セイルーン。
王都セイルーンの第一王位継承者。
兄弟はおらず、母上は俺が小さい頃、不慮の事故で亡くなってしまった。
それ以降は目の前にいる黒のタキシード姿の執事、アルフが色々と面倒を見てくれている。
学び事は勿論、武術や狩りの練習まで幅広い分野のものを色々と教えてくれた。
国王である父上は昔から多忙な日々を過ごし何かと城を空ける事が多く、一人っ子だった俺は自分より年上の大人達に話し相手になってもらい、大人に囲まれて育った。
同年代の友達と呼べる者は無く、学校に行っても俺に近寄ってくる奴等は皆、俺の顔色を伺い、己の欲の為に媚び諂う者ばかりだった。
思春期に入り、性にも興味が出てきたのでせめて恋人でも作ったり、セックスというものもしてみようと何人かを夜伽に来させたが問題が発生した。
アソコが一切反応せず勃たないのだ。
頭や心の中では興奮している。が、勃たない。力なく萎れたままだ。
何人、何十人もの医者に診せたが原因不明だと言われた。
父上には跡継ぎの事は気にするなと言われたが、そうもいかない。でも俺のアソコは全く反応してくれない。
俺はすっかり自信を無くし、何か方法は無いのか色んな本を読んでいるうちに、架空の物語を描いた恋愛小説の存在を知り、読むようになり、段々とその世界へとハマった。というより、本の世界へ逃げたと言うべきだろうか。
俺が小説を読むようになり、城の中の書物庫に置いてある小説を読みきったところに、護衛の一人でもあるディルトが、最近知り合った本屋の店員で本に詳しい者がいると言ってきた。
俺はディルトに、その店員に面白そうな本をいくつか選んでもらって買って来いと命じた。
その本を選んでくれたのがヤマトだった。
ヤマトが選んでくれた本はどれも凄く面白く、一気に読破してしまった。
その読破した本数冊を眺めながらふと、俺の為に本を選んでくれたヤマトという人物が気になり、ディルトにどんな奴かと聞くと、俺より年下の、黒髪黒目の可愛らしい子と説明されより一層興味がわいたので、追加の本を買いに行くというディルトにお忍びでついて行った。
そこで初めてヤマトの実物を見たが……俺が今まで生きてきた中で一番の美貌の持ち主だった。
俺に言い寄ってきた奴達が足元にも及ばない位、とんでもなく可愛くて美人で、ハッキリ言って全て引っくるめて全てが最高だった。髪や瞳の色、背の高さ、体つき、仕草、声…………何故これ程までの人物が街道沿いの本屋に?
更にヤマトを見つめているうちに俺の下半身が熱をもって疼きだした。城へ帰っても疼くのが止まらない。
あのヤマトとセックスしたい……
頭の中で裸で交わり、俺の下で乱れ喘ぐヤマトを想像したら勢いよく反り勃った。
あれだけ何年間も勃たなくて苦しんでいたのに、ヤマトのイヤラシイ姿を想像しただけでガチガチに勃ったのだ。
俺はその夜、ヤマトで自慰をし吐精した。
あぁ、ヤマトを城へと連れて帰りたい。
連れて帰って、夜の相手をさせたい。セックスして愛し合いたい。あのヤマトとセックスをしたら俺は一体どうなるのだろう。とてつもない快感を得る事が出来るんじゃないだろうか。
ヤマトを買いたいという本屋の店主との交渉は失敗に終わったが、俺はヤマトを手に入れるまで絶対に諦めない。ヤマトの全てが欲しい。
そこで、諜報機関の奴等を呼び出し、秘密裏にヤマトの身辺調査と、ついでに護衛も頼んでおいた。
恐らく色んな奴がヤマトに近付いている筈だ。どんな奴でも不審な動きをしていたらとりあえず閉じ込めておけ、と命じておいた。
そして奴等のお陰でヤマトの事が少しずつ分かってきた。
ここ一、二ヶ月位前から街道沿いの本屋で住み込みで働く様になった。
身元、身分等は一切不明。
何らかの事故に遭い、記憶の一部を喪失した状態のヤマトを本屋店主が見つけ保護し、住み込みで働くようになった。
年齢は十六歳、好きな食べ物は肉類と果物、嫌いな食べ物は苦い野菜。
