牧師に飼われた悪魔様

リナ

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第五章「ゴーストタウン」

ゴーストタウンの噂

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 そこからすぐ大通りを見つけ戻ってみると、街は驚くほど静まり返っていた。カラドリオスは夜でも明るく賑やかな街だったため、その静けさには一瞬寂しさを感じた。

(・・・肩が軽いし)

 左肩をぽんっと撫でてからその感傷を吹き飛ばすためにブンブンッと頭を振った。

 (早くかえろ…明日も早いし)

 それから俺は無事ホテルにたどりつき、慣れない土地に来て疲れていたのか倒れこむようにベッドに潜り込んだ。そしてあっという間に、眠りについた。



 ちゅんちゅん

 朝を告げる鳥の声がする。開けっぱなしの窓から肌寒い風が入ってきて、体を縮こませた。

(ううっさむ)

 ベッドからはみ出ている足を急いで中に入れる。布団の中は驚くほど暖かく心地よかった。

(暖かい…でも、重い)

 何か重石がのってるかのような圧迫感に息苦しさを覚える。寝返りを打つが巻き付くようにそれはのしかかってくる。

「む、おも、い…」

 寝ぼけ頭でその重石をどけようとし、すぐに愕然とする。

「お、おまっ…!?」
「んー」

 重石の正体は、人型になったザクだった。酒臭いし裸だし一緒のベッドで寝てるしで俺は言葉を失った。

「ざ、ザク!何やってたんだよ、重いだろ…!起きろ!」
「んあ…?おお、ルト」
「おお、じゃねえよ!!なんで布団に入ってきてんだ!しかも人の姿で!」
「いや…お前寒そうにしてたし暖めてやろうかと」
「それは布団の仕事だ!」

 巻き付いてた奴の腕をやっとの思いで引き剥がした。ザクは隣でのんきに欠伸をしてる。

「んん~~っよく寝た」
「ったく!お前のせいで俺まで酒飲んだみたいになったじゃないかっ」
「わりわり」

 酒臭くなった自分の体にげんなりしながら悪態をつく。別に悪いとも思ってなさそうな奴の謝罪にまたいらつく。

「ったく!」
「おい、どこいくんだよ」

 ベッドから出ようとした俺の腰に腕を回され、引き留められた。俺はその腕を冷たい目で見たあと、手加減なしに手の甲を引っ掻いてやった。

 ガリイッ!!

「いって!」

 痛みで手を離した隙に、するりとベッドから降りる。

「これからまた会議があるんだ。その前にシャワーを浴びる」
「ちぇーせっかくいい抱き枕だったのに」
「死ね!」

 俺はイライラとしながら寝室を出た。シャワー室にいき、手早く体を洗う。ザクから移った酒の臭いは大分よくなったが、やはり匂う。それだけでやる気が半減した。

「っち」

 舌打ちをして、牧師服に着替える。ふと視線を感じ振り返ってみれば、半裸のザクがこっちを見ていた。

「ボタンとめてやろーか?」

 にやにやと笑ってる。

「このっ・・・」

 洗面においてあったうがい用のコップを奴の顔に投げつける。顔に当たる寸前で何かに弾かれたかのようにコップが跳ね…地面に落ちた。

「覗くな!人になるな!ベッドにはいるな!」

 これが俺たちの出張先でのルールとなった。



「今年はサラン地区が雨不足で、小麦が少ないという報告が届いています。各々教会でも、備えておくように。」
「「はい。」」
「・・・」
「では午前の部はここまで。14時からまた再開します」

 それを合図に牧師たちは会議場所となってる教会から出ていく。近場にある食堂にいくもの、持ち合わせた弁当を教会横の住居フロアで食べるもの、街の飲食店に向かうもの・・・と、様々だった。俺はというと

「・・・」

 あてもなく街をさ迷っていた。レインのバーは夜からしか開いてないだろうし、他のカフェもこの時間はどこも満員だった。

(探すのも面倒だな)

