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敵襲と日本酒
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「さて。じゃあ甘祢さんにもわかるように説明するね」
テキーラショットを5回続けて夜都賀さんにオーダーして全部を一気飲み干したあと、顔色一つ変えずにテキーラをコーラで割ったカクテル「メキシコーラ」を頼んだエイコさんは、ようやくゆっくりと飲み始めました。暑い夏、喉が渇いている人が水をたくさん飲むような勢いでした。
エメラルドグリーンの髪の毛がさらりと揺れて、なんだか良い香りが広がった気がします。綺麗な人は性別も人かどうかも関係無く、全てが綺麗なんだなぁ、なんて見とれてしまいます。
「まず、ここは人ではないモノが人の世の隣で暮らす為に結界を張って作られた、人間界とは少しだけずれた時空なんだ。甘祢さんが迷い込んでしまったのには理由があると思う」
「エイコ、それに関しては俺達が調べる。とりあえず説明をしてやってくれ」
「はい。了解しました。じゃあここ、京都租界についての話がいいかな」
「お願いします!」
私の失敗作が入っていた――今はもう全て空っぽだけれど――大量のビールグラスをカウンター内に運んでいる伊吹くんがエイコさんに指示をしています。
私はお仕事で指示を受けたりしたとき、上司が怖い人だったりすると一瞬固まってしまったり、返事が遅くなることがありました。そういう空気が一切感じられないここは、きっとみんな仲が良いのでしょう。
「じゃあ改めて、ここの説明をするね。ここは京都租界。日本の中では2番目に大きい、かな。1番は東京なんだけど、あそこは統率が取れてなくてごちゃごちゃしてるから僕もよくわからないんだ。日本だけじゃなく、全世界にこういった租界があって、それぞれのボスがそこに住まうあやかしや人ならざる者を管理して平和を保っているんだ。一部例外はあるけど、大体そんな感じ」
「なるほど……あやかしさん達の社会が作られているのですね。それも世界中に。今まで全く知りませんでした」
「そりゃ人間でこのこと知ってる奴なんてそういないッスよ。そもそも見えないんだから。あ、レッドビア下さいッス」
「はぁい」
話の途中でスパさんから注文が入りました。夜都賀さんに教えて貰って、トマトジュースを入れたビールグラスに、サーバーからビールを注ぎます。ビールカクテルは失敗を含めれば今日だけでもう20杯くらいは作っていると思うので、短時間でかなり腕が上がった気がします。
「はい、どうぞ。レッド・ビアです」
「ありがとッス甘祢さん。そうそう、エイコの話の続きなんスけど、ここのボスは伊吹さん! そのアジトがこのバーなんっスよ」
「スパ、話の1番いいところ取らないでよね。……ともかく、僕やスパルナは伊吹さん直属の部下みたいなものだから色々活動をしていて、その報酬としてこうしてここでお酒を貰って、それを栄養にして生きているんだ。仕組みとしてはこんなところ! あ、夜都賀さん、僕、次はテキーラサンライズが欲しいです」
エイコさんがすらりとした指でグラスを方向けて、メキシコーラを飲み干します。ここがバーである理由もわかった気がします。皆さんの関係も。
「なるほどです。スパさんとエイコさんが伊吹くんの部下……」
「そうだよ。それで、ボクはイブキちゃんのパパ♡ 関係性、わかった?」
「その言い方やめろっての。隠居みたいなもんだろクソ親父」
「隠居のつもりは無いよ。ボクはボクなりに、昼間は人間界で働いて繋がりを保ってるからね。色々情報も仕入れないといけないんだ。それに、ボクは人間が好きだしね。あとちやほやされるのも好きだからモデルやってるんだ」
高い身長にバランスのいいスタイル、甘い顔。夜都賀さんなら確かに、モデルにぴったりですね。「いい年して何がちやほやだ」って伊吹くんが小声でツッコミを入れていますが、まぁそれはいいとして。気になることを、エイコさんに聞いてみます。
