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第6章 【龍の涙】
第6章30 【龍の復活】
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セリカ&ネイ「「 閉門・十二級の光 」」
召喚陣をまた1つ潰した。これで4個目。
今、復活している龍は、全部で8体。元々12体が召喚されるはずだったから、この4つ目で区切りをつけることになる。
セリカ「龍が......8体......」
ネイ「......もう、これ以上は無理そうですね。復活してしまった龍は討伐してしまいましょう」
セリカ「ネイりん大丈夫?凄い、息が荒いけど......」
ネイ「これくらいで......へばることは出来ません......セリカさんは、ヴァル達と合流......」
セリカ「ネイりんは?」
ネイ「私は......上の方で......優雅に空を飛んでいる......"あれ"を倒します」
私の見立てでは、空を舞っている龍、その上に『ヒカリ』と呼ばれる人物がいると思っている。
復活した龍は、街の破壊活動を行っている。アポカリプスの討伐なんてただの嘘っぱちだ。元から、この世界を破壊する予定だったんだ。
ネイ「セリカさん......ヴァル達に......龍殺しを、復活した龍1体につき、1人を配置するようお願いします」
セリカ「でも、龍殺しの力を持ってる人って、5人しかいなかったよね?ネイりんを含めるとしても、残りの2体はどうするの?」
ネイ「3体くらい、私1人でどうにかしますよ。分かったら、早くヴァル達のところに行ってきてください」
セリカ「わ、分かった......」
ようやく納得してくれたのか、セリカは走り出して行く。
ジーク(お嬢、あんな見栄張ってるけどよ、どうやって3体も討伐すんだよ。俺達の力じゃどうにもならねえぞ?)
ネイ「正確には2体ですけどね。上にいるドラゴンと、下にいる適当なドラゴン1体。それらだけです」
ジーク(はあ?言ってる意味が分からねえよ。それに、どうやって上まで行くんだよ。飛んでいくのか?)
ネイ「私1人で行くつもりはありません。丁度そこに、都合のいいものがあるじゃないですか」
ジーク(......あいつは......)
ラナ(ジーク君の体だね。そう言えば、この地にはジーク君の遺骨があったね)
ジーク(お嬢、まさか......)
ネイ「あれに龍石投げますから、無理矢理憑依してください」
ジーク(憑依って、お嬢にするのとは訳が違うんだぞ?出来るわけが......)
ネイ「無理矢理やってください。これは、契約者としての命令です」
ジーク(......ああもう分かったよ!やりゃぁいいんだろやりゃぁ。どうなっても知らねえぞ)
ジークからの承認を得られたので、数十メートル先に構えているジークの体に向かって、赤色の龍石を投げる。
出来るかどうかじゃない。やれ。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
ゼイラ「龍が......8体......」
シドウ「それも、アポカリプスを討伐するためではなく、街の破壊活動を行っている。やはり、ヒカリは敵だったようですね」
ゼイラ「......私の判断ミスです」
ヴァル「どうでもいいから、あいつらどうするつもりだ?討伐すんだろ。なら、俺達、龍殺しの力が必要だろ」
ドラゴンに会うのは久しぶりだ。昔、ゼグラニルが消えて以来の出会い。探し求めてたものじゃなかったけどな。
ヴァル「ここで使わなくて、いつ滅龍の力を使うんだろうなぁ」
ゼイラ「......お願いします」
この国の王女様が、俺に向かって頭を垂れている。悪い気はしないな。
ヴァル「任せとけ。ドラゴン倒すのは、俺達5人の龍殺しの仕事だ」
ゼイラ「ですが、ドラゴンは8体います。1体につき1人を当てるにしても、残りの3体はどうするつもりですか?」
それは......なんか、こう、誰かが上手いことやってくれんだろ。俺がやっても問題ねえ。つか、そのつもりだし。
セリカ「ヴァルー!」
あれは、セリカか?一緒にいたはずのネイがいねえな。
セリカ「ネイりんから伝言。龍殺しの人を1体につき1人ーー」
ヴァル「それはもう決めてる事だ。んな事より、ネイはどうした」
セリカ「ネイりんは、1人で3体を相手にするって。無茶だと思ったんだけど......」
ヴァル「あいつならやりかねねえな。なら、ここで無駄話すんのはやめてさっさとドラゴンのところに行くか」
選り好みしてる場合じゃねえけど、戦うなら有利に立ち回れるドラゴンがいいな。
地、然、氷、光、闇、無。地上にいるのはこの6体か......。んで、上にいるのが火と雷の2体......あれ?あの火の奴に誰か乗ってねえか?
