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外伝 【白と黒の英雄】
外伝11 【鬼の決意】
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色々と忙しかった1日が終わった。
ベルディア姉さんとアイリスは、時間は早い方が良いとのことで、昨晩にはもうこの郷を出発した。
私達は、移動や戦いで疲弊したこともあって、一晩泊めてもらった。
今回は、本当に色々とあったが、私が予知した未来にならなくて良かったと思う。
いや、よくよく考えてみれば、予知した未来はそのままこの目で見てしまった。もし、あの予知に続きを見ることが出来たのだとしたら、この結末と同じになっていたのではないか、とも思う。
まあ、何はともあれ誰一人死ぬことはなかった......、いや、羅刹達数名が暗殺隊の一部を殺してしまったが......。
怪我をしても、例え死んだとしても自業自得。暗殺隊には死んだものを思いやるものはいない。そんな軍隊を、私が指揮してもいいのだろうか。まあ、困った時はネイを頼ればいい。
そのネイは、私の交渉が始まった時点で気絶したらしいが......、本当によく分からない子だ。ジークについては少しくらい理解できたが、もう1つの人格?暗殺者のようなネイがいることは驚きだ。本人に聞こうと思っても、子供のようにスヤスヤと寝ているため聞くことが出来ない。
まあ、結果が良かったのだからどうでもいいとは思う。
「両軍が衝突するまで、あと1週間程度。私とこの子が持ってる暗殺隊の指揮権はデルシアに託すわ」
姉さんに暗殺隊のほとんどと言っていいほどの軍をもらうことができたが、それと同時に非常に厄介なことも持ち込まれた。
ずっと小競り合いを続けていた状態だったので、いつかは大きな戦いが起きるとは思っていたが、正直今の状態は少し心もとない。
暗殺隊という、1つの集団なのだから、指揮には困らないだろうが、問題はどうやって両軍の衝突を止めるかだ。
また、前の時みたいに両軍の一部隊を壊滅させて注目を集める......、いや、これは前ので懲りている。では、真正面から交渉を持ちかけてみるか......、アルフレアの方はギリスのせいで難しそう。シンゲンは、暗殺隊を引き連れて行けば、黒月に堕ちたと思われる。
考えても埒が明かない。こういうのは、我が軍の頼れることになる軍師、ネイに任せよう。寝てるけど。
「デルシア様、起きておられましたか」
1人、考え事をしていた私に夜叉丸さんが寄り添ってくる。
「夜叉丸さん......」
「また難しそうな顔をしていますな」
「......少し、この先のことを考えていたもので......」
「......、少し、下の方で話をしませんか?」
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「ここですここ」
夜叉丸に連れてこられた場所は、郷から数分歩いたところにある、湖だった。
氷点下を下回る寒さなので、湖の水は凍りついている。
「いつからだったか、儂はあいつのことを縛り付けてるんじゃないかと思ってましてね」
あいつとは、羅刹のことだろうか。
「あいつに強くなってほしい、儂を超えるくらいに強くなってほしい。でも、こんな郷に縛り付けてるんじゃ、強くならない。それは分かっていました。でも、この郷に誰かが攻めてきた時の戦力として確保しておきたかった。こんなご時世ですしね」
「戦争は必ず止めてみせます!」
「......ふっ、ガイルの野郎がよく言ってましたよ。『若さっていうのはいいもんだ』って。ジジくさいと思ってましたが、儂もそんなことを思ってしまう日が来るとは......」
「......羅刹さんのこと、任されましたから」
「しっかりとこき使ってやってくださいよ。こっちだってなんの対価もなしにあいつを渡したわけではありませんから」
「分かってます」
「それと、アイリスのことは任せて大丈夫なのですよね?」
「はい。姉さんに協力してもらっているのだから、きっとうまくいきますよ」
「そうだといいのだが......。アイリスとまた会えた時には、これを渡しといてください」
夜叉丸が懐から巻物を1つ、渡してくる。
「武器とかそういうのではありませんよ。ただの手紙みたいなもんです」
「分かりました。必ず、アイリスさんに渡しておきます」
「......デルシア様......、あいつ達のこと、頼みましたからね」
夜叉丸が、普段の勢いをかなり弱めてそう言う。いや、この言葉だけではない。私と話している間、ずっと勢いが足りない。
「夜叉丸さん?どうしたんですか?普段のあの勢いはどこに行ったんですか」
「やっぱり、元気がないように見えますか」
「そうですよ。夜叉丸さんは、もっとパワフルな人じゃないですか」
「昨日、までは、ですね」
どうも夜叉丸の様子がおかしい。
「夜叉丸さん?」
夜叉丸が、ぐったりと仰向けで倒れた。
「夜叉丸さん!?」
急いで夜叉丸の容態を確かめる。
(脈が弱くなってる。息も苦しそう......)