「ところで、お酒が栄養なんですか? ごはんはいらないんですか?」
「食べようと思えば食べれるし、何からも栄養は摂取できるんだけどね。僕は元々お酒が好きだったのもあるし、夜都賀さんも伊吹さんもずっとお酒で生きてきたっていうし」
「自分は何でも飲むわけではないッスけど元々コブラ酒は好きッスね。ハブ酒なんかも。あとビールならいくらでもイケるッス!」
「へ、蛇をお酒に……?」
「そうそう、蛇をアルコール度数の強いお酒に漬けて何年も寝かして作るんスよ。今度おすすめ持ってくるんで飲んで下さいッスね、甘祢さん」
「は、はいっ」
蛇は蒲焼きにすると美味しいと聞いたこともあります。きっと美味しいのでしょう。怖がっていては何も始まりません。新しい世界を見せて頂いているような気持ちです。
「じゃあ甘祢ちゃん、エイコに頼まれたテキーラサンライズ作るよ。うちでは透明なテキーラにオレンジジュースとグレナデンシロップを入れるんだ」
夜都賀さんは冷蔵庫から真っ赤なシロップの瓶を取り出して私に渡すと、カツカツと氷を割り始めました。これがグレナデン。覚えました。あとはオレンジジュースを出して、グラスも用意して……
さりげなく色々教えてくれつつ動く夜都賀さんは、指導が上手です。うまく連携してドリンクを作れているような気がして、私はちょっと誇らしげな気持ちになりながらエイコさんの前にグラスをそっと置きました。
「ありがとう、甘祢さん。僕ね、このカクテルが好きなんだ。テキーラが好きなのもあるけど、ほら、夕方の空に、真っ赤な夕陽が沈んでいくみたいな色でしょう。僕はずっと昔、毎日地平線に沈む太陽を見てたから、懐かしい気分になるんだ」
下の部分が細くなっている長いグラスを使ったテキーラサンライズは、オレンジの1番下に真っ赤なシロップが沈んでいます。確かに、夕方の太陽のようです。
「本当だ……カクテルって味だけじゃなくて、見た目も楽しめるんですね。素敵です」
「ケーキとかもそうだけど、こうして綺麗なものを食べたり飲んだりするのっていいよね。人間が生み出したこういう贅沢、個人的に好きなんだ」
「エイコは人間びいきが過ぎる気がするッス。綺麗なものとか美味しいものとか、人間の前に神様達がだいぶ楽しんでたッスよ」
「そう? 僕はスパルナと違って人間と関わることが多かったからね。人間基準でしかものごとを考えられないかも」
「あやかしさんでも、人間寄りの方とそうでない方がいらっしゃるんですね」
エイコさんとスパさんのやり取りも勉強になります。そもそも、あやかしという存在について、私はよく知りません。きっと人間よりも幅が広いのでしょう。
「ボクもエイコと同じだなぁ。というか自分で自分のこと人間だと思ってたしね、子供の頃は。身長が高くて力が強くて、周りの人に比べてできることが多すぎるからおかしいと思ったら元々人間じゃなかったし。ついでに顔も良すぎる」
会話に入ってきた夜都賀さんの自分語りに、エイコさんとスパさんは「はいそうですね」「そッスね」とてきとうに相槌を打っている。この慣れた感じ、きっと夜都賀は顔の良さアピールをよくするのでしょうか。実際良いので、アピールしがいがあると私は思います。
伊吹くんはいつの間にか日本酒の大きな瓶をラッパ飲みしながら元の席でパソコンを触っていて夜都賀さんの発言はスルーしています。ところで、気になることがあったので、このタイミングで聞いてしまおうと私は夜都賀さんに質問をしてみました。
「あの、さっきから気になっていたんですけど、伊吹くんとは本当に親子……なんですか?」
「本当だよ。……産まれたときは、会えなかったんだけど。でもね、イブキちゃんが昔むかしね、ボクに会いたいばかりに頑張ってくれてね……」
ドン。
夜都賀さんが何かを言いかけたとき、扉のほうから大きな音が響きました。
全員の視線が扉に集まって、エイコさんとスパさんは椅子から機敏な動きで飛び降りて構えています。
「伊吹…………? ここに、いてはりますの?」
丁寧な言葉遣いなのに、なぜかゾクリとすごみを感じる声。
伊吹くんは返事をせず、不機嫌そうにノートパソコンを閉じます。