ヴァル「ありゃぁ......ネイか?」
セリカ「ネイりん?」
ヴァル「ほら、あの火のドラゴンの背中に誰か乗ってるだろ」
指をさして教えてやるが、誰も見えていない様子だ。
ゼイラ「ツクヨミ様......」
ヴァル「......あのドラゴン、ネイが操ってるっぽいな」
セリカ「ええ!?」
あいつの中にいる龍王のうちの誰かを憑依させたか。
んで、上にいるもう1体のドラゴンを倒しに行っている。そういう事だな。
ヴァル「よし、俺は、あっちにいる然属性のドラゴンを相手にしてくる」
セリカ「私もサポートする!」
ゼイラ「気をつけてください。ドラゴンは、基本的に魔法が効きませんから。私は、他の魔導士達にこの状況を知らせに行きます」
シドウ「姫、私が護衛致します」
ゼイラ「ええ。よろしくお願いします」
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
ネイ「ジーク!もっとスピードを上げてください!あいつに逃げられます!」
ジーク「これがマックススピードだよ!全力でやってんだから文句言うな!」
あいつ、私が追っていることに気づいている。
下の方では、龍達による破壊活動と、龍殺しによる掃討作戦が行われている。
ジーク「よし!その尻尾捕まえた!」
ジークが、やっとの思いであのドラゴンの尻尾を掴んでくれた。私は、ジークの腕を伝ってあっちのドラゴンの背に乗り移る。
「おや、もう追いつかれてしまいましたか」
ネイ「あなた、城で時間を止めてた人ですね」
「ほう、もうそこまで気づいているのですね。流石は、昔の私が見込んでいただけありますね」
昔?
ネイ「私の過去を知っているんですか!」
「おっと、これは話してはいけないことでしたね。まあ、1つだけ教えてあげますよ。私は、あなたの過去を知っている。聞きたければ、アポカリプスをここに呼ぶことですね」
ネイ「そんな事はさせない」
「できますか?全力を出せないあなたに」
こいつ、私の事を知っている......それも、誰にも話したことのない、私の力まで。
なんで、なんでこんな奴が......
ネイ「シズ、行くよ」
まずはシズで様子見。相手の戦い方を見て、他の3体のどれかに切り替えようと思うが、多分、この男は色んな戦い方をすることが出来る。全てに対応しなければならない。なぜかそんな気がする。
シズ「我が騎士道に掛けて、参る」
「ほう。様子見、ですね。残念ですが、私相手に様子見は意味ありませんよ」
シズ「なっ......」
シズが無理矢理胸の内に入れられて、私が引きずり出された。
ネイ「なんで......」
「戦うのなら、最初から龍王の力を借りないことですね」
ネイ「......ニルヴァーナ!」
ヒョイっと、その男は魔法を、顔を逸らしただけでかわす。
「魔法の使い方は、昔教えたはずですけどね」
ネイ「っ......!」
一瞬で後ろに回り込まれた。
ネイ「う"っ......」
ただ、一突きされただけなのに、チョップを当てられた首周りが痛い。痛すぎる......。
魔法は使っていない。人間としての力。なのに、この威力はなんなんだ?
「昔から、首のあたりと、後、ここが弱かったですね」
ネイ「う"っ......」
腹部に強烈な痛み......