趣味は読書、買い物。本が大好き。
特定の交際相手は無し。
真面目で明るくて優しくて……それでいて見た目が物凄く良いが本人はそれを鼻にかけていない。
その為ヤマトを狙っている奴は数知れず。
本屋に通っている客の殆どはヤマト目当てで足を運んでいる連中らしかった。
勤務中のヤマトを遠くからチラ見し続けたり、ヤマトを呼びつけ本の事を聞きながら体を触ったりする不逞な行為をする客が後を絶たない。
諜報機関の奴等は、ヤマトを護衛するより攫ってきた方が早いと言っていたが、ヤマトの気持ちを無視して無理矢理連れ去るより、俺に振り向かせてから、納得して来てもらいたかった。
時間はかかってもヤマトだけはそうしたかった。
でもこんな気持ちになるのは生まれて初めてで、ヤマトの前では素直に自分が出せない。つい、強気な態度を取ってしまう。
ここはプレゼントでもやって気を引いてみよう、と思っていた矢先。
父上が見合い相手の写真を持って、ニコニコしながら部屋に入ってきた。
「シリウス、明日見合いだからな。綺麗に身なりを整えておけよ」
「はぁ? 俺その話はもう何度も断ってきただろ!? 見合いなんて絶対しない」
「そうは言っても、お前ももう二十歳だ。
そろそろ相手が欲しくないか? 欲しいだろう?」
父上は俺の頬を人差し指でツンツンしてきた。父上は俺が大きくなっても、こうして子供扱いをしてくる。
親子として触れ合った時間が少ないからか、こういうスキンシップをしてその時間を埋めている様だった。
「父上……好きな相手は既にいるっていっただろう? 見合いなんてしない」
「それが、どうしてもって先方がしつこくてねぇ。付き合い上断れなくて。
会って話すだけでもいいから。頼むよ」
「…………」
見合いなんてもう何度目だろうか。何度も何度も断っても無理矢理こうして見合いの約束をさせられ、本当に嫌になる。
ここから逃げ出して、ヤマトに会いに行きたい。
ヤマトと話をして、触れ合いたい。
俺は父上が部屋から出て行った後、何となく開いている窓の下を見た。
周囲には誰もおらず、ここからなら逃げられそうだ。
俺は皆が寝静まった後を見計らって足首まである黒マントを羽織り、フードを頭にすっぽりとかぶって窓から身を乗り出し、結んだカーテンとシーツを伝って下へ降り、使用人出入り口から逃げ、馬車を乗り継ぎ……ヤマトへ会いに行った。
ヤマトが働いている本屋に着いたが、開店前で閉まっていた。でも、入り口で待っている間に城の関係者に見つかったら厄介だ。
扉を何度か強めに叩くと、扉が開き……ヤマトが立っていた。
俺は思わず抱きつき、匿ってくれるよう頼んだ。
とりあえずヤマトの部屋に案内され昼まで過ごす事になったが、ヤマトに友達と話す様に、とタメ口で喋って貰ってから興奮がおさまらない。
初めて友達……いや、恋人同士の仲って感じがしたからだ。
更にここはヤマトが寝起きしている部屋。興奮しない筈がない。
俺はヤマトの部屋を隅から隅まで見て回った。
綺麗に片付けられた部屋、整頓された本棚や卓上。ベッド横にある腰の高さの本棚には、小説本がきちんと並べられてあった。
俺が読んだ事のない面白そうな本が数冊あったので、ヤマトのベッドの中に入り読む事にした。
しばらく本を読んでいたが、ベッドの布団と枕についているヤマトの匂いで再び興奮してきた。
本を一旦枕の横に置き、布団に潜った。
ヤマトがこのベッドで寝起き……
その姿を想像したまま俺の股間に手をやると、ガチガチに反り勃って今にも出そうな勢いでビクついていた。
昼飯を持ってきたヤマトに、本で見てどうしてもやって貰いたかったフェラを頼んでやって貰ったが、手でやるのとは比較にならない位気持ちが良かった。
ヤマトが、ヤマトの小さい口が俺のを咥えて舐めてる……!
じっくり長く堪能したかったが、我慢できずにあっという間に吐精してしまった。
何なんだあのテクニックは……!
