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第六十六話
腐男子、約束する
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「おはよう、ヤマト君、朝だよ」
「……おはよー……もう朝か……」
ロタに挨拶をし起き上がり、ベッドから下りようと布団をめくると俺だけ全裸だった。ビックリし、慌てて布団を引き寄せ下半身を隠した。
「うわぁぁ! 俺全裸……」
「夜中に眠れないってヤマト君俺に甘えてきて、その後セックス二回したのは覚えてる?
二回と言っても、ゴム付け直してる最中にヤマト君寝ちゃったから、途中までだけど」
そうだ、俺ロタにお姫様抱っこされて部屋まで運んでもらって、ベッドで添い寝してくれたロタにドキドキして眠れなくて、甘えて抱きついたらキスされて……セックスしたんだった。
「ゴメン、途中で寝て……」
「ううん、大丈夫だよ。また今度続きさせてくれるよね?」
ロタも起き上がり、口にキスをしてきた。
赤い髪の毛が乱れて、顔に前髪がかかっている。
いつもおでこを出して無造作オールバックな髪型をしているから、少し幼い感じがして胸がドキッとした。
「ん…………うん……」
「ホント? 絶対だよ? 約束」
ロタがもう一回口にキスした後、つつーっと首筋をなぞった。
「それにしても、ヤマト君の首筋のキスマーク、凄いね。誰がつけたの?
俺もついつけちゃったけど、そう言えば今日は病院へ行くんだったね。
まぁ首筋の方は見ないだろうから大丈夫かな?」
え、そんなに凄い事になってるのか。ちょっと後で確認しなくちゃ……
ロタはそう言うとベッドから下り、いそいそと服を着だした。
「じゃあ俺、ナックルがそろそろ起きるだろうから先に馬車に戻ってるね。
八時位にここを出発するから、準備が済んだら馬車まで来てね」
「う、うん。あ、そうだ、朝食持ってくるから少し待ってて」
ベッドの横に落ちていた服を素早く着て一階の台所へ行き、ロタとナックル用のパンと飲み物を持って上がりロタに渡した。
ロタが下りていった後、着替えを持って急いでシャワーを浴び、起きてきたノインさんに休みを貰って(半休でと伝えたけど、病院へ行くんならと丸一日休みになった)、パンを咥えて慌ただしく準備をして裏口から出た。
すると、裏口横にエバン君がお弁当を抱え、横にダンボールを置いて座って待っていた。
「あっ、ヤマトさん、おはようございます! これ、今日の分の新刊と注文分、あとこっちのは……ヤマトさん用のお昼のお弁当です」
「エバン君……! おはよう、今日は急遽病院へ行く事になって仕事休みなんだ。お弁当いつもありがとう、ありがたく貰うよ」
せっかくエバン君が作って持ってきてくれたお弁当だもんな、ありがたく食べないとバチが当たる。
「えっ、ヤマトさん、病院ってどこか悪いんですか!?」
エバン君はビックリした様子で俺の腕や肩を触ってきた。
「んー、昨日頭を殴……ぶつけて、ズキズキ痛みが続いてるから王都の病院で診てもらおうと思って」
「頭……? 大丈夫ですか!?」
「うん、吐き気とか眩暈は無いから多分大丈夫だと思う……まぁ念の為、かな」
そう言うと、エバン君は表情を曇らせながら
「……ヤマトさん、僕も一緒に行きたいですがまだ仕事が……
くれぐれも気をつけて下さいね。
ヤマトさん可愛いから、その、先生に変な事されそうになったらすぐ逃げて下さいね」
などと言った。
病院で? 先生が? まさかそんな……と思ってたけど、そう言えば前にエバン君を鑑定した時、初体験は病院のかかりつけ医と、ってあったな。
いやいやいや、まさかそんな先生ばかりじゃないよね?
心配そうな顔をしているエバン君に分かったよ、と返事をし、耳ごと頭をナデナデした。
「ふぁっ……あっ……ヤマトさ……ん」
途端にエバン君の頬が赤く染まり、気持ち良さそうな表情になって目がトロンとした。
「……あっ! ご、ごめん、つい……」
急いでエバン君の耳から手を離した。
そうだった、エバン君の耳って性感帯なんだった。
つい元の世界にいた猫のつもりで撫でてしまった。
「……大丈夫です……ヤマトさんの撫で方が優しくて……ちょっとゾクゾクしちゃいました……」
エバン君が股間を押さえ、前かがみになってモジモジしながら話した。
「えーと……なんか、ゴメン……
あ、そうそう、今度の木曜、エバン君って仕事?
会ってもらいたい人達がいるんだけど」
「会ってもらいたい人達……ですか?」
俺はエバン君にあれから他にも恋人が増え、その恋人達全員とシリウスの所で集まって話しがしたい事をなるべく簡潔にまとめて話した。
エバン君もロタと同じく恋人の数には全く驚かず、俺と一緒に過ごせるならと木曜は有給を取って休んでくれるそうだ。あとはディルトさんとキールだな。
エバン君と別れ、前方の御者席に座っていたロタとナックルに挨拶し、扉を開けて馬車の中へ乗り込む。少ししてゆっくりと馬車が動きだした。
そういえばこの世界って保険証は存在するんだろうか?