「すみま、せん。どうやら、儂は、ここまで、みたいで、す」
「ま、待っててください。すぐに皆さんを呼んできますから!」
「もう、手遅れ、ですよ。昨日、賊どもに、背中を、バッサリ、とね」
夜叉丸の背中を確認する。
大きな傷が付いており、血が止まってない。
「なんで昨晩のうちに言わなかったんですか!」
「言ったところで、この郷に、この傷を、治せる、者なんて、いませんよ。ただ、いたずらに、郷のもんを、不安に、させる、だけ、です」
だとしても、昨晩のうちに言ってくれれば、どうにか出来たかもしれない。応急処置くらいなら、私だってできる。そして、ある程度処置をしたら別の町に連れて行って治すことだって......。
「人生、長く、行き過ぎる、もんじゃ、ないです、な」
本格的に夜叉丸の容態が悪くなってきている。
「まあ、人生、楽しけりゃ、なんでも、いいんで、すけど、ね」
夜叉丸が、涙を一粒流す。
「あいつが、儂を、超える、ところを、見たか、った」
そう言い終えて、夜叉丸が左右の目を閉じた。
脈が、もうほとんど測れない。
(死んだ......)
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「クソっ!」
俺は近くにあった手頃なサイズの石ころを、凍った湖に向かって投げる。
今朝、デルシアから親父が死んだと聞いた時には、嘘だと思った。あいつがそんな簡単にやられるわけがない。年柄年中バカ騒ぎしてるような親父だ。強さだって、俺を遥かに上回るし、病気にだってかかることはない。
なのに、なぜ死んだ。あんな賊にやられるほど、親父は弱ってねえ。
「クソっ!」
先程よりも少し大きい石を、再び湖に向かって投げる。大きな音を立てて、派手に氷が割れ散った。
「どうせ死ぬならよ......」
自分でも気付かぬうちに、自然と涙がこぼれ落ちている。
「せめて、俺に負けてからにしろよ......」
親父を超える。
それが、俺がこの郷を旅立てる決意になると思っていたのに......。
「てめぇが死んだら、誰がこの郷を守るってんだ!」
もうデルシア達と旅立つつもりでいた。今更断るわけにはいかない。でも、この郷に俺ほどか、それを超える強さを持つやつなんていない。
「僕がいますよ」
突然、後ろの方からものやわらげな声がした。
「霊鬼......」
「僕が羅刹と夜叉丸さんの代わりにこの郷を守りますよ」
「ッ......でも、お前なんかが守れるわけーー」
「喧嘩で強いだけが強さじゃありませんよ。僕には知識があります。それに、自分で言うのもなんですが、僕は賢いです」
ほんとに自分で言うなって話だ。
「......結局、俺はあいつらと一緒に行くしかないってことか」
「それが夜叉丸さんの願いですよ」
「チッ、余計なこと言い残しやがって。まあいいや。最後くらい約束守ってやらぁ」
霊鬼と話していると、なんだか少しだけ吹っ切れた気がする。
親父を超えることが出来なかったのは無念だが、親父に託されたこの剣と共に、俺は戦う。それが、親父の最後の願い。ったく、もうちょっと生きてろよ。
「そういやお前、今回の戦い一切活躍してなかったな。非戦闘要員はやっぱ邪魔なんじゃねぇか」
「ちょっと、それ僕も気にしてるんですからっ!名前が出てきたのに、ほんの一言二言しか喋れないっておかしいでしょ!」
「ざまぁねえな」
よく分からないやり取りをして、俺は今後の『仲間達』の下へと向かうことにした。
ベルディア姉さんとアイリスは、時間は早い方が良いとのことで、昨晩にはもうこの郷を出発した。
私達は、移動や戦いで疲弊したこともあって、一晩泊めてもらった。
今回は、本当に色々とあったが、私が予知した未来にならなくて良かったと思う。
いや、よくよく考えてみれば、予知した未来はそのままこの目で見てしまった。もし、あの予知に続きを見ることが出来たのだとしたら、この結末と同じになっていたのではないか、とも思う。
まあ、何はともあれ誰一人死ぬことはなかった......、いや、羅刹達数名が暗殺隊の一部を殺してしまったが......。