「……気取りやがって」
ぼそりと呟くと立ち上がって、日本酒の瓶を片手に持ったまま、伊吹くんは扉の方へと向かっていきました。
テキーラショットを5回続けて夜都賀さんにオーダーして全部を一気飲み干したあと、顔色一つ変えずにテキーラをコーラで割ったカクテル「メキシコーラ」を頼んだエイコさんは、ようやくゆっくりと飲み始めました。暑い夏、喉が渇いている人が水をたくさん飲むような勢いでした。
エメラルドグリーンの髪の毛がさらりと揺れて、なんだか良い香りが広がった気がします。綺麗な人は性別も人かどうかも関係無く、全てが綺麗なんだなぁ、なんて見とれてしまいます。
「まず、ここは人ではないモノが人の世の隣で暮らす為に結界を張って作られた、人間界とは少しだけずれた時空なんだ。甘祢さんが迷い込んでしまったのには理由があると思う」
「エイコ、それに関しては俺達が調べる。とりあえず説明をしてやってくれ」
「はい。了解しました。じゃあここ、京都租界についての話がいいかな」
「お願いします!」
私の失敗作が入っていた――今はもう全て空っぽだけれど――大量のビールグラスをカウンター内に運んでいる伊吹くんがエイコさんに指示をしています。
私はお仕事で指示を受けたりしたとき、上司が怖い人だったりすると一瞬固まってしまったり、返事が遅くなることがありました。そういう空気が一切感じられないここは、きっとみんな仲が良いのでしょう。
「じゃあ改めて、ここの説明をするね。ここは京都租界。日本の中では2番目に大きい、かな。1番は東京なんだけど、あそこは統率が取れてなくてごちゃごちゃしてるから僕もよくわからないんだ。日本だけじゃなく、全世界にこういった租界があって、それぞれのボスがそこに住まうあやかしや人ならざる者を管理して平和を保っているんだ。一部例外はあるけど、大体そんな感じ」
「なるほど……あやかしさん達の社会が作られているのですね。それも世界中に。今まで全く知りませんでした」
「そりゃ人間でこのこと知ってる奴なんてそういないッスよ。そもそも見えないんだから。あ、レッドビア下さいッス」
「はぁい」
話の途中でスパさんから注文が入りました。夜都賀さんに教えて貰って、トマトジュースを入れたビールグラスに、サーバーからビールを注ぎます。ビールカクテルは失敗を含めれば今日だけでもう20杯くらいは作っていると思うので、短時間でかなり腕が上がった気がします。
「はい、どうぞ。レッド・ビアです」
「ありがとッス甘祢さん。そうそう、エイコの話の続きなんスけど、ここのボスは伊吹さん! そのアジトがこのバーなんっスよ」
「スパ、話の1番いいところ取らないでよね。……ともかく、僕やスパルナは伊吹さん直属の部下みたいなものだから色々活動をしていて、その報酬としてこうしてここでお酒を貰って、それを栄養にして生きているんだ。仕組みとしてはこんなところ! あ、夜都賀さん、僕、次はテキーラサンライズが欲しいです」
エイコさんがすらりとした指でグラスを方向けて、メキシコーラを飲み干します。ここがバーである理由もわかった気がします。皆さんの関係も。
「なるほどです。スパさんとエイコさんが伊吹くんの部下……」
「そうだよ。それで、ボクはイブキちゃんのパパ♡ 関係性、わかった?」
「その言い方やめろっての。隠居みたいなもんだろクソ親父」
「隠居のつもりは無いよ。ボクはボクなりに、昼間は人間界で働いて繋がりを保ってるからね。色々情報も仕入れないといけないんだ。それに、ボクは人間が好きだしね。あとちやほやされるのも好きだからモデルやってるんだ」
高い身長にバランスのいいスタイル、甘い顔。夜都賀さんなら確かに、モデルにぴったりですね。「いい年して何がちやほやだ」って伊吹くんが小声でツッコミを入れていますが、まぁそれはいいとして。気になることを、エイコさんに聞いてみます。
「ところで、お酒が栄養なんですか? ごはんはいらないんですか?」
「食べようと思えば食べれるし、何からも栄養は摂取できるんだけどね。僕は元々お酒が好きだったのもあるし、夜都賀さんも伊吹さんもずっとお酒で生きてきたっていうし」