こんなに感じたのは生まれて初めてだ。
俺の目はやはり節穴じゃなかった。
やはり俺にはヤマトしかいない。改めてそう確信した。
その後は一日だけ泊めてもらったものの、キールとかいう本屋の同僚に邪魔されセックス出来ず、更に第二騎士団副長のロタが諜報機関の奴等に間違って捕まった可能性が高くなり、俺はしぶしぶ王城へと戻り捕まっていたロタを牢獄から出した。
そっと、このままヤマト達と本屋へ帰ろうとしたが、ディルトから話が回ったのか執事のアルフや沢山の使用人達が待ち構えていて、俺はアルフに怒られながら強引に自室へと連れて行かれた。
今までどこにいたのかとか、見合いも延期になり対応が大変だったとか、国王が不在中なのだからこういう勝手な行為は慎めとか散々叱られてしまった。
そして今まで以上に監視の人数を増やされてしまい、夜の脱出は不可能になってしまった。クソッ……
それから数日、機嫌悪く過ごしていると父上が自室へとやってきた。
再び見合いの話をしてきたので、俺はもう我慢出来ずヤマトの事を話し、俺はヤマト以外の奴とは付き合ったり結婚する気は無いと伝えた。
父上には反対されるかと思いきや、俺が選んだ人なら、と納得してくれた様子だった。
しかし、俺が選んだ相手を見てみたいから一度直接会わせてくれと頼まれた。
近いうちにヤマトを迎えに行き、父上に会って貰えるか頼んでみよう。
もう俺にはヤマトしかいない。
唯一の希望の光。
ヤマトがもし万が一、妊娠できる体だったとしたら……監禁してでも二度と城から出さないだろう。
ヤマトの気持ちを尊重したいが、妊娠できるとしたら話は別だ。
一生涯、この城の中で囲い、俺だけのものにしてやる。
俺にはヤマトしか考えられない。
ヤマトが俺の傍で寄り添い微笑む姿を想像しながら、今日も一人寂しく眠りにつくのだった。
執事のアルフが兵学と文学の書物を持ってきて目の前の机上に置いた。
(もうこんな本は見飽きた。ヤマトが選んでくれた小説が早く読みたい)
ー俺はシリウス・ノア・セイルーン。
王都セイルーンの第一王位継承者。
兄弟はおらず、母上は俺が小さい頃、不慮の事故で亡くなってしまった。
それ以降は目の前にいる黒のタキシード姿の執事、アルフが色々と面倒を見てくれている。
学び事は勿論、武術や狩りの練習まで幅広い分野のものを色々と教えてくれた。
国王である父上は昔から多忙な日々を過ごし何かと城を空ける事が多く、一人っ子だった俺は自分より年上の大人達に話し相手になってもらい、大人に囲まれて育った。
同年代の友達と呼べる者は無く、学校に行っても俺に近寄ってくる奴等は皆、俺の顔色を伺い、己の欲の為に媚び諂う者ばかりだった。
思春期に入り、性にも興味が出てきたのでせめて恋人でも作ったり、セックスというものもしてみようと何人かを夜伽に来させたが問題が発生した。
アソコが一切反応せず勃たないのだ。
頭や心の中では興奮している。が、勃たない。力なく萎れたままだ。
何人、何十人もの医者に診せたが原因不明だと言われた。
父上には跡継ぎの事は気にするなと言われたが、そうもいかない。でも俺のアソコは全く反応してくれない。
俺はすっかり自信を無くし、何か方法は無いのか色んな本を読んでいるうちに、架空の物語を描いた恋愛小説の存在を知り、読むようになり、段々とその世界へとハマった。というより、本の世界へ逃げたと言うべきだろうか。
俺が小説を読むようになり、城の中の書物庫に置いてある小説を読みきったところに、護衛の一人でもあるディルトが、最近知り合った本屋の店員で本に詳しい者がいると言ってきた。
俺はディルトに、その店員に面白そうな本をいくつか選んでもらって買って来いと命じた。
その本を選んでくれたのがヤマトだった。
ヤマトが選んでくれた本はどれも凄く面白く、一気に読破してしまった。
その読破した本数冊を眺めながらふと、俺の為に本を選んでくれたヤマトという人物が気になり、ディルトにどんな奴かと聞くと、俺より年下の、黒髪黒目の可愛らしい子と説明されより一層興味がわいたので、追加の本を買いに行くというディルトにお忍びでついて行った。
そこで初めてヤマトの実物を見たが……俺が今まで生きてきた中で一番の美貌の持ち主だった。
俺に言い寄ってきた奴達が足元にも及ばない位、とんでもなく可愛くて美人で、ハッキリ言って全て引っくるめて全てが最高だった。髪や瞳の色、背の高さ、体つき、仕草、声…………何故これ程までの人物が街道沿いの本屋に?