元いた世界で風邪を引いて病院へ行く時はお金と保険証を必ず持たされた。
保険証を忘れると医療費が全額自己負担になるから、保険証だけは忘れるなって親がよく言っていたっけ。
俺今、お金しか持ってないや。
後からロタに聞いてみようと思いながら、景色を眺めているうちに段々と瞼が重くなり、再び眠りについたのだった。
「……おはよー……もう朝か……」
ロタに挨拶をし起き上がり、ベッドから下りようと布団をめくると俺だけ全裸だった。ビックリし、慌てて布団を引き寄せ下半身を隠した。
「うわぁぁ! 俺全裸……」
「夜中に眠れないってヤマト君俺に甘えてきて、その後セックス二回したのは覚えてる?
二回と言っても、ゴム付け直してる最中にヤマト君寝ちゃったから、途中までだけど」
そうだ、俺ロタにお姫様抱っこされて部屋まで運んでもらって、ベッドで添い寝してくれたロタにドキドキして眠れなくて、甘えて抱きついたらキスされて……セックスしたんだった。
「ゴメン、途中で寝て……」
「ううん、大丈夫だよ。また今度続きさせてくれるよね?」
ロタも起き上がり、口にキスをしてきた。
赤い髪の毛が乱れて、顔に前髪がかかっている。
いつもおでこを出して無造作オールバックな髪型をしているから、少し幼い感じがして胸がドキッとした。
「ん…………うん……」
「ホント? 絶対だよ? 約束」
ロタがもう一回口にキスした後、つつーっと首筋をなぞった。
「それにしても、ヤマト君の首筋のキスマーク、凄いね。誰がつけたの?
俺もついつけちゃったけど、そう言えば今日は病院へ行くんだったね。
まぁ首筋の方は見ないだろうから大丈夫かな?」
え、そんなに凄い事になってるのか。ちょっと後で確認しなくちゃ……
ロタはそう言うとベッドから下り、いそいそと服を着だした。
「じゃあ俺、ナックルがそろそろ起きるだろうから先に馬車に戻ってるね。
八時位にここを出発するから、準備が済んだら馬車まで来てね」
「う、うん。あ、そうだ、朝食持ってくるから少し待ってて」
ベッドの横に落ちていた服を素早く着て一階の台所へ行き、ロタとナックル用のパンと飲み物を持って上がりロタに渡した。
ロタが下りていった後、着替えを持って急いでシャワーを浴び、起きてきたノインさんに休みを貰って(半休でと伝えたけど、病院へ行くんならと丸一日休みになった)、パンを咥えて慌ただしく準備をして裏口から出た。
すると、裏口横にエバン君がお弁当を抱え、横にダンボールを置いて座って待っていた。
「あっ、ヤマトさん、おはようございます! これ、今日の分の新刊と注文分、あとこっちのは……ヤマトさん用のお昼のお弁当です」
「エバン君……! おはよう、今日は急遽病院へ行く事になって仕事休みなんだ。お弁当いつもありがとう、ありがたく貰うよ」
せっかくエバン君が作って持ってきてくれたお弁当だもんな、ありがたく食べないとバチが当たる。
「えっ、ヤマトさん、病院ってどこか悪いんですか!?」
エバン君はビックリした様子で俺の腕や肩を触ってきた。
「んー、昨日頭を殴……ぶつけて、ズキズキ痛みが続いてるから王都の病院で診てもらおうと思って」
「頭……? 大丈夫ですか!?」
「うん、吐き気とか眩暈は無いから多分大丈夫だと思う……まぁ念の為、かな」
そう言うと、エバン君は表情を曇らせながら
「……ヤマトさん、僕も一緒に行きたいですがまだ仕事が……
くれぐれも気をつけて下さいね。
ヤマトさん可愛いから、その、先生に変な事されそうになったらすぐ逃げて下さいね」
などと言った。
病院で? 先生が? まさかそんな……と思ってたけど、そう言えば前にエバン君を鑑定した時、初体験は病院のかかりつけ医と、ってあったな。
いやいやいや、まさかそんな先生ばかりじゃないよね?
心配そうな顔をしているエバン君に分かったよ、と返事をし、耳ごと頭をナデナデした。
「ふぁっ……あっ……ヤマトさ……ん」
途端にエバン君の頬が赤く染まり、気持ち良さそうな表情になって目がトロンとした。
「……あっ! ご、ごめん、つい……」
急いでエバン君の耳から手を離した。
そうだった、エバン君の耳って性感帯なんだった。
つい元の世界にいた猫のつもりで撫でてしまった。
「……大丈夫です……ヤマトさんの撫で方が優しくて……ちょっとゾクゾクしちゃいました……」
エバン君が股間を押さえ、前かがみになってモジモジしながら話した。
「えーと……なんか、ゴメン……
あ、そうそう、今度の木曜、エバン君って仕事?
会ってもらいたい人達がいるんだけど」
「会ってもらいたい人達……ですか?」
俺はエバン君にあれから他にも恋人が増え、その恋人達全員とシリウスの所で集まって話しがしたい事をなるべく簡潔にまとめて話した。
エバン君もロタと同じく恋人の数には全く驚かず、俺と一緒に過ごせるならと木曜は有給を取って休んでくれるそうだ。あとはディルトさんとキールだな。
エバン君と別れ、前方の御者席に座っていたロタとナックルに挨拶し、扉を開けて馬車の中へ乗り込む。少ししてゆっくりと馬車が動きだした。
そういえばこの世界って保険証は存在するんだろうか?
元いた世界で風邪を引いて病院へ行く時はお金と保険証を必ず持たされた。
保険証を忘れると医療費が全額自己負担になるから、保険証だけは忘れるなって親がよく言っていたっけ。
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