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そのネイは、私の交渉が始まった時点で気絶したらしいが......、本当によく分からない子だ。ジークについては少しくらい理解できたが、もう1つの人格?暗殺者のようなネイがいることは驚きだ。本人に聞こうと思っても、子供のようにスヤスヤと寝ているため聞くことが出来ない。
まあ、結果が良かったのだからどうでもいいとは思う。
「両軍が衝突するまで、あと1週間程度。私とこの子が持ってる暗殺隊の指揮権はデルシアに託すわ」
姉さんに暗殺隊のほとんどと言っていいほどの軍をもらうことができたが、それと同時に非常に厄介なことも持ち込まれた。
ずっと小競り合いを続けていた状態だったので、いつかは大きな戦いが起きるとは思っていたが、正直今の状態は少し心もとない。
暗殺隊という、1つの集団なのだから、指揮には困らないだろうが、問題はどうやって両軍の衝突を止めるかだ。
また、前の時みたいに両軍の一部隊を壊滅させて注目を集める......、いや、これは前ので懲りている。では、真正面から交渉を持ちかけてみるか......、アルフレアの方はギリスのせいで難しそう。シンゲンは、暗殺隊を引き連れて行けば、黒月に堕ちたと思われる。
考えても埒が明かない。こういうのは、我が軍の頼れることになる軍師、ネイに任せよう。寝てるけど。
「デルシア様、起きておられましたか」
1人、考え事をしていた私に夜叉丸さんが寄り添ってくる。
「夜叉丸さん......」
「また難しそうな顔をしていますな」
「......少し、この先のことを考えていたもので......」
「......、少し、下の方で話をしませんか?」
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「ここですここ」
夜叉丸に連れてこられた場所は、郷から数分歩いたところにある、湖だった。
氷点下を下回る寒さなので、湖の水は凍りついている。
「いつからだったか、儂はあいつのことを縛り付けてるんじゃないかと思ってましてね」
あいつとは、羅刹のことだろうか。
「あいつに強くなってほしい、儂を超えるくらいに強くなってほしい。でも、こんな郷に縛り付けてるんじゃ、強くならない。それは分かっていました。でも、この郷に誰かが攻めてきた時の戦力として確保しておきたかった。こんなご時世ですしね」
「戦争は必ず止めてみせます!」
「......ふっ、ガイルの野郎がよく言ってましたよ。『若さっていうのはいいもんだ』って。ジジくさいと思ってましたが、儂もそんなことを思ってしまう日が来るとは......」
「......羅刹さんのこと、任されましたから」
「しっかりとこき使ってやってくださいよ。こっちだってなんの対価もなしにあいつを渡したわけではありませんから」
「分かってます」
「それと、アイリスのことは任せて大丈夫なのですよね?」
「はい。姉さんに協力してもらっているのだから、きっとうまくいきますよ」
「そうだといいのだが......。アイリスとまた会えた時には、これを渡しといてください」
夜叉丸が懐から巻物を1つ、渡してくる。
「武器とかそういうのではありませんよ。ただの手紙みたいなもんです」
「分かりました。必ず、アイリスさんに渡しておきます」
「......デルシア様......、あいつ達のこと、頼みましたからね」
夜叉丸が、普段の勢いをかなり弱めてそう言う。いや、この言葉だけではない。私と話している間、ずっと勢いが足りない。
「夜叉丸さん?どうしたんですか?普段のあの勢いはどこに行ったんですか」
「やっぱり、元気がないように見えますか」
「そうですよ。夜叉丸さんは、もっとパワフルな人じゃないですか」
「昨日、までは、ですね」
どうも夜叉丸の様子がおかしい。
「夜叉丸さん?」
夜叉丸が、ぐったりと仰向けで倒れた。
「夜叉丸さん!?」
急いで夜叉丸の容態を確かめる。
(脈が弱くなってる。息も苦しそう......)