更にヤマトを見つめているうちに俺の下半身が熱をもって疼きだした。城へ帰っても疼くのが止まらない。
あのヤマトとセックスしたい……
頭の中で裸で交わり、俺の下で乱れ喘ぐヤマトを想像したら勢いよく反り勃った。
あれだけ何年間も勃たなくて苦しんでいたのに、ヤマトのイヤラシイ姿を想像しただけでガチガチに勃ったのだ。
俺はその夜、ヤマトで自慰をし吐精した。
あぁ、ヤマトを城へと連れて帰りたい。
連れて帰って、夜の相手をさせたい。セックスして愛し合いたい。あのヤマトとセックスをしたら俺は一体どうなるのだろう。とてつもない快感を得る事が出来るんじゃないだろうか。
ヤマトを買いたいという本屋の店主との交渉は失敗に終わったが、俺はヤマトを手に入れるまで絶対に諦めない。ヤマトの全てが欲しい。
そこで、諜報機関の奴等を呼び出し、秘密裏にヤマトの身辺調査と、ついでに護衛も頼んでおいた。
恐らく色んな奴がヤマトに近付いている筈だ。どんな奴でも不審な動きをしていたらとりあえず閉じ込めておけ、と命じておいた。
そして奴等のお陰でヤマトの事が少しずつ分かってきた。
ここ一、二ヶ月位前から街道沿いの本屋で住み込みで働く様になった。
身元、身分等は一切不明。
何らかの事故に遭い、記憶の一部を喪失した状態のヤマトを本屋店主が見つけ保護し、住み込みで働くようになった。
年齢は十六歳、好きな食べ物は肉類と果物、嫌いな食べ物は苦い野菜。
趣味は読書、買い物。本が大好き。
特定の交際相手は無し。
真面目で明るくて優しくて……それでいて見た目が物凄く良いが本人はそれを鼻にかけていない。
その為ヤマトを狙っている奴は数知れず。
本屋に通っている客の殆どはヤマト目当てで足を運んでいる連中らしかった。
勤務中のヤマトを遠くからチラ見し続けたり、ヤマトを呼びつけ本の事を聞きながら体を触ったりする不逞な行為をする客が後を絶たない。
諜報機関の奴等は、ヤマトを護衛するより攫ってきた方が早いと言っていたが、ヤマトの気持ちを無視して無理矢理連れ去るより、俺に振り向かせてから、納得して来てもらいたかった。
時間はかかってもヤマトだけはそうしたかった。
でもこんな気持ちになるのは生まれて初めてで、ヤマトの前では素直に自分が出せない。つい、強気な態度を取ってしまう。
ここはプレゼントでもやって気を引いてみよう、と思っていた矢先。
父上が見合い相手の写真を持って、ニコニコしながら部屋に入ってきた。
「シリウス、明日見合いだからな。綺麗に身なりを整えておけよ」
「はぁ? 俺その話はもう何度も断ってきただろ!? 見合いなんて絶対しない」
「そうは言っても、お前ももう二十歳だ。
そろそろ相手が欲しくないか? 欲しいだろう?」
父上は俺の頬を人差し指でツンツンしてきた。父上は俺が大きくなっても、こうして子供扱いをしてくる。
親子として触れ合った時間が少ないからか、こういうスキンシップをしてその時間を埋めている様だった。
「父上……好きな相手は既にいるっていっただろう? 見合いなんてしない」
「それが、どうしてもって先方がしつこくてねぇ。付き合い上断れなくて。
会って話すだけでもいいから。頼むよ」
「…………」
見合いなんてもう何度目だろうか。何度も何度も断っても無理矢理こうして見合いの約束をさせられ、本当に嫌になる。
ここから逃げ出して、ヤマトに会いに行きたい。
ヤマトと話をして、触れ合いたい。
俺は父上が部屋から出て行った後、何となく開いている窓の下を見た。
周囲には誰もおらず、ここからなら逃げられそうだ。
俺は皆が寝静まった後を見計らって足首まである黒マントを羽織り、フードを頭にすっぽりとかぶって窓から身を乗り出し、結んだカーテンとシーツを伝って下へ降り、使用人出入り口から逃げ、馬車を乗り継ぎ……ヤマトへ会いに行った。
ヤマトが働いている本屋に着いたが、開店前で閉まっていた。でも、入り口で待っている間に城の関係者に見つかったら厄介だ。