 ベンチに座ってぼーっとしてみる。

 とん

 すると、横におじいさんが座ってくる。すぐに席を立つのは失礼だと思い、俺は座ったまま街並みを観察していた。

「・・・」
「なあ、おじょうさんや」
「俺、男です」

 きっぱりと言う。目が悪かったのか?どっちにしろ気分が悪いのでベンチから離れようと立ち上がる。

「すまんのう、牧師さん。気を悪くせんでくれ」
「あ、・・・いえ、」

 素直に謝られてしまい、立ち去りにくくなる。仕方なくもう一度座り込んだ。

「ゴーストタウンの噂はしっておるかね」
「?」

 口をモゾモゾさせながらおじいさんが話し出した。話が長くなったりしないか不安だったが、話の内容が気になったこともあり黙って聞いていた。

「最近、この街が静かすぎるのじゃ。夜になると・・・通りに人っ子一人おらんくなる・・・まるでゴーストタウンのように」
「こ、この街が、ゴーストタウン!?」

 そんな馬鹿な。つい声を荒げてしまい、通行人が驚いて振り向いてきた。俺はぺこりと頭を軽く下げ、おじいさんにもう一度向き合う。

「おじいさん、一体どういう...って、あれ」

 ベンチにはもう、誰もいなかった。


 ***


「ではルアンド地区はその案で行きます、異議は?」

 静かな教会に響く声。議題がゆっくりと進んでいく。

「ふ、わ・・・」

 俺は必死にあくびを噛み殺して眠気に耐えていた。横に座ってる男が俺を睨む。

「牧師ともあろうものが、酒を飲むからそうなるのだ」

 嫌味たっぷりに言われた。

(俺は飲んでない...!)

 ギロリと睨み返すと男は逃げるように目をそらした。俺たちの異変に気付いた議長役の牧師が声をかけてくる。

「どうした、ルト・ハワード」
「あ、いえ」

 視線を資料に戻す。ふと、資料の文字に目がいった。

 “ゴーストタウン化した村”

 資料を持つ手が一瞬揺れる。

(ゴースト・・・タウン・・・)

 隣にいた男が一度こっちを見てきたが、俺が資料を見ているだけと判断したらすぐに視線を前に戻した。

「では、最後にゴーストタウンの件について」
「!!」

 やっと興味のある議題になり、ぱっと顔を上げる。

「ここから数キロ先にある村で、突如住人が消え...ゴーストタウン化するという事態が起こりました。今も住人40名は行方不明のままです。」

 ざわざわ

 流石に40名が一瞬で消えるのはおかしくないか?そう思ったらしく黙り込んでいる周りの牧師たちも騒ぎ始めた。俺は挙手をし、質問をする。

「それはいつのことですか」
「先週のことです。捜査隊が調べていますが...どうも悪魔の仕業らしいです。」
「...」
「なんだと?!悪魔が...!どうするのだ」
「恐ろしい...他の村はどうなのだ?その村の付近には他にもいくつかあっただろう?」
「それについては、まだ異変はありません。ただ、これから何かある可能性もゼロではないでしょう。」

 淡々と報告してくが、なかなかにヘビーな内容だ。悪魔沙汰に慣れてる俺でもやはりこれは異常だと思う。資料をもう一度見直し、頭に叩き入れる。そして、さっきのおじいさんの話を思い出した。

 “最近、この街が静かすぎるのじゃ”

 もしかしたら・・・この街にも、その危険が迫ってるのかもしれない。

(今この場で報告すべきか・・・?)

 いやだめだ。おじいさんの話だけでは証拠がない。たちの悪い噂だと鼻で笑われるのがオチだ。逆に、今下手なことを言って信用を欠けば、もっと重要な場面で信じてもらえなくなる可能性がある。それはなるべく避けないといけない。

(くそ・・・)

 もどかしくて、ぎゅっと拳を握り締めた。

「悪魔は我々の敵です。屈してはなりません」

 議長が腕を広げて酔いしれるように話し出す。

「我々が一丸となり神の教えを守っていればきっと神が救いの手を差し伸べてくれる事でしょう」

 続けて奴はこれといった具体策もあげずただの理想論を並べ立て始めた(まるで演説だ)。周りの牧師はその理想論に感銘を受けたのか拍手で賛成の意を伝える。

(何が神の教えだ)

 薄っぺらい拍手で満ちる空気の中、俺は一人げんなりしていた。俺は、何度となく悪魔に襲われてきた。だが一度として神に守ってもらった事はない。助けに来るのはあの赤い悪魔だけ。まあ神様に期待したこともないが。

(今必要なのはそんなものじゃないだろう)

 この街に被害が出る前に対策を立てるべきだ。そして被害のでた村に今すぐ調査に向かう必要がある。そしてゴーストタウンの原因となった悪魔を早く倒さないと。けれど、緊張が張り詰めているのは俺だけらしく、他の牧師達は「今日も有意義だったな」と頷きあっていた。