「すみま、せん。どうやら、儂は、ここまで、みたいで、す」
「ま、待っててください。すぐに皆さんを呼んできますから!」
「もう、手遅れ、ですよ。昨日、賊どもに、背中を、バッサリ、とね」
夜叉丸の背中を確認する。
大きな傷が付いており、血が止まってない。
「なんで昨晩のうちに言わなかったんですか!」
「言ったところで、この郷に、この傷を、治せる、者なんて、いませんよ。ただ、いたずらに、郷のもんを、不安に、させる、だけ、です」
だとしても、昨晩のうちに言ってくれれば、どうにか出来たかもしれない。応急処置くらいなら、私だってできる。そして、ある程度処置をしたら別の町に連れて行って治すことだって......。
「人生、長く、行き過ぎる、もんじゃ、ないです、な」
本格的に夜叉丸の容態が悪くなってきている。
「まあ、人生、楽しけりゃ、なんでも、いいんで、すけど、ね」
夜叉丸が、涙を一粒流す。
「あいつが、儂を、超える、ところを、見たか、った」
そう言い終えて、夜叉丸が左右の目を閉じた。
脈が、もうほとんど測れない。
(死んだ......)
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「クソっ!」
俺は近くにあった手頃なサイズの石ころを、凍った湖に向かって投げる。
今朝、デルシアから親父が死んだと聞いた時には、嘘だと思った。あいつがそんな簡単にやられるわけがない。年柄年中バカ騒ぎしてるような親父だ。強さだって、俺を遥かに上回るし、病気にだってかかることはない。
なのに、なぜ死んだ。あんな賊にやられるほど、親父は弱ってねえ。
「クソっ!」
先程よりも少し大きい石を、再び湖に向かって投げる。大きな音を立てて、派手に氷が割れ散った。
「どうせ死ぬならよ......」
自分でも気付かぬうちに、自然と涙がこぼれ落ちている。
「せめて、俺に負けてからにしろよ......」
親父を超える。
それが、俺がこの郷を旅立てる決意になると思っていたのに......。
「てめぇが死んだら、誰がこの郷を守るってんだ!」
もうデルシア達と旅立つつもりでいた。今更断るわけにはいかない。でも、この郷に俺ほどか、それを超える強さを持つやつなんていない。
「僕がいますよ」
突然、後ろの方からものやわらげな声がした。
「霊鬼......」
「僕が羅刹と夜叉丸さんの代わりにこの郷を守りますよ」
「ッ......でも、お前なんかが守れるわけーー」
「喧嘩で強いだけが強さじゃありませんよ。僕には知識があります。それに、自分で言うのもなんですが、僕は賢いです」
ほんとに自分で言うなって話だ。
「......結局、俺はあいつらと一緒に行くしかないってことか」
「それが夜叉丸さんの願いですよ」
「チッ、余計なこと言い残しやがって。まあいいや。最後くらい約束守ってやらぁ」
霊鬼と話していると、なんだか少しだけ吹っ切れた気がする。
親父を超えることが出来なかったのは無念だが、親父に託されたこの剣と共に、俺は戦う。それが、親父の最後の願い。ったく、もうちょっと生きてろよ。
「そういやお前、今回の戦い一切活躍してなかったな。非戦闘要員はやっぱ邪魔なんじゃねぇか」
「ちょっと、それ僕も気にしてるんですからっ!名前が出てきたのに、ほんの一言二言しか喋れないっておかしいでしょ!」
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