「早くに私の目論見に気づき、4つの召喚陣を封じたことは褒めましょう。ですが、アポカリプスを呼ぶだけなら、4体いれば十分なんですよ」
ネイ「......」
辛うじて意識は残っている。だが、体に力が入らない。口も、震えていて動かすことが出来ない。
「なんで私があなたの事に詳しいのかって顔をしていますね。今話すことは出来ませんが、いずれそのうち分かりますよ」
ネイ「......」
「世界の終焉まであともう少し。あなたは、この状況をどうにかしてみせることができますか?」
ネイ「......やって......みせ......る」
「喋る力はあるようですね。まあいいです。今は、下で戦うお仲間のところに行きなさい」
抵抗できないままに、私はここから蹴り落とされた。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「我、然を操りし龍。名をリライズヴラムと呼ぶ」
ヴァル「わざわざ挨拶ご苦労さん。そして、俺の炎の前に跪け」
「我、人間には興味は無い。だが、龍王の命令とあらば、汝らも我が敵と認識する」
俺が知ってるドラゴンは、ゼグラニルだけ。この、リライズヴラムは、ゼグラニルに比べて少し小さめ。だが、横には太い。四足歩行型のドラゴンだ。
オマケに、自分から然属性のドラゴンだと言ってくれた。炎を操る俺にとって、相性のいい相手だ。それに、セリカ以外にたまたま現場に居合わせていた仲間達もいる。
エフィ、エレノア、フウロ、ヴェルド、シアラ。
サポートとしては、バランスの取れたチーム編成だと思える。
フウロ「ヴァル、龍相手に私達の魔法が効かないのは理解している。だが、お前のサポートくらいは余裕でこなしてみせる。だから、お前は気にせず全力で戦え」
元からそのつもりだ。
ヴァル「行くぜ!りら、りらいむ、りらいず......」
「リライズヴラムだ!我が言うのもなんだが、覚えやすい名前だ!」
ヴァル「そうそう、リライズヴラムだったな。ってなわけで地獄龍の鉄砕!」
然属性のドラゴンの皮膚は、思った以上に"皮膚"って感じがした。見た目は、草木が生い茂っている植物融合型のドラゴンなのに、触った感じは案外普通。まあどうでもいいか。
技を1発当てたが、このドラゴンが怯む様子はない。それに、草木に俺の炎が燃え移っている感じもない。やはり、ドラゴンはそう簡単に死なないか。
「炎の龍殺しか。懐かしい匂いがするな。だが、それは関係ない。然龍の咆哮」
動きは遅い。だが、そのせいか攻撃範囲は広い。
シアラ「ウォーターバリア!」
ヴェルド「アイスシールド!」
ヴァル「ナイスだ!水系夫婦!」
ヴェルド「誰が夫婦じゃ!もう守らねえぞ!」
ヴァル「悪ぃ。冗談だって」
ったく、そんな真に受けんなって。みんな理解してるからさ。
「なるほど。水で植物を跳ね返すか。ならば、然龍の翼撃」
そんな図体でどうやって翼撃すんだ?と思ったが、やり方は案外シンプルなものだった。
少し中に浮かんで、そこから羽を羽ばたかせて強い風を浴びせてくる。翼撃ってそんなんだったっけ?羽で攻撃したら全部翼撃扱いなの?
くだらないことで頭を悩ませたが、着地直後のあいつは隙だらけだ。
ヴァル「滅龍奥義!獄炎龍波!」
「......っ!!......火の龍殺しの実力は、これほどか?」
嘘だろ......!?龍を殺すための奥義が、まるで効いてねえ......