「ありがとうありがとう神に選ばれし牧師諸君・・・では、本日はここまで。ゴーストタウンについてはまた明日まとめるという事で」

 これにて長い会議はお開きとなった。


 ***


「へえ?ゴーストタウン?」
「ああ、村全員が一瞬で消えたらしい、んだ」

 迎えに来たザク(今日は人型)に簡単に会議でのことを伝えた。ザクはうーんと唸る。

「んー。人が消える、ねえ。悪魔にそういうの出来そうな奴はごまんといるけどなー」
「ええっ」
「だが40人とか大人数の人間ってなると結構絞られるぜ。大量&同時に行うのは難しいからな」
「・・・でも、お前にはできるんだろ、どうせ」
「けけけ」

 意地の悪そうな顔でニヤっと笑うザク。その姿に俺は深くため息をついた。

(ということは・・・ザクぐらいの上級悪魔がここら辺をうろついているってことか)

 厄介すぎる。

「まあまあ俺様がいるから心配いらねーよ」
「...」
「聞いてる?」
「...あ、ごめん、考え事してた」
「...(´・д・`)」
「ザク、ふざけてる場合じゃないんだ。もしかしたらこの街にもその悪魔が襲ってくるかもしれないんだ・・・この街のどこかに潜伏している可能性もある」

 おじいさんの言葉を完全に信じたわけじゃないが、昨日の夜の、レインの店から宿に戻るとき俺は、アルガンダの街がやけに静かに思えて...少し違和感があったのだ。でも朝起きてみれば普通に人が歩いてるし、昼になればカフェが満員になるほど人が溢れていて。だからすぐにその違和感の事は忘れてしまったが。

「はあ?悪魔がこの街に?・・・んな気配、しねーけど?」

 ザクが不思議そうな顔でこっちを見つめてくる。俺は一瞬悩んだが、おじいさんのことを教えることにした。

「ほっほー...」
「どう思う」
「夜だけ人が消える...か。ありえねー話じゃねー」
「えっ」
「ただ、それより問題なのが、その悪魔がこの土地で悪さできるほどの実力がある奴だってことだな」

 洗礼地とも言われる、悪魔にとっては息をするのも辛いはずのこの土地で。何十人に対して魔力を使う悪魔。

「そんなにやばいのか?」
「ああ、かなり。会議とやらが終わったらさっさとここを出た方がいいぜ」

 厄介な相手だと、珍しくふざけずに言った。俺はその言葉に顔を歪める。

「どうした?ルト」
「...ごまかさずに答えてくれ」
「あ?いいけど何だよ」
「その悪魔と、お前・・・戦ったらどっちが勝つ?」
「・・・」

 宿への道を進みながら、尋ねる。ザクは足を止め、めんどくさそうな顔で俺を見た。

「まさかとは言わねーけど、ルト・・・その悪魔を退治しようとか、言わねーよな?」
「よくわかったな、その通りだ」
「はあ~??!」

 馬鹿じゃねえの?と顔で訴えられる。

「うるさいな」

 俺だってそんなめんどいこと嫌だ。

(だけど、消えた40人が気になるし...なにより、ここはレインやレインの恩人であるマスターのいる大事な街だ)

 ぶっちゃけ牧師たちの都合はどうでもいい。でもレイン達を見捨てる事はできない。

(危ないとわかっていて放置するのは俺にはできない)

 俺の意思が揺らがないのをみたザクは呆れ返ってやれやれと肩をすくめた。

「わーったよ。手伝ってやる」

 お手上げだと言わんばかりに両手を投げ出すザク。

「...で、勝てるのか」
「俺様を誰だと思ってる?楽勝だっての」
「そうか」
「ただ、馬鹿正直に突っ込むのは避けてえな、こっちから仕掛けるぞ」
「ふーん、お前にそういう知恵が回せたとは」
「っけけ。卑怯は悪魔には褒め言葉だぜ」