「自分は何でも飲むわけではないッスけど元々コブラ酒は好きッスね。ハブ酒なんかも。あとビールならいくらでもイケるッス!」
「へ、蛇をお酒に……?」
「そうそう、蛇をアルコール度数の強いお酒に漬けて何年も寝かして作るんスよ。今度おすすめ持ってくるんで飲んで下さいッスね、甘祢さん」
「は、はいっ」
蛇は蒲焼きにすると美味しいと聞いたこともあります。きっと美味しいのでしょう。怖がっていては何も始まりません。新しい世界を見せて頂いているような気持ちです。
「じゃあ甘祢ちゃん、エイコに頼まれたテキーラサンライズ作るよ。うちでは透明なテキーラにオレンジジュースとグレナデンシロップを入れるんだ」
夜都賀さんは冷蔵庫から真っ赤なシロップの瓶を取り出して私に渡すと、カツカツと氷を割り始めました。これがグレナデン。覚えました。あとはオレンジジュースを出して、グラスも用意して……
さりげなく色々教えてくれつつ動く夜都賀さんは、指導が上手です。うまく連携してドリンクを作れているような気がして、私はちょっと誇らしげな気持ちになりながらエイコさんの前にグラスをそっと置きました。
「ありがとう、甘祢さん。僕ね、このカクテルが好きなんだ。テキーラが好きなのもあるけど、ほら、夕方の空に、真っ赤な夕陽が沈んでいくみたいな色でしょう。僕はずっと昔、毎日地平線に沈む太陽を見てたから、懐かしい気分になるんだ」
下の部分が細くなっている長いグラスを使ったテキーラサンライズは、オレンジの1番下に真っ赤なシロップが沈んでいます。確かに、夕方の太陽のようです。
「本当だ……カクテルって味だけじゃなくて、見た目も楽しめるんですね。素敵です」
「ケーキとかもそうだけど、こうして綺麗なものを食べたり飲んだりするのっていいよね。人間が生み出したこういう贅沢、個人的に好きなんだ」
「エイコは人間びいきが過ぎる気がするッス。綺麗なものとか美味しいものとか、人間の前に神様達がだいぶ楽しんでたッスよ」
「そう? 僕はスパルナと違って人間と関わることが多かったからね。人間基準でしかものごとを考えられないかも」
「あやかしさんでも、人間寄りの方とそうでない方がいらっしゃるんですね」
エイコさんとスパさんのやり取りも勉強になります。そもそも、あやかしという存在について、私はよく知りません。きっと人間よりも幅が広いのでしょう。
「ボクもエイコと同じだなぁ。というか自分で自分のこと人間だと思ってたしね、子供の頃は。身長が高くて力が強くて、周りの人に比べてできることが多すぎるからおかしいと思ったら元々人間じゃなかったし。ついでに顔も良すぎる」
会話に入ってきた夜都賀さんの自分語りに、エイコさんとスパさんは「はいそうですね」「そッスね」とてきとうに相槌を打っている。この慣れた感じ、きっと夜都賀は顔の良さアピールをよくするのでしょうか。実際良いので、アピールしがいがあると私は思います。
伊吹くんはいつの間にか日本酒の大きな瓶をラッパ飲みしながら元の席でパソコンを触っていて夜都賀さんの発言はスルーしています。ところで、気になることがあったので、このタイミングで聞いてしまおうと私は夜都賀さんに質問をしてみました。
「あの、さっきから気になっていたんですけど、伊吹くんとは本当に親子……なんですか?」
「本当だよ。……産まれたときは、会えなかったんだけど。でもね、イブキちゃんが昔むかしね、ボクに会いたいばかりに頑張ってくれてね……」
ドン。
夜都賀さんが何かを言いかけたとき、扉のほうから大きな音が響きました。
全員の視線が扉に集まって、エイコさんとスパさんは椅子から機敏な動きで飛び降りて構えています。
「伊吹…………? ここに、いてはりますの?」
丁寧な言葉遣いなのに、なぜかゾクリとすごみを感じる声。
伊吹くんは返事をせず、不機嫌そうにノートパソコンを閉じます。
「……気取りやがって」
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