転売屋(テンバイヤー)は相場スキルで財を成す

エルリア

文字の大きさ
1,068 / 1,738

1063.転売屋は亀の甲羅を買う

しおりを挟む
「あの~・・・。」

「ん?」

秋になると途端に日が短くなったように感じるのは気のせいじゃないだろう。

なんとなく物悲しいような、いつもならまだ明るいはずの時間にその客はやってきた。

申し訳なさそうに扉を開けて顔だけ出してこちらを見てくるのは、少年とも青年ともとれる若者だった。

他に客はいないんだし入るならさっさと入ればいいのにとも思うが、一見の客にも優しいのがうちの店、買取できるものであれば喜んで査定しようじゃないか。

「物凄く大きい物なんですけど買取できますか?」

「大きい物?店の中に入らないのか?」

「入らないことはないんですけど重たいので・・・。」

「ふむ、まってろ今そっちに行く。」

どれだけ重たいかは知らないが、無理矢理運び込まれて底板が抜けても困る。

カウンターをくぐって玄関まで行くと、運び込むのを躊躇した理由が分かった。

「でっか。」

「あはは、大きいですよね。」

「これはなんだ鉄鍋か?」

「アイアンタートルの甲羅です。」

甲羅と言われれば確かにそんな風にも見えなくはない。

真っ黒い半円状のソレは、端の方が地面にめり込むような形で壁に立てかけられていた。

よかった、これを持ち込まれていたらマジで床板が抜けていたかもしれない。

「確か鉄のように固い甲羅を持つ魔物だったな、それにしてもデカすぎだろ。」

「大きいですよねぇ。」

「これを一人で持ってきたのか?」

「はい。」

「どうやって?」

「どうって、こう背負うような感じで。」

その男は壁に立てかけられた甲羅に背中をくっつけ両端を持つと、フン!と気合を入れてそれを背負いあげてしまった。

甲羅といえば楕円形なものが多いがこれは完全な球形。

直径は1m程深さはその半分ぐらいだろうか、甲羅といえば腹の部分もあるはずだがこれは外側しかない。

「よくまぁこんな重いの背負ってきたな、どこから来たんだ?」

「港町です。そこで知り合った親切な魔導船の船長さんがここに持っていくとみてくれるって教えてくれたんです。」

「あー、ガレイの紹介だったか。わざわざこんな所までご苦労だったな。」

見た感じどことなく頼りない雰囲気を感じるだけにガレイもつい世話を焼きたくなってしまったのかもしれない。

とりあえず降ろしてもらってから鑑定させてもらおう、話はそれからだ。

『アイアンタートルの甲羅。真っ黒に輝く甲羅は見た目の薄さとは裏腹に非常に重く、また鉄の剣を折ってしまうほどに硬く、それを支える体は非常に強靭な為討伐されることがないため流通量も少ない。その丈夫さから盾として使われることもあるが、持ち歩くのは非常に困難。最近の平均取引価格は銀貨15枚。最安値銀貨10枚最高値銀貨37枚。最終取引日は285日前と記録されています。』

持ち歩くのは非常に困難と書かれているものを持ち歩いている彼はいったい何者なのか。

というか、よく見ると甲羅の中にさらに甲羅が仕込んであるじゃないか。

どこの少年漫画だよ、そりゃ地面にめり込むわけだ。

「いくらぐらいになりそうですか?」

「大きさにもよるが、全部でいくつあるんだ?」

「あ、そうか。ちょっと待ってください。」

甲羅の中に手を入れると、スライドさせるようにしてその下から同じものが出てくる。

その数全部で5枚。

厚みは1cmぐらいだろうか、あまりにも丸いのでまるで取っ手の無い中華鍋が並んでいるようにも見える。

というかそれにしか見えなくなってきた。

「全部で五枚、そうだなガレイの紹介ってこともあるし一枚銀貨10枚でどうだ?」

「え!そんなに高く買ってくれるんですか!?」

「その反応を見るに他所じゃそこまで高くなかったて感じだな。」

「値段どころか買取ってもくれませんでした。」

「盾にしては重過ぎるし矢避けを必要とする世の中でもない。魔物の襲撃が多い土地ならともかくこの辺は比較的安全だからなぁ。」

もちろん襲撃が無いわけではない。

毎月とは言わないけれどそれなりの感覚で魔物の群れが襲ってくるのを何度も経験している。

この間の襲撃はディーネたちが仕込んだものの様だったが、それを除いてもワンシーズンに一回って感じだろうか。

とはいえ、矢を射ってくるような魔物は来ないのでこれを矢避けとして設置するとしたらダンジョンの休憩所ぐらいなものだろう。

それでも使わなさそうだけど。

中に運ぶのは無理そうなので持ってきた荷台に乗せてもらい、代金を支払う。

さて、こいつをどうしてやろうか。

「あの、これをどうするか聞いてもいいですか?」

「んー、いくつか候補はあるが・・・鍋だな。」

「え!お鍋ですか?」

「この大きさ、この厚み、取っ手さえ付けられればいい感じの中華鍋になりそうだ。」

「この甲羅をお鍋に、大きすぎません?」

「大きいのがいいんだよ大きいのが。」

この世界にも様々な調理なべがあるのだが、何故か小型のものが多い。

大きくても50cmぐらいがほとんどで、それ以外は鉄板のような感じばかりになってしまう。

個人で使う分には別に困らないけれど、うちみたいに大人数だったり大量の料理を一度に作らなければならない場所では重宝するんじゃないだろうか。

まぁ、熱伝導とかその辺を一切確認していないから何とも言えないけど。

その後、ダンジョンから戻ってきたエリザに荷馬車を押してもらって屋敷の裏庭に甲羅を移動。

奥に設置している簡易コンロの大きさを調整してそこにアイアンタートルの甲羅を設置。

うーむデカい。

予想以上にデカい。

でも、一個だけなら何とか持ち上げる事は出来そうだし両手を使えば鍋を振ることだってできそうだ。

とはいえ取っ手はまだないので布で軽く押さえながら中身をかき回すぐらいの事しかできそうにないけど。

「大きいですねぇ。」

「このぐらいの鍋ならハワードも使ったことがあるんじゃないか?」

「そりゃまぁ無い事も無いですが、ここ最近はさっぱりでして。でもこの大きさなら一度に全員分調理できそうです。」

やはり鍋としては存在しているのか。

いや、もしかするとこれを鍋に加工している可能性もある。

キキ曰く熱伝導性は問題無いようで、過去にも調理なべとして使われていた時期があったらしい。

とはいえ供給量が少なすぎてあまり広まらなかったんだろうな。

「今日は何を作るの?」

「チャーハンだ。」

「え、いつものやつ?」

「いつものやつと侮るなよ、今日のやつはいつもと一味も二味も違う・・・はずだ。」

チャーハン程火力が物を言う料理は無い。

という事で早速材料の下準備をして鍋の前に立つ。

いつの間にか観客が増えているのだがどうしてだろうか。

まぁいいんだけどさぁ。

まずは熱々に熱した鍋に油を回し入れ、そこにジンジンジャーのみじん切りを投入して香りを移してから溶いたワイルドチキンの卵・・・ではなくコッコが産んでくれた美味しい方の卵を投入。

大鍋の中でぐるぐると回る溶き卵の真ん中にお米を入れ、ほぐしながら卵を米にからめるように炒めていく。

程よくなじんだら海塩とペパペッパーで味を調えて、更には刻んだ煮豚ならぬ煮ボアの角切りとグリーンオニオニオンの新芽をみじん切りを炒めてやればほぼ完成だ。

チャーハンは火力と時間が勝負。

左手で熱くなった鍋を分厚い布で掴みつつ、右手でひたすらお玉を動かし続ける。

気温が下がったとはいえ熱が直接顔にかかり汗が噴き出してくるのを必至に我慢して、最後に鍋肌から醤油を投入するとジュワァァァ!という音と一緒に食欲をそそる焦げた香りが当りに広がり、観客から歓声が上がった。

「お腹空いた!」

「ちょっとまて、もうすぐだから。」

「待てない!早く早く!」

「ルカでも待ってるんだから・・・って、全然待ってないな。お前はまだ早い、我慢しろ。」

大騒ぎする母親に抱かれた息子はそれにつられるように大暴れをして空腹を主張してくる。

離乳食は始まっているものの、まだまだ固形物は早すぎる。

とはいえ食いしん坊すぎるのでリーシャよりも早く大人と同じものを食べ始めそうな勢いだ。

醤油を全体に馴染ませたら後は用意した皿にお玉で形を整えたチャーハンを乗せていく。

学生の頃にバイトしていた中華屋での修行がこんな所で役に立つとは思わなかったが、料理を作る楽しみを教えてもらったのはあそこが始まりだったのかもしれない。

「よし、出来たぞ。」

「いただきます!」

「ったく、ちょっと待つことを覚えろ火傷するぞ。」

「熱い!でも美味しい!」

欠食児童のようにチャーハンをかき込むエリザと、それを見て自分にも食わせろと暴れる息子。

あぁ、ここは天国だったか。

なんて一瞬だけ思ってしまったが、息子の泣き叫ぶ声に我に返る。

やれやれ、困った母親だよなぁまったく。

「これは、とっても美味しいです。」

「作り方を変えるだけでこんなに味が変わりますか。こりゃ使うのが楽しみだ。」

「王宮でもこんなに美味しい料理は食べられませんよね、お姉様。」

「えぇ、旦那様のおかげね。」

「そんなに褒めても出てくるのはチャーハンだけだぞ。お代わりほしいや・・・つは、全員か。」

一国のお姫様を含め、全員が立ったまま夢中でスプーンを口に運ぶ光景は最高のご褒美だ。

どれ、もうひと働きしますかね。

その後、鉄鍋ならぬ甲羅鍋はマートンさんの手によって取っ手を付けてもらい厨房の仲間入りを果たすのだった。

他にもいくつか引き取り手が見つかったので向こうでもいい仕事をしてくれることだろう。

今回は儲けよりも良い物を手に入れることが出来た。

さて、明日は何が食べられるかな。

食べる楽しみは生きる楽しみ、幸いにも今は食欲の秋。

暫くは楽しい日々が続きそうだ。
しおりを挟む
感想 41

あなたにおすすめの小説

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~

一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。 しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。 流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。 その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。 右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。 この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。 数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。 元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。 根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね? そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。 色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。 ……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ
ファンタジー
 助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。  *話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。  *他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。  *頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。  *本作の無断転載、無断翻訳、無断利用を禁止します。   小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。 カクヨムにても公開しています。 更新は不定期です。

中途半端なソウルスティール受けたけど質問ある?

ミクリヤミナミ
ファンタジー
仮想空間で活動する4人のお話です。 1.カールの譚 王都で生活する鍛冶屋のカールは、その腕を見込まれて王宮騎士団の魔王討伐への同行を要請されます。騎士団嫌いの彼は全く乗り気ではありませんがSランク冒険者の3人に説得され嫌々魔王が住む魔都へ向かいます。 2.サトシの譚 現代日本から転生してきたサトシは、ゴブリンの群れに襲われて家族を奪われますが、カール達と出会い力をつけてゆきます。 3.生方蒼甫の譚 研究者の生方蒼甫は脳科学研究の為に実験体であるサトシをVRMMORPG内に放流し観察しようとしますがうまく観察できません。仕方がないので自分もVRMMORPGの中に入る事にしますが…… 4.魔王(フリードリヒ)の譚 西方に住む「魔王」はカール達を自領の「クレータ街」に連れてくることに成功しますが、数百年ぶりに天使の襲撃を2度も目撃します。2度目の襲撃を退けたサトシとルークスに興味を持ちますが……

処理中です...