 悪そうな顔をして笑うザク。でも、こういう時はザクの底抜けの余裕に勇気づけられる。さあこれからだと思った時だった。

「あれ、ルトじゃないか」
「ん...あ、レイン!」
「?」

 大人っぽい黒いコートに身を包んだレインが甘いマスクでこっちに歩みよってくる。両手にはぱんぱんに食材が飛び出している買い物袋があった。買い出しの帰りらしい。

「ほ?」

 ザクが俺に視線を送ってくる。わざわざ説明する理由もないのでその視線は無視した。

「おや、邪魔しちゃったかな」

 レインはあと数歩という所でザクの存在に気がつき足を止めた。俺はその分自分で近づき、頭を振る。

「別に大丈夫」
「そう?なら、よかった。これから作るけど食べに来る?」

 一度考えて、ゆっくりと頷いた。買い物袋から見えてる青魚は今日出てくるのだろうかとよだれが出そうになったのは秘密だ。

「ほんと魚、好きだね」
「えっ」

 おかしい、口には出してないはずだけど。

「ははっ顔に書いてあったよ」

 ぷにっと空いた手で頬をつねられる。やめろと手で払いながら赤くなった顔を背けた。

「おいルト、この男とはどういう関係なんだ」

 ザクがじめーっとした目でレインを睨む。レインは変わらずの笑顔で挨拶を始めた。

「やあ、俺はレイン。そこの通りにある店でバーテンダーをやってるんだ。ルトのご友人かな?」

 握手を求めるがザクはただ睨むだけだった。

「俺様はザクだ。こいつのごしゅじ...ぶはっ」
「レイン!コイツは放っておいて行こう。雨が降ってきそうだし」
「確かに雲行きが怪しいな」
「な!ほら、急ごう!」
「おいこらルト!!またお前は浮気をーっぶはあっ」

 ザクを殴り飛ばし、何もなかったかのように歩き出す俺。驚いた様子だが何も言わずレインもついてくる。そのまま大通りから裏道に入った。(この道は昨日帰りに使ったとこだな)ふと背後からザクの声が追いかけてくる。

「ルト!ゴーストタウンのことはどうすんだよ~!」
「...ご飯を食べてから行く」
「ええ~~~?俺様は??」
「絶対暴れないならお前も来てもいいけど」
「むう...」

 納得できてなさそうな顔で後ろからついてくるザク。それを見てレインが不思議そうに聞いてきた。

「ゴーストタウンって?」
「あ、うん、この街が...ゴーストタウンになってんじゃないかって噂を耳にしてさ」
「ふーん」

 店の前に辿り着き、コートのポケットを探ってるレイン。気付いた俺が買い物袋を受け取ると、やっと鍵を見つけ出せたようだ。それを差し込む。

「でも、それおかしくない?」

 店の中に入り電気をつけながらレインが聞いてくる。

「なにが?」
「昨日ルト、ここの通りを歩いていて人とたくさん話しただろ?それって、ゴーストタウンじゃない証拠じゃないの」
「あ・・・」

 確かにそうだった。大通りとは違い、こっちのネオン通りには溢れるほど人がいた。

 (あれ?だとしたらゴーストタウンってのはガセなのか???)

 混乱したまま首を傾げていると。

「わかんねーぞ。何かカラクリがあるのかもしんねー」

 ザクが唸るように(レインを睨みながら)言った。そうだよな、この情報だけで判断するのは早計だ。

「はい、まだ片付けてないけどどうぞ」
「あ、うん」

 扉を開け、バーに案内される。レインは着替えのため奥に消えていった。俺は昨日と同じ場所の壁際に座る。一つしかない隣席にザクがどかっと座った。

「っけけ、なんかおかしいと思えばルト、お前・・・あいつに情が湧いたな?だから悪魔退治とか言い出したのか」
「・・・」

 答えずそっぽを向く。人が消える真夜中の街、か。

(けれど裏通りでは人間が普通に暮らしている)

 報告にあった40人が消えたという村の事件とはこの点が違う。あそこだと全員が消えたのだ。それに誰も帰ってきてない。まさか俺の早とちりで、別件だったのだろうか。

(それとも俺の勘違いだった?)

 そのあと出されたレインの絶品料理を俺は上の空のまま食べた。

「またおいでよ」

 にこっと微笑むレインに出口まで送ってもらう。今回はザクがいるので裏から行かなくても大丈夫だと伝えた。そう言うと

「なんだ、彼氏さんだったんだ」

 と変に納得してるレイン。

「いや違うから!」
「そーだ!やっとわかったか~間男め!」
「ばかっ!ザクも否定しろ!!」

 俺が必死に否定してもレインはニコニコと笑ったまま頷くばかり。

「ルト」

 ふとレインは言葉を途切れさせ、俯いた。いつもの微笑みは消え、どこか危うい色を瞳に映しているような気がした。

「レイン?」
「ルトも早くここを出たほうがいい」
「へ?」
「いや、何でもない」

 独り言だと言い、いつものように甘い笑みを浮かべる。

(レイン・・・?)

 様子が変だとは思ったが、俺とレインはまだ会って二回目なのだ。様子が変も何も俺たちは相手の事をよく知らない。こういうこともあるだろう、と自分に言い聞かせる。そして俺たちは軽く挨拶をかわしレインと別れるのだった。
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