かつて天才と言われた落ちこぼれ。ムカついたので自由に生きてたらいつの間にか最強と言われるようになってた件

はくら(仮名)

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第一章 レイン=カラーの怠惰な一日

第八話 とうめい

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「「お、おうっ!」」

 言われた取り巻き達が拳を振りかぶりながら迫ってくる。
 ……チッ……やっぱ、こうなるか。想定内だが、やっぱり面倒くせえな。
 チラリと周囲に視線を走らせる。クラスメイト連中は既に異変に気付いていて、顔を向けてきていた。
 いま殴り掛かってきているこいつらを返り討ちにするのは目をつむっていても出来るが、それだと先公にチクられた時に面倒なことになる。
 こいつらも三人で口裏を合わせるだろう。てめえらが元凶のくせにな。
 …………チッ。
 一歩、後ろに退いて奴らの拳を回避する。と同時に、透明な魔力の糸を即座に編んで、奴らの拳に巻き付けると、それを引っ張り。

「「え?」」

 二人の顔面を互いに殴らせた。

「「ぐべふっ」」

 これなら傍目には奴らが互いに殴り合ったようにしか見えねえ。現に二人の親分は気付いていなく。

「お、おめえら何してんだバカか⁉」

 痛そうに顔を手で押さえてうずくまる二人に怒鳴っている。

「ハッ、ボスがバカだと子分もバカになるんだな」
「な、なんだとっ⁉」

 奴ら三人が睨んでくるが。

「どうする? まだやるのか? クラスメイト全員が見ている中で殴ってくりゃ、悪いのは完全におまえらのほうになるぜ。先公に怒鳴られるのもな」
「「「グッ……」」」
「そもそもラルドの件のこともある。それがバレりゃあ、どうなることか。これと合わせて停学で済めばいいがな」
「「「グググ……ッ」」」

 歯ぎしりしそうな顔で見てくる三人。そして親分は、

「クソッ、覚えてやがれ!」

 そう捨て台詞を吐いて向こうへと駆け出していった。

「「あっ、待ってくれよ」」

 奴のあとを追って二人も駆けていく。
 ……やれやれ……所詮はこの程度の奴らってこった。

「……さて、と……」

 手元に浮かぶメッセージウインドウに目を落とす。
 まあ、弱みを握ったとでも思っておくか。先公にチクるのはいつでも出来るからな。それに弱みを握っておいたほうが、あとあと利用出来るかもしれねえし。
 ……それもやっぱり面倒くせえけどな……まあいいや、あとで考えよ。いまはすげえ眠みい……。

「ふわあ……」

 木陰に行って、寝転がると目を閉じた。

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