ヴェルド「あいつ、あの草木が炎を散らしてるんじゃねえか?」
んなわけねえだろ。普通は燃えるって。
そうなると、怪しいのは皮膚の方だな。脂肪満点で、弾力あり。その脂肪が、俺の炎を散らしてるんだろうな。
有利な相手だと思ったら、案外そうでもない。こんな状況を予想出来なかった俺のミスだ。
ヴェルド「なんでもいいから、次の攻撃に行くぞ。サポートは任せとけ」
ヴァル「......ああ、頼む」
まだ戦いは始まったばかり。こんなところで絶望してる場合ではない。
召喚陣をまた1つ潰した。これで4個目。
今、復活している龍は、全部で8体。元々12体が召喚されるはずだったから、この4つ目で区切りをつけることになる。
セリカ「龍が......8体......」
ネイ「......もう、これ以上は無理そうですね。復活してしまった龍は討伐してしまいましょう」
セリカ「ネイりん大丈夫?凄い、息が荒いけど......」
ネイ「これくらいで......へばることは出来ません......セリカさんは、ヴァル達と合流......」
セリカ「ネイりんは?」
ネイ「私は......上の方で......優雅に空を飛んでいる......"あれ"を倒します」
私の見立てでは、空を舞っている龍、その上に『ヒカリ』と呼ばれる人物がいると思っている。
復活した龍は、街の破壊活動を行っている。アポカリプスの討伐なんてただの嘘っぱちだ。元から、この世界を破壊する予定だったんだ。
ネイ「セリカさん......ヴァル達に......龍殺しを、復活した龍1体につき、1人を配置するようお願いします」
セリカ「でも、龍殺しの力を持ってる人って、5人しかいなかったよね?ネイりんを含めるとしても、残りの2体はどうするの?」
ネイ「3体くらい、私1人でどうにかしますよ。分かったら、早くヴァル達のところに行ってきてください」
セリカ「わ、分かった......」
ようやく納得してくれたのか、セリカは走り出して行く。
ジーク(お嬢、あんな見栄張ってるけどよ、どうやって3体も討伐すんだよ。俺達の力じゃどうにもならねえぞ?)
ネイ「正確には2体ですけどね。上にいるドラゴンと、下にいる適当なドラゴン1体。それらだけです」
ジーク(はあ?言ってる意味が分からねえよ。それに、どうやって上まで行くんだよ。飛んでいくのか?)
ネイ「私1人で行くつもりはありません。丁度そこに、都合のいいものがあるじゃないですか」
ジーク(......あいつは......)
ラナ(ジーク君の体だね。そう言えば、この地にはジーク君の遺骨があったね)
ジーク(お嬢、まさか......)
ネイ「あれに龍石投げますから、無理矢理憑依してください」
ジーク(憑依って、お嬢にするのとは訳が違うんだぞ?出来るわけが......)
ネイ「無理矢理やってください。これは、契約者としての命令です」
ジーク(......ああもう分かったよ!やりゃぁいいんだろやりゃぁ。どうなっても知らねえぞ)
ジークからの承認を得られたので、数十メートル先に構えているジークの体に向かって、赤色の龍石を投げる。
出来るかどうかじゃない。やれ。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
ゼイラ「龍が......8体......」
シドウ「それも、アポカリプスを討伐するためではなく、街の破壊活動を行っている。やはり、ヒカリは敵だったようですね」
ゼイラ「......私の判断ミスです」
ヴァル「どうでもいいから、あいつらどうするつもりだ?討伐すんだろ。なら、俺達、龍殺しの力が必要だろ」
ドラゴンに会うのは久しぶりだ。昔、ゼグラニルが消えて以来の出会い。探し求めてたものじゃなかったけどな。
ヴァル「ここで使わなくて、いつ滅龍の力を使うんだろうなぁ」
ゼイラ「......お願いします」
この国の王女様が、俺に向かって頭を垂れている。悪い気はしないな。
ヴァル「任せとけ。ドラゴン倒すのは、俺達5人の龍殺しの仕事だ」
ゼイラ「ですが、ドラゴンは8体います。1体につき1人を当てるにしても、残りの3体はどうするつもりですか?」
それは......なんか、こう、誰かが上手いことやってくれんだろ。俺がやっても問題ねえ。つか、そのつもりだし。
セリカ「ヴァルー!」
あれは、セリカか?一緒にいたはずのネイがいねえな。
セリカ「ネイりんから伝言。龍殺しの人を1体につき1人ーー」
ヴァル「それはもう決めてる事だ。んな事より、ネイはどうした」
セリカ「ネイりんは、1人で3体を相手にするって。無茶だと思ったんだけど......」
ヴァル「あいつならやりかねねえな。なら、ここで無駄話すんのはやめてさっさとドラゴンのところに行くか」
選り好みしてる場合じゃねえけど、戦うなら有利に立ち回れるドラゴンがいいな。
地、然、氷、光、闇、無。地上にいるのはこの6体か......。んで、上にいるのが火と雷の2体......あれ?あの火の奴に誰か乗ってねえか?
ヴァル「ありゃぁ......ネイか?」
セリカ「ネイりん?」
ヴァル「ほら、あの火のドラゴンの背中に誰か乗ってるだろ」
指をさして教えてやるが、誰も見えていない様子だ。
ゼイラ「ツクヨミ様......」
ヴァル「......あのドラゴン、ネイが操ってるっぽいな」
セリカ「ええ!?」
あいつの中にいる龍王のうちの誰かを憑依させたか。
んで、上にいるもう1体のドラゴンを倒しに行っている。そういう事だな。
ヴァル「よし、俺は、あっちにいる然属性のドラゴンを相手にしてくる」
セリカ「私もサポートする!」
ゼイラ「気をつけてください。ドラゴンは、基本的に魔法が効きませんから。私は、他の魔導士達にこの状況を知らせに行きます」
シドウ「姫、私が護衛致します」
ゼイラ「ええ。よろしくお願いします」
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
ネイ「ジーク!もっとスピードを上げてください!あいつに逃げられます!」
ジーク「これがマックススピードだよ!全力でやってんだから文句言うな!」
あいつ、私が追っていることに気づいている。
下の方では、龍達による破壊活動と、龍殺しによる掃討作戦が行われている。
ジーク「よし!その尻尾捕まえた!」
ジークが、やっとの思いであのドラゴンの尻尾を掴んでくれた。私は、ジークの腕を伝ってあっちのドラゴンの背に乗り移る。
「おや、もう追いつかれてしまいましたか」
ネイ「あなた、城で時間を止めてた人ですね」
「ほう、もうそこまで気づいているのですね。流石は、昔の私が見込んでいただけありますね」
昔?
ネイ「私の過去を知っているんですか!」
「おっと、これは話してはいけないことでしたね。まあ、1つだけ教えてあげますよ。私は、あなたの過去を知っている。聞きたければ、アポカリプスをここに呼ぶことですね」
ネイ「そんな事はさせない」
「できますか?全力を出せないあなたに」
こいつ、私の事を知っている......それも、誰にも話したことのない、私の力まで。
なんで、なんでこんな奴が......
ネイ「シズ、行くよ」
まずはシズで様子見。相手の戦い方を見て、他の3体のどれかに切り替えようと思うが、多分、この男は色んな戦い方をすることが出来る。全てに対応しなければならない。なぜかそんな気がする。
シズ「我が騎士道に掛けて、参る」
「ほう。様子見、ですね。残念ですが、私相手に様子見は意味ありませんよ」
シズ「なっ......」
シズが無理矢理胸の内に入れられて、私が引きずり出された。
ネイ「なんで......」
「戦うのなら、最初から龍王の力を借りないことですね」
ネイ「......ニルヴァーナ!」
ヒョイっと、その男は魔法を、顔を逸らしただけでかわす。
「魔法の使い方は、昔教えたはずですけどね」
ネイ「っ......!」
一瞬で後ろに回り込まれた。
ネイ「う"っ......」
ただ、一突きされただけなのに、チョップを当てられた首周りが痛い。痛すぎる......。
魔法は使っていない。人間としての力。なのに、この威力はなんなんだ?
「昔から、首のあたりと、後、ここが弱かったですね」
ネイ「う"っ......」
腹部に強烈な痛み......
「早くに私の目論見に気づき、4つの召喚陣を封じたことは褒めましょう。ですが、アポカリプスを呼ぶだけなら、4体いれば十分なんですよ」
ネイ「......」
辛うじて意識は残っている。だが、体に力が入らない。口も、震えていて動かすことが出来ない。
「なんで私があなたの事に詳しいのかって顔をしていますね。今話すことは出来ませんが、いずれそのうち分かりますよ」
ネイ「......」
「世界の終焉まであともう少し。あなたは、この状況をどうにかしてみせることができますか?」
ネイ「......やって......みせ......る」
「喋る力はあるようですね。まあいいです。今は、下で戦うお仲間のところに行きなさい」
抵抗できないままに、私はここから蹴り落とされた。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「我、然を操りし龍。名をリライズヴラムと呼ぶ」
ヴァル「わざわざ挨拶ご苦労さん。そして、俺の炎の前に跪け」
「我、人間には興味は無い。だが、龍王の命令とあらば、汝らも我が敵と認識する」
俺が知ってるドラゴンは、ゼグラニルだけ。この、リライズヴラムは、ゼグラニルに比べて少し小さめ。だが、横には太い。四足歩行型のドラゴンだ。
オマケに、自分から然属性のドラゴンだと言ってくれた。炎を操る俺にとって、相性のいい相手だ。それに、セリカ以外にたまたま現場に居合わせていた仲間達もいる。
エフィ、エレノア、フウロ、ヴェルド、シアラ。
サポートとしては、バランスの取れたチーム編成だと思える。
フウロ「ヴァル、龍相手に私達の魔法が効かないのは理解している。だが、お前のサポートくらいは余裕でこなしてみせる。だから、お前は気にせず全力で戦え」
元からそのつもりだ。
ヴァル「行くぜ!りら、りらいむ、りらいず......」
「リライズヴラムだ!我が言うのもなんだが、覚えやすい名前だ!」
ヴァル「そうそう、リライズヴラムだったな。ってなわけで地獄龍の鉄砕!」
然属性のドラゴンの皮膚は、思った以上に"皮膚"って感じがした。見た目は、草木が生い茂っている植物融合型のドラゴンなのに、触った感じは案外普通。まあどうでもいいか。
技を1発当てたが、このドラゴンが怯む様子はない。それに、草木に俺の炎が燃え移っている感じもない。やはり、ドラゴンはそう簡単に死なないか。
「炎の龍殺しか。懐かしい匂いがするな。だが、それは関係ない。然龍の咆哮」
動きは遅い。だが、そのせいか攻撃範囲は広い。
シアラ「ウォーターバリア!」
ヴェルド「アイスシールド!」
ヴァル「ナイスだ!水系夫婦!」
ヴェルド「誰が夫婦じゃ!もう守らねえぞ!」
ヴァル「悪ぃ。冗談だって」
ったく、そんな真に受けんなって。みんな理解してるからさ。
「なるほど。水で植物を跳ね返すか。ならば、然龍の翼撃」
そんな図体でどうやって翼撃すんだ?と思ったが、やり方は案外シンプルなものだった。
少し中に浮かんで、そこから羽を羽ばたかせて強い風を浴びせてくる。翼撃ってそんなんだったっけ?羽で攻撃したら全部翼撃扱いなの?
くだらないことで頭を悩ませたが、着地直後のあいつは隙だらけだ。
ヴァル「滅龍奥義!獄炎龍波!」
「......っ!!......火の龍殺しの実力は、これほどか?」
嘘だろ......!?龍を殺すための奥義が、まるで効いてねえ......
ヴェルド「あいつ、あの草木が炎を散らしてるんじゃねえか?」
んなわけねえだろ。普通は燃えるって。
そうなると、怪しいのは皮膚の方だな。脂肪満点で、弾力あり。その脂肪が、俺の炎を散らしてるんだろうな。
有利な相手だと思ったら、案外そうでもない。こんな状況を予想出来なかった俺のミスだ。
ヴェルド「なんでもいいから、次の攻撃に行くぞ。サポートは任せとけ」
ヴァル「......ああ、頼む」
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