扉を何度か強めに叩くと、扉が開き……ヤマトが立っていた。
俺は思わず抱きつき、匿ってくれるよう頼んだ。
とりあえずヤマトの部屋に案内され昼まで過ごす事になったが、ヤマトに友達と話す様に、とタメ口で喋って貰ってから興奮がおさまらない。
初めて友達……いや、恋人同士の仲って感じがしたからだ。
更にここはヤマトが寝起きしている部屋。興奮しない筈がない。
俺はヤマトの部屋を隅から隅まで見て回った。
綺麗に片付けられた部屋、整頓された本棚や卓上。ベッド横にある腰の高さの本棚には、小説本がきちんと並べられてあった。
俺が読んだ事のない面白そうな本が数冊あったので、ヤマトのベッドの中に入り読む事にした。
しばらく本を読んでいたが、ベッドの布団と枕についているヤマトの匂いで再び興奮してきた。
本を一旦枕の横に置き、布団に潜った。
ヤマトがこのベッドで寝起き……
その姿を想像したまま俺の股間に手をやると、ガチガチに反り勃って今にも出そうな勢いでビクついていた。
昼飯を持ってきたヤマトに、本で見てどうしてもやって貰いたかったフェラを頼んでやって貰ったが、手でやるのとは比較にならない位気持ちが良かった。
ヤマトが、ヤマトの小さい口が俺のを咥えて舐めてる……!
じっくり長く堪能したかったが、我慢できずにあっという間に吐精してしまった。
何なんだあのテクニックは……!
こんなに感じたのは生まれて初めてだ。
俺の目はやはり節穴じゃなかった。
やはり俺にはヤマトしかいない。改めてそう確信した。
その後は一日だけ泊めてもらったものの、キールとかいう本屋の同僚に邪魔されセックス出来ず、更に第二騎士団副長のロタが諜報機関の奴等に間違って捕まった可能性が高くなり、俺はしぶしぶ王城へと戻り捕まっていたロタを牢獄から出した。
そっと、このままヤマト達と本屋へ帰ろうとしたが、ディルトから話が回ったのか執事のアルフや沢山の使用人達が待ち構えていて、俺はアルフに怒られながら強引に自室へと連れて行かれた。
今までどこにいたのかとか、見合いも延期になり対応が大変だったとか、国王が不在中なのだからこういう勝手な行為は慎めとか散々叱られてしまった。
そして今まで以上に監視の人数を増やされてしまい、夜の脱出は不可能になってしまった。クソッ……
それから数日、機嫌悪く過ごしていると父上が自室へとやってきた。
再び見合いの話をしてきたので、俺はもう我慢出来ずヤマトの事を話し、俺はヤマト以外の奴とは付き合ったり結婚する気は無いと伝えた。
父上には反対されるかと思いきや、俺が選んだ人なら、と納得してくれた様子だった。
しかし、俺が選んだ相手を見てみたいから一度直接会わせてくれと頼まれた。
近いうちにヤマトを迎えに行き、父上に会って貰えるか頼んでみよう。
もう俺にはヤマトしかいない。
唯一の希望の光。
ヤマトがもし万が一、妊娠できる体だったとしたら……監禁してでも二度と城から出さないだろう。
ヤマトの気持ちを尊重したいが、妊娠できるとしたら話は別だ。
一生涯、この城の中で囲い、俺だけのものにしてやる。
俺にはヤマトしか考えられない。
ヤマトが俺の傍で寄り添い微笑む姿を想像しながら、今日も一人寂しく眠りにつくのだった。
1
あなたにおすすめの小説
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
全寮制男子校でモテモテ。親衛隊がいる俺の話
みき
BL
全寮制男子校でモテモテな男の子の話。 BL 総受け 高校生 親衛隊 王道 学園 ヤンデレ 溺愛 完全自己満小説です。
数年前に書いた作品で、めちゃくちゃ中途半端なところ(第4話)で終わります。実験的公開作品
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる